
アベリノ角膜変性症:視界に影響を与える遺伝性疾患
- 病気の定義アベリノ角膜変性症は、遺伝によって引き継がれる病気で、眼の角膜に異常を引き起こします。角膜は眼の一番外側にある透明な膜で、カメラのレンズのように光を集め、網膜に像を結ぶ役割を担っています。このため、角膜が正常に機能しないと、視界がぼやけたり、視力が低下したりする可能性があります。アベリノ角膜変性症では、この角膜に顆粒状の沈着物、つまり濁りが生じます。これは、角膜を構成するタンパク質が変化し、異常に蓄積してしまうことが原因です。沈着物は最初は小さく、視力への影響もほとんどありませんが、年齢を重ねるにつれて徐々に大きく、数も増えていきます。その結果、視界がかすんだり、光が乱反射してまぶしく感じたりするようになります。進行すると、視力が著しく低下し、日常生活に支障をきたすこともあります。アベリノ角膜変性症は、比較的まれな病気ですが、早期発見、早期治療が大切です。定期的な眼科検診を受けることで、早期に発見し、適切な治療を受けることができます。治療法としては、点眼薬や手術などがあります。