
屈折性弱視:適切な矯正が視力発達のカギ
- 屈折性弱視とは
生まれたばかりの赤ちゃんの目は、まだ視力が完成された状態ではありません。外界からの光や形などの刺激を受けて、徐々に脳の視覚野が成長し、視力が発達していきます。しかし、この大切な発達段階において、目に何らかの問題があると、視覚情報が脳に正しく伝わらなくなり、視力の発達が妨げられることがあります。このような状態を弱視と呼び、その中でも、遠視や乱視、近視といった目の屈折異常が原因で起こるものを、屈折性弱視と言います。
人間の目は、カメラのレンズのように、光を屈折させて網膜に像を結びます。この時、屈折異常があると、網膜に鮮明な像を結ぶことができず、脳はぼやけた視覚情報を受け取ることになります。
通常であれば、脳は鮮明な像を見るために、目のピント調節機能を働かせます。しかし、乳幼児期に屈折異常が放置されると、脳はぼやけた像を正常と認識してしまうため、視力が発達せず、弱視の状態が固定化してしまうのです。