視野

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大切な視界を守るために:視野について

- 視野とは視野とは、頭を動かさずに目だけを動かせる範囲の広さを指します。 例えば、一点を見つめたままでも、その周りの景色や動きを知覚できますが、これは視野のおかげです。よく「視力」と混同されがちですが、両者は全く異なるものです。視力は、目の前で静止した小さな文字をどれだけ正確に見分けられるかを示す指標ですが、視野は、空間全体をどれくらい認識できるかを示す指標 と言えます。例えば、遠くにある小さな文字が見えにくい人でも、視野が広い人であれば、周囲の状況変化を素早く察知し、安全に動くことができるでしょう。逆に、視力が良くても視野が狭いと、周囲の状況を把握するのが難しく、危険を察知するのが遅れてしまう可能性があります。視野は、私たちの日常生活において非常に重要な役割を担っています。安全な歩行や自動車の運転、スポーツなど、周囲の状況を瞬時に判断しなければならない場面では、特に広い視野が求められます。 また、人とコミュニケーションを取る際にも、相手の表情や仕草を認識することで、円滑なコミュニケーションに繋がります。このように、視野は私たちの生活において、安全確保、円滑なコミュニケーション、そして質の高い生活を送る上で欠かせない要素の一つと言えるでしょう。
目の病気

眼の病気:閉塞隅角緑内障

- 閉塞隅角緑内障とは 閉塞隅角緑内障は、緑内障の一種で、眼圧の上昇によって視神経が障害され、視野が狭くなったり、視力が低下したりする病気です。 私たちの目は、カメラのレンズのように、水晶体で光を集めて網膜に像を映し、それを視神経が脳に伝えています。この時、眼球内には、カメラでいうとフィルムの役割を果たす網膜を正常に機能させるために、房水という栄養豊富な水が常に循環しています。 この房水の通り道である隅角と呼ばれる部分が、何らかの原因で狭くなってしまうのが閉塞隅角緑内障です。隅角が狭くなることで、房水の排出がスムーズに行われなくなり、眼圧が上昇しやすくなります。眼圧が上昇すると、視神経が圧迫され、視神経の働きが徐々に悪くなってしまいます。 初期には自覚症状が現れにくい病気ですが、放置すると視力が徐々に低下し、最悪の場合失明に至ることもあります。そのため、早期発見・早期治療が非常に重要です。定期的な眼科検診を受けるようにしましょう。
目の病気

広隅角緑内障:知っておきたい目の病気

- 広隅角緑内障とは?広隅角緑内障は、視神経に影響を及ぼし、徐々に視野が狭くなっていく病気です。緑内障の中でも患者数が多いタイプであり、早期の発見と治療が非常に重要となります。私たちの目は、カメラで例えると、レンズで光を集めてフィルムに映像を映し出します。このフィルムの役割を担うのが、眼球の奥にある網膜という神経組織で、ここで受け取った光の情報は、視神経を通じて脳に伝えられます。広隅角緑内障では、眼圧が高くなる、あるいは血流が悪くなるなどして、視神経が徐々に障害されていきます。初期段階では自覚症状がほとんどなく、視野が狭くなっても、それを認識できないまま進行してしまうケースが少なくありません。視野が大きく欠損してから異常に気付く場合もあり、早期発見が非常に重要です。自覚症状がないからといって安心せずに、定期的に眼科検診を受けるように心がけましょう。特に、家族に緑内障の患者がいる場合や、糖尿病、高血圧、近視の人は、広隅角緑内障を発症するリスクが高いため、注意が必要です。
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視界の中心部 – 中心視野とは

私たちが普段、物を見たり景色を楽しんだりするとき、意識していなくても自然と視線を向ける部分があります。これが中心視野と呼ばれる領域です。中心視野は、例えるならば、目のレンズが捉えた映像を映し出すスクリーンがあるとすれば、その中心に位置するごく狭い範囲です。 この中心視野は、視界全体から見ればほんの一部分に過ぎませんが、視覚において非常に重要な役割を担っています。なぜなら、中心視野は視界の中でも特に視力が高く、色の識別能力にも優れているからです。例えば、細かい文字を読んだり、複雑な図形を識別したり、人の表情を読み取ったりする際に、私たちはこの中心視野を無意識に活用しています。 中心視野の働きを、舞台に設置されたスポットライトに例えることができます。広い舞台全体をぼんやりと照らす光がある中で、スポットライトは舞台の中央の一点を強く明るく照らし出します。中心視野は、視界という舞台において、このスポットライトのような役割を果たしているのです。周囲よりもはっきりと対象を捉えることで、私たちが世界を正しく認識することを助けているのです。
目の病気

視野が狭くなる緑内障

- 開放隅角緑内障とは 開放隅角緑内障は、眼球内の圧力(眼圧)が高くなることで、視神経に障害が生じ、徐々に視野が狭くなる病気です。 眼球内では、その形を保ったり、栄養を供給したりするために、房水と呼ばれる透明な液が常に循環し、新しい房水が作られ、古い房水は排出されています。この房水の排出がスムーズに行われなくなると、眼球内に房水が溜まり、眼圧が上昇します。 眼圧が高い状態が続くと、カメラでいうとフィルムの役割を果たす、網膜に繋がっている視神経が圧迫され、傷つきます。視神経は、目で受けた光の情報(視覚情報)を脳に伝える役割を担っているので、傷つくと視覚情報が正しく伝わらなくなり、物が歪んで見えたり、視野の一部が欠けて見えたりします。 開放隅角緑内障は、初期には自覚症状がほとんどなく、徐々に進行していくため、気づかないうちに病気が進行している場合が多くあります。そのため、早期発見・早期治療のためにも、定期的な眼科検診で、眼圧検査、眼底検査、視野検査を受けることが重要です。