眼科検査の基礎知識:HBって何?

眼科検査の基礎知識:HBって何?

眼のことを教えて

先生、「HB」ってなんですか? 目の手術の話で出てきたんですけど…

眼の研究家

ああ、目の手術で「HB」っていうと「手動弁」のことだね。正式にはドイツ語で「Hand Bewegung」の略なんだよ。

眼のことを教えて

ドイツ語なんですか! なんで手術でドイツ語を使うんですか?

眼の研究家

昔、眼科の手術器具はドイツ製が多かったんだ。それで、その頃に広まった用語が今でも使われているんだよ。

HBとは。

『HB』は目の検査で使われる言葉で、『Hand Bewegung』を短くしたものです。『Hand Bewegung』はドイツ語で『手の動き』という意味で、手で合図を送ることで視力を測るときに使います。

視力検査とHB

視力検査とHB

眼科を受診すると、ほとんどの場合に視力検査が行われます。視力検査というと、遠くのモニターに映し出された「C」のようなマークの向きを答える検査を思い浮かべる方が多いでしょう。しかし、小さなお子さんや、何らかの理由で言葉でのコミュニケーションが難しい場合には、この検査を行うことができません。
そのような場合に用いられるのが、「HB」と呼ばれる検査方法です。HBは、「Landolt環」と呼ばれる、円の一部が切れている環状の図形を用いて視力を測定します。検査を受ける人は、この環の切れ込みがどの方向にあるかを、指さしなどで答えます。
HBは、言葉を使わずに視力を測定できるため、乳幼児や、知的障害や言語障害などがある方でも検査を受けることができます。また、視力検査の結果と組み合わせて用いることで、より正確な視力状態の把握が可能になります。
眼科では、患者さん一人ひとりの状態に合わせて、最適な検査方法を選択しています。視力検査やHBについて、気になることがあれば、お気軽に医師やスタッフにご相談ください。

検査方法 説明 対象者
視力検査 モニターに映し出された「C」のようなマークの向きを答える 言葉でのコミュニケーションが可能な人
HB (Landolt環) 円の一部が切れている環状の図形を見て、切れ込みの方向を指さしなどで答える
  • 乳幼児
  • 知的障害や言語障害などがある方

HBの正式名称

HBの正式名称

– HBの正式名称HBは、視力検査の一つである手動弁視力検査のことを指し、その正式名称は-Hand Bewegung-です。これはドイツ語で「手動弁」を意味します。

この検査は、視力が非常に低下している場合や、言葉によるコミュニケーションが難しい乳幼児などを対象に行われます。検査では、検査者が片手を顔の横に立てて弁のように開いたり閉じたりする動作を行います。そして、患者さんにはその弁が開いている方向(上下左右)を指さしや言葉で答えてもらいます。

通常の視力検査では、ランドルト環などの指標を使いますが、HB検査では指標を用いずに手の動きを指標とするのが特徴です。この検査により、光の明暗がわかる程度の視力か、あるいはそれ以上の視力があるのかをある程度把握することができます。

ただし、HB検査は検査者の手の動かし方や患者さんの反応に左右されやすく、客観的な評価が難しいという側面もあります。そのため、あくまでも視力低下の程度を大まかに把握するための検査として位置づけられています。

項目 内容
正式名称 手動弁視力検査 (Hand Bewegung)
対象 視力が非常に低下している場合
言葉によるコミュニケーションが難しい乳幼児など
方法 検査者が片手を顔の横に立てて弁のように開いたり閉じたりする
患者は弁の開いている方向を指さしや言葉で答える
特徴 指標を用いずに手の動きを指標とする
光の明暗の識別や、それ以上の視力があるかどうかの大まかな把握が可能
注意点 検査者の手の動かし方や患者さんの反応に左右されやすい
客観的な評価が難しい
視力低下の程度を大まかに把握するための検査

HBでわかること

HBでわかること

目の病気の検査には、視力検査表を使った検査以外にも様々な方法があります。その一つに、「HB検査」というものがあります。この検査では、目の前に出した手の動きを認識できるかどうかを調べます。

HB検査では、視力検査表のように数値で視力を測ることはできません。しかし、目の前に光を感じているのか、物の形を認識しているのか、動いているものを捉えることができるのか、といった視機能の状態を大まかに把握することができます。

例えば、目の前で手を動かした時に、光は感じていても形がぼんやりとしかわからない場合は、視力がかなり低下している可能性があります。一方、手の動きを正確に追うことができれば、ある程度の視機能が保たれていると判断できます。

HB検査は、視力検査が難しい乳幼児や、意識障害のある方、コミュニケーションが困難な方の視機能を評価する際にも役立ちます。また、視神経や脳の視覚中枢に異常がある場合にも、視力検査の結果とHB検査の結果に乖離がみられることがあります。そのため、他の検査と組み合わせて総合的に判断することが重要です。

検査方法 検査内容 測定結果 特徴
HB検査 目の前に出した手の動きを認識できるかどうかを調べる 数値での視力測定は不可
視機能の状態(光覚、形覚、動体視力など)を大まかに把握
・視力検査表のように数値で視力を測ることはできないが、視機能の状態を大まかに把握できる
・乳幼児、意識障害のある方、コミュニケーションが困難な方の視機能評価に役立つ
・視神経や脳の視覚中枢に異常がある場合、視力検査の結果とHB検査の結果に乖離がみられることがある

HBが使われる場面

HBが使われる場面

視力検査と言えば、アルファベットの「C」のような形の輪が切れている方向を答える検査を思い浮かべる方が多いでしょう。しかし、小さなお子さんや、病気や障害によって言葉でのコミュニケーションが難しい方の場合、この検査を行うのは容易ではありません。このような場合に、視機能を評価する有効な手段として用いられるのがHB検査です。

HB検査は、主に言葉でコミュニケーションをとることが難しい幼児や、知的障害、脳血管障害などで視力検査が難しい患者さんに対して用いられます。ランドルト環を用いる視力検査とは異なり、HB検査では「縞模様」を用います。この縞模様は、濃淡の縞模様が徐々に細くなっていくように設計されており、患者さんはこの縞模様が見えるかどうか、どちらの方向に進んでいると感じるかなどを答えることで視機能を評価します。子供にもわかりやすいように、縞模様の濃淡をパンダの絵柄で表現した検査もあります。

また、HB検査は、視力低下が著しい場合や、その他の検査と組み合わせて、視機能の状態を多角的に評価する目的で用いられることもあります。例えば、視神経疾患や網膜疾患など、視力低下の原因を探るために、他の検査と組み合わせてHB検査を行うことがあります。このように、HB検査は様々な場面で活用される、視機能評価にとって重要な検査と言えるでしょう。

検査名 対象者 方法 特徴
HB検査
  • 言葉でコミュニケーションをとることが難しい幼児
  • 知的障害、脳血管障害などで視力検査が難しい患者
  • 視力低下が著しい場合
濃淡の縞模様が徐々に細くなっていくパターンを見せて、見えるかどうか、どちらの方向に進んでいると感じるかなどを答える。
  • 言葉でのコミュニケーションが難しい場合でも視機能評価が可能
  • 視神経疾患や網膜疾患など、視力低下の原因を探るために用いられることもある
  • 子供にもわかりやすいように、縞模様の濃淡をパンダの絵柄で表現した検査もある

HB検査の重要性

HB検査の重要性

視力検査は、眼科診療において基本となる検査ですが、視力検査表の文字を読むことが難しい場合もあります。例えば、小さなお子さんや、知的障害、脳血管障害などでうまく意思表示ができない方などです。このような場合でも、視機能の状態を把握するために役立つのがHB検査です。
HB検査は、乳幼児でも実施可能な客観的な視機能検査の一つです。この検査では、しま模様を見せることで視線を特定のパターンに誘導し、その反応を見ることで視力を推測します。専門家は、この検査を通して、患者さんが実際に見える画像がどの程度鮮明であるかという視力の程度を評価します。
HB検査は、視力検査表を用いた視力検査が難しい患者さんに対しても実施できるため、乳幼児の視機能の発達評価や、視覚障害の原因究明、治療効果の判定などに広く活用されています。眼科医は、HB検査の結果を他の検査結果と組み合わせて総合的に判断し、患者さん一人ひとりに最適な治療法や支援方法を検討します。そのため、HB検査は、患者さんの視機能に関する重要な情報を提供するだけでなく、患者さん一人ひとりに合わせた適切な医療を提供するためにも非常に重要な検査といえます。

検査名 概要 対象者 目的
HB検査 しま模様を見せて視線を誘導し、その反応で視力を推測する客観的な視機能検査
  • 小さなお子さん
  • 知的障害のある方
  • 脳血管障害などでうまく意思表示ができない方
  • 視力検査表を用いた検査が難しい方
  • 乳幼児の視機能の発達評価
  • 視覚障害の原因究明
  • 治療効果の判定