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乱視

知っていますか?斜乱視について

- 斜乱視とは? 斜乱視とは、その名前の通り、眼に光が入る際に、本来はまっすぐ進むべき光が斜めに屈折してしまうことで、物が歪んで見えたり、ぼやけて見えたりする状態を指します。 通常、私達の眼球の表面にある角膜や、その奥にある水晶体は、どちらも球のように滑らかな丸みを帯びた形をしています。このおかげで、目に入った光は正しく屈折し、網膜と呼ばれる眼の奥にあるスクリーン状の部分に一点に集まります。そして、そこで鮮明な像を結ぶことができるのです。 しかし、斜乱視の場合、この角膜や水晶体の形が歪んでしまっています。そのため、光が一点に集まらずに拡散してしまうため、網膜に鮮明な像を結ぶことができません。その結果、物が二重に見えたり、影がついたり、ぼやけて見えたりするのです。 斜乱視では、縦線や横線だけでなく、斜め方向の線もぼやけて見えるのが特徴です。
目の病気

つらい季節性の目のトラブル、流行目とは?

過ごしやすい春や秋になると、目がなんとなくごろごろしたり、涙が止まらなくなったりするといった経験はありませんか? もしかしたら、それは「流行り目」かもしれません。 流行り目は、その名の通り、人から人へとうつりやすい目の病気です。 学校や職場など、人が集まる場所では特に注意が必要です。 流行り目は、原因となるウイルスや細菌によって、いくつかの種類に分けられますが、いずれも、目が充血したり、目やにが出たり、涙が流れたりといった症状がみられます。 また、まぶたが腫れたり、光がまぶしく感じたりすることもあります。 症状が重い場合は、視力が低下することもありますので、早めに眼科を受診することが大切です。 流行り目は、感染力が強いため、予防が重要となります。 こまめな手洗いうがいを心がけ、タオルの共用は避けましょう。 また、感染している人の目やにや涙などが、自分の目や口、鼻に触れないように注意することも大切です。
リスク

気になる光の輪は?ハロー現象を知ろう

-# 夜間の光に悩まされていませんか? 街灯の光を見ると、その周りにぼんやりとした光の輪が見えた経験はありませんか?あるいは、夜道を運転中に、対向車のヘッドライトがぼやけて見えることはありませんか? こうした現象は「ハロー現象」と呼ばれ、多くの人が経験する一般的なものです。特に、暗い場所で明るい光を見たときに強く現れます。 ハロー現象は、眼の構造と光の性質が関係しています。人間の目は、カメラのレンズのような役割をする水晶体と、光を感知する網膜で構成されています。光は、水晶体を通過して網膜に像を結ぶことで、私たちはものを見ることができます。 しかし、強い光が目に入ると、光は水晶体の中で散乱しやすくなります。これが、光源の周りにぼんやりとした光の輪が見える原因です。 ハロー現象自体は、多くの場合、心配する必要はありません。しかし、日常生活で支障が出るほどの強い光輪が見えたり、視力低下などの症状を伴う場合は、眼科医の診察を受けることをお勧めします。
目の病気

よくある目の病気:麦粒腫とは?

- 麦粒腫ってどんな病気?まぶたには、まつ毛が生えている根元の近くに、皮脂を分泌するマイボーム腺と、汗を分泌する汗腺が存在します。麦粒腫は、これらの腺に細菌が感染し、炎症を起こすことで発症する、よくある目の病気です。 一般的には、まぶたの縁に赤く腫れ上がり、痛みを伴います。そして、触ると熱く感じることが特徴です。麦粒腫は、大きく分けて二つの種類に分けられます。「外麦粒腫」と「内麦粒腫」です。外麦粒腫は、まつ毛の根元にある、皮脂腺であるツァイス腺や、まつ毛の毛包、または汗腺であるモル腺に細菌が感染することで起こります。 一方で、内麦粒腫は、まぶたの裏側にあり、脂を出すマイボーム腺に細菌が感染することで起こります。多くの場合、麦粒腫は自然に治癒しますが、症状が重い場合や、長引く場合には、眼科医の診察を受けることが推奨されます。 眼科では、抗生物質の点眼薬や軟膏を処方したり、症状に合わせて適切な治療を行います。 また、ご自身での自己判断で市販薬などを使用することは避け、眼科を受診するようにしましょう。
目の病気

白内障:視界の霞みは要注意!

私たちの目は、カメラとよく似た仕組みで物を見ています。カメラのレンズに相当するのが「水晶体」と呼ばれる組織で、光を集めて網膜というスクリーンに像を映し出します。水晶体は透明で弾力があり、遠くを見るときは薄く、近くを見るときは厚くなることで、常に焦点の合ったクリアな視界を保っています。しかし、加齢や紫外線、糖尿病などの影響によって、この水晶体が濁ってしまうことがあります。これが「白内障」と呼ばれる病気です。 白内障になると、水晶体が濁ることで光がうまく通過せず、視界はまるで霧がかかったように霞んでしまいます。初期にはかすかな霞みを感じる程度ですが、症状が進むにつれて視力が低下し、物が二重に見えたり、光がまぶしく感じたりすることもあります。進行すると、最終的には光をほとんど感じられなくなり、日常生活に支障をきたすこともあります。 白内障は、高齢者に多くみられる病気ですが、決して高齢者だけの病気ではありません。 紫外線や目のケガ、アトピー性皮膚炎、糖尿病などの病気、ステロイド剤の長期使用などが原因で、若い世代でも発症することがあります。そのため、年齢に関係なく、目の霞みやまぶしさ、視界の歪みなどの症状を感じたら、早めに眼科を受診することが大切です。
目の構造

眼の健康を守る「パキメーター」

- パキメーターとはパキメーターは、眼の表面にある透明な膜である角膜の厚さを測る医療機器です。 角膜は、私たちがものを見るときに、カメラのレンズのように光を集めて眼球の内側に届ける役割をしています。 この角膜の厚さは、眼の健康状態を知る上で非常に重要な指標となります。パキメーターを使用すると、角膜の中心部分の厚さをわずか数マイクロメートル単位という非常に高い精度で測定することができます。 これは、角膜の厚さが眼圧に影響を与えるためです。 眼圧とは、眼球内の圧力のことで、高すぎると緑内障などの深刻な病気を引き起こす可能性があります。 パキメーターで角膜の厚さを測定することで、眼圧の測定値をより正確に判断できるようになります。 例えば、角膜が薄い人は、実際よりも眼圧が低く測定される傾向があり、逆に角膜が厚い人は、実際よりも眼圧が高く測定される傾向があります。 パキメーターはこのような誤差を修正し、緑内障などの早期発見・治療に大きく貢献しています。さらに、パキメーターは、レーシックなどの視力矯正手術においても重要な役割を担っています。 手術前に角膜の厚さを正確に測定することで、安全で効果的な手術計画を立てることができます。 また、手術後の経過観察にも用いられ、角膜の状態を把握することができます。このように、パキメーターは、眼の健康を守る上で欠かせない医療機器と言えるでしょう。
リスク

気になる光の輪っかの正体

夜道を歩いていると、街灯の光がぼんやりと輪郭をぼやけさせているように見えたことはありませんか?あるいは、暗い部屋でスマートフォンの画面を見つめていると、光が滲んで見えることはありませんか? これは「ハロー」と呼ばれる現象で、強い光を見たときに、その光の周辺にぼんやりとした光の輪が見える状態を指します。 ハローは、光が眼球の中で屈折し、拡散することで起こります。特に、夜間や暗い場所では、瞳孔が開いて多くの光が眼球に入り込むため、ハロー現象が起きやすくなります。例えば、夜間の運転中に、対向車のヘッドライトがハロー現象によってまぶしく感じられたり、視界がぼやけてしまうことがあります。 また、スマートフォンやパソコンの画面など、明るい光を発する機器を見ている時にもハローは発生しやすく、目の疲れや肩こり、頭痛などの原因となることもあります。 ハロー現象自体は誰にでも起こりうる現象ですが、その見え方が極端に強かったり、日常生活に支障をきたす場合には、眼科的な疾患が隠れている可能性も考えられます。気になる症状がある場合は、自己判断せず、眼科専門医に相談することをお勧めします。
目の病気

つらい麦粒腫とその対策

皆さんは「麦粒腫(ばくりゅうしゅ)」という病気を知っていますか?まぶたが赤く腫れる病気で、ものもらいと呼ばれることもあります。 この病気は、細菌による感染症が原因で起こる、決して珍しいものではありません。 今回は、この麦粒腫について、詳しく解説していきます。 麦粒腫は、まぶたの縁にある、まつげの毛根や、その周囲にある皮脂腺、マイボーム腺に、細菌が感染することで起こります。症状としては、まぶたの腫れ、痛み、赤みなどがあげられます。さらに症状が進むと、膿がたまってしまい、まぶたに黄色っぽい点ができることもあります。 麦粒腫は、基本的に命に関わる病気ではありません。多くの場合、数日で自然に治っていきます。しかし、症状が重い場合や、なかなか治らない場合には、眼科を受診するようにしてください。眼科では、症状に合わせて、抗菌薬の点眼薬や軟膏を処方したり、膿が溜まっている場合には切開して膿を出すこともあります。 日頃から、目を清潔に保つことが、麦粒腫の予防には効果的です。手を洗ってから目を触ることや、アイメイクを落とすことを心がけましょう。
目の病気

視界の霞みは危険信号?白内障について解説

- 白内障とは人間の目は、カメラとよく似た仕組みで物を見ています。カメラのレンズにあたる部分が水晶体、フィルムにあたる部分が網膜と呼ばれています。水晶体は、光を集めて網膜に像を結ばせる、カメラのレンズと同じ役割を担っています。白内障とは、この水晶体が白く濁ってしまう病気のことです。加齢に伴い、ほとんどの人が経験する病気とも言えます。水晶体が濁ると、光がうまく通過できなくなり、網膜に鮮明な像を結ぶことができなくなります。そのため、視界がかすんで見えたり、光が乱反射して眩しく感じたりします。症状が進むと、物が二重に見えたり、視力が低下したりすることもあります。白内障の主な原因は加齢ですが、紫外線や糖尿病、アトピー性皮膚炎、目の怪我や炎症、遺伝などが原因となることもあります。また、ステロイド剤などの薬の副作用で発症することもあります。白内障の治療法は、基本的には手術によって濁った水晶体を取り除き、人工レンズを挿入するというものです。点眼薬である程度進行を抑えることはできますが、濁ってしまった水晶体を透明に戻すことはできません。手術は現在では安全性の高いものが開発されており、多くの方が日帰りで手術を受けています。
目の構造

眼の健康を守る「パキメーター」

パキメーターとは、眼球の最も外側にある透明な膜である角膜の厚さを測定する医療機器のことです。角膜は眼に入ってくる光を屈折させ、網膜に像を結ぶ役割を担っており、ちょうどカメラのレンズのような働きをしています。 この角膜の厚さは人によって異なり、また、緑内障や円錐角膜などの病気によって変化することがあります。パキメーターは角膜に直接触れることなく、光を利用して非接触で厚さを測定します。測定は痛みを伴わず、短時間で終わります。 パキメーターで得られた角膜の厚さのデータは、様々な眼疾患の診断や治療に役立ちます。例えば、緑内障の検査では、眼圧と共に角膜の厚さを測定することで、より正確な診断が可能になります。また、レーシックなどの屈折矯正手術では、手術前に角膜の厚さを正確に測定することで、安全性を高め、より適切な手術計画を立てることができます。 このように、パキメーターは眼の健康を守る上で重要な役割を果たしている医療機器と言えるでしょう。
視力

見にくい?それ、幅湊不全かも

- 幅湊不全とは私たちの目は、近くのものを見るとき、無意識に両目を内側に寄せています。これを輻輳(ふくそう)と呼びます。輻輳は、左右の目で見たわずかに異なる像を脳で一つにまとめるためにはたらき、立体的にものを見るために重要な役割を担っています。 幅湊不全とは、この輻輳がスムーズに行われない状態を指します。輻輳がうまくいかない原因はさまざまですが、目の筋肉の働きが弱かったり、左右の目の視力に差があったりすることが考えられます。 また、近年では、スマートフォンやパソコンの長時間使用により、目に負担がかかり、幅湊不全を引き起こすケースも増えています。 幅湊不全になると、近くのものを見るときにさまざまな症状が現れます。目が疲れやすくなったり、ものが二重に見えたり、ぼやけて見えたりすることがあります。 また、頭痛や肩こり、吐き気などを伴うこともあります。症状が重い場合は、日常生活に支障をきたすこともあります。 幅湊不全は、適切な検査と治療によって改善が見込めます。治療法としては、目の筋肉を鍛える訓練やプリズム眼鏡の装用などが挙げられます。 気になる症状がある場合は、早めに眼科を受診し、医師に相談することをおすすめします。
目の病気

視界を脅かす原田病:症状と治療法

- 原田病とは原田病は、両方の目に炎症が起こる病気です。 目の構造でいうと、真ん中あたりにあるぶどう膜という場所に炎症が起きます。ぶどう膜は、虹彩、毛様体、脈絡膜の3つの部分からできています。原田病では、このぶどう膜全体に炎症が広がることが特徴です。原田病になると、視力が下がったり、目がかすんだり、光がまぶしく感じたり、視野が狭くなったりするなど、様々な症状が現れます。特に、網膜の後ろ側にある脈絡膜に強い炎症が起こるのが特徴です。網膜は、カメラでいうとフィルムの役割をする、光を感じる大切な部分です。原田病によって脈絡膜に炎症が起こると、網膜がむくんだり(網膜浮腫)、網膜の下に水が溜まったり(網膜剥離)することがあります。原田病の原因はまだはっきりとは解明されていません。しかし、免疫の異常が関わっているのではないかと考えられています。 自分の体の細胞を、誤って攻撃してしまうことで、ぶどう膜に炎症が起きると考えられています。原田病は、適切な治療を行えば、視力を取り戻せる可能性が高い病気です。早期発見、早期治療が大切なので、気になる症状があれば、早めに眼科を受診しましょう。
目の病気

眼科医が解説!角膜の病気「パンヌス」とは?

- パンヌスとは目の表面には、黒目と呼ばれる部分があります。黒目の表面を覆っている透明な膜は角膜と呼ばれ、私たちがものを見るときに光を取り込む役割を担っています。 パンヌスは、この角膜に炎症が起こり、その結果として角膜の周辺部分から血管が侵入してくる病気です。通常、健康な角膜には血管はほとんど見られません。 これは、角膜が透明性を保ち、光を効率よく通すために必要な状態です。 しかし、パンヌスになると、まるで薄い布や膜がかかったように、角膜に血管が入り込んでくるため、角膜の透明性が失われてしまいます。 その結果、視界がかすんだり、視力が低下したりすることがあります。 さらに症状が進むと、角膜の表面がデコボコになり、視力に影響が出ることもあります。パンヌスの原因は、まだ完全には解明されていませんが、ドライアイやアレルギー性結膜炎、コンタクトレンズの長期装用などが発症に関与していると考えられています。 また、関節リウマチなどの全身性疾患に伴って発症することもあります。パンヌスの治療法は、その原因や症状の程度によって異なります。 点眼薬によって炎症を抑えたり、血管新生を抑制したりする治療が一般的ですが、症状が進行している場合には、手術が必要になることもあります。
角膜

眼の検査に欠かせないパキメーターとは?

- パキメーターの概要パキメーターは、眼科で広く活用されている検査機器の一つで、眼の表面を覆う透明な膜である角膜の厚みを測定するために使われます。角膜は、カメラのレンズのように外界からの光を集め、眼の奥にある網膜に届ける役割を担っています。光が眼の中へ正しく入るためには、この角膜が適切な厚みであることが重要です。パキメーターを用いることで、この角膜の厚さをミクロン単位という非常に細かい単位で測定することができます。髪の毛の太さがおよそ100ミクロンと言われていることからも、パキメーターがいかに精密な測定機器であるかがお分かりいただけるでしょう。角膜の厚さは、緑内障などの病気の診断や治療効果の判定、コンタクトレンズの処方、レーシックなどの屈折矯正手術の適応判定など、様々な場面で重要な指標となります。そのため、パキメーターは眼科において欠かせない検査機器の一つとなっています。
目の病気

夜間の視界不良?ハロー・グレアについて

「ハロー・グレア」という言葉は、光源の周りに光の輪が見える現象である「ハロー」と、光がまぶしく感じたり、視界がぼやけたりする現象である「グレア」、この二つの症状が同時に起こることを指します。夜間、対向車のヘッドライトが目に入ると、通常よりもまぶしく感じたり、光の周りにぼんやりとした輪が見えることがあります。このような場合、ハロー・グレアが疑われます。 ハローは、光の回折という現象によって起こります。光が、空気中の水滴や塵などの小さな粒子に当たると、光は本来の進む方向からわずかに曲がります。この現象を回折と言い、この回折光が目に入ることで、光源の周りに輪が見えるのです。一方、グレアは、強い光が目に入ることで、網膜に過剰な光刺激が与えられ、視覚機能が一時的に低下するために起こります。 ハロー・グレアは、白内障や緑内障などの目の病気の初期症状として現れることがあります。また、コンタクトレンズや眼鏡の汚れ、あるいは不適切な度数で使用している場合にも起こることがあります。夜間、車の運転中にハロー・グレアが気になる場合は、早めに眼科を受診し、適切な検査を受けるようにしましょう。
目の病気

目の眩しさ、その原因と対策

- 眩しさとは眩しさは、周囲の明るさに目が慣れず、視界が一時的に悪くなる現象を指します。これは多くの人が経験するごく一般的な反応で、その程度は一時的なものから、しばらく続くものまで様々です。例えば、映画館の暗い場所から、日差しの強い屋外に出た際に感じる眩しさは、誰でも経験する一時的なものです。これは、暗い場所に慣れていた目が、急激な明るさの変化に対応しようとするために起こる、生理的な反応と言えます。このような場合は、数分もすれば視界は回復し、特に心配する必要はありません。一方、日常生活の中で頻繁に眩しさを感じたり、視界がぼやける、物が二重に見えるといった症状を伴う場合は注意が必要です。このような場合は、白内障や緑内障、網膜の病気といった、眼の病気が隠れている可能性が考えられます。また、夜間や暗い場所で、対向車のヘッドライトや街灯の光が過剰に眩しく感じられる場合は、「グレア」と呼ばれる現象が考えられます。グレアは、光源からの強い光が、眼球内で乱反射することで起こり、視界を妨げるだけでなく、眼精疲労や頭痛の原因となることもあります。眩しさを感じやすいと感じたり、視界に違和感がある場合は、自己判断せずに、早めに眼科を受診し、医師の診察を受けるようにしましょう。
リスク

気になる光のハロー現象とは?

夜、街灯や車のヘッドライトを見た時に、その光源の周りがぼやけて輪のように見えてしまうことはありませんか?これはハロー現象と呼ばれる現象です。 ハロー現象は、目に入る光が、眼の構造上、綺麗に一点に集まらずに散乱してしまうことで起こります。昼間は気にならないものの、夜間や暗い場所では、瞳孔が開いて多くの光を取り込もうとするため、この現象が顕著に現れやすくなります。 ハロー現象を引き起こす原因は様々ですが、近視や遠視、乱視などの屈折異常や、白内障、緑内障といった眼の病気が隠れている可能性も考えられます。加齢に伴い誰もが経験する、ごくありふれた症状である一方、症状が強く出ている場合は、眼の病気のサインかもしれません。 ハロー現象が気になる場合は、自己判断せず、眼科を受診して適切な検査を受けることをお勧めします。視力検査や眼圧検査などを通して、原因を特定し、適切な治療やアドバイスを受けることができます。
レーシック

レーシック後のハロー現象

- ハロー現象とはハロー現象とは、強い光源の周りに、まるで光の輪のようにぼんやりとした光が見える現象のことです。夜の街灯や車のヘッドライトを見た際に、光が滲んで見えたり、光の周りに輪がかかって見える経験はありませんか? それがハロー現象です。この現象は、目の構造と光の屈折が関係しています。光は、私たちの目の角膜と水晶体を通過する際に屈折し、網膜に像を結びます。しかし、何らかの原因で角膜や水晶体に濁りや歪みがあると、光が綺麗に屈折せず、網膜に届く前に散乱してしまうことがあります。これが、光源の周りにぼんやりとした光が見える原因です。ハロー現象は、レーシック手術後の後遺症の一つとしても知られています。レーシック手術では、角膜を削って形状を変えることで視力矯正を行います。手術が成功すれば視力回復に繋がりますが、術後、角膜にわずかな歪みや濁りが残ってしまうことがあります。そのため、一部の人にはハロー現象が現れることがあるのです。ただし、多くの場合、時間の経過とともに症状は軽減していくとされています。もし、強い光を見るとハロー現象が気になる場合は、早めに眼科を受診して相談するようにしましょう。
乱視

斜乱視:乱視のなかでもちょっと複雑

- 斜乱視とは斜乱視は、ものが二重に見えたり、歪んで見えたり、ぼやけて見えたりする状態です。通常、目は入ってきた光を網膜というスクリーンの一点に集めていますが、斜乱視の人は目の構造上、光が一点に集まらず、斜めにずれてしまいます。そのため、視界がはっきりせず、日常生活に支障をきたすことがあります。乱視には、光がずれる方向によって、水平方向にずれるもの、垂直方向にずれるもの、斜め方向にずれるものなど、いくつかの種類があります。斜乱視は、その名の通り、光が斜め方向にずれる乱視のことです。斜乱視は、眼鏡やコンタクトレンズで矯正することが一般的です。矯正レンズを使用することで、ずれてしまった光を正しい位置に集め、はっきりとした視界を得ることができます。ただし、斜乱視の程度によっては、矯正レンズでも完全に視力が矯正できない場合もあります。もし、物が二重に見えたり、歪んで見えたり、ぼやけて見えたりする場合は、早めに眼科を受診して、適切な検査と治療を受けるようにしましょう。
視野

視界の半分が見えない?半盲について解説

- 半盲とは半盲とは、見ている範囲の半分が見えなくなる視覚の障害を指します。 右目と左目、どちらかで半分が見えなくなるのではなく、左右どちらの目でも、見える範囲の右側半分あるいは左側半分が見えなくなってしまう状態です。私たちの目は二つありますが、それぞれで見た景色が脳に別々に送られているわけではありません。 目から入った視覚情報は、視神経を通って脳の後方にある視覚野という部分に送られます。 この時、左右の目の視神経は途中で一部交差するため、右目と左目から入った情報は脳内で統合されて一つの景色として認識されます。そのため、たとえ片方の目に異常がなくとも、脳内の視覚情報を処理する経路の途中で障害が起こると半盲の症状が現れることがあります。 例えば、脳卒中などで脳の血管が詰まったり破れたりすると、その影響で視覚野を含む脳の一部の領域が損傷を受け、半盲が起きることがあります。 また、脳腫瘍が視神経を圧迫することなども原因として考えられます。半盲には、左右どちらの目でも右側の視野が見えなくなる「右半盲」と、左右どちらの目でも左側の視野が見えなくなる「左半盲」の二つがあります。 どちらの半盲になるかは、脳のどの部分が損傷を受けたかによって異なります。
目の病気

ものもらいとは?原因と対策を知って目の健康を守ろう

- ものもらいってどんな病気?まぶたには、まつげの生え際に皮脂を分泌するマイボーム腺や、汗を出す汗腺など、いくつかの腺があります。ものもらいは、これらの腺に細菌が入り込み、炎症を起こしてしまうことで発症します。 ものもらいには、マイボーム腺に起こるものと、汗腺に起こるものの二つの種類があります。一般的に「ものもらい」と聞いてイメージするのは、マイボーム腺に起こるもので、まぶたの縁に赤く腫れ上がります。痛みやかゆみ、異物感などの症状が現れ、時には涙や目やにが出ることもあります。 ほとんどの場合、ものもらいは数日から一週間程度で自然に治癒します。しかし、症状が長引いたり、悪化したりする場合は、眼科を受診する必要があります。特に、腫れが強くなって視界が遮られる場合や、熱を伴う場合は注意が必要です。ものもらいを予防するためには、日頃から清潔を心がけることが大切です。手を洗ってから目に触れるようにし、目をこすったりしないようにしましょう。また、コンタクトレンズを使用する場合は、正しい使用方法を守り、清潔に保つことが重要です。
目の病気

白内障手術の概要

- 白内障手術について白内障とは、カメラのレンズのような役割を担う水晶体が白く濁ってしまう病気です。 水晶体は、光を目の奥にある網膜に集めることで、私たちがはっきりと物を見るために欠かせない役割を担っています。しかし、白内障になると、この水晶体が濁ってしまい、光が網膜まで届きにくくなってしまいます。その結果、視界がかすんだり、ぼやけたり、光が眩しく感じたりといった症状が現れます。白内障手術は、濁ってしまった水晶体を取り除き、代わりに人工のレンズを挿入する手術です。濁りが取れたクリアなレンズと交換することで、光が再び網膜に届くようになり、視力回復が期待できます。手術は通常、点眼麻酔で行われるため、痛みはほとんどありません。また、手術時間も比較的短く、30分程度で終了することがほとんどです。白内障手術は、非常に成功率の高い手術として知られており、多くの患者さんが手術によって視力を取り戻しています。ただし、術後しばらくは、目に違和感を感じたり、視力が安定しなかったりすることがあります。医師の指示に従って、適切なケアを続けることが大切です。
目の病気

白内障:視界の霞み、その原因と治療

- 白内障とは私たちの目は、カメラに例えられるように、光を捉えて像を結ぶことで物を見ることができます。カメラのレンズの役割を担うのが、眼の中で水晶体と呼ばれる組織です。 水晶体は通常、透明で柔軟性を持った組織ですが、加齢や紫外線、糖尿病などの影響によって白く濁ってしまうことがあります。 これが白内障と呼ばれる病気です。白内障になると、水晶体が濁ることで光が眼の奥まで届きにくくなり、視界に様々な影響が現れます。 代表的な症状としては、視界がかすむ、ぼやけて見える、光が眩しく感じるなどがあります。 これらの症状は徐々に進行していくことが多く、初期には日常生活に支障を感じない場合もあります。 しかし、白内障が進行すると視力が低下し、日常生活に大きな支障をきたすようになります。 白内障は、加齢に伴い発症することが最も多く、歳を重ねるごとに発症率は高くなります。 その他にも、糖尿病やアトピー性皮膚炎などの病気、ステロイド剤の長期使用、眼の外傷などが原因で発症することもあります。 また、紫外線も白内障のリスク因子の一つと考えられており、日頃から紫外線対策を行うことが大切です。白内障の治療法は、点眼薬によって進行を遅らせる方法と、手術によって濁った水晶体を取り除き、人工レンズを挿入する方法があります。 手術は非常に一般的なもので、安全性も高いとされています。 白内障が疑われる場合は、早めに眼科を受診し、適切な検査と治療を受けるようにしましょう。
視力

見え方に影響する?「波面収差」を解説

- 波面収差とは私たちの目は、カメラのレンズのように、光を屈折させて網膜に像を結んでいます。 この時、光は角膜や水晶体といった組織を通過しますが、その表面は完全に滑らかではなく、わずかな凹凸があります。 この凹凸のために、通過する光は均一に屈折せず、網膜に届く光の波面に歪みが生じてしまいます。これが「波面収差」です。理想的な状態では、光は一点に集まり、鮮明な像を網膜に映し出します。 しかし、波面収差が大きい場合、光は一点に集まらずにじんでしまうため、像がぼやけて見えたり、二重に見えたりすることがあります。夜間や暗い場所での視力低下、光の周りに輪がかかって見えるといった症状も、波面収差が原因で起こることがあります。波面収差は、近視や遠視、乱視といった屈折異常とは異なる概念です。従来のメガネやコンタクトレンズは、主に屈折異常を矯正するものでしたが、近年では波面収差を精密に測定し、個々の目に合わせた矯正を行う技術も登場しています。