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その他

手術も?点眼麻酔でできること

- 点眼麻酔とは?点眼麻酔とは、文字通り目薬を使用して眼球の表面に麻酔をかける方法です。注射器を用いないため、患者さんの痛みや恐怖感を軽減できる点が大きなメリットです。眼科において、点眼麻酔は様々な検査や治療に用いられています。例えば、眼圧を測定する検査では、眼球に器具が直接触れるため、点眼麻酔によって痛みを和らげます。また、目にゴミや異物が入った場合の異物除去時にも、痛みを感じることなく処置を行うことができます。その他、角膜の傷の状態を調べる検査や、コンタクトレンズの処方時などにも、点眼麻酔が活躍します。点眼麻酔の効果が現れるまでの時間は非常に短く、点眼してから数十秒程度で麻酔が効き始めます。効果の持続時間は薬剤の種類や濃度によって異なりますが、通常は30分程度です。点眼麻酔によって一時的に視界がぼやけることがありますが、これは時間の経過とともに回復します。点眼麻酔は、眼科において患者さんの負担を軽減し、安全でスムーズな検査や治療を可能にするために欠かせないものです。
視力

見え方のゆがみ、低次収差とは?

私たちがものを見るとき、目はカメラのレンズのように光を屈折させて、網膜というスクリーンに像を映し出しています。そして、その情報は視神経を通して脳に伝えられ、私たちはものを見ていると認識します。 しかし、目の表面やレンズの形状、水晶体内部の密度の違いなど、人によって目の構造は微妙に異なります。そのため、カメラのレンズと同じように、光がすべて網膜の一点に正しく集まらず、像がぼやけたり歪んだりしてしまうことがあります。このような現象を「収差」と呼びます。 収差には、近視や遠視、乱視といった、私たちにも馴染み深いものも含まれます。これらの収差は、眼鏡やコンタクトレンズを用いることで矯正することができます。また、加齢に伴い、水晶体が白く濁ってしまう白内障も、視力低下の原因となる収差の一種です。 最近では、収差をより精密に測定し、その人に最適なレンズを設計する技術も進歩してきています。収差を理解することは、より鮮明な視界を手に入れるための第一歩と言えるでしょう。
その他

手術もこれで安心?点眼麻酔について解説

- 点眼麻酔とは?点眼麻酔とは、目の表面に麻酔薬を含んだ目薬をさして、感覚を一時的に麻痺させる方法です。 目薬を使うので、注射器を使うのと比べて恐怖心や痛みは少なく、気軽に受けられる麻酔方法と言えます。眼科では、様々な検査や治療の前に点眼麻酔を行うことがあります。 例えば、眼球の硬さを調べる眼圧検査や、角膜や結膜といった目の表面に付着した異物を取り除く結膜異物除去などが挙げられます。 これらの検査や治療は比較的短時間で終わるものが多く、点眼麻酔は、患者さんの負担を軽くするために非常に役立っています。点眼麻酔の効果は、個人差はありますが、通常は数分から十数分で現れ、数時間持続します。 麻酔が切れるまでは、一時的に視界がぼやけたり、異物感を感じたりすることがありますが、時間の経過とともに自然に消失します。 また、麻酔が効いている間は、無意識に目をこすってしまうと、目に傷をつけてしまう可能性があるので注意が必要です。
眼鏡

メガネで矯正できる?低次収差を解説

私たちは、眼球の中でレンズの役割を果たす水晶体で光を集め、網膜に像を映してものを見ています。カメラのレンズのように、水晶体は光を屈折させて網膜に焦点を合わせます。しかし、水晶体の形は完全に均一ではないため、光がすべて一点に集まらず、網膜に鮮明な像を結ぶことができない場合があります。このような現象を「収差」と呼びます。 収差には、近視や遠視を引き起こす「屈折異常」や、物が歪んで見える「乱視」など、さまざまな種類があります。また、視界の周辺部がぼやけて見える「球面収差」、明るい光を見たときに光が虹色ににじんで見える「色収差」なども収差の一種です。 収差があると、視界がぼやけたり、物が二重に見えたり、光がにじんで見えたりするなど、視覚に影響を及ぼします。軽度の収差は、眼鏡やコンタクトレンズで矯正することができます。しかし、強度になると、眼鏡やコンタクトレンズでは矯正しきれない場合があり、手術が必要になることもあります。日頃から目に負担をかけすぎないように心がけ、定期的に眼科を受診して目の健康状態をチェックすることが大切です。
目の構造

眼の強さを支えるデスメ膜

私たちの眼球の表面を覆う透明な膜である角膜は、外界からの光を最初に眼球内部へと導く、いわば眼の窓のような役割を担っています。この角膜は、一層だけではなく、複数の層が精巧に組み合わさって構成されており、それぞれの層が重要な役割を担っています。 角膜の一番外側にあるのは、涙液に直接触れている角膜上皮と呼ばれる層です。この層は、外界からの異物や細菌などの侵入を防ぐ役割を担っています。角膜上皮の下には、ボーマン膜と呼ばれる丈夫な膜があり、角膜上皮を支え、角膜の形状を保つ役割を担っています。さらにその下には、角膜の大部分を占める角膜実質と呼ばれる層があります。角膜実質は、規則正しく並んだ線維と、その間を満たす水分によって構成されており、角膜の透明性を保つために重要な役割を担っています。 そして、角膜実質のさらに下、角膜の一番内側に位置するのが、デスメ膜と呼ばれる非常に薄く強靭な膜です。このデスメ膜は、角膜内皮細胞と呼ばれる細胞によって作られ、角膜の形状を維持し、眼球内部を保護する役割を担っています。デスメ膜は非常に薄い膜ですが、眼球内部の圧力に耐え、角膜の形状を保つために重要な役割を担っています。このように、角膜は複数の層がそれぞれ重要な役割を担うことによって、私たちの視覚を支えています。
目の病気

電気溶接と目の病気

- 電気性眼炎とは電気性眼炎は、電気溶接を行う際に発生する強烈な光を直接見てしまうことで発症する目の炎症です。溶接作業中にはアークと呼ばれる非常に高温の光が発生しますが、この光には目には見えない紫外線が大量に含まれています。この紫外線が、目の表面にある角膜に強い炎症を引き起こしてしまうのです。症状としては、目がゴロゴロする、痛みを感じる、涙が止まらない、まぶしくて目を開けていられない、目が充血するなどがあります。これらの症状は、紫外線に暴露されてから数時間後に現れることが多く、通常は数時間から数日で改善します。電気性眼炎は、溶接を行う際に適切な遮光保護具を着用していなかった場合に発生しやすく、溶接工だけでなく、DIYなどで溶接を行う機会がある方も注意が必要です。溶接作業を行う際には、必ず遮光度の高い溶接面や保護メガネを着用し、直接アーク光を見ないようにすることが重要です。また、周囲の人にもアーク光が当たらないように、溶接を行う場所にも注意を払いましょう。もしも電気性眼炎の症状が現れた場合は、すぐに作業を中止し、目をこすらずに流水で目を優しく洗い流しましょう。その後、速やかに眼科を受診し、適切な治療を受けることが大切です。
レーシック

レーシック手術と点眼麻酔

- 点眼麻酔について点眼麻酔とは、その名の通り、目薬のように目に滴下して用いる麻酔薬のことを指します。 目に手術を行う際や、検査を行う際など、何らかの処置が必要となる際に、患者様が感じる痛みや不快感を和らげる目的で使用されます。点眼麻酔は、眼の表面だけに作用する「表面麻酔」に分類され、効果が比較的早く現れるという特徴があります。 そのため、短時間で終了する処置や、緊急を要する処置に適しています。例えば、眼圧検査や眼底検査、コンタクトレンズの処方など、比較的短時間で終わる検査や診察の際に、点眼麻酔が用いられることがあります。また、異物除去や角膜損傷の治療など、緊急を要する処置にも用いられます。点眼麻酔の効果は、通常数分から数十分程度で消失します。 効果が切れると、再び痛みや不快感を感じるようになるため、処置後もしばらくは目をこすったり、触ったりしないように注意が必要です。 また、視力にも一時的な影響が出る場合があり、物がぼやけて見えることがありますので、自動車の運転などは控えるようにしましょう。点眼麻酔は、一般的に安全性の高い麻酔方法ですが、稀にアレルギー反応などの副作用が現れることがあります。 目のかゆみ、充血、腫れなどの症状が出た場合は、すぐに医師へ相談するようにしてください。
目の病気

眼科検査の基礎:徹照法とは?

健康診断や人間ドックでは、様々な検査が行われますが、眼科の検査もその一つです。眼科の検査では、視力検査や眼圧検査など、いくつかの項目をチェックしていきます。その中でも、目の奥の状態を詳しく調べるために欠かせない検査の一つが「眼底検査」です。これは、瞳孔の奥にある眼底と呼ばれる部分を、眼科医が専用のレンズを用いて観察する検査です。眼底には、視神経や網膜など、視覚にとって重要な器官が集まっており、眼底検査を行うことで、これらの器官に異常がないかを調べることができます。 眼底検査は、糖尿病網膜症や緑内障、加齢黄斑変性症など、様々な目の病気を早期発見するために非常に有効な検査です。これらの病気は、初期段階では自覚症状が現れにくいことが多く、気づかないうちに病気が進行してしまうケースも少なくありません。しかし、早期に発見し、適切な治療を行うことで、症状の進行を抑えたり、視力低下を予防したりすることができます。眼底検査は痛みや負担の少ない検査ですので、健康診断や人間ドックで眼科を受診する際には、ぜひ眼底検査も受けてみてください。
レーシック

レーシック適応検査でわかること

レーシック手術を受けるかどうか考える際に、必ず受けていただきたい検査があります。それが『適応検査』です。この検査は、皆さんの目にレーシック手術が本当に合っているのか、安全に手術を行うことが出来るのかを調べるための重要な検査です。 視力検査はもちろんのこと、角膜の厚さや形、眼圧、瞳孔の大きさなど、様々な項目を精密な機械を用いて測定します。具体的には、視力検査では、現在の視力がどのくらいなのかを測定します。角膜の検査では、角膜の厚さを測り、レーシック手術で削っても問題ない厚さがあるかどうかを調べます。さらに、角膜の形が、レーシック手術に適しているかどうかも確認します。眼圧検査では、眼球内の圧力を測定します。緑内障などの病気がないか、手術に影響がないかを確認します。瞳孔の検査では、暗いところで瞳孔がどのくらい大きくなるのかを調べます。この結果によって、夜間視力に影響が出る可能性があるかどうかを判断します。 これらの検査結果をもとに、医師が、レーシック手術が可能かどうか、もし可能であればどのような手術方法が最適なのかを判断します。そのため、適応検査はレーシック手術を受ける上で、非常に重要なプロセスと言えます。
視力

レンズで矯正可能な目の低次収差とは?

私たちは、まるでカメラがレンズを通して景色を写し取るように、眼の中のレンズを通して物を見ています。このレンズが、光を屈折させて網膜と呼ばれるスクリーンに像を映し出すことで、私たちは世界を認識しています。 しかし、レンズの働きが完璧でないために、光が網膜上の一点にきちんと集まらず、像がぼやけてしまうことがあります。この現象を収差と呼びます。 収差は、レンズの形や目の構造の微妙な違いによって生じ、視界の質に影響を与えます。 収差が大きくなると、視界は霞がかかったようになり、視力低下の原因となります。遠くのものが見えにくくなる、物が二重に見える、光がにじんで見えるといった症状が現れることもあります。 収差には、眼鏡やコンタクトレンズといったレンズで矯正できるものと、そうでないものがあります。近視や遠視、乱視といった屈折異常は、レンズで矯正可能な収差です。一方、レンズでは矯正できない収差もあり、例えば、夜間や暗い場所で光が拡散して見える球面収差や、色の波長によって光の焦点がずれる色収差などが挙げられます。 収差は誰の目にも存在しますが、その程度は人それぞれです。視力検査では、これらの収差を測定し、適切な矯正方法を検討します。
目の病気

眼圧が低い!? 低眼圧について解説

私たちの眼球は、カメラのレンズのように光を集め、映像を脳に伝える重要な役割を担っています。この眼球は、内部を満たす液体によって一定の形と硬さを保っています。この液体を房水と呼び、この房水の圧力を眼圧と言います。 眼圧は、眼球の形を保つだけでなく、光を網膜に正しく届ける上でも重要な役割を担っています。ちょうど、風船に空気を入れると、風船がピンと張って形が整うのと似ています。眼球も、適切な眼圧が保たれていることで、光を網膜に正しく集め、鮮明な視界を得ることができます。 眼圧は、常に一定ではなく、時間帯や体調によって変動します。しかし、眼圧が異常に高くなると、視神経が圧迫され、視野が狭くなったり、視力が低下したりする緑内障という病気を引き起こす可能性があります。緑内障は、放置すると失明に至ることもある病気ですので、早期発見・早期治療が重要です。そのためにも、定期的な眼科検診で眼圧を測定することが大切です。