視力矯正

眼鏡

老眼と老眼鏡:知っておきたい基礎知識

- 老眼とは老眼とは、年齢を重ねることで誰にでも起こる目の老化現象のひとつです。 カメラのレンズの役割を果たす水晶体が、加齢によって硬くなり、その機能が低下することで起こります。水晶体は、網膜と呼ばれるスクリーンに像を結ぶ役割を担っており、見る対象の距離に合わせて厚さを変えることで、常に鮮明な像を映し出すことができます。しかし、40歳前後になると水晶体は徐々に硬くなり始め、このピント調節機能が衰え始めます。 老眼の初期症状としては、近くのものを見るときにぼやけて見えたり、新聞やスマートフォンなどの文字を読む際に、いつもより目から離さないと見づらくなったりします。 また、目を凝らさないとピントが合わなかったり、長時間近くを見続けると目が疲れたり、頭痛を伴うこともあります。老眼は自然な老化現象であるため、完全に防ぐことはできません。 しかし、早期に発見し、適切な対処をすることで、快適な視生活を送ることは可能です。 老眼かな?と感じたら、眼科医を受診し、検査と適切なアドバイスを受けるようにしましょう。
レーシック

レーシック?ラセック?視力回復手術の違い

- 視力回復手術とは視力回復手術とは、近視や遠視、乱視といった目の屈折異常を、外科手術によって矯正し、視力を向上させる治療法です。この手術を受けることで、多くの人がメガネやコンタクトレンズに頼ることなく、快適な日常生活を送れるようになる可能性があります。視力回復手術は、患者さん一人ひとりの人生に大きな変化をもたらす選択肢となりえます。視力回復手術には、大きく分けてレーシック、PRK、ラセックなどの方法があります。それぞれの手術方法には、メリットとデメリット、適応範囲などが異なってきます。例えば、レーシックは術後の回復が比較的早く、痛みも少ないという特徴がありますが、角膜の厚さに一定の条件が必要となります。一方、PRKはレーシックよりも角膜の厚みが少なくても手術が可能ですが、術後の回復に時間がかかる傾向があります。ラセックはレーシックやPRKよりも術後の痛みが少ないとされていますが、視力回復までの期間が比較的長くなることがあります。このように、視力回復手術は様々な方法があり、患者さん自身の目の状態やライフスタイル、費用などを考慮し、医師とじっくりと相談しながら、最適な方法を選択することが非常に大切です。手術を受ける前に、それぞれの方法について十分に理解し、疑問点や不安な点は解消しておくようにしましょう。
視力改善方法

視力矯正で快適な視界を手に入れよう

- 視力矯正とは視力矯正とは、ものが見えにくい状態を改善し、はっきりとした視界を取り戻すための取り組みです。視力低下の原因はさまざまですが、中でも多いのが、近視、遠視、乱視といった屈折異常です。これらの状態は、眼の構造上の問題で、光が眼の奥にある網膜に正しく届かず、視界がぼやけてしまうことを指します。視力矯正では、これらの屈折異常を補正し、網膜に光を適切に集めることで、視力を改善します。具体的には、眼鏡やコンタクトレンズといった光学的矯正が一般的です。眼鏡は、レンズを通して光の屈折を調整し、網膜に鮮明な像を結ばせることで視力を矯正します。コンタクトレンズも同様の原理で、角膜に直接装着することで、より自然な視界を得られるという利点があります。視力矯正を行うことで、日常生活における不便さを解消できるだけでなく、視覚からの情報量も増え、より豊かな生活を送ることができるようになります。読書や車の運転、スポーツ観戦など、視力が大きく関わる場面で快適さを実感できるでしょう。また、視力低下による頭痛や肩こり、眼の疲労といった症状の緩和も期待できます。視力に不安を感じたら、眼科医に相談し、適切な視力矯正を受けることが大切です。
眼鏡

プリズム眼鏡:その役割と効果

- プリズム眼鏡とはプリズム眼鏡は、レンズの一部にプリズムと呼ばれる特殊な加工を施した眼鏡のことです。プリズムは、光を特定の方向に屈折させる性質を持っています。この性質を利用して、プリズム眼鏡は眼に入る光の向きを調整し、視覚の問題を改善します。プリズム自体は透明なので、眼鏡の外観からは通常の眼鏡との見分けはつきません。そのため、見た目を気にすることなく装用することができます。通常の眼鏡レンズが度数によって光の屈折を調整するのに対し、プリズム眼鏡は眼の筋肉の働きを補助する役割を果たします。眼の筋肉に不均衡があると、物が二重に見えたり、視線が定まらなかったりすることがあります。プリズム眼鏡は、これらの症状を改善するために用いられます。プリズム眼鏡は、斜視や視覚機能に問題がある場合などに処方されます。眼科医は、患者さんの症状やニーズに合わせて、プリズムの角度や強さを調整します。プリズム眼鏡は、視覚機能の改善に効果的な手段となる場合がありますが、すべての人に適しているわけではありません。眼科医の指示に従って使用することが大切です。
視力

気になる視界のズレ、不同視って?

- 不同視とは左右の目で視力が大きく異なる状態を、不同視と呼びます。私たちの目は、カメラのレンズのように外界の光を集め、網膜と呼ばれるスクリーンに像を映し出すことで物を見ています。このレンズの役割を果たす部分を眼球と呼びますが、不同視は、左右の眼球の屈折力が異なり、網膜に像を結ぶ力が左右で違ってしまうことで起こります。左右の眼球の屈折力の差が大きいと、ものが二重に見えたり、視界に違和感を感じることがあります。これが不同視の主な症状です。不同視は、近視や遠視、乱視といった屈折異常が原因で起こることが多く、生まれつき差がある場合もあれば、成長に伴って差が生じる場合もあります。軽度の不同視であれば、日常生活に支障がない場合もありますが、症状が強い場合は、頭痛や眼精疲労、肩こりなどを引き起こす可能性があります。また、放置すると弱視や斜視に繋がる可能性もあるため注意が必要です。不同視の治療法としては、眼鏡やコンタクトレンズを用いて視力矯正を行う方法が一般的です。
視力改善方法

フェイキックIOL:視力矯正の新しい選択肢

- フェイキックIOLとはフェイキックIOLとは、近視や遠視、乱視を矯正する手術に用いられる、有水晶体眼内レンズと呼ばれる特殊なレンズのことです。 従来の白内障手術では、白く濁ってしまった水晶体を取り除き、その代わりに人工の眼内レンズを挿入します。しかし、フェイキックIOLを用いた手術では、患者さん自身の水晶体はそのまま残し、その前にレンズを追加することで視力矯正を行うのです。わかりやすく例えると、フェイキックIOLは、カメラのレンズに例えることができます。 カメラのレンズの前に、別のレンズを取り付けることで、より鮮明な写真が撮れるようになります。フェイキックIOLも同様に、元々の水晶体の機能を活かしながら、その前方にレンズを配置することで、視力を矯正します。フェイキックIOLの大きなメリットは、水晶体を取り除くことなく視力矯正ができる点です。そのため、白内障手術に伴うリスクや合併症を回避できます。また、水晶体の調節機能を維持できるため、手術後も自然な見え方が期待できます。フェイキックIOLは、近視や乱視に悩む多くの方にとって、新しい選択肢となる可能性を秘めた治療法と言えるでしょう。
眼鏡

視界を改善!プリズム眼鏡とは?

プリズム眼鏡の役割 プリズム眼鏡は、レンズにプリズムという特殊な加工を施した眼鏡です。プリズムは、光を曲げる性質があります。プリズム眼鏡をかけることで、眼に入る光の向きを意図的に変えることができます。 プリズム眼鏡は、主に物が二重に見える複視や、眼のずれによって起こる眼精疲労を和らげるために用いられます。複視は、両方の眼の視線が一点に集まらず、物が二つに見えてしまう状態です。プリズム眼鏡を用いることで、左右の眼に入る光の向きを調整し、視線を一つに合わせることができます。 眼精疲労は、眼の筋肉の疲れや、眼のピント調節機能の低下などが原因で起こります。眼のずれがあると、眼は常に視線を合わせようと無意識に筋肉を酷使するため、眼精疲労を起こしやすくなります。プリズム眼鏡をかけることで眼の筋肉にかかる負担を軽減し、眼精疲労の改善が期待できます。 ただし、プリズム眼鏡は、視力矯正を目的とした眼鏡ではありません。あくまでも、複視や眼精疲労などの症状を軽減するための補助的な役割を果たします。そのため、プリズム眼鏡の使用にあたっては、必ず眼科医の診察を受け、適切なレンズ度数を処方してもらうことが重要です。
眼鏡

不同視:左右の目の度数差と視力矯正

- 不同視とは不同視とは、左右の目で視力が大きく異なる状態を指します。普段の生活で、右目ははっきり見えるのに、左目はぼやけて見えたり、逆に左目ははっきり見えるのに、右目はぼやけて見えるという経験はありませんか? 多くの人は左右の目に多少の視力差がありますが、その差が大きい場合に、不同視と診断されます。一般的に、左右の目の視力差が2.0ジオプター以上になると、不同視と診断されます。ジオプターとは、レンズの屈折力を表す単位で、数字が大きいほど、レンズの屈折力が強く、視力が悪いことを示します。つまり、2.0ジオプター以上の差があるということは、左右の目の屈折力が大きく異なり、片方の目ははっきりと物を見ることができるにも関わらず、もう片方の目はぼやけて見えてしまう状態であると言えます。不同視は、生まれつき視力に差がある場合と、後天的に視力に差が出てくる場合があります。生まれたときから左右の目の大きさが極端に違ったり、目の形が異なる場合に、不同視として診断されることがあります。また、子供の頃に片方の目だけに強い近視や遠視、乱視があった場合、片方の目ばかりを使おうとするため、視力の発達に差が生じ、不同視を引き起こすことがあります。さらに、加齢に伴い、白内障などの目の病気が原因で、後天的に不同視になるケースも少なくありません。不同視は、視力に差があるだけでなく、物が二重に見えたり、頭痛や肩こり、眼精疲労を引き起こす可能性もあります。そのため、早期に発見し、適切な治療や矯正を行うことが大切です。
乱視

乱視の種類と特徴:不正乱視

- 乱視とは私たちの目は、カメラのようにレンズを通して光を集め、その光を網膜というスクリーンに像として映し出しています。 レンズの役割を担うのは、水晶体と角膜という透明な組織です。 健康な目では、このレンズは左右対称で滑らかな球面をしています。 そのため、あらゆる方向から入ってきた光はレンズで適切に屈折し、網膜上の一点にきちんと焦点を結ぶことができます。 しかし、乱視の場合、角膜や水晶体の形が歪んでしまっているため、入ってきた光は一点に集まらず、網膜上にぼやけた像を結びます。 例えるなら、サッカーボールのようにどこから見ても丸い形をしているのが正常な目で、ラグビーボールのように縦と横で丸みが違うのが乱視の目と言えるでしょう。 乱視があると、遠くも近くもはっきり見えず、視界がぼやけたり、二重に見えたりすることがあります。 また、眼精疲労や頭痛、肩こりの原因になることもあります。
眼鏡

プリズム眼鏡:視覚のズレを矯正

- プリズム眼鏡とはプリズム眼鏡とは、レンズの一部にプリズムと呼ばれる特殊な加工を施した眼鏡です。プリズムというと、理科の実験で使った、光を虹色に分ける三角柱の形を思い浮かべる方もいるかもしれません。眼鏡に使われるプリズムは、光を屈折させることで眼に入る光の向きを調整することを目的としています。そのため、その目的や度数に合わせて、三角柱だけでなく、様々な形に加工されます。 私たちの目は、通常、左右の目で見たものをそれぞれ脳に伝え、脳でひとつの立体的な像として認識しています。しかし、斜視など、目の筋肉や神経に異常があると、眼球の向きや動きがずれてしまい、ものが二重に見えたり、視界が不安定になったり、脳で正しく像を認識することが難しくなります。プリズム眼鏡は、レンズを通る光の向きを調整することで、左右の目の網膜に適切な位置に像を結ばせることで、これらの症状を改善する効果が期待できます。 プリズム眼鏡は、度数の強さやプリズムの形状など、一人ひとりの目の状態に合わせてオーダーメイドで作成されるため、眼科医の指示のもと、適切な検査と調整を行うことが重要です。
視力改善方法

フェイキックIOL:視力矯正の新しい選択肢

- フェイキックIOLとは? フェイキックIOLは、眼の中に埋め込むレンズの一種で、近年注目されている視力矯正方法です。「有水晶体眼内レンズ」とも呼ばれ、従来の眼内レンズ手術とは大きく異なる点がいくつかあります。 従来の手術では、白内障などで濁ってしまった水晶体を取り除き、代わりに人工のレンズを挿入していました。しかし、フェイキックIOLは、元々ある水晶体を残したまま、その上にレンズを固定するという点が画期的です。 つまり、フェイキックIOLは、水晶体の機能を補助するのではなく、あくまでも近視や遠視、乱視を矯正することを目的としています。そのため、白内障の治療には適していません。 また、フェイキックIOLは、将来的に白内障を発症した場合でも、レンズを取り外すことが可能です。白内障手術が必要になった際には、フェイキックIOLを取り除いた上で、改めて眼内レンズを挿入します。このように、将来的な目の変化にも柔軟に対応できる点が、フェイキックIOLの大きなメリットと言えるでしょう。
乱視

老眼だけじゃない?高齢者に多い乱視の種類とは

- 乱視とは私たちの目は、カメラのレンズのように、外の世界の光を集めて、その情報を脳に伝えています。 カメラのレンズは滑らかで均一な形をしていますが、私たちの目のレンズの役割をする角膜や水晶体も、同じように滑らかで均一な丸みを帯びていることが重要です。 この丸みが綺麗な球状ではなく、ラグビーボールのように楕円形に歪んでいる状態を、乱視と呼びます。通常、目はレンズである角膜と水晶体を通って光を網膜上に一点に集め、クリアな像を結んでいます。 しかし、乱視の場合、角膜や水晶体の歪みによって光が一点に集まらず、網膜に届く像がぼやけてしまいます。 そのため、乱視の人は、遠くも近くも、物がはっきりと見えづらくなります。 乱視は、眼鏡やコンタクトレンズで矯正するのが一般的です。 乱視用のレンズは、光の屈折を調整することで、網膜に正しく像を結ぶように設計されています。 乱視の程度は人によって異なり、軽度の場合は自覚症状がないこともあります。 しかし、放置すると、眼精疲労や頭痛、肩こりの原因になることもあるため、気になる症状がある場合は、眼科を受診して検査を受けることをおすすめします。
視力

見え方のゆがみ、低次収差とは?

私たちがものを見るとき、目はカメラのレンズのように光を屈折させて、網膜というスクリーンに像を映し出しています。そして、その情報は視神経を通して脳に伝えられ、私たちはものを見ていると認識します。 しかし、目の表面やレンズの形状、水晶体内部の密度の違いなど、人によって目の構造は微妙に異なります。そのため、カメラのレンズと同じように、光がすべて網膜の一点に正しく集まらず、像がぼやけたり歪んだりしてしまうことがあります。このような現象を「収差」と呼びます。 収差には、近視や遠視、乱視といった、私たちにも馴染み深いものも含まれます。これらの収差は、眼鏡やコンタクトレンズを用いることで矯正することができます。また、加齢に伴い、水晶体が白く濁ってしまう白内障も、視力低下の原因となる収差の一種です。 最近では、収差をより精密に測定し、その人に最適なレンズを設計する技術も進歩してきています。収差を理解することは、より鮮明な視界を手に入れるための第一歩と言えるでしょう。
レーシック

レーシック手術におけるフラップの役割

フラップとは 目を構成する組織の一部である角膜は、黒目部分を覆う透明な膜であり、カメラのレンズのように光を集めて網膜に像を結ぶ役割を担っています。 フラップとは、角膜手術、特にレーシック手術において、この角膜の表面を薄く層状に切り取って作成する蓋のような部分のことを指します。 例えば、たい焼きを作る工程を思い浮かべてみてください。あんこを包み込むために、生地の一部を薄く円形に伸ばしますよね。フラップもこれと同じように、角膜を覆う薄い層として機能し、レーザー治療を行う際に重要な役割を果たします。 もう少し具体的に説明すると、フラップを作成することで、角膜内部にレーザーを照射するための入り口を作ることができます。 レーザーは、近視や遠視、乱視などの屈折異常を矯正するために、角膜の実質と呼ばれる部分を削り、その厚みや形状を調整します。フラップは、このレーザー照射後、元の位置に戻され、角膜の上皮のように機能することで、傷の治癒を促し、感染リスクを低減します。 フラップは、手術の安全性と正確性を高める上で非常に重要な要素の一つと言えるでしょう。
レーシック

レーシック後、再手術が必要になるケースとは?

レーシック手術は、近視や乱視を矯正し、眼鏡やコンタクトレンズから解放されることを目指す効果的な方法です。多くの方がこの手術によって視力改善を実感されていますが、全ての人にとって一度の手術で理想的な視力が得られるとは限りません。手術後に視力が安定しなかったり、時間の経過とともに視力が変化したりする場合があり、そのようなケースでは再手術が検討されることがあります。 レーシック後の再手術は、主に視力回復が不十分な場合や、視力が後戻りしてしまった場合に検討されます。例えば、手術後に目標としていた視力まで回復しなかった場合や、一時的に視力が回復したものの、再び低下してしまった場合などが挙げられます。ただし、再手術の実施は、術後の経過や視力、角膜の状態などを総合的に判断した上で行われます。 再手術を希望する場合には、まずは医師に相談し、現在の目の状態や視力、生活習慣などを詳しく伝えることが重要です。そして、医師から再手術のリスクやメリット、術後の経過などについて十分な説明を受け、納得した上で手術を受けるかどうかを判断しましょう。再手術は、必ずしも全ての人に適応されるわけではなく、場合によっては再手術が困難な場合もあることを理解しておく必要があります。
PRK

視力矯正の鍵!フライングスポットとは?

近年、視力回復の手術として広く知られるようになったレーシック治療。メガネやコンタクトレンズから解放されたいと願う多くの人々に選ばれています。レーシック治療の中でも、レーザーを用いて角膜の曲率を調整する手術において、「フライングスポット」という照射方法が注目されています。今回は、この「フライングスポット」について詳しく解説していきます。 従来のレーシック治療では、広い範囲にレーザーを照射する方法が一般的でした。しかし、この方法では、角膜に微細な凹凸が生じ、光が綺麗に焦点を結ばなくなることで、光が散乱し、物がぼやけて見えたり、光が伸びて見えるなどの症状(グレア・ハロー)が現れる可能性がありました。 一方、「フライングスポット」は、極めて小さなレーザー光を高速で走査しながら照射する方法です。従来の方法と比べて、角膜の表面をより滑らかに、正確に削ることができるため、グレア・ハローなどの症状を大幅に軽減することができます。また、一人ひとりの目の形状に合わせて、きめ細やかな治療を行うことができるため、より高い視力矯正効果が期待できます。 「フライングスポット」は、従来の方法よりも治療時間が短縮されるというメリットもあります。レーザー照射の精度が高いため、治療後の回復も比較的早く、多くの人が翌日には普段通りの生活を送ることが可能となっています。 レーシック治療を検討する際には、それぞれの治療方法のメリット・デメリットをよく理解し、医師と十分に相談することが大切です。
レーシック

フェムトレーシックとは?

- フェムトレーシックの概要フェムトレーシックは、近視や遠視、乱視といった目の屈折異常を矯正する視力回復手術のひとつです。 レーシック手術と同様に、角膜に薄い膜(フラップ)を作り、レーザーを照射して角膜の形状を調整することで視力を矯正します。フェムトレーシックが従来のレーシック手術と大きく異なる点は、フラップの作成とレーザー照射の両方に、フェムトセカンドレーザーという非常に短いパルス幅を持つレーザーを使用する点です。従来のレーシック手術では、フラップの作成にマイクロケラトームという刃物を使用していました。フェムトレーシックでは、レーザーのみでフラップを作成するため、安全性と正確性がより高まりました。フェムトセカンドレーザーは、組織へのダメージが少ないため、術後の痛みや炎症、合併症のリスクを軽減できるという利点もあります。また、フラップの厚さや形状を精密に制御できるため、患者さん一人ひとりの目の状態に合わせたカスタマイズ治療が可能となっています。従来のレーシック手術と比較して、フェムトレーシックは高精度で安全性の高い視力回復手術と言えるでしょう。
視力改善方法

フェイキックIOL:視力矯正の新選択肢

- フェイキックIOLとは フェイキックIOLは、近視や遠視、乱視といった屈折異常を矯正する眼内レンズの一種です。 通常の眼内レンズ手術は、白内障で濁ってしまった水晶体を取り除き、代わりに人工の眼内レンズを挿入します。しかし、フェイキックIOLは、水晶体を残したまま、その前にレンズを挿入する点が大きく異なります。 "phakic"は"水晶体がある状態"を意味し、水晶体を取り除く従来の手術とは一線を画す治療法です。 フェイキックIOLの最大のメリットは、水晶体を残せるため、目の調節機能を温存できる可能性があることです。 また、レンズが虹彩や水晶体の前に固定されるため、位置が安定し、従来の眼内レンズ手術よりも視力回復が早い傾向にあります。 ただし、すべての人に適応できるわけではなく、目の状態や年齢、ライフスタイルなどを考慮して、医師とよく相談する必要があります。 手術に伴うリスクや合併症の可能性についても、事前に十分に理解しておくことが重要です。
乱視

正乱視とは?原因や矯正方法について解説

- 正乱視の概要正乱視とは、ものを見たときに、その像が網膜上に一点で結ばれず、ぼやけて見えてしまう状態を指します。これは、眼の中で光を屈折させる役割を担う角膜や水晶体の形状が、本来であれば均一な球面であるべきところが、ラグビーボールのように縦方向と横方向で異なるカーブを持つ歪んだ形になっているために起こります。例えるなら、カメラのレンズが歪んでしまっている状態です。正常なレンズであれば、光は一点に集まり鮮明な像を結ぶことができますが、レンズが歪んでいると光が綺麗に集まらず、像がぼやけてしまいます。乱視には、大きく分けて正乱視と不正乱視の二つがあります。このうち、多くの方が抱えているのが正乱視です。正乱視は、病気ではなく、近視や遠視と同じように目の屈折異常の一つと捉えられています。正乱視は、適切な矯正を行うことで、視力矯正が可能です。一般的には、眼鏡やコンタクトレンズを用いて矯正を行います。これらの矯正器具は、歪んだ角膜や水晶体を通過する光の屈折を補正し、網膜上に正しく像を結ぶように設計されています。
視力

左右の視力差「不同視」とは?

- 不同視とは左右の目で物の見え方が大きく異なる状態を、不同視と呼びます。これは、左右の目の屈折異常度、つまり近視や遠視、乱視の度合いに大きな差があることが原因で起こります。人間の目は、カメラのレンズのように光を屈折させて網膜に像を結んでいますが、不同視の場合、この屈折させる力が左右の目で異なっています。そのため、片方の目ははっきりと物を見ることができても、もう片方の目はぼやけて見えたり、二重に見えたりすることがあります。多くの人は、左右の目に多少の視力差があります。しかし、その差が2.0ジオプター以上になると、不同視と診断されます。 これは、眼鏡やコンタクトレンズの度数で表すと、左右で2.0度以上の差があるということです。 程度の差はありますが、日本人の約3人に1人が不同視を抱えているとも言われており、決して珍しい状態ではありません。不同視は、生まれつき持っている場合と、後天的に生じる場合の両方があります。生まれつきの不同視は、乳幼児期から存在しますが、成長に伴って変化することもあります。一方、後天的な不同視は、病気や怪我、加齢などが原因で起こることがあります。例えば、白内障や緑内障、糖尿病網膜症などの病気が原因で、片方の目の視力が低下し、不同視になることがあります。 また、事故や怪我によって片方の目に損傷を受け、視力が低下することもあります。
眼鏡

メガネで矯正できる?低次収差を解説

私たちは、眼球の中でレンズの役割を果たす水晶体で光を集め、網膜に像を映してものを見ています。カメラのレンズのように、水晶体は光を屈折させて網膜に焦点を合わせます。しかし、水晶体の形は完全に均一ではないため、光がすべて一点に集まらず、網膜に鮮明な像を結ぶことができない場合があります。このような現象を「収差」と呼びます。 収差には、近視や遠視を引き起こす「屈折異常」や、物が歪んで見える「乱視」など、さまざまな種類があります。また、視界の周辺部がぼやけて見える「球面収差」、明るい光を見たときに光が虹色ににじんで見える「色収差」なども収差の一種です。 収差があると、視界がぼやけたり、物が二重に見えたり、光がにじんで見えたりするなど、視覚に影響を及ぼします。軽度の収差は、眼鏡やコンタクトレンズで矯正することができます。しかし、強度になると、眼鏡やコンタクトレンズでは矯正しきれない場合があり、手術が必要になることもあります。日頃から目に負担をかけすぎないように心がけ、定期的に眼科を受診して目の健康状態をチェックすることが大切です。
コンタクトレンズ

視界をクリアに!コンタクトレンズの種類と特徴

- コンタクトレンズとはコンタクトレンズは、目の黒目にあたる角膜に直接乗せるレンズのことです。眼鏡のようにフレームはなく、顔から離してレンズを装着する必要がないため、視界が広く保たれます。従来の眼鏡に比べて視野が狭まることがなく、スポーツや活動的な趣味を楽しむ際にも邪魔になりにくいという利点があります。コンタクトレンズは、素材や形状、用途によって様々な種類があります。大きく分けると、使い捨てできるものと、洗浄して繰り返し使えるものがあります。使い捨てコンタクトレンズは、毎日新しいレンズを使用するため、レンズケアの手間が省け、衛生的であるというメリットがあります。一方、繰り返し使えるコンタクトレンズは、適切にケアすれば長期間使用できるため、経済的です。近年では、視力矯正の方法としてコンタクトレンズを選ぶ人が増えています。ファッションの一部としてコンタクトレンズを楽しむ人も多く、様々なデザインやカラーのレンズが登場しています。しかし、コンタクトレンズは高度管理医療機器に指定されており、眼科医の指示に従って正しく使用することが重要です。定期的な眼科検診を受け、目の健康を守りながら快適な視生活を送りましょう。
ICL

眼科医が語る!ICL認定医になるには?

- ICL認定医とはICL認定医とは、眼科の中でも、眼内コンタクトレンズ(ICL)手術において特に優れた技術と知識を持つと認められた医師のことです。ICL手術は、近視や乱視を矯正する手術の一つですが、目の中にレンズを入れるという非常に繊細な技術が求められます。 患者様に安心・安全なICL手術を受けていただくために、日本眼科学会と医療機器メーカーであるスタージャパンが協力して、医師の技術と知識を評価する認定制度を設けています。これがICL認定医制度です。 ICL認定医となるためには、厳しい条件をクリアする必要があります。まず、眼科専門医として十分な経験を積んでいることが前提となります。その上で、ICL手術に関する専門的な知識を深めるための講習を受け、手術の見学や実際の手術を通して技術を磨く必要があります。そして、一定症例数以上のICL手術の実績を重ねた上で、日本眼科学会とスタージャパンによる審査を受け、合格することで、初めてICL認定医として認められます。 ICL手術を検討する際には、医師の経験や技術、知識が非常に重要になります。ICL認定医は、認定制度によってその高い専門性が保証されているため、安心して手術を任せることができる医師と言えるでしょう。
視力

視力検査と矯正視力

私たちの生活において、視覚からの情報は非常に大切です。はっきりと物を見るためには、健康な目を保つことが重要となります。そのために欠かせないのが視力検査です。視力検査は、現在の目の状態を正しく知るための第一歩と言えるでしょう。 視力検査では、遠くにある文字の見え方を測ることで、今の視力がどれくらいなのかを調べます。これは、多くの人が認識している視力検査の方法でしょう。しかし、視力検査はそれだけではありません。視力検査では、視力だけでなく、眼圧や眼球の形状、目の奥の網膜の状態なども調べます。これらの検査を通して、緑内障や白内障、加齢黄斑変性症といった目の病気を早期に発見することができます。 自覚症状がないまま病気が進行している場合もあります。そのため、定期的に眼科を受診し、視力検査を受けることが大切です。特に、糖尿病や高血圧などの基礎疾患がある方や、家族に目の病気を患った方がいる場合は、より注意が必要です。 視力検査は、特別な準備や費用も必要なく、簡単に受けることができます。健康な目を保つため、そして、見え方の変化を見逃さないためにも、定期的な視力検査を心がけましょう。