
夜盲症:暗闇の恐怖
夜盲とは、その名の通り、夜や薄暗い場所で視力が著しく低下してしまう状態を指します。昼間は問題なく過ごせていても、夕方や夜になり、周囲が暗くなってくると視界がぼやけたり、ものが二重に見えたりするのが特徴です。
明るい場所から暗い場所に移動した際、目が慣れるまでに時間がかかってしまうため、映画館やレストランなど照明が落とされた場所では周囲が見えづらく、不便を感じる場面も多いでしょう。また、夜間に車の運転をする場合は特に注意が必要です。対向車のヘッドライトや街灯の光が視界に入ると、まぶしさを感じて視界が不安定になり、事故に繋がる危険性も高まります。
夜盲は、網膜にある視細胞の一種である桿体細胞の機能が低下することで起こります。桿体細胞は、暗い場所での視力、つまり明暗を識別する働きを担っています。ビタミンAの不足や、網膜色素変性症などの病気が原因で、桿体細胞の機能が低下することがあります。夜盲の症状が見られる場合は、眼科を受診し、適切な検査と治療を受けるようにしましょう。