瞳孔

目の病気

縮瞳剤:眼圧を下げる薬

- 縮瞳剤とは? 縮瞳剤は、目の黒目の真ん中にある瞳孔を小さくする効果を持つ点眼薬です。瞳孔はカメラのレンズのように、眼球に入る光の量を調整する役割をしています。縮瞳剤を使うことで瞳孔が小さくなるため、眼球内に取り込まれる光の量が減り、まぶしさを感じにくくなります。 縮瞳剤は、眼圧を下げる効果も期待できます。眼圧とは、眼球内の圧力のことです。眼球は、常に一定の圧力がかかっていることで形を保っています。しかし、眼圧が高すぎると、視神経が圧迫されてしまい、視力に影響を及ぼす可能性があります。緑内障は、この視神経が障害されることで視野が狭くなったり、視力が低下したりする病気です。 縮瞳剤は、緑内障の治療にも用いられます。縮瞳剤を使用することで、瞳孔が小さくなり、眼球内の房水と呼ばれる液体の排出が促進されます。すると、眼圧が下がり、緑内障の進行を抑制する効果が期待できます。ただし、縮瞳剤は一時的に視界がぼやけたり、暗くなったりする副作用が現れる場合があります。また、点眼時にしみにくいタイプの縮瞳剤もあります。医師の指示に従って、適切に使用することが大切です。
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瞳の不思議:縮瞳の仕組み

- 縮瞳とは?私たちの眼球の中央には、光を取り込むための黒い部分があります。ここを瞳孔と呼びますが、この瞳孔は周囲の明るさに応じて大きさを変え、眼球に入る光の量を調節しています。 カメラの絞りのような役割を担っていると言えます。明るい場所に移動すると、まぶしさを感じることがありますよね。これは、眼球に過剰な光が入ってくるために起こります。このような時、瞳孔は反射的に小さくなります。これが縮瞳と呼ばれる現象です。 縮瞳によって、眼球に入る光の量が減少し、まぶしさを軽減することができます。反対に、暗い場所では、十分な光を確保するために瞳孔は大きくなります。これを散瞳と言います。縮瞳と散瞳は、どちらも無意識下で行われる反射的な反応で、私たちが快適にものを見るために欠かせない機能です。 この機能は、自律神経系によってコントロールされています。縮瞳は、目の病気や怪我、薬の影響などによって引き起こされることもあります。 もし、片方の瞳孔だけが縮瞳している場合や、縮瞳が続く場合には、眼科を受診して原因を調べてもらうことが大切です。
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気になる光の輪は?ハロー現象を知ろう

-# 夜間の光に悩まされていませんか? 街灯の光を見ると、その周りにぼんやりとした光の輪が見えた経験はありませんか?あるいは、夜道を運転中に、対向車のヘッドライトがぼやけて見えることはありませんか? こうした現象は「ハロー現象」と呼ばれ、多くの人が経験する一般的なものです。特に、暗い場所で明るい光を見たときに強く現れます。 ハロー現象は、眼の構造と光の性質が関係しています。人間の目は、カメラのレンズのような役割をする水晶体と、光を感知する網膜で構成されています。光は、水晶体を通過して網膜に像を結ぶことで、私たちはものを見ることができます。 しかし、強い光が目に入ると、光は水晶体の中で散乱しやすくなります。これが、光源の周りにぼんやりとした光の輪が見える原因です。 ハロー現象自体は、多くの場合、心配する必要はありません。しかし、日常生活で支障が出るほどの強い光輪が見えたり、視力低下などの症状を伴う場合は、眼科医の診察を受けることをお勧めします。
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瞳孔径と夜間視力

私たちの目は、カメラと同様に、レンズを通して光を取り込み、像を結んで物を見ています。そして、カメラの絞りの役割を担っているのが瞳孔です。瞳孔は、眼球の中でレンズの前に位置し、黒目の中心にある丸い穴のことを指します。 この瞳孔の大きさは、周囲の明るさによって常に変化しています。明るい場所では、瞳孔は小さく収縮して、目に届く光の量を減らします。逆に、暗い場所では、瞳孔は大きく広がって、より多くの光を取り込もうとします。このように、瞳孔は周囲の明るさに応じて大きさを自動的に調整することで、網膜に適切な量の光が到達するように調節する役割を担っています。 瞳孔の大きさの変化は、自律神経系によってコントロールされています。明るい場所では交感神経が優位になり、瞳孔は拡大します。一方、暗い場所では副交感神経が優位になり、瞳孔は収縮します。 瞳孔の大きさは、健康状態や感情によっても変化することがあります。例えば、興奮したり、興味を持っているものを見たりすると、瞳孔は大きくなる傾向があります。また、一部の薬物や病気の影響で、瞳孔の大きさが変化することもあります。
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眼科医解説:散瞳とは?

- 散瞳の仕組み 私たちの眼の中央には、黒い点のように見える「瞳孔」があります。瞳孔は、カメラの絞りのように、眼に入る光の量を調整する重要な役割を担っています。 明るい場所では、まぶしさを感じないように、瞳孔は小さく収縮します。逆に、暗い場所では、より多くの光を眼に取り込もうとして、瞳孔は大きく広がります。 この、瞳孔が大きくなる現象を「散瞳」と呼びます。 では、瞳孔はどのようにして大きさを変えているのでしょうか? その秘密は、「虹彩」と呼ばれる組織にあります。虹彩は、瞳孔の周りに位置するドーナツ状の組織で、茶色や青色など、眼の色を決める部分でもあります。 虹彩の中には、瞳孔の大きさを調節する2種類の筋肉が存在します。1つは「瞳孔括約筋」と呼ばれる筋肉で、この筋肉が収縮すると瞳孔は小さくなります。もう1つは「瞳孔散大筋」と呼ばれる筋肉で、こちらは収縮すると瞳孔が大きくなります。 散瞳は、これらの筋肉の働きによって、無意識のうちに調整されているのです。
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眼の窓、瞳孔の秘密

- 瞳の役割 私たちの眼の中にある瞳孔は、カメラのレンズの役割を果たし、眼に届く光の量を調整しています。 瞳孔は、眼球の前面にある虹彩と呼ばれる組織の中央に位置する黒く見える丸い穴です。 明るい場所では、瞳孔は小さく収縮します。これは、カメラのレンズを絞って光の量を減らすのと同じ原理で、まぶしすぎる光から目を守り、網膜に適切な量の光を届けるために起こります。 逆に、暗い場所では、瞳孔は大きく広がります。カメラのレンズを開放して多くの光を取り込むように、瞳孔を広げることで、より多くの光を眼の中に取り込み、薄暗い場所でも物が見えるようにするのです。 このように瞳孔は、周囲の明るさに応じて自動的に大きさを変化させることで、常に網膜に適切な量の光を届ける役割を果たし、私たちがはっきりと物を見ることができるようにしているのです。
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気になる光の輪っかの正体

夜道を歩いていると、街灯の光がぼんやりと輪郭をぼやけさせているように見えたことはありませんか?あるいは、暗い部屋でスマートフォンの画面を見つめていると、光が滲んで見えることはありませんか? これは「ハロー」と呼ばれる現象で、強い光を見たときに、その光の周辺にぼんやりとした光の輪が見える状態を指します。 ハローは、光が眼球の中で屈折し、拡散することで起こります。特に、夜間や暗い場所では、瞳孔が開いて多くの光が眼球に入り込むため、ハロー現象が起きやすくなります。例えば、夜間の運転中に、対向車のヘッドライトがハロー現象によってまぶしく感じられたり、視界がぼやけてしまうことがあります。 また、スマートフォンやパソコンの画面など、明るい光を発する機器を見ている時にもハローは発生しやすく、目の疲れや肩こり、頭痛などの原因となることもあります。 ハロー現象自体は誰にでも起こりうる現象ですが、その見え方が極端に強かったり、日常生活に支障をきたす場合には、眼科的な疾患が隠れている可能性も考えられます。気になる症状がある場合は、自己判断せず、眼科専門医に相談することをお勧めします。
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見え方の質に関わる「スターバースト」

「スターバースト」という言葉を聞いたことがありますか?これは、夜や暗い場所で光を見ると、光がまるで爆発した星のように放射状に広がって見えたり、光の周りに光の輪が現れたりする現象を指します。 この現象は、私たちがものを見るときに、光が目の中にあるレンズを通って網膜に届くことで起こります。明るい光を見ると、レンズの周りの筋肉が収縮して瞳孔が小さくなります。しかし、暗い場所で強い光を浴びると、この筋肉の動きが追いつかず、光が網膜上で一点に集まりきらずに拡散してしまうのです。 さらに、光がレンズの表面で乱反射したり、目の構造上、光がわずかに回折したりすることも、スターバースト現象の一因となります。 スターバースト現象は、夜間の運転で対向車のヘッドライトが目に入るときや、暗い場所でスマートフォン画面を見るときなどに経験することがあります。まぶしさや視界不良の原因となるため、注意が必要です。
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瞳孔の大きさを測る機械 – ピューピロメータ

私たちがものを見るとき、カメラのレンズのように光を取り込んでいます。そのレンズの役割を担っているのが、黒目の真ん中にある瞳孔です。瞳孔は、周囲の環境に合わせて、まるで自動ドアのようにその大きさを変化させています。 明るい場所にいると、目に入ってくる光の量が多すぎるため、瞳孔は小さくなります。逆に、暗い場所では、目に入る光が少なくなるため、瞳孔は大きく開きます。瞳孔が大きくなることで、より多くの光を取り込もうとするのです。 このように、瞳孔は周囲の明るさに応じてその大きさを自動的に調整することで、常に適切な量の光が目の中に入るように働いています。ちょうど、カメラの絞りが光の量を調整しているのと似ています。この瞳孔の働きのおかげで、私たちは、明るい場所でも暗い場所でも、はっきりとものを見ることができるのです。
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瞳孔径と夜間視力

私たちの眼球の中央には、黒く見える丸い部分があります。これは瞳孔と呼ばれ、カメラの絞りのように、眼に入る光の量を調節する役割を担っています。瞳孔径とは、この瞳孔の大きさのことを指します。 明るい場所にいると、瞳孔は小さく収縮します。これは、まぶしい光が眼に過剰に入り込むのを防ぎ、網膜を保護するためです。逆に、暗い場所では、より多くの光を取り込もうとして、瞳孔は大きく広がります。 この瞳孔の大きさの変化は、虹彩と呼ばれる筋肉が、周囲の明るさに応じて自動的に瞳孔を収縮または拡張させることで起こります。そして、網膜に適切な量の光を届けることで、私たちは周囲の状況を明確に認識することができます。 瞳孔径は、単に光の量を調節するだけでなく、私たちの感情や健康状態によっても変化することが知られています。興味深いものを見たときや、緊張しているときには瞳孔は拡大する傾向があり、逆に恐怖を感じたり、体調が悪いときには縮小する傾向があります。このように、瞳孔径は私たちの体と心の状態を反映する、小さな窓と言えるかもしれません。
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瞳孔の役割: 暗闇で視界を確保

私たちの眼球の前面には、カメラの絞りのように働く虹彩と呼ばれる組織が存在します。この虹彩の中央には、瞳孔と呼ばれる黒い丸い穴が開いています。瞳孔は、まるでトンネルの入り口のように光を取り込む役割を担っており、その大きさは周囲の明るさに応じて変化します。 明るい場所では、虹彩が収縮することで瞳孔は小さくなります。これは、カメラの絞りを絞るのと同様に、眼球内に入る光の量を減らし、まぶしさを防ぐ働きがあります。逆に、暗い場所では、虹彩が弛緩することで瞳孔は大きくなります。これは、カメラの絞りを開けるのと同様に、少しでも多くの光を取り込もうとする仕組みです。 瞳孔を通過した光は、水晶体によって屈折され、眼球の奥にある網膜に届けられます。網膜は、カメラのフィルムのような役割を担っており、光の情報を受け取って脳に伝達します。このように、瞳孔は、私たちがものを見る上で非常に重要な役割を担っています。
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気になる光のハロー現象とは?

夜、街灯や車のヘッドライトを見た時に、その光源の周りがぼやけて輪のように見えてしまうことはありませんか?これはハロー現象と呼ばれる現象です。 ハロー現象は、目に入る光が、眼の構造上、綺麗に一点に集まらずに散乱してしまうことで起こります。昼間は気にならないものの、夜間や暗い場所では、瞳孔が開いて多くの光を取り込もうとするため、この現象が顕著に現れやすくなります。 ハロー現象を引き起こす原因は様々ですが、近視や遠視、乱視などの屈折異常や、白内障、緑内障といった眼の病気が隠れている可能性も考えられます。加齢に伴い誰もが経験する、ごくありふれた症状である一方、症状が強く出ている場合は、眼の病気のサインかもしれません。 ハロー現象が気になる場合は、自己判断せず、眼科を受診して適切な検査を受けることをお勧めします。視力検査や眼圧検査などを通して、原因を特定し、適切な治療やアドバイスを受けることができます。
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眼科で使う散瞳薬ってどんなもの?

- 散瞳薬とは散瞳薬は、目の瞳孔を広げる効果を持つ目薬です。瞳孔は、カメラのレンズのように目の奥に届く光の量を調整する役割を担っています。普段は周囲の明るさに応じて瞳孔の大きさは自動的に変化しますが、散瞳薬を使用すると、この調節機能が一時的に麻痺し、瞳孔が開いた状態になります。眼科では、目の奥の状態を詳しく調べるために散瞳薬が用いられます。眼底検査では、散瞳薬によって瞳孔を広げることで、網膜や視神経といった重要な部位をより鮮明に観察することができます。これにより、緑内障や網膜剥離などの病気の早期発見や診断に役立ちます。また、白内障手術などの際にも、術野を確保するために散瞳薬が使用されます。散瞳薬を使用すると、一時的に物がぼやけて見えたり、光がまぶしく感じたりすることがあります。これは薬の効果が切れるまでの間続くため、車の運転や細かい作業は避け、外出する際はサングラスなどを着用するようにしましょう。また、点眼後には目をこすらないように注意し、異常を感じた場合は速やかに医師に相談してください。
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星空のような視界?スターバーストについて

夜空に輝く星のように、光が放射状に広がって見える現象をスターバースト現象と呼びます。普段の生活で、暗い場所で街灯や車のヘッドライトを見た時に、光が伸びて見えたり、ギラギラと眩しく感じたりすることがあります。これがスターバースト現象です。 この現象は、目のレンズの屈折異常によって起こります。人間の目は、カメラのレンズのように光を集めて網膜に像を結びます。しかし、レンズに乱視などの異常があると、光が一点に集まらず、放射状に広がってしまうのです。 スターバースト現象は、健康な人でも多少は起こる現象です。しかし、その程度が強かったり、見え方がいつもと違ったりする場合には、眼科の受診が必要です。白内障や緑内障などの病気で、スターバースト現象が強く現れることがあります。早期発見・治療のためにも、気になる症状があれば、早めに眼科医に相談しましょう。
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眼の検査と散瞳の関係

- 散瞳とは?眼球の中央にある黒い部分を瞳孔と呼びますが、この瞳孔が大きくなる現象を散瞳と言います。瞳孔は、カメラの絞りのように機能し、眼に入る光の量を調節する役割を担っています。明るい場所では、瞳孔は小さくなって眼に入る光の量を減らし、眩しさを軽減します。逆に、暗い場所では、より多くの光を取り込もうとして瞳孔は大きくなります。散瞳は、主に副交感神経が抑制され、交感神経が優位になることで起こります。暗闇に入ったり、恐怖や興奮を感じたりすると、交感神経が活発になり瞳孔が散大します。また、特定の点に視線を集中させる、遠くを見るといった場合にも瞳孔は散瞳します。これは、より多くの光を取り込むことで、対象物をよりはっきり見ようとする反応です。眼科では、眼底検査などの際に、瞳孔を広げて眼の奥まで観察するために散瞳薬を使用することがあります。散瞳薬によって瞳孔が大きく開くことで、眼底の状態をより詳しく調べることが可能になります。散瞳薬の効果は数時間から半日程度持続し、その間は一時的に光を過剰に感じて眩しく感じる場合や、ピント調節機能が低下し、物がぼやけて見える場合があります。
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瞳の色を決める虹彩

人間の目は、まるで精巧なカメラのような構造をしています。カメラのレンズに相当するのが水晶体と呼ばれる透明な組織で、光を集めて網膜に像を結びます。そして、カメラのフィルムに相当するのが網膜です。網膜には、光を感じる細胞がびっしりと並んでおり、ここで受け取った光の刺激が視神経を通じて脳に伝えられることで、私たちは物を見ることができます。 水晶体の前面には、虹彩と呼ばれる薄い膜があります。虹彩は、カメラの絞りのような役割を果たしており、眼球に入る光の量を調節しています。虹彩の中央には瞳孔と呼ばれる黒い丸い穴があり、虹彩はこの瞳孔の大きさを変化させることで、光の量を調整しています。明るい場所では瞳孔は小さくなり、暗い場所では瞳孔は大きくなります。 虹彩は、その人特有の色をしています。これは、虹彩に含まれるメラニン色素の量によって決まります。メラニン色素が多い人は茶色や黒色の瞳に、少ない人は青色や灰色の瞳になります。虹彩の色は、その人の個性や魅力を引き立てる要素の一つと言えるでしょう。
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気になる光のギラつき「グレア」

- グレアとは?グレアとは、強い光を見たときに感じる、まぶしさやギラつきのことを指します。 例えば、夜道を運転中に感じる、対向車のヘッドライトのまぶしさや、街中を歩いている時に感じる、街灯の光のまぶしさがグレアの一種です。また、光が拡散して滲んで見えたり、視界が白っぽくぼやけたりする現象もグレアに含まれます。グレアは、大きく分けて「直接グレア」と「間接グレア」の二つに分類されます。* -直接グレア- 太陽や照明など、光源そのものから直接目に届く光によって引き起こされるまぶしさのことです。* -間接グレア- 光源からの光が、周囲の物体の表面で反射して目に届くことによって引き起こされるまぶしさのことです。例えば、濡れた路面やガラスなどに反射した光が視界に入ることでグレアが生じることがあります。グレアは、一時的に視界が悪くなるだけでなく、眼精疲労や頭痛、肩こりなどを引き起こす可能性があります。 また、長期間にわたって強いグレアにさらされると、視力低下の原因となる可能性も懸念されています。日常生活でグレアを感じることが多い場合は、サングラスや帽子などで目を保護したり、照明の設置場所や向きを調整したりするなど、対策を講じることが大切です。
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瞳の色を決める虹彩: その役割と眼内レンズ

私たちは、まるで精巧なカメラのように光を捉え、像を結ぶことで周りの景色を見ることができています。この複雑な視覚の仕組みにおいて、虹彩は光量の調節を担う重要な役割を担っています。 虹彩は、黒目と呼ばれる部分の中央に位置する瞳孔を囲むように存在し、瞳孔の大きさを変化させることで、眼球内に入る光の量を調整しています。明るい場所では、虹彩は瞳孔を小さく収縮させて、まぶしさから目を守ります。一方、暗い場所では、虹彩は瞳孔を大きく広げて、より多くの光を取り込もうとします。 カメラに例えると、虹彩は絞りの役割を果たしていると言えます。絞りを調整することで、写真の明るさを変えたり、ピントの合う範囲を調整したりすることができます。虹彩も同様に、瞳孔の大きさを変えることで、網膜に届く光の量を調整し、明暗に適応したり、視界をクリアに保つ役割を担っているのです。 虹彩は、その人特有の色や模様を持っているのも特徴です。これは、メラニン色素の量や分布の違いによって生じるものであり、指紋のように一人一人異なります。そのため、虹彩は個人を識別するための生体認証にも利用されています。
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眼科医が解説!散瞳薬の効果と注意点

- 散瞳薬とは?目の検査で使う目薬に、散瞳薬というものがあります。 この目薬は、黒目の部分を大きく広げる効果を持っており、眼科医が目の奥までしっかり検査できるようにするために用いられます。黒目の部分は、医学用語で「瞳孔」と呼ばれ、カメラのレンズのように光を目の奥にある網膜に届け、ものを見るために重要な役割を担っています。 瞳孔は周囲の明るさに応じて大きさが変化し、暗い場所では大きく、明るい場所では小さくなります。散瞳薬を点眼すると、瞳孔を広げる筋肉が刺激され、瞳孔が一時的に大きくなります。 これにより、眼科医は眼底を含む眼球内部の状態をより詳しく観察することができます。 例えば、網膜剥離や緑内障、糖尿病網膜症などの病気の診断に役立ちます。散瞳薬の効果は通常数時間持続しますが、点眼後しばらくはまぶしさを感じたり、ピントが合いにくくなることがあります。そのため、検査後は車の運転などを控えるようにしましょう。 また、散瞳薬の使用には副作用が出る可能性もあります。医師の指示に従って正しく使用することが大切です。
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見えづらさの原因、グレアとは?

- 光がギラギラとまぶしく感じるグレア 「グレア」とは、強い光が目に入ることによって、視界全体が白っぽくぼやけたり、一部分が見えにくくなったりする現象です。夜道を運転中に、対向車のヘッドライトがまぶしくて周りの景色が見えにくくなった経験はありませんか? また、明るい太陽光の下で、白い壁や道路が反射して、目がちかちかしたり、視界がゆがんで感じたりしたことはありませんか? これらはすべて「グレア」が原因で起こる現象です。 グレアは、私たちの日常生活で頻繁に起こる現象であり、視界を妨げることで、様々な支障をきたす可能性があります。例えば、運転中のグレアは、交通事故に繋がる危険性もあります。また、読書やパソコン作業中にグレアが起こると、目が疲れやすくなったり、集中力が低下したり、肩こりや頭痛の原因にもなりかねません。 グレアは、光源の種類や強さ、周りの環境、目の状態など、様々な要因によって発生します。そのため、グレアを防ぐためには、状況に応じて対策を講じることが重要です。例えば、サングラスや帽子を着用して強い光を遮ったり、カーテンやブラインドで光の量を調整したりするなどの方法があります。
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眼の散瞳:仕組みと役割

- 散瞳とは眼球の中心に位置する黒い部分を瞳孔といいますが、この瞳孔が大きくなることを散瞳と呼びます。瞳孔はカメラの絞りのように機能し、眼球に入る光の量を調整する役割を担っています。明るい場所では、瞳孔は小さく収縮して光の量を抑えます。逆に、暗い場所ではより多くの光を取り込もうとして、瞳孔は大きく広がります。この瞳孔が広がる現象こそが散瞳なのです。散瞳は、暗い場所に入ったり、精神的な興奮やストレスを感じたりすることなどによって自然に起こります。また、特定の病気や薬の影響で起こることもあります。眼科では、目の奥の状態を詳しく調べるために、点眼薬を使って意図的に瞳孔を開くことがあります。これを「散瞳薬」と呼びます。散瞳薬によって瞳孔が大きく開くことで、眼底まで光が届きやすくなり、網膜や視神経の状態をより鮮明に観察することが可能になります。散瞳薬を使用した後は、瞳孔が元に戻るまで数時間程度かかることがあります。その間は、光をまぶしく感じたり、ピントが合いづらくなったりすることがありますので、車の運転や細かい作業は控えるようにしましょう。また、見え方に異常を感じた場合は、速やかに眼科医に相談してください。
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瞳孔反応:目に光が入るとどうなる?

- 瞳孔反応とは私たちの目には、まるでカメラの絞りのように、入る光の量を調整する機能が備わっています。この働きを担っているのが、瞳孔と呼ばれる黒目の部分です。瞳孔反応とは、この瞳孔の大きさが周囲の明るさに応じて変化することを指します。明るい場所では、目に入る光の量が多すぎるため、瞳孔は小さく収縮します。逆に、暗い場所では、少しでも多くの光を取り込もうと、瞳孔は大きく開きます。この反応は、意識的にコントロールできるものではなく、自律神経によって自動的に行われます。眼科で行われる瞳孔反応の検査では、このような瞳孔の大きさの変化を注意深く観察します。検査では、まず暗い部屋で瞳孔が開いた状態を確認します。次に、ペンライトなどの光を目に当て、瞳孔が素早く収縮するかどうか、左右の目で反応に違いがないかなどを調べます。瞳孔反応は、目の健康状態を把握するための重要な手がかりとなります。瞳孔の反応が鈍かったり、左右で反応が異なったりする場合は、視神経や脳神経に異常がある可能性も考えられます。瞳孔反応の検査を通して、早期発見・早期治療に繋げることが期待できます。
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瞳孔散大筋:暗闇で瞳を守る

私たちの目は、周囲の環境に合わせて常に光量を調整しています。明るい場所では光を多く取り込みすぎないように、暗い場所ではより多くの光を取り込めるように、瞳孔の大きさを変化させています。この瞳孔の大きさの変化をコントロールしているのが、虹彩です。虹彩は、眼球の黒目と白目の間にある、カメラでいうところの絞りのような役割をする組織です。 虹彩の中には、瞳孔の大きさを調整するための筋肉が2種類存在します。1つは瞳孔散大筋と呼ばれる筋肉で、この筋肉が収縮すると瞳孔は大きくなります。もう1つは瞳孔括約筋と呼ばれる筋肉で、こちらは収縮すると瞳孔が小さくなります。 明るい場所では、瞳孔括約筋が収縮することで瞳孔が小さくなり、眼球に入る光の量が減ります。逆に、暗い場所では瞳孔散大筋が収縮することで瞳孔が大きくなり、より多くの光を眼球に取り込むことができるようになります。 このように、瞳孔散大筋と瞳孔括約筋の働きによって、私たちは周囲の明るさに応じて適切な光量を眼球に取り込み、常にクリアな視界を保つことができるのです。
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夜間のまぶしさの原因?知っておきたい瞳孔径のこと

瞳孔径とは 瞳孔径とは、私たちの眼球にある瞳孔と呼ばれる部分の大きさのことを指します。瞳孔は、眼球の中心部に位置し、黒目として認識されている部分の中心に存在する小さな黒い点です。この瞳孔は、カメラの絞りのように、周囲の明るさに応じて自動的に大きさを変化させることで、眼球に入る光の量を調節する重要な役割を担っています。 明るい場所では、多くの光が眼球に入り込むため、瞳孔は小さくなります。これは、カメラの絞りを絞って光の量を抑えるのと同じ原理です。逆に、暗い場所では、より多くの光を取り込もうとして、瞳孔は大きくなります。カメラの絞りを開いて、より多くの光を取り込もうとするのと同じです。 瞳孔の大きさの変化は、自律神経系によって制御されており、意識的にコントロールすることはできません。瞳孔径は、健康状態や感情、年齢、服用している薬など、様々な要因によって影響を受けます。そのため、医師は、瞳孔の大きさや反応を観察することで、患者様の健康状態を診断する手がかりを得ることがあります。