白目に浮かぶ輪? ~老人環~
- 老人環とは老人環とは、眼の黒目、つまり角膜の周辺に現れる、灰白色の輪のことです。ちょうど、黒目と白目の境目あたりにできるため、肉眼でも容易に確認することができます。その名の通り、高齢者に見られることが多いのが特徴です。では、なぜこのような輪ができるのでしょうか?それは、角膜という透明な膜に、脂肪やコレステロールが蓄積してしまうことが原因です。角膜は本来、光を通すために透明でなくてはなりません。しかし、加齢に伴い、体内の代謝機能が低下すると、脂肪やコレステロールがうまく処理されずに、角膜に沈着しやすくなります。これが、老人環として目に見える形で現れるのです。ただし、高齢者であっても、全ての人に老人環が現れるわけではありません。また、若いうちから老人環が見られる場合もあります。これは、体質や生活習慣、食生活などが大きく影響しています。特に、脂質の多い食事や運動不足は、老人環の形成を早める可能性がありますので、注意が必要です。老人環自体は、視力に影響を与えることはほとんどありません。しかし、動脈硬化などの生活習慣病のサインである可能性も考えられます。もし、気になる場合は、自己判断せずに、眼科を受診して、医師の診察を受けるようにしましょう。