意外と知らない?近方視力のこと
眼のことを教えて
先生、近方視力ってなんですか?
眼の研究家
いい質問だね! 近方視力とは、近くのものが見えやすいかどうかを測る視力のことだよ。遠くを見る視力とは別に、近くのものを見る力も大切なんだ。
眼のことを教えて
なるほど。遠くのものを見る視力と、近くのものを見る視力は違うものなんですね!
眼の研究家
その通り!ちなみに、眼科では普通、目から30センチメートル離れた距離で近方視力を測ることが多いんだよ。
近方視力とは。
「近方視力」という言葉は、近くのものを見る力のことを指します。眼科では、普通30センチの距離で視力を測ります。
近方視力とは
– 近方視力とは近方視力とは、その名の通り、近くの物を見る能力のことです。私たちは日常生活で、読書やスマートフォン、パソコン操作など、30cmほどの距離で様々なものを見ています。遠くの景色をはっきり見る力である遠方視力と同様に、近距離でものを見る能力である近方視力は、私たちの生活において非常に重要です。近方視力は、水晶体と呼ばれる目のレンズの役割をする組織が、その厚さを調節することで機能します。近くの物を見るときは、水晶体が厚くなり、網膜にピントを合わせます。遠くの物を見るときは、逆に水晶体が薄くなり、ピントを調節します。このように、水晶体の柔軟性によって、私たちは遠くも近くもはっきりと見ることができています。しかし、加齢や目の酷使などによって、水晶体の柔軟性が失われてくると、近くの物が見えにくくなることがあります。これが老眼と呼ばれる状態です。老眼は40歳頃から始まり、徐々に進行していきます。老眼が進むと、読書や細かい作業が困難になるなど、日常生活に支障をきたす場合もあります。近方視力を保つためには、普段から目の周りの筋肉を鍛えたり、目の疲れを溜めないようにすることが大切です。また、バランスの取れた食事や十分な睡眠も、目の健康維持に役立ちます。もし、見えづらさを感じたら、早めに眼科を受診し、適切なアドバイスや治療を受けるようにしましょう。
項目 | 詳細 |
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近方視力とは | 近くの物を見る能力 |
重要性 | 読書やスマホ操作など、日常生活において重要 |
仕組み | 水晶体(目のレンズの役割)が厚さを調節してピントを合わせる |
老眼 | 加齢などで水晶体の柔軟性が失われ、近くの物が見えにくくなる状態。40歳頃から始まり、徐々に進行。 |
近方視力低下の影響 | 読書や細かい作業が困難になるなど、日常生活に支障が出る場合あり |
近方視力を保つためには | 目の周りの筋肉を鍛える、目の疲れを溜めない、バランスの取れた食事、十分な睡眠など |
近方視力の測り方
眼科で近くのものが見えにくくなった時に行われるのが近方視力検査です。この検査では、普段皆さんが新聞や本を読む時と同じくらいの距離である30cmほど離れた位置から、片目ずつ文字を読み取っていきます。検査に使われるのは、様々な大きさのひらがなやアルファベット、数字などが書かれたカードです。遠くを見る視力検査でおなじみの、あの丸い輪っかに切れ目が入った「ランドルト環」は使いません。これは、近方視力検査では、単に文字が見えるかどうかだけでなく、どのくらいの大きさまでの文字が読めるのかを細かく測る必要があるためです。検査の結果は、普段の生活で不便なく過ごせるかの判断材料となります。もし、新聞の文字が見えづらい、スマートフォンを操作する時に画面を目から離してしまうなど、心当たりのある方は、眼科を受診して近方視力を測ってもらうことをお勧めします。
項目 | 内容 |
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検査名 | 近方視力検査 |
目的 | 近くのものがどの程度見えるかを測る |
検査距離 | 約30cm(新聞や本を読む距離) |
方法 | 片目ずつ文字を読み取る |
使用器具 | ひらがな、アルファベット、数字などが書かれたカード |
ランドルト環は使用しない理由 | 文字の大きさによる見え方の違いを細かく測る必要があるため |
検査結果の活用 | 日常生活で不便がないかの判断材料 |
受診推奨者 |
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近方視力が低下する原因
– 近方視力が低下する理由近くのものが見えづらくなる、いわゆる「老眼」は、多くの人が経験する目の老化現象です。年齢を重ねると、目のレンズの柔軟性が低下し、近くの物に焦点を合わせるのが難しくなります。 これは、水晶体と呼ばれるレンズの弾力が失われ、厚さを変えにくくなるために起こります。水晶体は、近くを見るときに厚くなり、遠くを見るときに薄くなることで、網膜に鮮明な像を結ぶ役割を果たしています。老眼以外にも、近方視力低下の原因はいくつかあります。生まれつき遠くのものが見えにくい「遠視」も、近方視力低下の原因の一つです。遠視の方は、若い頃はレンズの調節力でカバーできますが、年齢を重ねるにつれて調節力が衰え、近方も見えにくくなってしまいます。また、緑内障や白内障、糖尿病網膜症などの目の病気によって、視力が低下することもあります。 これらの病気は、早期発見・早期治療が重要です。一方、一時的に近方が見えにくくなる「仮性近視」は、長時間スマートフォンやパソコン画面を見続けることが原因で起こります。画面を長時間見続けることで、目の周りの筋肉が緊張し、レンズの調節機能が一時的に低下するためです。仮性近視は、十分な休憩を取ったり、適切な距離で画面を見るようにしたりすることで改善することが期待できます。もし、近方視力の低下を感じたら、早めに眼科を受診し、適切な検査と治療を受けるようにしましょう。
原因 | 詳細 |
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老眼 |
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遠視 |
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目の病気 |
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仮性近視 |
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近方視力低下の対処法
近くのものがぼやけて見えづらいと感じたら、それは近方視力が低下しているサインかもしれません。 加齢による変化で近くの物が見えにくくなる老眼は、多くの人が経験する体の変化の一つです。老眼は、老眼鏡や遠近両用眼鏡、コンタクトレンズを使用することで、見えづらさを矯正することができます。
一方、遠くを見ることに比べて近くを見るときに、より強い調節力が必要となる遠視の場合も、近方視力の低下を引き起こすことがあります。遠視は、近視と同じように、眼鏡やコンタクトレンズを用いることで矯正が可能です。
また、病気によって視力が低下しているケースでは、原因となる病気に合わせた治療が必要になります。自己判断せず、眼科医の診断を受けて適切な治療を受けるようにしましょう。
長時間スマートフォンやパソコン画面を見続けることで目が疲れ、一時的に近くが見えにくくなることを仮性近視と呼びます。仮性近視は、目を休ませることで症状の改善が期待できます。スマートフォンやパソコンの利用時間を減らし、こまめに休憩を取るように心がけましょう。また、遠くの景色を眺めるなどの目の運動も効果的です。
症状 | 原因 | 対処法 |
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近くのものがぼやけて見えづらい | 老眼 遠視 病気 仮性近視 |
老眼鏡、遠近両用眼鏡、コンタクトレンズ 眼鏡、コンタクトレンズ 原因となる病気への治療 目の休憩、遠くの景色を眺める |
日常生活での注意点
私たちの生活に欠かせない視力を保つためには、日々の習慣を見直すことが重要です。特に、近くのものを見るときに重要な近方視力を保つために、いくつか注意すべき点があります。
まず、読書やスマートフォン、パソコンなどを長時間使う際には、周囲の明るさに気を配りましょう。薄暗い場所では、目は自然とより強い調節を行って画面を見ようとします。この状態が続くと、眼精疲労を引き起こし、近方視力低下の原因の一つになりかねません。明るい場所で画面を見るように心がけ、適切な休憩を取り入れることが大切です。
また、長時間同じ姿勢を続けることも、眼精疲労を招き、血流を滞らせる原因となります。集中して作業をしていると、つい長時間同じ姿勢を続けてしまいがちですが、こまめな休憩を挟み、遠くを眺める、目を温めるなどのリフレッシュを心がけましょう。
さらに、健康な視力を保つには、栄養バランスの取れた食事を摂ることも重要です。緑黄色野菜に多く含まれるビタミンAや、ほうれん草やブロッコリーなどに含まれるルテインは、目の健康維持に欠かせない栄養素です。これらの栄養素を積極的に摂取することで、目の機能を正常に保ち、視力低下の予防に役立てることができます。
近方視力を保つためのポイント | 具体的な方法 |
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周囲の明るさに気を配る |
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長時間同じ姿勢を続けない |
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栄養バランスの取れた食事を摂る |
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