眼圧

目の構造

眼の健康を支える房水:その役割と重要性

- 房水とは眼球は、外界からの光を感知し、それを脳に伝えることで視覚を司る重要な器官です。その眼球の内部には、水晶体と呼ばれるレンズの役割を果たす組織が存在します。この水晶体を包み込むように、角膜と水晶体の間にある前房、そして水晶体と虹彩の間にある後房と呼ばれる二つの空間が存在します。 房水とは、この前房と後房を満たす、透明で粘り気の少ない液体のことを指します。房水は、まるで水晶体を両側から支える、透明なクッションのような役割を担っています。 常に一定の圧力(眼圧)を保つことで、眼球の形を維持し、私たちがものを見るために重要な役割を果たしています。 また、房水は、水晶体や角膜といった血管のない組織に栄養を供給したり、老廃物を除去したりする役割も担っています。 さらに、外部から侵入しようとする細菌やウイルスなどの異物から目を守る免疫機能も備えています。このように、房水は、眼球の構造を維持するだけでなく、その機能を正常に保つためにも非常に重要な役割を担っています。
目の構造

眼の健康を守る!房水の役割とは?

私たちの目は、まるで精巧なカメラのようです。カメラのレンズに相当するのが水晶体ですが、この水晶体を包み込むように、房水と呼ばれる澄んだ液体が満たされています。房水は、単なる水ではなく、私たちの視界をクリアに保つために非常に重要な役割を担っています。 房水は、目の前面にある角膜と水晶体の間にある前房と、水晶体の後ろにある後房という二つの空間を満たしています。前房は目の入り口に近い部分で、後房は奥にある部分です。この二つの部屋は、瞳という小さな孔でつながっており、房水はこの孔を通じて循環しています。 では、房水は具体的にどのような働きをしているのでしょうか?まず、水晶体や角膜に必要な酸素や栄養を供給しています。また、老廃物を運び出す役割も担っています。さらに、眼球内を一定の圧力に保つことで、眼球の形を維持し、光が正しく屈折するように調整しています。つまり、房水は、私たちがはっきりと物を見るために、影ながら活躍していると言えるでしょう。
目の構造

眼の健康を守る「パキメーター」

パキメーターとは、眼球の最も外側にある透明な膜である角膜の厚さを測定する医療機器のことです。角膜は眼に入ってくる光を屈折させ、網膜に像を結ぶ役割を担っており、ちょうどカメラのレンズのような働きをしています。 この角膜の厚さは人によって異なり、また、緑内障や円錐角膜などの病気によって変化することがあります。パキメーターは角膜に直接触れることなく、光を利用して非接触で厚さを測定します。測定は痛みを伴わず、短時間で終わります。 パキメーターで得られた角膜の厚さのデータは、様々な眼疾患の診断や治療に役立ちます。例えば、緑内障の検査では、眼圧と共に角膜の厚さを測定することで、より正確な診断が可能になります。また、レーシックなどの屈折矯正手術では、手術前に角膜の厚さを正確に測定することで、安全性を高め、より適切な手術計画を立てることができます。 このように、パキメーターは眼の健康を守る上で重要な役割を果たしている医療機器と言えるでしょう。
その他

目に優しい検査機器、ノンコンタクト・トノメーターとは?

- 眼圧検査の重要性眼球内には、一定の圧力がかかっており、これを眼圧と呼びます。この眼圧は、目の健康状態を把握する上で、非常に重要な指標となります。 眼圧が高すぎると、視神経が圧迫され、視野が狭くなったり、視力低下を引き起こす緑内障などの深刻な病気を発症する可能性があります。 緑内障は、初期段階では自覚症状が現れにくい病気であるため、気づかないうちに症状が進行してしまうケースも少なくありません。眼圧検査は、眼球にかかる圧力を測定する検査です。検査方法はいくつかありますが、いずれも短時間で痛みを伴わないため、身体への負担が少ない検査と言えます。 眼圧検査を受けることで、緑内障などの目の病気を早期に発見し、適切な治療や予防につなげることが期待できます。日本眼科学会では、40歳以上の場合は、年に一度、眼科で定期検診を受けることを推奨しています。 特に、緑内障の危険因子として、家族に緑内障の方がいる、糖尿病、高血圧、近視などの持病がある場合は、定期的な眼圧検査が重要となります。眼圧検査は、目の健康を守る上で非常に大切な検査です。定期的な検査を受けることで、目の病気を早期発見し、健康な目を維持しましょう。
目の病気

眼圧が高いだけ?緑内障との関係は?

- 眼圧とは眼球は、丸い形を保つために、内部で一定の圧力がかかっています。この圧力を眼圧と呼び、眼の健康状態を調べる上で、とても重要なものです。眼球は、カメラのレンズのような役割を果たす水晶体と、その周囲を包むようにゼリー状の硝子体で満たされています。さらに、水晶体と角膜の間には、房水と呼ばれる栄養豊富な透明な液が常に循環しており、眼球に栄養を供給したり、不要なものを排出したりしています。この房水の圧力によって、眼球は一定の形を保ち、光を正確に網膜に届けることができるのです。眼圧は、眼球の硬さを測定することで評価されます。眼圧の正常範囲は、個人差がありますが、一般的には10~21mmHgとされています。眼圧がこの範囲を超えて高くなると、緑内障などの病気を発症するリスクが高まります。緑内障は、放置すると視神経を損傷し、視野が狭くなったり、視力低下を引き起こしたりする病気です。眼圧は、加齢や遺伝、生活習慣、近視などの影響を受けることがあります。定期的な眼科検診を受けることで、眼圧の変化を早期に発見し、適切な治療を受けることが大切です。
目の病気

眼の病気:閉塞隅角緑内障

- 閉塞隅角緑内障とは 閉塞隅角緑内障は、緑内障の一種で、眼圧の上昇によって視神経が障害され、視野が狭くなったり、視力が低下したりする病気です。 私たちの目は、カメラのレンズのように、水晶体で光を集めて網膜に像を映し、それを視神経が脳に伝えています。この時、眼球内には、カメラでいうとフィルムの役割を果たす網膜を正常に機能させるために、房水という栄養豊富な水が常に循環しています。 この房水の通り道である隅角と呼ばれる部分が、何らかの原因で狭くなってしまうのが閉塞隅角緑内障です。隅角が狭くなることで、房水の排出がスムーズに行われなくなり、眼圧が上昇しやすくなります。眼圧が上昇すると、視神経が圧迫され、視神経の働きが徐々に悪くなってしまいます。 初期には自覚症状が現れにくい病気ですが、放置すると視力が徐々に低下し、最悪の場合失明に至ることもあります。そのため、早期発見・早期治療が非常に重要です。定期的な眼科検診を受けるようにしましょう。
目の病気

広隅角緑内障:知っておきたい目の病気

- 広隅角緑内障とは?広隅角緑内障は、視神経に影響を及ぼし、徐々に視野が狭くなっていく病気です。緑内障の中でも患者数が多いタイプであり、早期の発見と治療が非常に重要となります。私たちの目は、カメラで例えると、レンズで光を集めてフィルムに映像を映し出します。このフィルムの役割を担うのが、眼球の奥にある網膜という神経組織で、ここで受け取った光の情報は、視神経を通じて脳に伝えられます。広隅角緑内障では、眼圧が高くなる、あるいは血流が悪くなるなどして、視神経が徐々に障害されていきます。初期段階では自覚症状がほとんどなく、視野が狭くなっても、それを認識できないまま進行してしまうケースが少なくありません。視野が大きく欠損してから異常に気付く場合もあり、早期発見が非常に重要です。自覚症状がないからといって安心せずに、定期的に眼科検診を受けるように心がけましょう。特に、家族に緑内障の患者がいる場合や、糖尿病、高血圧、近視の人は、広隅角緑内障を発症するリスクが高いため、注意が必要です。
角膜

眼の検査に欠かせないパキメーターとは?

- パキメーターの概要パキメーターは、眼科で広く活用されている検査機器の一つで、眼の表面を覆う透明な膜である角膜の厚みを測定するために使われます。角膜は、カメラのレンズのように外界からの光を集め、眼の奥にある網膜に届ける役割を担っています。光が眼の中へ正しく入るためには、この角膜が適切な厚みであることが重要です。パキメーターを用いることで、この角膜の厚さをミクロン単位という非常に細かい単位で測定することができます。髪の毛の太さがおよそ100ミクロンと言われていることからも、パキメーターがいかに精密な測定機器であるかがお分かりいただけるでしょう。角膜の厚さは、緑内障などの病気の診断や治療効果の判定、コンタクトレンズの処方、レーシックなどの屈折矯正手術の適応判定など、様々な場面で重要な指標となります。そのため、パキメーターは眼科において欠かせない検査機器の一つとなっています。
その他

目に優しい検査!ノンコンタクト・トノメーターとは?

眼球内には、眼球の形を保つために、そして、ものを見るために重要な役割を果たす房水という水が循環しています。この水は、一定の圧力を保ちながら目の中を循環しており、この圧力を眼圧と呼びます。 眼圧は、緑内障などの目の病気を診断する上で、非常に重要な指標となります。 緑内障は、視神経に障害が起こることで、視野が徐々に狭くなっていく病気です。眼圧が高い状態が続くと、視神経が圧迫され、ダメージを受けてしまいます。自覚症状が少ないため、気づかないうちに進行してしまうケースも多いですが、放置すると失明する可能性もある怖い病気です。 眼圧検査は、緑内障の早期発見・早期治療のためにとても重要です。検査自体は痛みを伴わず、短時間で終わります。眼圧が正常範囲内であっても、定期的に検査を受けることで、目の健康状態を把握することができます。 目の健康を守るためには、定期的な眼圧検査を受け、目の状態をきちんと把握することが大切です。
目の構造

眼圧を調整する:シュレム管の役割

私たちの目は、カメラのレンズのように、常にクリアな視界を保つために、適切な圧力を保つ必要があります。この圧力を眼圧と呼びます。では、どのようにして眼圧は一定に保たれているのでしょうか?その秘密は、眼球内を満たす「房水」という透明な液体と、その房水の生成と排出のバランスにあります。 房水は、栄養を運んだり、老廃物を洗い流したりすることで、目の健康維持に欠かせない役割を担っています。この房水は、毛様体と呼ばれる組織で絶えず生成され、眼球内を循環した後、「シュレム管」という排水口を通って、静脈に吸収され、血液中に戻っていきます。まるで、お風呂のお湯を一定に保つために、蛇口から水を出し入れするように、私たちの目でも、房水の生成と排出が絶えず行われているのです。 この精巧な排水システムであるシュレム管が、何らかの原因で詰まったり、流れが悪くなったりすると、房水がうまく排出されずに眼圧が上昇してしまいます。これが、緑内障という病気の主な原因の一つです。緑内障は、放置すると視神経を圧迫し、視野障害を引き起こす可能性もある病気です。 このように、私たちの目は、房水の生成と排出という、目には見えない精巧なシステムによって、健康な状態を保っているのです。
目の病気

視神経乳頭浮腫:原因と症状

- 視神経乳頭浮腫とは眼球の奥には、視神経乳頭と呼ばれる重要な部位が存在します。視神経乳頭は、カメラで例えるならばフィルムに相当する部分であり、ここで受け取った光の情報が脳に伝えられることで、私たちは物を見ることができています。視神経乳頭浮腫とは、この視神経乳頭が、様々な原因によってむくんでしまう病気です。視神経乳頭は、眼球から脳へと続く視神経の始まりの部分に位置しています。このため、視神経乳頭がむくむと、視神経にも影響が及び、視力低下や視野の異常といった症状が現れることがあります。視野異常は、物が歪んで見えたり、視野の一部が欠けて見えたりするといった形で自覚されることがあります。また、視神経乳頭浮腫は、頭痛などの症状を伴う場合もあります。視神経乳頭浮腫は、放置すると視力障害が進行し、最悪の場合失明に至る可能性もあるため、早期発見・早期治療が非常に重要です。もし、視力低下や視野の異常、頭痛などの症状が現れた場合には、眼科を受診し、適切な検査を受けるようにしましょう。
目の病気

虹彩切開術:目的と適応

- 虹彩切開術とは虹彩切開術は、眼球の中にある、カメラの絞りのような役割をする虹彩という組織に小さな穴を開ける手術です。虹彩は、瞳孔の大きさを調節することで、眼球に入る光の量を調整しています。また、私たちが普段目にしている、茶色や青色といった眼の色を決めているのも虹彩です。この手術では、通常はレーザーを用いて虹彩に小さな切開を加えます。レーザーは、正確に組織を切開することができるため、周囲の組織への影響を最小限に抑えることができます。ただし、眼の状態によっては、レーザーではなくメスを用いて切開を行う場合もあります。虹彩切開術は、主に眼圧を下げることを目的として行われます。眼圧とは、眼球内の圧力のことで、高くなると視神経に負担がかかり、緑内障などの病気を引き起こす可能性があります。虹彩に小さな穴を開けることで、眼球内にある房水と呼ばれる液体の流れをスムーズにし、眼圧を適切な状態に保つことができます。また、虹彩切開術は、閉塞隅角緑内障などの特定の種類の緑内障の治療や予防にも効果があります。さらに、ぶどう膜炎などの炎症性疾患に伴う症状を軽減するために用いられることもあります。
目の病気

虹彩切開術:その役割と目的

眼球の中には、カメラの絞りのように瞳の大きさを調整する虹彩と呼ばれる組織が存在します。この虹彩は、私たち一人ひとりの瞳の色を決めている部分でもあります。虹彩切開術とは、この虹彩に小さな穴を開ける手術のことです。 この手術は、主にレーザーを用いて行われます。虹彩に小さな穴を開けることで、眼球内の房水と呼ばれる液体の流れを改善し、眼圧を下げる効果が期待できます。眼圧が上昇すると、視神経に悪影響を及ぼし、視野が狭くなったり、視力が低下したりする緑内障という病気を引き起こす可能性があります。虹彩切開術は、このような緑内障の治療や予防に有効な手段となります。 また、虹彩切開術は、閉塞隅角緑内障などの特定の眼疾患の治療にも用いられます。 虹彩切開術は、比較的に安全な手術とされていますが、術後には眼痛や充血、視力の一時的な低下などの副作用が現れる可能性もあります。そのため、手術を受ける前には、医師から手術のメリットやリスクについて十分な説明を受け、納得した上で手術を受けることが重要です。
目の病気

眼球突出:その原因と症状

- 眼球突出とは眼球突出とは、その名の通り眼球が本来の位置よりも前方に飛び出してしまっている状態を指します。私たちの目は、眼窩と呼ばれる頭蓋骨の一部である骨のくぼみに収まっています。この眼窩と眼球の間には、脂肪や筋肉が存在しており、クッションのような役割を果たしながら眼球を正常な位置に保っています。しかし、何らかの原因によってこの繊細なバランスが崩れてしまうと、眼球が前方に押し出されてしまい、眼球突出が起こるのです。眼球突出は、その程度によって見た目に影響を与えるだけでなく、様々な症状を引き起こす可能性があります。例えば、まぶたの開閉がうまくいかなくなったり、目が乾燥しやすくなったり、物が二重に見えたりするなどです。また、場合によっては、眼球を動かす筋肉や視神経が圧迫され、視力障害や眼球運動障害などの深刻な合併症を引き起こすこともあります。眼球突出の原因は、甲状腺眼症、眼窩腫瘍、炎症など様々です。そのため、眼球突出が認められた場合には、自己判断せずに、眼科を受診し、適切な検査と治療を受けることが重要です。
レーシック

レーシック検査と眼圧測定:その重要性とは

レーシック手術を受けるにあたって、事前の検査は非常に大切です。手術が本当にその人に適しているのか、他に治療が必要な目の病気はないかなどをしっかりと調べるために、様々な角度からの検査が行われます。視力検査では、現在の視力はもちろんのこと、見え方の癖や、矯正視力なども細かくチェックします。 また、眼圧検査では、緑内障などの目の病気が隠れていないかを調べます。さらに、目の形状や角膜の厚みを測る検査も行われます。これは、レーシック手術でレーザーを照射する範囲や強さを決めるために非常に重要です。 その他にも、目の奥の状態を調べる検査や、涙の量を測る検査など、様々な検査が行われます。これらの検査結果を総合的に判断し、医師が患者さんと相談の上で、手術を行うかどうか、行う場合はどのような方法が最適かを決定します。そのため、検査の際は、医師に自分の目の状態や不安な点などをきちんと伝えることが大切です。
目の構造

眼圧ってなに?

- 眼圧とは眼球は、丸く形を保つことで、ものを見ることができています。この形を維持するために、眼球の中には「房水」という栄養豊富な液体が流れており、この液体の圧力が「眼圧」です。これは、風を入れて膨らませたボールの、中の空気の圧力のようなものだと考えることができます。眼圧は、眼球の硬さを表す指標となり、単位は「mmHg(水銀柱ミリメートル)」を用います。眼圧は常に一定ではなく、朝起きた時など、時間帯によって変動します。また、個人差も大きく、同じ人でも日によって異なる値を示すことがあります。眼圧は、眼の健康を保つ上で重要な役割を果たしています。眼圧が高すぎると、視神経が圧迫されてしまい、視野が狭くなったり、視力が低下したりする「緑内障」という病気を引き起こす可能性があります。一方、眼圧が低すぎると、眼球が縮んで視力が低下したり、眼球が変形したりする可能性があります。眼圧を適切に保つためには、定期的な眼科検診が大切です。眼科では、眼圧検査をはじめ、眼の様々な検査を行うことで、眼の健康状態を確認することができます。
レーシック

レーシック適応検査でわかること

レーシック手術を受けるかどうか考える際に、必ず受けていただきたい検査があります。それが『適応検査』です。この検査は、皆さんの目にレーシック手術が本当に合っているのか、安全に手術を行うことが出来るのかを調べるための重要な検査です。 視力検査はもちろんのこと、角膜の厚さや形、眼圧、瞳孔の大きさなど、様々な項目を精密な機械を用いて測定します。具体的には、視力検査では、現在の視力がどのくらいなのかを測定します。角膜の検査では、角膜の厚さを測り、レーシック手術で削っても問題ない厚さがあるかどうかを調べます。さらに、角膜の形が、レーシック手術に適しているかどうかも確認します。眼圧検査では、眼球内の圧力を測定します。緑内障などの病気がないか、手術に影響がないかを確認します。瞳孔の検査では、暗いところで瞳孔がどのくらい大きくなるのかを調べます。この結果によって、夜間視力に影響が出る可能性があるかどうかを判断します。 これらの検査結果をもとに、医師が、レーシック手術が可能かどうか、もし可能であればどのような手術方法が最適なのかを判断します。そのため、適応検査はレーシック手術を受ける上で、非常に重要なプロセスと言えます。
目の構造

眼圧について:目の硬さと眼の病気の関係

- 眼圧とは眼球は、丸い形を保つことで、私たちにクリアな視界をもたらしています。この形を維持するために、眼球内では、房水と呼ばれる栄養豊富な液体が常に循環し、一定の圧力を保っています。この眼球内の圧力のことを眼圧と呼びます。眼圧は、例えるならば、ボールにどれくらい空気を入れているかを表す空気圧のようなものです。ボールの空気圧が低すぎると、ボールはしぼんでしまいますし、高すぎると、ボールは硬くなってしまいます。それと同様に、眼圧も低すぎたり高すぎたりすると、眼球の形が変化し、視力に影響を及ぼす可能性があります。眼圧は、房水の産生と排出のバランスによって調節されています。房水は、毛様体と呼ばれる組織で作られ、瞳孔を通って眼球内を循環し、シュレム管という排水口から排出されます。この産生と排出がバランスよく行われることで、眼圧は一定に保たれているのです。眼圧は、個人差や時間帯によって変動します。一般的に、朝は高く、夜は低くなる傾向があります。また、加齢によっても変化し、年を重ねるごとに徐々に高くなる傾向があります。眼圧は、自覚症状がないまま変化することが多いため、定期的な眼科検診で測定することが大切です。
目の病気

眼圧が低い!? 低眼圧について解説

私たちの眼球は、カメラのレンズのように光を集め、映像を脳に伝える重要な役割を担っています。この眼球は、内部を満たす液体によって一定の形と硬さを保っています。この液体を房水と呼び、この房水の圧力を眼圧と言います。 眼圧は、眼球の形を保つだけでなく、光を網膜に正しく届ける上でも重要な役割を担っています。ちょうど、風船に空気を入れると、風船がピンと張って形が整うのと似ています。眼球も、適切な眼圧が保たれていることで、光を網膜に正しく集め、鮮明な視界を得ることができます。 眼圧は、常に一定ではなく、時間帯や体調によって変動します。しかし、眼圧が異常に高くなると、視神経が圧迫され、視野が狭くなったり、視力が低下したりする緑内障という病気を引き起こす可能性があります。緑内障は、放置すると失明に至ることもある病気ですので、早期発見・早期治療が重要です。そのためにも、定期的な眼科検診で眼圧を測定することが大切です。
目の構造

眼圧について:目の硬さと健康

- 眼圧とは眼球は、その形を保つために内部から圧力を受けています。この圧力のことを眼圧と呼び、例えるならば、ボールにどれくらい空気が入っているかを示す指標のようなものです。 眼圧は、目の硬さを知る上で重要な要素となります。では、この眼圧はどのようにして生じるのでしょうか。 眼球内には、房水と呼ばれる透明な液体が満たされています。 房水は、カメラのレンズに例えられる水晶体や、角膜といった重要な組織に栄養を送り届ける役割を担っています。 また、同時に、これらの組織から生じる老廃物を運び出す役割も担っています。 房水は、常に一定の量が眼球内で産生と排出を繰り返しており、このバランスによって眼圧は保たれているのです。 つまり、産生される房水の量と排出される房水の量のバランスが崩れると、眼圧に変化が生じることになります。
目の病気

続発性緑内障:原因と治療

- 続発性緑内障とは緑内障は、眼球内の圧力(眼圧)が上昇することで視神経に障害が生じ、視野が狭くなったり、視力が低下したりする病気です。緑内障には大きく分けて二つの種類があります。一つは、加齢に伴って発症することが多い原発性緑内障です。もう一つは、他の病気や要因が原因となって発症する続発性緑内障です。この続発性緑内障は、その原因によって様々なタイプに分類されます。例えば、ぶどう膜炎などの炎症性疾患に伴って発症するケース、白内障が進行したことで眼球内の房水の流れが悪くなり発症するケース、ステロイド薬の長期使用によって発症するケースなどが挙げられます。症状としては、原発性緑内障と同様に、視野が狭くなる、視力が低下するといったものがあります。しかし、初期段階では自覚症状が現れにくい場合もあり、気づかないうちに病状が進行してしまうこともあります。そのため、早期発見・早期治療が非常に重要となります。続発性緑内障は、原因となっている病気の治療を行うことが基本となります。例えば、炎症を抑える薬物療法や、白内障の手術などが挙げられます。また、緑内障の進行を抑えるために、点眼薬を使用することもあります。もし、何らかの眼の症状がある場合は、自己判断せずに、速やかに眼科を受診するようにしましょう。
目の病気

視野が狭くなる緑内障

- 開放隅角緑内障とは 開放隅角緑内障は、眼球内の圧力(眼圧)が高くなることで、視神経に障害が生じ、徐々に視野が狭くなる病気です。 眼球内では、その形を保ったり、栄養を供給したりするために、房水と呼ばれる透明な液が常に循環し、新しい房水が作られ、古い房水は排出されています。この房水の排出がスムーズに行われなくなると、眼球内に房水が溜まり、眼圧が上昇します。 眼圧が高い状態が続くと、カメラでいうとフィルムの役割を果たす、網膜に繋がっている視神経が圧迫され、傷つきます。視神経は、目で受けた光の情報(視覚情報)を脳に伝える役割を担っているので、傷つくと視覚情報が正しく伝わらなくなり、物が歪んで見えたり、視野の一部が欠けて見えたりします。 開放隅角緑内障は、初期には自覚症状がほとんどなく、徐々に進行していくため、気づかないうちに病気が進行している場合が多くあります。そのため、早期発見・早期治療のためにも、定期的な眼科検診で、眼圧検査、眼底検査、視野検査を受けることが重要です。