角膜炎

目の病気

眼科医が解説!兎眼の症状とリスク

- 兎眼とは兎眼とは、まぶたが完全に閉じることができず、眼球が常に露出した状態を指します。その名の通り、まるでウサギのように眼が開いたままの状態であることから、「兎眼」と呼ばれています。医学的には「眼裂開大症」と診断され、その原因は多岐にわたります。生まれつきまぶたの筋肉や神経に異常がある場合や、顔面神経麻痺などの後天的な神経障害によって発症することがあります。また、外傷や腫瘍、甲状腺眼症などの眼球突出を伴う病気によって引き起こされるケースも少なくありません。兎眼になると、眼球表面を保護する涙の分泌が不足し、眼球乾燥症を引き起こしやすくなります。その結果、目の乾き、痛み、異物感、視力低下などの症状が現れることがあります。また、眼球が常に露出しているため、傷や感染症のリスクも高まります。治療法は、原因や症状の程度によって異なります。軽度の場合は、人工涙液や眼軟膏で目の乾燥を防ぐ対処療法を行います。重症の場合は、まぶたの筋肉を矯正する手術や、眼球を保護するためのプレートを挿入する手術などが必要となることもあります。
目の病気

電気溶接と目の病気

- 電気性眼炎とは電気性眼炎は、電気溶接を行う際に発生する強烈な光を直接見てしまうことで発症する目の炎症です。溶接作業中にはアークと呼ばれる非常に高温の光が発生しますが、この光には目には見えない紫外線が大量に含まれています。この紫外線が、目の表面にある角膜に強い炎症を引き起こしてしまうのです。症状としては、目がゴロゴロする、痛みを感じる、涙が止まらない、まぶしくて目を開けていられない、目が充血するなどがあります。これらの症状は、紫外線に暴露されてから数時間後に現れることが多く、通常は数時間から数日で改善します。電気性眼炎は、溶接を行う際に適切な遮光保護具を着用していなかった場合に発生しやすく、溶接工だけでなく、DIYなどで溶接を行う機会がある方も注意が必要です。溶接作業を行う際には、必ず遮光度の高い溶接面や保護メガネを着用し、直接アーク光を見ないようにすることが重要です。また、周囲の人にもアーク光が当たらないように、溶接を行う場所にも注意を払いましょう。もしも電気性眼炎の症状が現れた場合は、すぐに作業を中止し、目をこすらずに流水で目を優しく洗い流しましょう。その後、速やかに眼科を受診し、適切な治療を受けることが大切です。
目の病気

冬のレジャーに潜む危険!雪眼にご用心

一面の銀世界が広がる冬の景色は、私たちの心を癒してくれます。しかし、その美しい雪景色は、時に思わぬ目のトラブルを引き起こすことがあります。それが、「雪目」と呼ばれる目の炎症です。 雪目は、雪面に反射した強い紫外線を長時間浴びることで発症します。紫外線は、夏だけでなく冬にも降り注いでいます。むしろ、冬は雪面が太陽光を反射するため、夏よりも多くの紫外線を浴びてしまうことがあります。 雪目が起こると、目がゴロゴロしたり、痛みを感じたり、涙が止まらなくなったり、光をまぶしく感じたりするなどの症状が現れます。 雪目は、スキーやスノーボードなどのウィンタースポーツを楽しむ際に起こりやすいと思われがちですが、雪合戦や雪だるま作りなど、短時間であっても雪遊びを楽しむ際には、注意が必要です。 雪目から目を守るためには、紫外線をカットする効果のあるサングラスやゴーグルの着用が効果的です。また、帽子をかぶることで、雪面からの照り返しを軽減することもできます。
感染症

眼科医解説!はやり目の正体とは?

- 流行性角結膜炎とは?流行性角結膜炎は、一般的に「はやり目」として広く知られている、人から人へとうつりやすい目の病気です。その名の通り、白目の表面を覆う薄い膜である結膜だけでなく、黒目である角膜にも炎症を引き起こすことが特徴です。この病気は、アデノウイルスというウイルスによって引き起こされ、感染した人の涙や目やにとの接触を介して感染が広がります。具体的には、感染者の涙や目やにが付着したタオルやドアノブ、おもちゃなどを介して、あるいはプールでの水泳などを通じて感染することがあります。流行性角結膜炎の主な症状としては、目の充血、かゆみ、異物感、涙が出る、まぶたの腫れ、目やになどが挙げられます。これらの症状は、通常、感染してから数日後に現れ、数日から2週間ほど続くことがあります。流行性角結膜炎は非常に感染力が強いため、感染拡大を防ぐためには、こまめな手洗いやうがい、タオルの共用を避ける、感染者の目やにに触れないなど、日頃から衛生面に気を配ることが重要です。また、症状が出た場合は、早めに眼科を受診し、適切な治療を受けるようにしましょう。