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角膜

最新治療!モザイクシステム導入

- 円錐角膜と治療法円錐角膜は、眼球の表面にある透明な膜である角膜が、徐々に薄くなってしまう病気です。角膜は、カメラのレンズのように光を集めて網膜に像を結ぶ役割を担っています。 健康な角膜は、滑らかなドーム状をしていますが、円錐角膜では徐々に角膜の中央部分が薄くなり、円錐のように突出してしまうため、光を正しく屈折させることができなくなり、視力が低下します。初期には、物が歪んで見えたり、かすんで見えたりする程度の症状ですが、進行すると視力が著しく低下し、日常生活に支障をきたすこともあります。また、円錐角膜は、視力低下だけでなく、乱視も進行するという特徴があります。従来の治療法としては、メガネやコンタクトレンズによる視力矯正が一般的でした。しかし、これらの方法はあくまで視力を矯正するものであり、病気の進行を抑制することはできません。近年では、角膜の形状を安定させる治療法として、「角膜クロスリンキング」という方法が注目されています。 これは、特殊な薬剤と紫外線を照射することで、角膜のコラーゲン繊維の結合を強化し、角膜の形状を安定させる治療法です。 角膜クロスリンキングは、円錐角膜の進行を抑制する効果が期待できるため、早期に診断・治療することが重要です。
目の構造

眼のピント調節の秘密:毛様体

私たちの眼球の中には、カメラのレンズのように光を屈折させてピントを合わせる水晶体があります。この水晶体の厚さを調節し、遠くのものを見たり近くのものを見たりする際に、重要な役割を担っているのが毛様体です。 毛様体は、眼球内部の虹彩と脈絡膜の間に位置しています。虹彩は、瞳孔の大きさを変えて眼球に入る光の量を調整する役割を担っており、茶色や青色など、私たち一人ひとりの眼の色を決める部分でもあります。一方、脈絡膜は、光を感知する網膜に栄養を供給する役割を担っています。網膜は、カメラでいうとフィルムの役割を果たす、眼にとって非常に重要な部分です。毛様体は、この虹彩と脈絡膜に挟まれるように存在しています。 毛様体は、輪っか状の筋肉組織でできており、その中には毛様体筋とよばれる筋肉が含まれています。毛様体筋は、水晶体につながる非常に細い繊維であるチン小帯とつながっています。毛様体筋が収縮するとチン小帯が緩み、水晶体は厚くなります。逆に、毛様体筋が弛緩するとチン小帯が引っ張られ、水晶体は薄くなります。このように、毛様体は水晶体の厚さを調節することで、私たちが様々な距離のものにピントを合わせることができるようにしているのです。
目の病気

放置すると失明の危機も?網膜裂孔について解説

- 網膜裂孔とは眼球の内部は、ものを見るために重要な役割を持つ網膜という薄い膜で覆われています。この網膜に穴が開いてしまう病気を網膜裂孔と呼びます。例えるならば、眼球はカメラ、網膜はカメラにセットされたフィルムのようなものです。フィルムに穴が開いてしまうと、その部分に光が当たらず、画像の一部が欠けてしまいます。同様に、網膜に穴が開くと、その部分で光を正常に感じることができなくなり、視界の一部が欠けて見えたり、黒い影のようなものが見えることがあります。網膜裂孔は、加齢や強い近視、外傷などが原因で起こることがあります。また、網膜剥離の前兆として現れることも少なくありません。網膜剥離は失明に繋がる可能性もある病気のため、網膜裂孔を発見した場合は、早期に眼科を受診し適切な治療を受けることが重要です。
目の病気

失明の恐れも?網膜剥離とは

私たちの目は、カメラにたとえると、レンズの役割をする水晶体とフィルムの役割をする網膜でできています。 網膜は、光を感じ取るために重要な組織であり、10層構造をしています。 網膜剥離とは、この10層構造のうち、最も外側にある色素上皮層と神経網膜という部分が剥がれてしまう病気です。 例えるなら、壁紙が剥がれ落ちてしまうような状態です。 網膜は、剥がれてしまうと、その部分で光を正常に感じ取ることができなくなります。 そのため、視野が欠けたり、視力が低下したりするなどの症状が現れます。 網膜剥離の原因は、加齢、強い近視、糖尿病などが挙げられます。 また、目をぶつけるなどの外傷がきっかけで発症することもあります。 網膜剥離は、放置すると失明する可能性もあるため、早期発見・早期治療が重要です。 視野の異常や視力低下を感じたら、すぐに眼科を受診しましょう。
目の構造

眼の奥の精密画素:網膜

眼球の最も奥深くには、まるでカメラのフィルムのように薄く広がる膜が存在します。これが網膜です。私たちが外界のものを見ることができるのは、この網膜のおかげと言えるでしょう。 網膜は、光を感知し、その情報を視神経を通じて脳に伝えています。脳は、届いた情報を処理することで、私たちに映像を見せているのです。この驚くべき働きを担う網膜は、非常に薄く繊細で、その厚さはわずか0.5ミリメートルほどしかありません。 例えるなら、卵の殻の内側にある薄い膜を想像してみてください。網膜は、その膜のように柔らかく、傷つきやすい組織なのです。薄いながらも、網膜は、光を感じるための重要な細胞である視細胞など、たくさんの種類の細胞で構成されています。 網膜は、私たちがものを認識するために、そして日常生活を送る上で欠かせない、非常に重要な役割を担っていると言えるでしょう。
角膜

最新治療モザイクシステム導入

円錐角膜は、眼球の前面にある透明な組織である角膜が、徐々に薄くなって円錐形に突出してしまう病気です。この病気は、視力の低下を引き起こすだけでなく、進行すると眼鏡やコンタクトレンズを用いても矯正が難しくなり、日常生活に大きな支障をきたす場合もあります。 円錐角膜の治療は、病気の進行度合いに応じて適切な方法を選択することが重要です。初期段階では、眼鏡やソフトコンタクトレンズによる視力矯正である程度の視力維持が可能です。しかし、角膜の突出が進むと、ハードコンタクトレンズや特殊なコンタクトレンズが必要となる場合があります。これらのコンタクトレンズは、角膜の形状を補正することで視力を矯正する効果があります。 さらに角膜の突出が進行し、視力低下が著しい場合には、角膜移植などの外科的治療を検討する必要があります。角膜移植は、健康なドナーから提供された角膜と、患者さんの角膜を交換する手術です。 円錐角膜は、失明に至る可能性もある病気ですが、早期発見と適切な治療によって視力維持や生活の質の向上が期待できます。目の違和感や視力低下のサインに気づいたら、早めに眼科を受診し、専門医による診察と治療を受けるようにしましょう。
目の構造

眼のピント調節の立役者:毛様体

- 毛様体の場所と構造眼球は、光を感知し、視覚として脳に情報を送るための重要な器官です。その内部には、それぞれ重要な役割を担う様々な組織が存在しています。今回は、その中でも「毛様体」と呼ばれる組織について詳しく解説していきます。毛様体は、眼球内部の前面部に位置し、虹彩と脈絡膜という二つの組織に挟まれています。ちょうどカメラで例えると、絞りの役割を果たす虹彩と、フィルムに相当する網膜に栄養を供給する脈絡膜の間に位置していることになります。虹彩は、眼球の前面に見られる色のついた部分で、瞳孔の大きさを調整することで、眼球に入る光の量を調節する役割を担っています。一方、脈絡膜は、網膜に栄養を供給する役割を担っています。網膜は、眼球の後方に位置し、光を感知して電気信号に変換する、カメラでいうとフィルムのような役割を果たす重要な組織です。毛様体は、これらの組織に挟まれた、レンズのような形をした組織です。 厚さはわずか数ミリ程度ですが、その内部には、眼球にとって重要な役割を担う筋肉と、房水と呼ばれる液体を作る組織が存在しています。毛様体筋は、水晶体の厚さを調節することで、ピントを合わせる役割を担っています。遠くを見るときは毛様体筋が緩み、水晶体が薄くなります。逆に、近くを見るときは毛様体筋が収縮し、水晶体が厚くなります。この働きによって、私たちは、遠くのものを見たり、近くのものを見たりすることができるのです。また、毛様体には、房水と呼ばれる液体を産生する組織も存在しています。房水は、眼球内の圧力を一定に保ったり、水晶体や角膜など、血管のない組織に栄養を供給したりする役割を担っています。このように、毛様体は、眼球内部の小さな組織ですが、視覚を維持するために非常に重要な役割を担っています。
その他

眼科における問診の重要性

- 問診とは問診とは、医師が患者さんから直接お話を伺い、症状や経過、生活習慣などを詳しく把握する医療行為です。これは、医師が診断を下す上で非常に重要な手がかりとなります。眼科における問診では、視力低下の程度や目の痛み、かすみといった症状に加え、過去にどのような目の病気を経験したか、現在服用している薬はあるか、アレルギー体質やその他の病気はないかなどを伺います。例えば、視力低下の症状一つをとっても、それが急激に起こったものなのか、ゆっくりと進行したものなのか、片方の目だけなのか、それとも両方の目なのかによって、疑われる病気が大きく異なります。また、糖尿病や高血圧などの全身疾患は、目の病気と深く関係している場合があり、問診によってこれらの病気を早期に発見できることもあります。問診は、単に情報収集を行うためだけではなく、医師と患者さんの信頼関係を築く上でも非常に大切です。患者さんが安心して治療を受けられるよう、医師は丁寧に質問し、分かりやすく説明するよう心がけなければなりません。患者さんも、気になることや不安なことは遠慮なく医師に伝えることが大切です。問診を通じて医師と患者さんの間で良好なコミュニケーションを図ることで、その後の検査や治療をスムーズに行うことができます。
目の病気

放置すると怖い!?網膜裂孔とは

私たちの目は、まるでカメラのような仕組みで物を見ています。カメラのレンズのように、目に入ってきた光を集めて焦点を結ぶのが水晶体、そしてその奥にある網膜は、カメラのフィルムのように、集められた光を像として映し出す役割を担っています。網膜には、光を感じ取る細胞がぎっしりと並んでおり、そこで受け取った光の情報を視神経を通じて脳に伝えています。 網膜裂孔は、この重要な役割を担う網膜に穴が開いてしまう病気です。網膜に穴が開くと、そこから網膜の中にある硝子体というゼリー状の物質が入り込み、網膜を引っ張ってしまいます。すると、網膜が本来の位置から剥がれてしまう網膜剥離という状態になることがあります。網膜剥離は放置すると視力に深刻な影響を及ぼす可能性があり、最悪の場合失明に至ることもあります。そのため、早期発見・早期治療が非常に重要です。
目の病気

網膜に穴?放置すると失明の危険も!

私たちの目は、カメラにたとえると、レンズを通して入ってきた光をフィルムに焼き付けることで映像として認識します。このフィルムの役割を担っているのが「網膜」です。網膜は眼球の奥に位置する薄い膜で、光を感知して脳に信号を送り、私たちがものを見ることができるようにする重要な役割を担っています。 網膜裂孔とは、この網膜に文字通り穴が開いてしまう病気です。網膜は本来、ゼリー状の硝子体という物質で満たされていますが、加齢などによって硝子体が収縮し、網膜を引っ張ってしまうことがあります。この引っ張る力が強すぎると、網膜が破れてしまい、穴が開いてしまうのです。 網膜に穴が開くと、そこから硝子体が入り込み、網膜を剥がしてしまうことがあります。これが網膜剥離という病気で、放置すると失明する危険性もあります。網膜裂孔自体は自覚症状がない場合も多いですが、飛蚊症(黒い点が見える)や光視症(光が走るように見える)などの症状が現れることがあります。これらの症状が現れた場合は、すぐに眼科を受診することが大切です。
目の病気

失明の恐れも?網膜剥離の症状と治療

私たちの目は、ものを認識するために重要な役割を担っています。ものを見る仕組みはカメラによく似ており、レンズの役割を果たす水晶体で光を集め、フィルムに相当する網膜に像を結びます。 網膜は、わずか10層ほどの薄い膜ですが、光を感知し、脳に信号を送るという重要な役割を担っています。この網膜に異常が生じると、視力に影響が出たり、最悪の場合失明に至る可能性もあります。 網膜剥離は、その名の通り網膜が剥がれてしまう病気です。網膜は10層から成り立っていますが、網膜剥離は、その中でも「色素上皮層」という部分から剥がれ落ちてしまう状態を指します。網膜と色素上皮層の間には本来は空間はありませんが、何らかの原因で網膜に裂孔が生じると、そこから液体が入り込み、網膜が剥がれてしまうのです。剥がれた網膜は、栄養不足に陥り、放置すると視細胞が徐々に壊死し、視力障害や失明に繋がることがあります。 網膜剥離は放置すると失明のリスクもあるため、早期発見・早期治療が非常に重要です。
目の病気

見え方に潜む危険信号?網膜変性について

- 網膜変性とは眼の奥には、カメラでいうとフィルムの役割を果たす、光を感じて脳に映像として伝える大切な膜があります。これが網膜です。網膜変性とは、この網膜に異常が生じる病気のことを指します。網膜変性は、生まれつき網膜の一部に弱い部分があることで起こります。 この弱い部分は、網膜の中心ではなく、周辺部にできることが多いです。そのため、視力に影響が出にくく、自覚症状がないまま過ごしてしまうケースがほとんどです。しかし、網膜変性を放置すると、薄い網膜に穴が開いてしまう「網膜裂孔」を起こす可能性があります。さらに、網膜裂孔から網膜が剥がれてしまう「網膜剥離」に進行することもあります。網膜剥離は放置すると失明する可能性もあるため、早期発見と適切な治療が非常に重要です。網膜変性は自覚症状がない場合が多いため、定期的な眼科検診で網膜の状態を検査することが大切です。特に、近視の方や過去に網膜剥離を経験したことがある方は、網膜変性を発症するリスクが高いと言われているため、注意が必要です。
目の病気

失明の恐れも?網膜剥離の脅威

私たちの目は、カメラと同じように、レンズを通ってきた光を網膜で受け止め、その情報を視神経が脳に伝えることで、ものを見ることができます。網膜は、カメラでいうとフィルムにあたり、光を感知する大切な役割を担っています。 この網膜は、10層もの薄い膜で構成されており、それぞれの層が協力し合って視覚情報を処理しています。そして、網膜剥離とは、この10層の膜のうち、一番外側にある色素上皮層と、その内側にある感覚網膜という部分が、何らかの原因で剥がれてしまう病気です。 網膜は、まるで壁紙のように、眼球の内壁に張り付いている状態です。網膜剥離が起こると、この壁紙が剥がれ落ちてしまうイメージです。剥がれた部分は、栄養不足に陥り、視細胞の働きが低下してしまいます。そのため、放置すると視力低下や視野欠損を引き起こし、最悪の場合、失明に至る可能性もあるのです。
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眼の奥の重要組織、網膜:その役割と病気

ものを認識するために欠かせない眼。 眼はカメラに例えられることがよくありますが、精密な構造を持つ眼球は、まさにカメラ本体のようです。そして、カメラのセンサーに相当する重要な役割を担っているのが網膜です。 網膜は、眼球の最も内側に位置する薄い膜です。 例えるなら、薄い和紙のような膜が、眼球の内側を覆っている姿を想像してみてください。 この網膜こそ、私たちが世界を“見る”ために、無くてはならない役割を担っています。 光は、角膜や水晶体を通過し、眼球の中心部に到達します。 そして、眼球の奥に広がる網膜に、外界の風景が“像”として映し出されるのです。 網膜には、光を感知する特殊な細胞が数多く存在し、これらの細胞が受け取った光の刺激は、電気信号に変換されます。 電気信号は、視神経を通じて脳へと伝えられ、脳がその情報を処理することで、私たちは初めて“ものを見ている”と認識できるのです。 私たちが普段見ている景色や物の形、色など、視覚に関する情報は、全て網膜で受け止められているのです。
目の病気

網膜電図検査:目の機能を探る

- 網膜電図検査とは網膜電図検査は、眼の奥にある網膜の働きを調べる検査です。カメラで例えると、光を捉えるフィルムの役割を果たすのが網膜です。この検査では、網膜に光を当てた時に発生する微弱な電気を記録し、その波形を分析します。私たちが物を見るとき、網膜は光を電気信号に変え、視神経を通して脳に伝えています。網膜電図検査では、この電気信号を捉えることで、網膜の細胞が正常に機能しているかを確認します。検査は、瞳孔を開く目薬を点眼した後、暗い部屋で行います。そして、電極を埋め込んだコンタクトレンズのようなものを装着し、様々なパターンで点滅する光を見つめます。検査時間は30分から1時間程度で、痛みはほとんどありません。網膜電図検査は、網膜色素変性症や加齢黄斑変性症、糖尿病網膜症など、様々な網膜疾患の診断に役立ちます。また、視神経や視覚伝導路の異常を調べるのにも有効です。網膜電図検査を受けることで、病気の早期発見・早期治療に繋がることが期待できます。
角膜

円錐角膜治療の最新機器モザイクシステム導入

- モザイクシステムとは モザイクシステムは、円錐角膜という目の病気を治療するための最先端の医療機器です。円錐角膜は、眼球の表面にある透明な膜である角膜が、徐々に薄くなってしまい、本来は丸いドーム状であるべき形が、円錐のように尖ってしまう病気です。この病気は、進行すると視力が低下し、眼鏡やコンタクトレンズでは矯正が難しくなるため、日常生活に大きな支障をきたす場合もあります。 モザイクシステムは、「角膜クロスリンキング」と呼ばれる治療法を行うために使用されます。角膜クロスリンキングとは、特殊なビタミンであるリボフラビンという薬剤を角膜に浸透させた後、紫外線を照射することで、角膜内部のコラーゲン線維という組織同士の結合を強化する治療法です。コラーゲン線維は、角膜の強度を保つために重要な役割を果たしており、この結合を強化することで、角膜の形状を安定化させ、円錐角膜の進行を抑制する効果が期待できます。 モザイクシステムの特徴は、従来の角膜クロスリンキングに比べて、より広範囲にわたって均一に治療を行うことができる点です。これは、モザイクシステムが、角膜全体に均一に紫外線を照射することができる特殊な機能を備えているためです。従来の治療法では、治療範囲が限られる場合があり、治療効果にムラが生じる可能性もありましたが、モザイクシステムを用いることで、より確実で効果的な治療が可能となりました。
目の病気

ゆっくりと進行する視覚の病気:網膜色素変性

- 網膜色素変性とは眼球の奥には、カメラで例えるならフィルムのような役割を果たす、網膜と呼ばれる薄い膜があります。光を感知し、その情報を脳に伝えることで、私たちははっきりとした景色を見ることができます。網膜色素変性とは、この重要な網膜に異常が生じる遺伝性の病気です。この病気では、視野全体を認識するのに重要な周辺視野を担当する網膜の細胞から、徐々に機能が失われていきます。そのため、初期には夜盲症や視野が狭くなるなどの症状が現れます。病気の進行とともに中心部の視力も低下し、最終的にはほとんどものが見えなくなってしまうこともあります。網膜色素変性は、原因遺伝子や症状の現れ方が多岐にわたる病気です。現在のところ、残念ながら根本的な治療法は見つかっていません。しかし、進行を遅らせるための治療法や、ロービジョンケアと呼ばれる、残された視機能を最大限に活用する方法などがあります。早期発見、早期治療が重要となるため、少しでも気になる症状があれば、眼科専門医に相談することをお勧めします。
レーシック

レーシック手術とモーリア社

モーリア社は、眼科医療機器分野において世界をリードする企業です。フランスに本社を構え、特にレーシック手術に用いられる機器の開発・製造において高い評価を得ています。長年にわたる研究開発への惜しみない投資と、革新的な技術の開発により、高品質な製品を提供し続けています。 モーリア社の製品は、その精度と信頼性の高さから、世界中の眼科医から厚い信頼を寄せられています。同社の機器は、多くの患者に視力回復の喜びをもたらし、世界中で広く普及しています。 モーリア社は、患者さんの視力改善と生活の質向上に貢献するため、たゆまぬ努力を続けています。最新の技術と患者さんのニーズを融合させ、より安全で効果的な治療の提供を目指し、眼科医療の未来を創造していきます。
目の病気

乳幼児の瞳に潜む脅威:網膜芽細胞腫

幼い子供たちの澄んだ瞳に、網膜芽細胞腫という病魔が影を落とすことがあります。これは、眼球の奥にある光を感じるための重要な組織である網膜に発生する悪性腫瘍です。主に1歳から2歳くらいまでの乳幼児に発症し、放置すると命に関わることもある恐ろしい病気です。 日本では、年間約50人、100万人に1人の割合で発症するといわれており、決して他人事ではありません。 網膜芽細胞腫は早期発見、早期治療が極めて重要です。腫瘍が小さいうちに発見できれば、視力を温存できる可能性が高まります。しかし、進行すると腫瘍が大きくなり、眼球の摘出や、場合によっては命に関わる治療が必要となることもあります。 そのため、保護者の方は、お子様の目の状態に常に気を配り、少しでも異常に気付いたら、すぐに眼科を受診することが大切です。
目の病気

網膜異常対応:視覚への影響とは?

- 網膜異常対応とは?私たちは、左右の目で見た景色を脳で一つにまとめて立体的に認識しています。通常、左右の目の中心にある網膜の中心窩と呼ばれる部分は、脳で同じ場所として認識され、対応しています。これを正常網膜対応と言います。 しかし、斜視などにより両眼で異なる像を長期間見ていると、脳は混乱を避けるため、左右の網膜の対応関係を変化させることがあります。これを網膜異常対応と言います。網膜異常対応では、左右の中心窩が脳内で異なる場所に投影される状態になります。 例えば、右目の網膜の中心窩と、左目の網膜の中心窩からずれた部分が脳内で対応してしまうことがあります。こうなると、右目の中心で見ているものと、左目の別の場所で見ているものが、脳内で一つのものとして認識されてしまいます。 網膜異常対応は、斜視の治療などによって改善する場合もありますが、一度変化してしまうと、完全に正常な状態に戻すことは難しいとされています。そのため、斜視などの早期発見・早期治療が非常に重要となります。
目の構造

眼の奥の秘密:網膜の役割とは?

私たちの目は、まるで精巧なカメラのようです。そのカメラのフィルムに相当するのが、眼球の一番奥に位置する薄い膜、「網膜」です。網膜は、光を感知し、その情報を脳に伝えることで視覚を生み出す、非常に重要な役割を担っています。まるで、世界を映し出すスクリーンの役割を果たしていると言えるでしょう。 この網膜、驚くほど薄い膜で、その厚さはわずか0.2ミリメートルしかありません。これは、コピー用紙の約5分の1という薄さです。しかし、この薄い膜の中に、光を感じるための視細胞がぎっしりと詰まっているのです。視細胞には、明るい場所で働く「錐体細胞」と、暗い場所で働く「桿体細胞」の2種類があります。これらの視細胞が、光の強さや色を認識し、電気信号に変換して脳に伝えています。 網膜は、私たちが普段意識することなく、世界を鮮やかに捉えることを可能にしている、まさに「眼の奥の芸術品」と言えるでしょう。
目の構造

ものを見るために働く筋肉-毛様体筋-

- 毛様体筋ってどんな筋肉?私たちの目は、カメラのように外界の光を取り込み、網膜というスクリーンに像を映し出して物を見ています。そして、カメラのレンズのような役割を果たしているのが、水晶体と呼ばれる透明な組織です。水晶体は、遠くのものを見るときと近くのものを見るとときとで、その厚さを微妙に変えることで、常に鮮明な像を網膜に届ける役割を担っています。では、水晶体はどのようにして厚さを変えているのでしょうか?その秘密は、水晶体の周囲を取り囲むように存在する毛様体筋と呼ばれる筋肉にあります。毛様体筋は、眼の中央部にあるドーナツ状の組織である毛様体に付着しており、毛様体筋が収縮したり弛緩したりすることで、水晶体の厚さを調節しています。遠くの物を見るときは、毛様体筋は弛緩し、水晶体は薄くなります。逆に、近くの物を見るときは、毛様体筋が収縮することで水晶体は厚くなります。このように、毛様体筋は、水晶体の厚さを調節することで、異なる距離にある物体をはっきりと見ることを可能にしているのです。毛様体筋は、私たちが普段意識することなく、遠くのものを見たり、近くのものを見たりする際に、常に働いてくれています。この小さな筋肉のおかげで、私たちは世界を鮮明に捉えることができるのです。
目の構造

眼のピント調整役!毛様体とは?

私たちの眼球の内部には、カメラのレンズのように外界の景色を網膜に鮮明に映し出すための水晶体があります。この水晶体の厚さを調節し、遠近を問わずはっきりと物が見えるようにするために重要な役割を担っているのが毛様体です。 毛様体は、眼球内部の虹彩と脈絡膜の間に位置しています。虹彩は、瞳孔の大きさを変えて眼球に入る光の量を調整する役割を担っており、その色は一人ひとり異なります。一方、脈絡膜は、カメラで例えるならばフィルムに相当する網膜に栄養を供給する血管が豊富に走っている層です。毛様体は、これらの組織の間に環状に位置し、水晶体を包むように存在しています。 毛様体の内部には、毛様体筋と呼ばれる筋肉が存在します。毛様体筋が収縮すると、水晶体を吊り下げている毛様体小帯が緩み、水晶体は自身の弾性によって厚くなります。逆に、毛様体筋が弛緩すると毛様体小帯が引っ張られ、水晶体は薄くなります。このように、毛様体は水晶体の厚さを調節することで、網膜に焦点が合うように働きかけています。この働きのおかげで、私たちは近くのものを見たり、遠くのものを見たりする際に、常にクリアな視界を得ることができているのです。
目の病気

ものもらい:原因と対策

- ものもらいとはものもらいは、まぶたに生じるよくある眼の病気です。まぶたが赤く腫れ上がり、痛みを伴います。 一般的には「めばちこ」とも呼ばれ、多くの人が経験するありふれた病気です。ものもらいは、細菌感染によって引き起こされます。まつ毛の根元には、皮脂を分泌する脂腺(マイボーム腺)が存在します。この脂腺や、まぶたの裏側にあるマイボーム腺に細菌が侵入し、感染することで、まぶたが炎症を起こしてしまいます。ものもらいには、発生場所によって大きく分けて二つの種類があります。一つ目は、まつ毛の根元の脂腺に起こる「外麦粒腫(がいばくりゅうしゅ)」と呼ばれるものです。一般的に「ものもらい」と言われるのは、この外麦粒腫を指すことが多いです。もう一つは、まぶたの裏側のマイボーム腺に起こる「内麦粒腫(ないばくりゅうしゅ)」です。どちらも細菌感染が原因ですが、外麦粒腫は黄色ブドウ球菌という細菌が原因となることが多く、内麦粒腫は、皮膚の常在菌である表皮ブドウ球菌が原因となることが多いという違いがあります。ものもらいになると、まぶたの腫れや赤みの他に、痛みやかゆみ、異物感、涙目などの症状が現れます。症状が重い場合には、頭痛や発熱を伴う場合もあります。また、膿がたまって、まぶたが黄色く見えることもあります。膿が溜まっている場合は、自然に排出されるのを待つことが一般的ですが、症状が長引く場合は、眼科医の診察を受けて適切な治療を受けることが大切です。