「す」

角膜

角膜内皮細胞を測る!スペキュラーマイクロスコープ

私たちの目は、まるでカメラのレンズのように、常に外界から光を取り入れて景色を映し出しています。そして、実際にカメラのレンズと同じように、目にもレンズの役割を果たす部分があり、それを角膜と呼びます。角膜は、黒目と呼ばれる部分の表面を覆う透明な膜で、外界の光を目の奥にある網膜へと導く、とても大切な役割を担っています。 この角膜の裏側には、角膜内皮細胞と呼ばれる細胞がぎっしりと並んでいます。これらの細胞は、角膜が常に一定の厚さを保ち、透明性を維持できるように、ちょうどポンプのように、角膜内に溜まりすぎた水分を排出する働きをしています。 しかし、加齢や目の病気、コンタクトレンズの長期装用など、様々な原因によって、この角膜内皮細胞は減少したり、機能が低下したりすることがあります。すると、角膜は水分をうまく排出することができなくなり、むくんでしまいます。角膜がむくむと、光を正しく通すことができなくなり、視界がぼやけてしまうのです。 そのため、角膜内皮細胞は、私たちの目が正常に機能し、クリアな視界を保つために、非常に重要な役割を担っていると言えるでしょう。
リスク

見え方の質に関わる「スターバースト」

「スターバースト」という言葉を聞いたことがありますか?これは、夜や暗い場所で光を見ると、光がまるで爆発した星のように放射状に広がって見えたり、光の周りに光の輪が現れたりする現象を指します。 この現象は、私たちがものを見るときに、光が目の中にあるレンズを通って網膜に届くことで起こります。明るい光を見ると、レンズの周りの筋肉が収縮して瞳孔が小さくなります。しかし、暗い場所で強い光を浴びると、この筋肉の動きが追いつかず、光が網膜上で一点に集まりきらずに拡散してしまうのです。 さらに、光がレンズの表面で乱反射したり、目の構造上、光がわずかに回折したりすることも、スターバースト現象の一因となります。 スターバースト現象は、夜間の運転で対向車のヘッドライトが目に入るときや、暗い場所でスマートフォン画面を見るときなどに経験することがあります。まぶしさや視界不良の原因となるため、注意が必要です。
その他

眼科医療の進化を牽引:スターサージカル社

スターサージカル社は、アメリカのカリフォルニア州に拠点を置く、目に関する医療機器を専門に開発、製造、販売している会社です。 目の病気の治療に役立つ様々な製品を生み出し、世界中の医療現場に貢献しています。特に、白内障や視力矯正手術の分野においては、常に新しい技術を取り入れた製品を開発し続けています。 スターサージカル社は、世界で初めて白内障手術で使う、折りたたんで目の中に入れられるレンズを開発した会社として有名です。この技術は、現在行われている白内障手術においても欠かせないものとなっており、スターサージカル社の功績は、現代の眼科医療に大きく貢献していると言えるでしょう。
目の構造

眼のレンズ、水晶体について

- 水晶体の役割 私たちの眼球の中に、カメラのレンズと同じように光を集めて焦点を合わせる役割を担う、水晶体という重要な組織があります。 水晶体は透明で柔軟性があり、その形を変えることで、網膜と呼ばれる眼球の奥にあるスクリーンに、はっきりと物体を映し出す役割を担っています。 遠くの景色を見るとき、水晶体は薄く平らな形になります。この状態だと、遠くから届く光は緩やかに屈折し、網膜上にきちんと像を結ぶことができます。一方、近くの物体に視線を移すと、水晶体は周囲の筋肉の働きによって厚みのある丸い形に変化します。 近くから来る光は強く屈折するため、水晶体が厚くなることで焦点の位置を調整し、網膜に鮮明な像を映し出すことができるのです。 このように、水晶体は、まるでオートフォーカスレンズのように、見る対象の距離に応じて自在に形を変えることで、私たちに常にクリアな視界を提供してくれています。 しかし、加齢や紫外線、生活習慣などの影響で、水晶体の柔軟性は徐々に失われ、白く濁ってくることがあります。これが白内障と呼ばれる状態です。 白内障が進行すると視界がぼやけたり、かすんだりするため、日常生活に支障をきたすこともあります。日頃から目の健康を意識し、定期的な眼科検診を受けるように心がけましょう。
視力改善方法

弱視治療の鍵!健眼遮眼について

- 健眼遮眼とは?視力の発達が未熟な段階にあるお子様によく用いられる弱視の治療法の一つに、「健眼遮眼」という方法があります。 人間の目は、左右別々に物を見ていますが、脳は両方の目から送られてくる情報を一つにまとめています。ところが、片方の目に視力が弱かったり、左右の視力に差があったりすると、脳は視力の良い方の目(健眼)からの情報ばかりを優先的に使うようになります。その結果、視力の弱い方の目(弱視眼)はますます使われなくなり、視機能の発達が遅れてしまう可能性があります。このような状況を防ぎ、弱視眼の視力回復を促すために用いられるのが「健眼遮眼」という治療法です。具体的には、視力の良い方の目を眼帯などで遮蔽することで、視力の弱い方の目を使うことを強制し、視覚機能のトレーニングを行います。健眼遮眼を行う時間や期間は、お子様の年齢や弱視の程度によって異なりますが、一般的には数時間から半日程度、数ヶ月から数年間にわたって継続して行われます。 眼科医の指示に従って、根気強く治療を続けることが重要です。
コンタクトレンズ

コンタクトレンズあるある?スペクタクルブラーの謎

多くの人が体験する、コンタクトレンズを外した後に起こる視界のぼやけ。眼鏡の度数は合っているはずなのに、なぜこのような現象が起こるのでしょうか? この現象はスペクタクルブラーと呼ばれ、コンタクトレンズの常用によって目の機能の一部が変化してしまうことが原因と考えられています。 コンタクトレンズは角膜、つまり目の表面に直接装着します。一方、眼鏡は顔とレンズの間にわずかな隙間があります。この装着位置の違いが、見え方の微妙な差異を生み出すのです。 コンタクトレンズを長時間使用していると、目はレンズを通して物を見ることに慣れてしまいます。すると、レンズを外した際に、裸眼の状態に目がうまく適応できず、一時的に視界がぼやけてしまうのです。 特に、長年コンタクトレンズを使用している人や、近視の度合いが強い人ほど、スペクタクルブラーの影響を受けやすいと言われています。 スペクタクルブラーは一時的な現象であり、多くの場合、しばらくすると自然に視界が回復します。しかし、症状が続く場合は、眼科医に相談することをおすすめします。
角膜

角膜内皮細胞を診る!スペキュラーマイクロスコープとは

- スペキュラーマイクロスコープとは 眼の表面には、光を取り込み、外界の景色を脳に届けるための重要な役割を担う、透明な組織が存在します。これが角膜です。角膜の表面は、さらに薄い細胞の層で覆われており、これを角膜内皮細胞と呼びます。角膜内皮細胞は、角膜の透明性を保つために、細胞が規則正しく並び、まるでポンプのように、角膜内の水分量を調整するという重要な役割を担っています。 スペキュラーマイクロスコープは、この角膜内皮細胞の状態を、体に傷をつけることなく観察できる特別な顕微鏡です。従来の顕微鏡では、観察対象に光を透過させる必要がありましたが、スペキュラーマイクロスコープは、角膜内皮細胞で反射する光を利用して観察を行います。 具体的には、角膜に無害な光を照射し、その反射光を顕微鏡で拡大して観察します。すると、角膜内皮細胞の形や大きさ、細胞同士の隙間などが、詳しく観察できます。これらの情報は、角膜の健康状態を評価する上で、非常に重要な指標となります。例えば、角膜内皮細胞の数が少なくなっていたり、形が不揃いになっていたりする場合は、角膜の機能が低下している可能性を示唆しており、適切な治療が必要となる場合があります。
その他

眼科領域におけるステロイドの役割

- ステロイドとは?ステロイドは、私たちの体内で作られるコルチゾールというホルモンと同じような働きをする薬です。コルチゾールは、体の様々な機能を調整する重要な役割を担っています。 ステロイドの特徴として、炎症を抑える効果が非常に高いことが挙げられます。炎症は、体にとって本来必要な反応ですが、過剰になると様々な症状を引き起こす原因となります。ステロイドはこの炎症を抑えることで、症状を改善する効果が期待できます。 医療現場では、このステロイドの強力な抗炎症作用を利用して、様々な病気を治療します。具体的には、喘息などの呼吸器疾患、アトピー性皮膚炎などの皮膚疾患、関節リウマチなどの膠原病、そして臓器移植後の拒絶反応を抑えるためなど、幅広い分野で使用されています。 ステロイドは非常に有効な薬ですが、一方で副作用も知られています。そのため、医師の指示に従って適切な量と期間で使用することが大切です。
リスク

視界に広がる光?スターバースト現象について

- スターバースト現象とは?夜道や照明を落とした部屋で、街灯や車のヘッドライトといった明るい光を見ると、光が放射状に広がったり、ギラギラと眩しく感じたりすることがあります。このような現象をスターバースト現象と呼びます。まるで星が爆発した瞬間のように見えることから、この名前が付けられました。この現象は、目の中に光が入ってくる際に、レンズの役割をする水晶体や角膜を通ることで光が屈折し、一点に集まらずに広がってしまうために起こります。健康な目であっても、ある程度はこの現象が起こるのが普通です。特に、最近多焦点眼内レンズやレーシックといった屈折矯正手術を受けた方は、この現象を強く感じる場合があります。なぜなら、これらの手術は、角膜や水晶体の形を人工的に変えることで視力を矯正するものであり、それによって光の屈折の仕方も変化してしまうからです。そのため、手術後しばらくは、光がギラギラと眩しく感じられたり、光の周りに輪がかかって見えたりすることがあります。ただし、ほとんどの場合、これらの症状は一時的なものであり、時間の経過とともに徐々に改善していきます。もしも、症状が長引いたり、日常生活に支障が出るほど強い場合には、早めに眼科医に相談するようにしましょう。
その他

眼科医療の進化を牽引:スターサージカル

カリフォルニア州に本社を置くスターサージカル社は、眼科医療機器の開発、製造、販売を行う企業です。長年にわたり、革新的な医療機器を世に送り出し、世界中の眼科医療の進歩に貢献してきました。 同社は、世界初の画期的な眼科医療機器を開発したことで知られており、その功績は世界中の眼科医から高く評価されています。この発明により、それまで治療が困難であった多くの眼疾患の治療が可能となり、世界中の患者さんの視力回復に大きく貢献しました。 スターサージカル社は、常に患者さんのニーズに応えるべく、最先端の技術と高い品質管理体制のもと、安全性と有効性が確立された医療機器を提供することに尽力しています。また、世界中の医療機関とのパートナーシップを重視し、医師や医療従事者に対するトレーニングやサポートにも積極的に取り組んでいます。 スターサージカル社の革新的な技術と製品は、これからも世界中の眼科医療の未来を形作り、患者さんの生活の質の向上に貢献していくことが期待されています。
角膜

角膜内皮細胞を診る!スペキュラーマイクロスコープとは

- スペキュラーマイクロスコープとは スペキュラーマイクロスコープは、角膜の内側にある「角膜内皮細胞」を観察するために開発された特殊な顕微鏡です。 私たちの眼球の表面には、外界からの光を取り込む窓のような役割を果たす透明な組織、角膜があります。角膜は、その透明性を保つことで、私たちがはっきりと物を見るために非常に重要な役割を担っています。この角膜の一番後ろ側、つまり眼球の内側には、角膜内皮細胞と呼ばれる細胞の層が存在しています。 角膜内皮細胞は、角膜内に過剰な水分が入り込むのを防ぎ、角膜の透明性を維持するという、とても重要な役割を担っています。しかし、この細胞は、加齢に伴って徐々に数が減っていくという特徴があります。また、病気や目の外傷などによって、その数が急激に減少してしまうこともあります。さらに、一度失われた角膜内皮細胞は、残念ながら自然に増えることはありません。 そのため、眼科においては、角膜内皮細胞の状態を正確に把握することが、目の健康状態を評価する上で非常に重要となっています。スペキュラーマイクロスコープを使用することで、角膜内皮細胞の数を数えたり、その形や大きさ、並び方などを細かく観察することができます。そして、これらの情報から、角膜の健康状態を診断したり、病気の早期発見に役立てたりすることが可能となります。
リスク

星空のような視界?スターバーストについて

夜空に輝く星のように、光が放射状に広がって見える現象をスターバースト現象と呼びます。普段の生活で、暗い場所で街灯や車のヘッドライトを見た時に、光が伸びて見えたり、ギラギラと眩しく感じたりすることがあります。これがスターバースト現象です。 この現象は、目のレンズの屈折異常によって起こります。人間の目は、カメラのレンズのように光を集めて網膜に像を結びます。しかし、レンズに乱視などの異常があると、光が一点に集まらず、放射状に広がってしまうのです。 スターバースト現象は、健康な人でも多少は起こる現象です。しかし、その程度が強かったり、見え方がいつもと違ったりする場合には、眼科の受診が必要です。白内障や緑内障などの病気で、スターバースト現象が強く現れることがあります。早期発見・治療のためにも、気になる症状があれば、早めに眼科医に相談しましょう。
その他

スクリーニングで未来を変える

- スクリーニングとは健康診断を受けたことはありますか?視力検査や聴力検査など、いくつかの簡単な検査を受けたと思います。このような検査は、自覚症状がなくても、病気を早期に発見するために行われます。これを-スクリーニング-と言います。スクリーニングは、特定の病気にかかっている可能性がある人を見つけ出すための検査です。あくまでも病気の可能性を調べるためのものであり、確定診断を行うものではありません。例えば、視力検査で視力が低いと診断された場合、それは目が悪い可能性を示唆しているだけで、緑内障や白内障などの具体的な病名がわかるわけではありません。そこで、眼科を受診して、より詳しい検査を受ける必要があるのです。スクリーニングは、早期発見・早期治療に繋がることが期待できます。病気を早期に発見できれば、治療が容易になるだけでなく、症状の進行を抑えたり、後遺症のリスクを減らしたりできる可能性があります。ただし、スクリーニングには限界もあります。検査で見逃しがある場合や、検査結果が陽性でも実際に病気ではない場合(偽陽性)も考えられます。そのため、スクリーニングの結果だけで自己判断せず、医師に相談することが大切です。
その他

眼科医療の革新者:スターサージカル

スターサージカルは、アメリカのカリフォルニア州に拠点を置く、眼科医療機器を専門とする会社です。世界中の眼科医や患者さんに対して、より安全で効果的な治療を実現するための革新的な技術を提供しています。 スターサージカルは、白内障手術装置、硝体硝子体切除手術装置、屈折矯正手術装置など、幅広い眼科医療機器を開発・製造・販売しています。これらの機器は、世界中の多くの医療機関で採用されており、眼科医療の進歩に大きく貢献しています。 スターサージカルは、患者さんの視力回復と生活の質の向上に真摯に取り組むことを企業理念としています。そのために、常に新しい技術の開発に挑戦し、より安全で効果的な治療法を提供できるよう努力を続けています。また、世界中の眼科医に対する教育活動や情報提供にも積極的に取り組み、眼科医療全体の質の向上にも貢献しています。
目の構造

眼のレンズ:水晶体の役割と病気

- 水晶体とは人間の眼球は、カメラとよく似た構造をしています。カメラでいうレンズの役割を担うのが、眼球内部にある透明な組織である水晶体です。眼球の最も外側には、黒目と呼ばれる部分である角膜があります。水晶体は、この角膜よりも奥に位置し、光が眼球内に入る際に必ず通過する重要な組織です。では、水晶体は具体的に眼球のどこにあるのでしょうか?黒目の奥には、茶目と呼ばれる部分があります。この茶目の真ん中には、光を取り込むための黒い瞳孔という穴が開いています。水晶体は、この瞳孔のすぐ後ろに位置しています。瞳孔の大きさは、周囲の明るさに応じて変化しますが、水晶体は瞳孔を通して眼球内に入る光の量を調整する役割も担っているのです。水晶体は、無色透明で弾力性があり、厚さを変えることができるという特徴を持っています。遠くのものを見るときは薄く、近くのものをを見るときは厚くなることで、網膜に鮮明な像を結ぶことができるのです。このように、水晶体は私たちがものを見る上で非常に重要な役割を担っています。
目の構造

視力と色の鍵!錐体細胞って?

私たちが普段、景色を眺めたり、文章を読んだりできるのは、目という器官が光を取り込み、それを脳が理解できる情報に変換しているからです。 まるで精巧なカメラのように、目は光を捉え、鮮明な映像を作り出しています。そして、この複雑な過程において重要な役割を果たしているのが、網膜に存在する「視細胞」と呼ばれる細胞たちです。視細胞には、大きく分けて「杆体」と「錐体」の二つの種類が存在します。 杆体は、薄暗い場所でもわずかな光を感じ取ることができるため、夜間や暗い場所で視力を保つために働いています。一方、錐体は明るい場所で本領を発揮します。色を識別する能力も持ち合わせており、私たちが世界を色鮮やかに認識できるのは、この錐体の働きによるものです。錐体には、感度が高い順に、青、緑、赤の光に反応する3種類が存在します。 これらの錐体がそれぞれ異なる波長の光に反応することで、私たちは虹のような多様な色を識別することができるのです。もし、これらの錐体のいずれかに異常があると、色の見え方が変わってしまったり、特定の色が見えにくくなってしまう色覚異常を引き起こすこともあります。このように、杆体と錐体、それぞれの視細胞が持つ特性によって、私たちは昼夜を問わず、周囲の環境や物体を正確に認識することができます。視細胞は、私たちが「見る」という行為を支える、まさに「ものを見る細胞」と言えるでしょう。
目の構造

水晶体の支え役:水晶体小体

「水晶体」という言葉を耳にしたことはありますか?まるでカメラのレンズのように、私たちの目にも、光を集めてピントを合わせる役割を担う「水晶体」という組織が存在します。 水晶体は、透明で弾力性に富んだ組織ですが、周囲の組織に支えられることでその形を維持しています。この支え役の一つが、今回ご紹介する「水晶体小体」です。 水晶体小体は、水晶体の前面を覆う薄い膜のような組織です。水晶体小体は、水晶体の上皮細胞から分泌されるタンパク質や水分などを含んでおり、水晶体の表面を滑らかに保つことで、光がスムーズに通過するのを助ける役割を担っています。 さらに、水晶体小体は、水晶体とそれを支える毛様体との間を満たす眼房水と接しており、水晶体に必要な栄養を供給したり、老廃物を除去する役割も担っています。 このように、水晶体小体は、水晶体の透明性を保ち、その機能を正常に維持するために非常に重要な役割を担っています。水晶体小体に異常が起こると、水晶体の透明性が失われて視力低下を引き起こす白内障などの病気を発症するリスクが高まります。
目の構造

眼のレンズ:水晶体について

- 水晶体とは人間の眼球内部には、カメラのレンズに例えられる透明な組織、水晶体が存在します。水晶体は、私たちがものを見るときに、光を屈折させて網膜に像を結ばせる役割を担っています。この水晶体がないと、網膜に鮮明な像を映し出すことができず、ものが見えなくなってしまいます。水晶体の大きな特徴は、その柔軟性にあります。水晶体は周囲の筋肉の働きによって厚さを自在に変えることができ、この機能によって、近くのものを見たり遠くのものを見たりするときに焦点距離を調節することができます。近くのものを見るときには水晶体は厚くなり、遠くのものを見るときには薄くなることで、常に網膜に鮮明な像を結ぶことができるのです。しかし、水晶体は加齢とともに弾力を失い、厚さを調節する能力が低下していきます。その結果、近くのものがぼやけて見えづらくなる老眼と呼ばれる状態になることがあります。また、水晶体が白く濁ってしまう白内障という病気も、水晶体の透明度が失われることで視力低下を引き起こします。このように、水晶体は私たちの視覚にとって非常に重要な役割を担っており、その機能を維持することは、生涯にわたって良好な視力を保つために不可欠です。