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その他

眼科における症例数の考え方

眼科で診察を受けると、診断書などに「症例数」という言葉が使われているのを目にすることがあるかもしれません。これは、眼科医療ならではの考え方で、治療を受けた患者さんの人数ではなく、治療を行った眼の数を表しているのです。 なぜこのような表現を使うのでしょうか?それは、眼の治療は、多くの場合、左右の眼に対してそれぞれ独立して行われるためです。例えば、ある患者さんが右目は白内障、左目は緑内障と診断されたとします。この場合、患者さんは1人ですが、それぞれの目に異なる治療が必要になります。このような場合、患者さんの数をそのまま治療数としてしまうと、実際の治療の状況を正しく反映できません。 そこで、眼科では「症例数」を用いることで、より正確に治療の状況を把握しているのです。先ほどの例で言えば、患者さんは1人ですが、症例数としては白内障と緑内障で2例とカウントされます。このように、症例数は、眼科医療において、患者さん一人ひとりの状態をより詳しく把握し、適切な治療を提供するために欠かせない指標と言えるでしょう。
目の病気

見逃さないで!症候性眼精疲労のサイン

目の疲れを感じると、多くの人は「眼精疲労かな?」と思うかもしれません。眼精疲労は、大きく分けて二つの種類に分けられます。一つ目は「機能性眼精疲労」と呼ばれるもので、これは長時間のパソコン作業やスマートフォン操作、読書など、目を酷使することによって引き起こされます。現代人にとって非常に身近なものであり、多くの人が経験する眼精疲労はこのタイプに当てはまります。 一方、もう一つの「症候性眼精疲労」は、目の病気によって引き起こされる点が特徴です。例えば、近視や遠視、乱視などの屈折異常や、ドライアイ、緑内障といった病気が原因で目が疲れやすくなります。このタイプの眼精疲労は、放置すると視力低下や眼病の悪化につながる可能性もあるため注意が必要です。 どちらの眼精疲労も、目の痛みや充血、かすみ、頭痛、肩こりなどの症状が現れます。そのため、自己判断で原因を特定することは難しく、自己流のケアで改善しない場合は、眼科を受診して適切な診断と治療を受けることが大切です。
目の病気

春季カタル:子供を悩ます目の病気

春の暖かさにつれて、花々が咲き乱れる季節。多くの人が心躍らせる一方で、毎年、目の症状に悩まされる人もいるのではないでしょうか?目のかゆみ、しょぼしょぼする感じ、異物感...。もしかしたら、それは「春季カタル」のサインかもしれません。 春季カタルは、その名の通り、春先に特に症状が現れやすい病気です。花粉症と同様に、アレルギー反応が原因で起こると考えられていますが、花粉症とは少し違います。花粉症は鼻の症状が中心なのに対し、春季カタルは目の症状が強く出ます。主な症状としては、かゆみや異物感、涙が出る、まぶたが腫れるなどがあります。 この病気は、特に免疫システムが発展途上の子供に多く見られます。しかし、大人になってから発症するケースも少なくありません。原因はまだはっきりとは解明されていませんが、ハウスダストやダニなど、花粉以外の allergens も関与している可能性も示唆されています。 つらい症状を和らげるためには、早期の診断と適切な治療が重要です。自己判断せずに、まずは眼科を受診し、医師の診断を仰ぎましょう。
目の病気

縮瞳剤:眼圧を下げる薬

- 縮瞳剤とは? 縮瞳剤は、目の黒目の真ん中にある瞳孔を小さくする効果を持つ点眼薬です。瞳孔はカメラのレンズのように、眼球に入る光の量を調整する役割をしています。縮瞳剤を使うことで瞳孔が小さくなるため、眼球内に取り込まれる光の量が減り、まぶしさを感じにくくなります。 縮瞳剤は、眼圧を下げる効果も期待できます。眼圧とは、眼球内の圧力のことです。眼球は、常に一定の圧力がかかっていることで形を保っています。しかし、眼圧が高すぎると、視神経が圧迫されてしまい、視力に影響を及ぼす可能性があります。緑内障は、この視神経が障害されることで視野が狭くなったり、視力が低下したりする病気です。 縮瞳剤は、緑内障の治療にも用いられます。縮瞳剤を使用することで、瞳孔が小さくなり、眼球内の房水と呼ばれる液体の排出が促進されます。すると、眼圧が下がり、緑内障の進行を抑制する効果が期待できます。ただし、縮瞳剤は一時的に視界がぼやけたり、暗くなったりする副作用が現れる場合があります。また、点眼時にしみにくいタイプの縮瞳剤もあります。医師の指示に従って、適切に使用することが大切です。
目の構造

瞳の不思議:縮瞳の仕組み

- 縮瞳とは?私たちの眼球の中央には、光を取り込むための黒い部分があります。ここを瞳孔と呼びますが、この瞳孔は周囲の明るさに応じて大きさを変え、眼球に入る光の量を調節しています。 カメラの絞りのような役割を担っていると言えます。明るい場所に移動すると、まぶしさを感じることがありますよね。これは、眼球に過剰な光が入ってくるために起こります。このような時、瞳孔は反射的に小さくなります。これが縮瞳と呼ばれる現象です。 縮瞳によって、眼球に入る光の量が減少し、まぶしさを軽減することができます。反対に、暗い場所では、十分な光を確保するために瞳孔は大きくなります。これを散瞳と言います。縮瞳と散瞳は、どちらも無意識下で行われる反射的な反応で、私たちが快適にものを見るために欠かせない機能です。 この機能は、自律神経系によってコントロールされています。縮瞳は、目の病気や怪我、薬の影響などによって引き起こされることもあります。 もし、片方の瞳孔だけが縮瞳している場合や、縮瞳が続く場合には、眼科を受診して原因を調べてもらうことが大切です。
視力

視界をクリアにするために:収差を理解する

- 収差とは 写真を撮る際、カメラのレンズの調整を誤ると、被写体がぼやけて写ってしまうことがあります。実は、人間の目にもカメラと同様、光を集めて映像を結ぶレンズが存在し、レンズの働きがうまくいかないと視界が鮮明に映らないことがあります。このような現象を「収差」と呼びます。 カメラのレンズにおいては、レンズを通った光が一点に集束し、センサー上に被写体の正確な像を結ぶことで鮮明な写真が撮れます。しかし、実際にはレンズの素材や形状、光の波長といった様々な要因によって、光は一点に完全に集束せず、像がずれてしまう現象が生じます。これが収差です。 収差には様々な種類がありますが、大きく分けて単色収差と色収差の2つに分類されます。単色収差は、光の波長に関わらず発生する収差で、球面収差、コマ収差、非点収差、像面湾曲、歪曲収差などがあります。一方、色収差は、光の波長によって屈折率が異なるために生じる収差で、軸上色収差と倍率色収差に分けられます。 収差は視界の歪みやぼやけを引き起こすため、視力低下の原因の一つと考えられています。例えば、球面収差は、レンズの中心部と周辺部で光の屈折率が異なるために生じ、視界全体にぼやけが生じる原因となります。また、乱視も収差の一種であり、角膜やレンズの形状が歪んでいるために、一点に光が集まらず、視界がぼやけたり、二重に見えることがあります。 このように、収差は視覚に大きな影響を与える可能性があります。そのため、日頃から目の健康に気を配り、定期的な眼科検診を受けるように心がけましょう。
レーシック

レーシック手術と手術給付金

手術給付金とは、加入している生命保険や医療保険において、病気や怪我で手術を受けた際に、保険会社から支払われるお金のことを指します。これは、予期せぬ出費による経済的な負担を軽減するための重要なサポートとなります。 給付金の金額は、加入している保険の種類や、手術の内容、入院の有無などによって異なります。一般的には、手術の内容が複雑で入院期間が長いほど、給付金の金額は高くなる傾向にあります。例えば、日帰りでできる簡単な手術の場合よりも、数週間の入院を伴う大きな手術の場合の方が、給付金は多くなります。 手術給付金を受け取るためには、保険会社に請求手続きを行う必要があります。必要な書類は保険会社によって異なりますが、一般的には、診断書や手術証明書、領収書などが求められます。請求手続きは、手術後できるだけ早く行うようにしましょう。 手術給付金は、高額になりがちな医療費の負担を軽減してくれるだけでなく、安心して治療に専念するためにも重要な役割を果たします。ご自身の加入している保険の内容をよく確認し、いざという時に備えておきましょう。
乱視

乱視と主経線:眼の構造を理解する

- 乱視とは私たちの目は、カメラのレンズのように、眼球の中に入ってきた光を目の奥にある網膜と呼ばれるスクリーンに集め、像を結ぶことで物を見ています。 この時、眼球の形に歪みがあると、光は一点に集まらず、網膜に届いた像はぼやけてしまいます。これが乱視です。乱視は、主に角膜と呼ばれる目の表面にある透明な膜や、水晶体と呼ばれるレンズの形が歪んでいるために起こります。 角膜や水晶体は、本来であれば球形に近い滑らかなカーブを描いていますが、乱視の場合、ラグビーボールのように一方向が他の方向よりも強く曲がっていたりします。 乱視になると、遠くのものも近くの物もぼやけて見えにくくなります。 また、視力の低下だけでなく、眼精疲労や頭痛、肩こりの原因となることもあります。軽度の乱視は自覚症状がない場合もありますが、上記のような症状がある場合は、眼科を受診し、適切な検査と治療を受けるようにしましょう。
目の病気

子供の視力発達と弱視

- 弱視とは弱視とは、目に病気や異常がないにもかかわらず、視力が十分に発達しない状態を指します。 人間の目は、カメラのレンズのように光を集め、網膜というスクリーンに像を結びます。そして、その情報は視神経というケーブルを通って脳に伝えられます。 カメラで例えると、目はレンズ、視神経はケーブル、脳は画像処理ソフトのようなものです。 生まれたばかりの赤ちゃんの脳は、この画像処理の仕方をまだ十分に学習していません。しかし、成長するにつれて、目から入ってくる膨大な量の視覚情報を処理することを通して、脳は「見えている」状態を学習していきます。 ところが、乳幼児期に視覚情報が正しく脳に伝わらないと、脳は画像処理の仕方をうまく学習できません。その結果、視力が発達せず、弱視になってしまうのです。 弱視の原因はさまざまですが、代表的なものとして、斜視、不同視、先天性白内障、眼瞼下垂などが挙げられます。これらの原因によって、網膜に鮮明な画像が映らなかったり、左右の目の視力に差があったりすると、脳は視覚情報を正しく処理することができず、弱視を引き起こしてしまうのです。
目の病気

隠れ斜視?眼精疲労と斜位の深~い関係

日頃から、私たちは二つの目で物を見ていますが、片方の目を手で遮ると、隠れていた方の目の位置が本来あるべき場所からずれてしまうことがあります。このような状態を「斜位」と呼びます。隠していた手を離すと、ずれていた目は再び正常な位置に戻り、まっすぐ正面を見ることができるのが特徴です。 斜位と似たような状態に「斜視」がありますが、これは常に片方の目がずれている状態を指し、斜位とは異なります。ただし、斜位は斜視になりかけの状態、あるいは軽い斜視と捉えることもできます。 軽度の斜位は、多くの人が経験するありふれた状態であり、特に症状が出ない場合も多いです。しかし、程度が強くなると、目が疲れやすくなったり、物が二重に見えたり、肩こりや頭痛などの症状を引き起こすことがあります。このような場合は、眼科医の診察を受けることが推奨されます。
目の構造

角膜実質層:目のレンズの秘密

私たちの目は、まるで精巧なカメラのように、光を捉え、映像を映し出して物を見ることが出来ます。そして、カメラのレンズに相当する役割を担う重要な器官の一つに、角膜があります。角膜は、眼球の一番外側に位置する透明な膜であり、外界から入ってくる光を最初に通過させる部分です。この角膜は、ただ一枚の膜で出来ているのではなく、いくつかの層が重なり合って構成されており、その精緻な構造によってはじめて、私たちははっきりと物を見ることが出来るのです。 角膜を構成する層の中で、最も厚みがあり、重要な役割を担っているのが実質と呼ばれる層です。実質は、角膜全体の約9割を占めており、その大部分は、コラーゲンという線維状のタンパク質が規則正しく並んだ構造をしています。このコラーゲン線維の配列が、光を透過させる透明性と、眼球の形を保つための強度という、角膜の重要な機能を担っているのです。 さらに、実質には、角膜細胞と呼ばれる細胞が存在しています。これらの細胞は、コラーゲンなどのタンパク質を作り出し、角膜の構造を維持する役割を担っています。また、角膜に傷がついた場合は、これらの細胞が活発に活動することで、傷を修復する働きも持ち合わせています。 このように、角膜は、一見、単なる透明な膜のように思えますが、実際には、光を正確に眼球内に導くための精巧な構造と、それを維持するための機能が備わった、驚くべき器官と言えるでしょう。
視力

失明:光を失うということ

失明とは、これまで世界が見えていた人が、光を感じる能力を失い、視力を失ってしまうことを指します。 医学的には、たとえ薄明かりであっても全く感じ取ることができない状態、つまり完全に視覚情報が失われた状態を指します。 これは、目の病気や怪我など、様々な原因によって引き起こされます。 一口に失明といっても、その程度は様々です。 医学的な定義では、全く光を感じない状態を指しますが、一般的には、明暗の区別が全くできない状態や、わずかに明暗がわかる程度の状態も、失明と表現されることが多いでしょう。 失明は、日常生活に大きな支障をきたす可能性があります。 これまで通りの生活を送ることが困難になり、仕事や学業、趣味など、様々な活動を諦めざるを得ない場合もあるでしょう。 また、精神的なショックも大きく、不安や孤独を感じやすくなることもあります。 失明の原因や症状、程度は人それぞれです。 そのため、失明に対する支援や治療法も、それぞれの状況に合わせて適切なものを選択していく必要があります。
視力

視力検査の仕組み:自覚的屈折検査

眼科を受診すると、ほとんどの場合に視力検査を受けます。視力検査には、大きく分けて視力検査と屈折検査の二つがあります。 視力検査は、文字通り視力の程度を測る検査です。皆さんがよくご存じの「C」のようなマークの大きさを変えながら、どちらの方向に開いているかを見分けてもらうことで、どれだけ細かいものを見分けられるかを調べます。この検査の結果は、普段の生活で眼鏡やコンタクトレンズが必要かどうかを判断する材料になります。 一方、屈折検査は、眼の屈折異常の有無や程度を調べる検査です。屈折異常とは、近視、遠視、乱視といった状態を指します。これらの状態は、眼に入ってきた光が正しく網膜に焦点を結ばないために起こります。屈折検査では、専用の機械を使って眼に光を当て、網膜に光がどのように集まっているかを調べます。検査結果に基づいて、眼鏡やコンタクトレンズの度数を決定します。 視力検査と屈折検査は、どちらも私たちの目の状態を詳しく知るために欠かせない検査です。視力に違和感を感じたら、早めに眼科を受診して検査を受けましょう。
視力

手軽に測れる?字づまり式視力表

健康診断でおなじみの視力検査。これは、目で対象物を識別する能力を測る検査です。検査では、一般的に視力表と呼ばれる、さまざまな大きさの指標(ランドルト環)が並んだ表を用います。 視力表を使った検査では、決められた距離から、どれくらい小さな指標まで正確に識別できるかで視力を判定します。指標は、アルファベットの「C」のような形をしており、切れ目の向きを答えることで判定します。 視力は、一般的に1.0を基準として表されます。視力1.0とは、5メートル離れた場所から、切れ目の方向がわかる指標を識別できる能力を指します。視力が2.0であれば、その2倍、つまり10メートル離れた場所から同じ指標を識別できる能力があるということになります。 視力検査は、目の健康状態を把握するためにとても重要です。視力低下は、近視や乱視、遠視などの屈折異常だけでなく、白内障や緑内障などの病気のサインである可能性もあります。そのため、定期的な視力検査を受けるように心がけましょう。
目の構造

見えてる仕組み:視路の役割

私たちが普段何気なく行っている「見る」という行為。これは、実は驚くほど複雑なプロセスを経て実現しています。その第一歩は、眼球の奥深くに位置する、薄い膜状の組織である網膜で始まります。 網膜は、例えるならばカメラのセンサーのような役割を担っており、光を感知する特殊な細胞がびっしりと敷き詰められています。これらの細胞は、外界から届く光の情報を捉える、いわば視覚の入り口なのです。 網膜に到達した光は、これらの細胞によって電気信号に変換されます。そして、その電気信号は、視神経という神経線維の束を通って、脳へと送られます。脳は、受け取った電気信号を瞬時に分析し、大きさ、形、色、動き、奥行きなど、視覚情報として認識します。 このように、私たちが「見る」ためには、網膜における光の感知から始まり、神経系を通じた情報の伝達、脳における高度な情報処理と、複雑なプロセスが連動しているのです。
視力改善方法

視力矯正で快適な視界を手に入れよう

- 視力矯正とは視力矯正とは、ものが見えにくい状態を改善し、はっきりとした視界を取り戻すための取り組みです。視力低下の原因はさまざまですが、中でも多いのが、近視、遠視、乱視といった屈折異常です。これらの状態は、眼の構造上の問題で、光が眼の奥にある網膜に正しく届かず、視界がぼやけてしまうことを指します。視力矯正では、これらの屈折異常を補正し、網膜に光を適切に集めることで、視力を改善します。具体的には、眼鏡やコンタクトレンズといった光学的矯正が一般的です。眼鏡は、レンズを通して光の屈折を調整し、網膜に鮮明な像を結ばせることで視力を矯正します。コンタクトレンズも同様の原理で、角膜に直接装着することで、より自然な視界を得られるという利点があります。視力矯正を行うことで、日常生活における不便さを解消できるだけでなく、視覚からの情報量も増え、より豊かな生活を送ることができるようになります。読書や車の運転、スポーツ観戦など、視力が大きく関わる場面で快適さを実感できるでしょう。また、視力低下による頭痛や肩こり、眼の疲労といった症状の緩和も期待できます。視力に不安を感じたら、眼科医に相談し、適切な視力矯正を受けることが大切です。
視力改善方法

話題の視力回復センターとは?

視力回復センターとは、視力が低下した方の改善を目的としたトレーニングや施術を行う施設です。近年、テレビやインターネットなどで紹介される機会が増え、関心を持つ方も多くなっています。 視力回復センターは、視力トレーニングに特化した施設という点で、一般的な眼科とは異なる特徴を持っています。 眼科では、病気の治療を目的としており、視力低下に対しては、眼鏡やコンタクトレンズの処方、手術といった方法で対応します。 一方、視力回復センターでは、視力低下の原因を、眼の筋肉の衰えや、毛様体筋の緊張、眼精疲労などと捉え、トレーニングや施術によって、眼の機能そのものを回復させることを目指します。 具体的なトレーニング方法としては、眼筋トレーニング、遠近トレーニングなどが挙げられます。 眼筋トレーニングは、眼球を上下左右に動かすことで、眼の周りの筋肉を鍛え、視力回復効果や眼精疲労の軽減効果が期待できます。 遠近トレーニングは、近くの物を見たり遠くの物を見たりを繰り返すことで、毛様体筋の働きを活発にし、ピント調節機能の回復を促します。 視力回復センターに通うべきかどうかは、その人の症状や生活習慣、そして視力回復センターのプログラム内容によって異なりますので、まずは医師に相談してみることをおすすめします。
視力

視力って何? – 良い視力・悪い視力の基準-

- 視力とは 視力とは、目で物体の形や色を識別する能力のことを指します。簡単に言うと、どれだけはっきりと物事を見ることができるかということです。視力の検査では、一般的に決められた距離から、様々な大きさの文字や記号を読み取ります。この検査結果によって、私たちは自分の視力の度合いを知ることができます。 視力は私たちの日常生活において非常に大切な役割を担っています。例えば、読書や勉強、テレビやパソコンの使用、車の運転、そして人や物の認識など、ほとんどの行動において視力が大きく関わってきます。もし視力が低下してしまうと、これらの行動に支障が出てしまう可能性があります。視力が低下すると、生活の質が低下するだけでなく、場合によっては日常生活を送ることさえ難しくなってしまうこともあります。そのため、視力低下を感じたら、早めに眼科を受診することが大切です。
視野

視野が狭くなる病気?視野沈下について解説

- 視野が狭まる病気、視野沈下って? 視野沈下とは、見ているものの中心部分ははっきりと見えるのに、周りの部分が暗く見えにくくなってしまう病気です。例えるなら、ストローを覗き込んでいるような状態を想像してみてください。ストローの先は見えるけれど、周りの景色はよく見えませんよね?視野沈下もこれと同じように、視界の中心部は見えていても、周辺部分が欠けてしまっているように感じます。 視野が狭くなる病気としては、視野のほとんどが欠けてしまう視野欠損が広く知られていますが、視野沈下は視野欠損とは少し違います。視野欠損は、視界の一部または大部分が完全に失われてしまうのに対し、視野沈下は特定の範囲の視野が狭くなるのが特徴です。 視野沈下は緑内障などの目の病気によって引き起こされることがあります。緑内障は、眼圧と呼ばれる目の圧力のバランスが崩れることで視神経が傷つき、視力低下や視野異常を引き起こす病気です。初期の緑内障では自覚症状が現れにくいですが、病気が進行すると視野が狭まったり、欠けたりするなどの症状が現れます。 もし、視界の一部が見えにくい、暗く感じるなどの症状があれば、早めに眼科を受診して検査を受けるようにしましょう。
視野

視野検査:見える範囲をチェック

- 視野検査とは視野検査は、ものを見ることができる範囲(視野)を調べる検査です。視力検査とともに行われる重要な検査の一つで、眼球と脳の状態を詳しく調べることができます。視力検査では、視力表の文字がはっきりと見えるかどうかを測定しますが、視野検査では、一点を見つめたまま、周辺のどの範囲まで見えているかを調べます。中心部分だけでなく、上下左右の周辺部分まで、視野全体をくまなく確認することで、視神経や脳の異常など、様々な病気を早期発見することができます。検査は、専用の機械を使って行います。機械の中央にある一点を見つめながら、周辺に見える光を感じたらボタンを押すという簡単な操作を繰り返します。光の見え方は、点滅するものや移動するものなど様々で、検査によって使い分けられます。視野検査は、緑内障などの目の病気だけでなく、脳腫瘍や脳梗塞などの脳の病気の発見にも役立ちます。そのため、目の症状がなくても、定期的に受けることが推奨されています。
視野

見えていない部分がある?視野欠損について

「視野」とは、眼球と頭を動かさずに目で捉えられる範囲のことを指します。「視野欠損」とは、その視野の一部が見えにくくなったり、全く見えなくなったりする状態を指します。通常、私たちはものを見るときに無意識に眼球を動かし、周囲の情報も認識することで、広い範囲を見渡せています。しかし、視野の一部が欠けてしまうと、視界が狭まり、日常生活に様々な支障が生じる可能性があります。 視野欠損は、大きく「視野狭窄」「視野沈下」「暗点」の3つの種類に分類されます。「視野狭窄」は、視野全体が狭くなる状態を指します。例えるなら、広いトンネルの中を歩いているように、周囲が暗く狭まっているように感じます。「視野沈下」は、視野の上半分、あるいは下半分が見えなくなる状態です。階段の上り下りの際に段差が見えづらくなったり、足元にある物につまずきやすくなったりする危険があります。「暗点」は、視野の中の特定の部分が見えなくなる状態です。症状が軽い場合は自覚症状がない場合もありますが、進行すると視力が低下したように感じることがあります。 視野欠損の原因は様々ですが、緑内障、網膜剥離、脳梗塞、脳腫瘍などが挙げられます。視野欠損は、放置すると失明に繋がる可能性もあるため、早期発見・早期治療が非常に重要です。
視野

見え方の異変、それは視野狭窄かも?

「視野」とは、顔を動かさない状態で目を開けて見える範囲のことを指します。通常、私たちは広い範囲を見渡せますが、この見える範囲が狭くなってしまう状態を「視野狭窄」と呼びます。例えるなら、普段は広々とした場所に立って周囲を見渡せるのに対し、視野狭窄になると、まるで円筒の中を覗いているかのように見える範囲が制限されてしまうイメージです。 視野狭窄は、片方の目にだけ生じる場合と、両方の目に同時に起こる場合があります。その程度も、軽いものから重度のものまで様々です。視野が狭くなる原因は様々で、緑内障や網膜色素変性症、脳腫瘍などが挙げられます。初期段階では自覚症状が現れにくいという特徴があり、気づかないうちに進行しているケースも少なくありません。視野狭窄が進行すると、日常生活に様々な支障をきたすようになります。例えば、人とぶつかりやすくなったり、段差につまずきやすくなったり、自動車の運転が困難になるなど、生活の質を著しく低下させる可能性があります。そのため、早期発見・早期治療が非常に重要になります。もしも、視野が狭くなったと感じたり、視界の一部が見えにくくなったりするなどの症状が現れた場合には、放置せずに、速やかに眼科を受診しましょう。
視野

大切な視界を守るために:視野について

- 視野とは視野とは、頭を動かさずに目だけを動かせる範囲の広さを指します。 例えば、一点を見つめたままでも、その周りの景色や動きを知覚できますが、これは視野のおかげです。よく「視力」と混同されがちですが、両者は全く異なるものです。視力は、目の前で静止した小さな文字をどれだけ正確に見分けられるかを示す指標ですが、視野は、空間全体をどれくらい認識できるかを示す指標 と言えます。例えば、遠くにある小さな文字が見えにくい人でも、視野が広い人であれば、周囲の状況変化を素早く察知し、安全に動くことができるでしょう。逆に、視力が良くても視野が狭いと、周囲の状況を把握するのが難しく、危険を察知するのが遅れてしまう可能性があります。視野は、私たちの日常生活において非常に重要な役割を担っています。安全な歩行や自動車の運転、スポーツなど、周囲の状況を瞬時に判断しなければならない場面では、特に広い視野が求められます。 また、人とコミュニケーションを取る際にも、相手の表情や仕草を認識することで、円滑なコミュニケーションに繋がります。このように、視野は私たちの生活において、安全確保、円滑なコミュニケーション、そして質の高い生活を送る上で欠かせない要素の一つと言えるでしょう。
視力改善方法

眼の健康を守る視能訓練士の仕事

- 視能訓練士とは視能訓練士は、眼科医の指示のもと、患者さんの視力や眼の機能を評価し、訓練や指導を行う専門家です。眼鏡やコンタクトレンズの処方などを行う視力検査をはじめ、眼球運動や立体視、色覚など、様々な検査を通して、患者さん一人ひとりの目の状態を詳しく調べます。特に、視能訓練士は、子どもの視力発達に深く関わっています。子どもの視力は、乳幼児期から小学校低学年にかけて発達していくため、この時期に適切な検査や治療を行うことが非常に重要です。視能訓練士は、弱視や斜視などの早期発見・治療にも重要な役割を担っています。弱視は、早期に発見し適切な治療を行えば視力回復が見込める一方、発見や治療が遅れてしまうと、視力障害が残ってしまう可能性があります。そのため、視能訓練士による、子どもの目の状態に合わせた適切な訓練や指導は、健やかな視力発達のために欠かせません。また、近年増加している大人の目の病気、例えば、緑内障や糖尿病網膜症などの検査や、ロービジョンの方への生活指導なども視能訓練士の大切な仕事です。このように、視能訓練士は、乳幼児から高齢者まで、幅広い年齢層の患者さんの視力に関わる専門家として、眼科医療において重要な役割を担っています。