
視力回復の鍵?エキシマレーザーとは
エキシマレーザーは、希ガスとハロゲンガスを混合させて作り出す特殊な光を利用した医療機器です。この光は「エキシマレーザー光」と呼ばれ、非常に波長が短く、高いエネルギーを持っているという特徴があります。この特徴によって、組織の表面をまるで薄紙を剥がすように、精密に削り取ることができるのです。
このエキシマレーザーは、その精密な削り取り能力から、様々な医療分野で活用されています。特に有名なのは眼科領域です。エキシマレーザーは、近視や乱視などの屈折異常を矯正するレーシック手術に用いられ、多くの人々の視力回復に貢献しています。レーシック手術では、角膜(目の黒目の表面にある透明な膜)にエキシマレーザーを照射し、その形状を変化させることで、視力を矯正します。
眼科以外にも、エキシマレーザーは皮膚科や心臓血管外科など、様々な分野で応用されています。例えば、皮膚科では、あざやしわの除去、傷跡の改善などに、心臓血管外科では、血管の詰まりを解消する治療などに用いられています。このように、エキシマレーザーは、その優れた特性を生かして、医療の様々な分野で活躍しているのです。