眼の度数を測る機械:オートレフラクトメーター

眼の度数を測る機械:オートレフラクトメーター

眼のことを教えて

先生、『他覚的屈折検査』って、どんな検査ですか?

眼の研究家

良い質問だね! 目の屈折異常、つまり近視や遠視、乱視の度数を調べる検査なんだけど、機械を使って自動的に測る検査方法のことを言うんだ。

眼のことを教えて

自動的に測るんですか?

眼の研究家

そうだよ。よく眼科で見かける、顎を乗せて機械をのぞき込むタイプの検査機械をオートレフラクトメーターと言って、『他覚的屈折検査』に使う機械の一つなんだ。目の前で光を当てて、反射してくる光を分析して測るんだよ。

他覚的屈折検査とは。

「他覚的屈折検査」は、目に光を当てて、その反射によって目の屈折状態を調べる検査のことです。人で例えると、視力検査でよく使われる機械を使って、自動で視力や乱視の程度を測る検査です。

他覚的屈折検査とは?

他覚的屈折検査とは?

眼科を受診すると、視力検査の前に必ずと言っていいほど機械をのぞき込む検査が行われます。これは「他覚的屈折検査」と呼ばれる検査の一つです。

他覚的屈折検査とは、患者さんの自覚的な反応を必要とせず、機械によって客観的に眼の屈折状態を測定する方法です。簡単に言うと、機械を使って皆さんの目がどれくらい近視や遠視、乱視なのかを調べる検査です。

この検査では、機械から発せられた光を眼の奥の網膜に当て、その反射光を解析することで、眼の屈折状態を測定します。患者さんは、ただ機械をのぞき込み、測定中は眼を動かさないようにしていれば検査が完了するため、小さなお子さんや、うまく自分の見え方を伝えることが難しい方でも正確な検査を受けることができます。

他覚的屈折検査で得られたデータは、その後の視力検査や眼鏡、コンタクトレンズの処方に活用されます。また、眼の病気の早期発見にも役立ちます。

検査名 概要 メリット 活用例
他覚的屈折検査 機械から光を眼に当て、その反射光を解析して眼の屈折状態(近視、遠視、乱視の程度)を客観的に測定する検査 – 患者さんの自覚的な反応を必要としない
– 小さなお子さんや、うまく自分の見え方を伝えられない方でも正確な検査が可能
– 視力検査
– 眼鏡、コンタクトレンズの処方
– 眼の病気の早期発見

オートレフラクトメーターの仕組み

オートレフラクトメーターの仕組み

目の屈折状態を調べる検査には、オートレフラクトメーターと呼ばれる機械がよく用いられます。この機械は、目の中に赤外線を照射し、その反射光を分析することで、角膜や水晶体における光の屈折の度合いを測定します。
オートレフラクトメーターは、人間の眼が持つ水晶体のレンズの働きとよく似ています。カメラのレンズでピントを合わせるように、オートレフラクトメーターは照射する赤外線の光軸を自動的に調整し、網膜上に鮮明な像を結ぶように設計されています。そして、その際に必要なレンズの度数を測定することで、近視や遠視、乱視の有無や程度を調べることができるのです。
近年では、測定結果を自動的に記録する機能や、測定結果を視力検査機器に送信する機能など、様々な機能を搭載したオートレフラクトメーターが登場しており、眼科診療において非常に重要な役割を果たしています。
ただし、オートレフラクトメーターによる測定結果はあくまでも目安であり、最終的な診断は、眼科医による診察と他の検査結果も踏まえて総合的に判断されます。

項目 内容
検査機器 オートレフラクトメーター
測定原理 赤外線を照射し、その反射光を分析することで角膜や水晶体における光の屈折度合いを測定
測定項目 近視、遠視、乱視の有無や程度
機能 測定結果の自動記録、視力検査機器への送信など
注意点 測定結果はあくまでも目安であり、最終的な診断は眼科医による診察と他の検査結果を踏まえて総合的に判断

検査のメリット

検査のメリット

眼の屈折状態を調べる検査には、従来から行われている方法に加えて、オートレフラクトメーターという器械を用いた方法があります。この器械を使った検査には、いくつか利点があります。

まず、患者さんへの負担が小さいという点が挙げられます。従来の方法では、検査を受ける人は「レンズを交換してどちらが見やすいか」を何度も答える必要がありました。オートレフラクトメーターを使った検査では、そのような必要がなく、短時間で測定が完了します。

また、測定結果に客観性があることも大きな利点です。従来の方法では、検査をする人の経験や感覚に結果が左右される場合がありました。しかし、オートレフラクトメーターは、光の屈折する度合いを数値で測定するため、誰が検査しても同じ結果が得られます。

このように、オートレフラクトメーターを使った検査は、患者さんの負担が少なく、かつ客観的なデータに基づいて屈折状態を調べることができるため、眼鏡やコンタクトレンズの処方に非常に役立ちます。

項目 従来の方法 オートレフラクトメーター
患者負担 大きい (レンズ交換、回答必要) 小さい (短時間測定)
測定結果 主観的 (検査者の経験に左右) 客観的 (数値化)

検査結果の解釈

検査結果の解釈

– 検査結果の解釈

視力検査には、オートレフラクトメーターと呼ばれる機械がよく用いられます。この機械は、目の屈折異常を測定し、近視や遠視、乱視の度合いを自動で計測する便利なものです。しかし、ここで注意が必要なのは、オートレフラクトメーターの結果はあくまでも目安であるということです。

実際に眼鏡やコンタクトレンズを処方する際には、医師による診察と、患者さん自身の見え方の確認が不可欠です。オートレフラクトメーターの結果は、医師の診断の助けにはなりますが、最終的な判断には、患者さん一人ひとりの見え方や目の状態を考慮する必要があります。

検査結果には、「球面度数」「円柱度数」「軸度」といった数値が表示されます。これらの数値は、眼の屈折異常の程度や種類を示すものです。「球面度数」は、近視や遠視の度合いを示し、「円柱度数」は乱視の度合い、「軸度」は乱視の軸方向を示します。

これらの数値を理解することで、ご自身の目の状態をより深く知ることができます。ただし、これらの数値だけで自己判断をすることは危険です。目の健康を守るためには、必ず眼科医の診断を受けてください。

項目 説明
オートレフラクトメーター 目の屈折異常を測定する機械。
近視、遠視、乱視の度合いを自動計測する。
検査結果の解釈 オートレフラクトメーターの結果はあくまで目安。
最終的な診断は、医師による診察と患者自身の見え方の確認が必要。
球面度数 近視や遠視の度合いを示す。
円柱度数 乱視の度合いを示す。
軸度 乱視の軸方向を示す。

まとめ

まとめ

目の健康状態をチェックする上で、視力検査は欠かせないものですが、近年、自動で目の屈折状態を測る機械が使われるケースが増えてきました。この機械は、短い時間で正確に目の状態を測定できるという利点があり、多くの眼科で導入されています。

この機械を使った検査では、機械から出ている光をしばらくの間見つめるだけで、近視や遠視、乱視の有無やその度合いを数値で知ることができます。従来の検査のように、レンズを何度も入れ替えながら「どちらが見えやすいか」を答える必要がないため、患者さんの負担が軽減されるだけでなく、検査時間の短縮にも繋がっています。

しかし、この検査結果がそのまま眼鏡やコンタクトレンズの度数に反映されるわけではありません。なぜなら、快適な視界を得るためには、眼の屈折状態だけでなく、目の筋肉の状態や、生活環境、仕事内容なども考慮する必要があるからです。そのため、眼科を受診した際には、機械による検査結果だけでなく、医師による目の診察や、患者さん自身の見え方の確認も併せて行うことが重要です。

項目 内容
従来の視力検査 レンズを何度も入れ替えながら「どちらが見えやすいか」を答える。
自動視力検査 機械から出ている光をしばらくの間見つめるだけで、近視や遠視、乱視の有無やその度合いを数値で知ることができる。
メリット 患者さんの負担軽減、検査時間の短縮
注意点 検査結果がそのまま眼鏡やコンタクトレンズの度数に反映されるわけではない。