見にくい?それ、幅湊不全かも

見にくい?それ、幅湊不全かも

眼のことを教えて

先生、『幅湊不全』って、どういう意味ですか?

眼の研究家

良い質問だね。『幅湊』は、近くのものを見るときに、両方の目が内側に寄ることをいうんだ。たとえば、指を目の前に近づけてごらん。両方の目が内側によるだろう?

眼のことを教えて

あ、本当だ!寄り目がちになりますね。それで、『幅湊不全』は?

眼の研究家

そう。『幅湊不全』は、近くのものを見るときに、この両目が内側に寄るのが十分にできない状態のことをいうんだ。目が疲れたり、ものが見えにくくなったりする原因になることもあるんだよ。

幅湊不全とは。

「幅湊不全」っていう目の言葉は、近くを見るときに、視線がうまく寄り目にできない状態のことを指すんだって。「輻輳」って言葉は…

幅湊不全とは

幅湊不全とは

– 幅湊不全とは私たちの目は、近くのものを見るとき、無意識に両目を内側に寄せています。これを輻輳(ふくそう)と呼びます。輻輳は、左右の目で見たわずかに異なる像を脳で一つにまとめるためにはたらき、立体的にものを見るために重要な役割を担っています。

幅湊不全とは、この輻輳がスムーズに行われない状態を指します。輻輳がうまくいかない原因はさまざまですが、目の筋肉の働きが弱かったり、左右の目の視力に差があったりすることが考えられます。 また、近年では、スマートフォンやパソコンの長時間使用により、目に負担がかかり、幅湊不全を引き起こすケースも増えています。

幅湊不全になると、近くのものを見るときにさまざまな症状が現れます。目が疲れやすくなったり、ものが二重に見えたり、ぼやけて見えたりすることがあります。 また、頭痛や肩こり、吐き気などを伴うこともあります。症状が重い場合は、日常生活に支障をきたすこともあります。

幅湊不全は、適切な検査と治療によって改善が見込めます。治療法としては、目の筋肉を鍛える訓練やプリズム眼鏡の装用などが挙げられます。 気になる症状がある場合は、早めに眼科を受診し、医師に相談することをおすすめします。

項目 説明
定義 輻輳(両目を内側に寄せる動き)がスムーズに行われない状態
原因 目の筋肉の ضعف 、左右の視力差、スマートフォン・パソコンの長時間使用
症状 眼精疲労、複視、ぼやけ、頭痛、肩こり、吐き気
治療法 目の筋肉訓練、プリズム眼鏡装用

幅湊不全の症状

幅湊不全の症状

目は、レンズの役割をする水晶体と、その周囲にある毛様体筋の働きによって、遠くのものを見たり近くのものを見たりと、焦点距離を調節しています。この機能を調節力と呼びますが、加齢や目の疲れなどによって調節力が低下し、近くの物体に焦点を合わせづらくなる状態を幅湊不全と言います。
幅湊不全になると、近くのものを見るときにぼやけて見えたり、長い時間見続けると目が疲れたり、頭痛がしたりすることがあります。また、物が二重に見えたり、光がちらついたりすることもあります。これらの症状は、読書やスマートフォン、パソコンなどの近くを見る作業を長時間続けることで悪化しやすくなります。
特に子供の場合、調節力が十分に発達していないため、大人よりも幅湊不全になりやすいと言われています。子供の幅湊不全は、授業中に黒板の字が見えづらくなったり、集中力が続かなくなったりすることで、学力の低下に繋がる可能性も考えられます。
幅湊不全は、老眼鏡やコンタクトレンズの使用、視力回復訓練などによって症状を改善することができます。気になる症状がある場合は、早めに眼科を受診して適切な検査と治療を受けるようにしましょう。

項目 説明
定義 加齢や目の疲れなどで調節力が低下し、近くの物体に焦点を合わせづらくなる状態
症状
  • 近くのものを見るときにぼやけて見える
  • 目が疲れやすい
  • 頭痛
  • 物が二重に見える
  • 光がちらつく
原因 加齢、目の疲れ
リスク因子 読書、スマートフォン、パソコンなどの近くを見る作業
小児への影響
  • 黒板の字が見えにくい
  • 集中力の低下
  • 学力低下
治療法 老眼鏡、コンタクトレンズ、視力回復訓練

幅湊不全の原因

幅湊不全の原因

– 幅湊不全の原因

幅湊不全は、両方の目が対象物に正しく焦点を合わせることができない状態を指します。通常、近くの物を見るとき、私たちの目は内側に寄って一点を見つめようとします。これを幅湊と言います。幅湊不全では、この目の動きがうまくいかず、物が二重に見えたり、ぼやけたり、眼精疲労や頭痛を引き起こすことがあります。

幅湊不全の原因は完全には解明されていませんが、いくつかの要因が考えられます。

まず、生まれつきの体質、つまり遺伝的な要因が挙げられます。家族に幅湊不全の人がいる場合、その人もなりやすい傾向があります。

次に、遠視や老眼などの屈折異常も原因の一つです。遠くのものが見えにくい遠視や、加齢によって近くのものが調節しづらくなる老眼があると、目を内側に寄せる筋肉に負担がかかり、幅湊不全を引き起こしやすくなります。

また、日常生活でのストレスや疲労、睡眠不足なども、目の筋肉の緊張を高め、幅湊不全を悪化させる可能性があります。

その他、脳神経系の病気やけが、甲状腺疾患などが原因で起こることも稀にあります。

幅湊不全は、放置すると症状が悪化したり、日常生活に支障をきたす可能性もあります。そのため、少しでも気になる症状がある場合は、早めに眼科を受診し、適切な検査と治療を受けるようにしましょう。

幅湊不全の原因 詳細
遺伝的要因 家族歴、生まれつきの体質
屈折異常 遠視、老眼などにより目に負担がかかる
環境要因 ストレス、疲労、睡眠不足などによる眼精疲労
その他 脳神経系の病気、甲状腺疾患など (稀)

幅湊不全の検査と診断

幅湊不全の検査と診断

幅湊不全は、両目が対象物に正しく焦点を合わせることが困難な状態を指し、視力訓練士や眼科医によって診断されます。診断には、視機能検査と呼ばれる様々な検査が用いられます。

まず、視力検査で視力の程度を測定します。次に、眼位検査を行い、両目の視線が正しく一点に集まっているかを調べます。さらに、立体視検査を行い、ものが立体的に見えるかどうかも確認します。そして、幅湊検査では、対象物を近づけていき、両目がどれだけスムーズに内側に寄ることができるかを評価します。これらの検査結果を総合的に判断することで、幅湊不全の有無や程度を診断します。

検査と並行して、問診も重要です。日常生活でどのような目の症状が出ているのか、具体的にどのような場面で困るのかを詳しく聞き取ります。例えば、読書中に文字が二重に見える、物がぼやけて見える、目が疲れやすい、頭痛がするといった症状が現れることがあります。これらの情報も診断の重要な判断材料となります。

検査項目 検査内容
視力検査 視力の程度を測定する
眼位検査 両目の視線が正しく一点に集まっているかを調べる
立体視検査 ものが立体的に見えるかどうかを確認する
幅湊検査 対象物を近づけていき、両目がどれだけスムーズに内側に寄ることができるかを評価する

幅湊不全の治療法

幅湊不全の治療法

– 幅湊不全の治療法幅湊不全とは、近くの物を見る際に、両目がスムーズに内側に向かわず、物が二重に見えたり、眼精疲労や頭痛などの症状を引き起こす状態を指します。この不快な症状を改善するために、いくつかの治療法が用いられます。一般的に最も多く採用される治療法は、眼の機能を改善するためのトレーニングである視能訓練です。視能訓練では、眼球の動きを滑らかにし、寄り目の力を強化する運動を繰り返し行います。具体的には、動く目標物に視線を集中させる追従運動や、遠近を交互に見ることで目のピント調節機能を高める運動などが挙げられます。これらのトレーニングを通じて、眼球運動の協調性を高め、幅湊不全の改善を目指します。また、視能訓練と並行して、プリズム眼鏡の使用が有効な場合があります。プリズム眼鏡は、レンズに特殊な加工を施すことで、光を屈折させ、眼に入る光の角度を調整する眼鏡です。これにより、眼が無理なく内側に向かうようにサポートし、寄り目の負担を軽減します。プリズム眼鏡は、視能訓練の効果を高めるだけでなく、眼精疲労や頭痛などの症状を和らげる効果も期待できます。さらに、症状が強い場合には、一時的に眼精疲労を軽減するための点眼薬を使用することもあります。ただし、点眼薬はあくまで対症療法であり、根本的な解決にはなりません。視能訓練やプリズム眼鏡と併用しながら、症状の改善を目指すことが重要です。幅湊不全の治療は、その人の症状や生活スタイルに合わせた適切な方法を選択することが大切です。眼科医の指示に従いながら、焦らずに治療を続けるようにしましょう。

治療法 説明
視能訓練 眼球の動きを滑らかにし、寄り目の力を強化するトレーニング
・ 追従運動
・ 遠近を交互に見る運動
プリズム眼鏡 レンズで光を屈折させ、眼に入る光の角度を調整することで寄り目の負担を軽減する眼鏡
点眼薬 一時的に眼精疲労を軽減する対症療法