Collamer

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次世代眼内レンズ素材「Collamer」

近年、視力の問題を解決するために、眼の中に小さなレンズを入れる手術を受ける方が増えています。この小さなレンズは眼内レンズと呼ばれ、素材や設計など様々な種類があります。その中でも、近年注目されているのが“コラマー”という素材で作られた眼内レンズです。コラマーは、もともとコンタクトレンズに使われていた“HEMA”という素材と、私たちの体にもともと存在する“コラーゲン”を組み合わせることで生まれました。 このHEMAとコラーゲンの組み合わせが、コラマーの大きな特徴を生み出しています。HEMAは、水分を多く含むことができる性質を持っています。一方コラーゲンは、柔軟性があり、私たちの体になじみやすい性質を持っています。コラマーは、このHEMAとコラーゲンのそれぞれの長所を併せ持つことで、水分を多く含みながらも柔らかく、目にとても優しい素材となっています。 このコラマー製の眼内レンズは、柔らかく目に優しいことから、手術中の操作がスムーズに行えるという利点もあります。また、レンズが目に馴染みやすいため、術後の見え方も自然で、多くの方が快適な視界を得られています。
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次世代眼内レンズ素材「Collamer」

眼内レンズは、白内障手術で濁ってしまった水晶体の代わりに、眼の中に埋め込む人工のレンズです。水晶体は、カメラでいうとレンズの役割を果たしており、光を屈折させて網膜に像を結ぶことで、ものを見るために重要な役割を担っています。白内障によって水晶体が濁ると、光がうまく通過せず、視界がかすんでしまいます。眼内レンズは、この濁った水晶体の代わりに、クリアな視界を取り戻すために用いられます。 眼内レンズには、長期間にわたり眼の中で安定し、安全であることが求められます。材質が人体に合わないと、炎症や拒絶反応が起こる可能性があるからです。また、柔らかくてもろい素材では、手術中にレンズを折りたたんで挿入する際に破損してしまう可能性もあります。そのため、これまで様々な素材が開発され、改良が重ねられてきました。初期の眼内レンズには、硬いプラスチックの一種であるPMMA(ポリメチルメタクリレート)が用いられていました。しかし、PMMA製のレンズは、挿入時に大きな切開が必要となるため、患者さんの負担が大きいという難点がありました。 近年では、折りたたんで挿入できるほど柔らかく、生体適合性の高い素材が開発されています。例えば、アクリルやシリコンといった素材が広く用いられています。これらの素材は、手術後の傷口が小さく、回復も早いという利点があります。さらに、紫外線カット機能や乱視矯正機能など、様々な機能を持つ眼内レンズも登場しており、患者さんのニーズに合わせたレンズ選びが可能になっています。
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眼に優しい新素材 コラマー

- 革新的なレンズ素材、コラマーとは?近年、眼科手術の分野で注目を集めているのが、コラマーという新しいレンズ素材です。 この素材は、ICL(有水晶体眼内レンズ)と呼ばれる、眼球内に埋め込むタイプのレンズに使用されています。ICLは、従来のレーシック手術とは異なり、角膜を削ることなく視力矯正が可能なため、患者様の負担が少ない手術法として知られています。コラマーは、HEMAと呼ばれる従来のコンタクトレンズ素材と、私たちの体にも存在するコラーゲンを組み合わせることで開発されました。 この組み合わせにより、レンズに高い柔軟性と生体適合性が生まれました。従来の素材よりも柔らかく、眼球内部の形に自然とフィットするため、装着時の違和感や異物感を軽減することができます。また、生体適合性が高いことから、白内障などの術後、眼内にレンズを挿入する必要がある場合でも、安心して使用することができます。コラマーを使用したICLは、近視や乱視の程度が強い方や、角膜が薄くレーシック手術が適さない方など、幅広い患者様の視力矯正に貢献しています。もちろん、すべての方に適応されるわけではありませんので、眼科医との綿密な相談が不可欠です。 今後、この革新的なレンズ素材が、より多くの患者様の明るい未来に貢献していくことが期待されます。