白内障手術

視力改善方法

乱視の方も安心!レンティスMplusXトーリック

近年、白内障手術において、濁ってしまい視界を妨げている水晶体と入れ替える人工レンズの技術革新が著しいです。様々な種類の眼内レンズが登場する中で、今回は、より鮮明な視界を追求できる多焦点眼内レンズ、「レンティスMplusXトーリック」についてご紹介します。 従来の単焦点眼内レンズは、焦点が一点に固定されているため、遠くか近くのどちらかにピントを合わせることはできても、遠近両方を同時に見ることはできませんでした。そのため、眼鏡やコンタクトレンズが必要となるケースが多く見受けられました。 一方、多焦点眼内レンズは、レンズの中に複数の焦点を持つように設計されています。「レンティスMplusXトーリック」は、遠方、中間、近方の3つの焦点を持つトリプルフォーカスレンズであり、眼鏡への依存度を大幅に減らし、日常生活をより快適に過ごすことを期待できます。 さらに、「レンティスMplusXトーリック」は、乱視を矯正する機能も備えています。乱視とは、角膜や水晶体の歪みによって、光が一点に集まらず、物がぼやけて見える状態のことです。この乱視矯正機能により、より多くの患者様にとって、裸眼でクリアな視界を得られる可能性が広がりました。 「レンティスMplusXトーリック」は、白内障手術後の視界の質にこだわる方にとって、非常に魅力的な選択肢と言えるでしょう。
視力改善方法

遠近両用を叶える眼内レンズ「レンティスMplusX」

- 多焦点眼内レンズとは白内障とは、目のレンズの役割をしている水晶体が濁ってしまう病気です。白内障が進行すると視界がかすんだり、光がまぶしく感じたりするようになり、日常生活に支障をきたすこともあります。白内障の治療法は、濁ってしまった水晶体を超音波で砕いて取り除き、代わりに人工のレンズを挿入する手術が一般的です。この人工レンズのことを眼内レンズと呼びますが、眼内レンズには様々な種類があります。 その中でも、遠くと近くの両方にピントを合わせることができるレンズが多焦点眼内レンズです。従来の単焦点眼内レンズの場合、遠方か近くのどちらか一方にしかピントを合わせることができませんでした。そのため、手術後も眼鏡やコンタクトレンズが必要となる場合が多くありました。しかし、多焦点眼内レンズは、レンズの中に複数の度数を組み込むことで、遠近両方にピントを合わせることができるようになっています。 そのため、老眼が進んでいて、眼鏡やコンタクトレンズに頼っていた方も、多焦点眼内レンズを挿入することで裸眼で生活できる可能性があります。ただし、すべての人が多焦点眼内レンズに適応できるわけではありません。目の状態やライフスタイルによっては、単焦点眼内レンズの方が適している場合もあります。白内障手術を受ける際には、医師とよく相談し、自分に合った眼内レンズを選ぶことが大切です。
乱視

矯正が難しい?不正乱視について解説

- 不正乱視とは私たちの目は、カメラのレンズのように、眼球の表面で光を屈折させて、網膜と呼ばれるスクリーンに像を結んでいます。このレンズの役割を果たすのが、角膜や水晶体です。これらの形が均一であれば、光は一点に集まり、クリアな視界が得られます。しかし、角膜や水晶体の表面に凹凸があったり、形が歪んでいたりすると、光は正しく屈折せず、網膜に一点で像を結ぶことができなくなります。その結果、物が歪んで見えたり、ぼやけて見えたり、二重に見えたりする症状が現れます。これが乱視です。乱視には、大きく分けて正乱視と不正乱視の二つがあります。角膜の形がラグビーボールのように楕円形になっている状態が正乱視で、眼鏡やソフトコンタクトレンズで矯正が可能です。一方、不正乱視は、角膜表面の傷や病気、手術後遺症などによって、角膜の形が複雑に乱れている状態を指します。原因は様々で、円円錐角膜や角膜移植後の乱視などが挙げられます。不正乱視は、正乱視のように単純なレンズでは矯正が難しく、ハードコンタクトレンズや特殊な眼鏡を用いるなど、それぞれの状態に合わせた治療が必要となります。
視力改善方法

ファインビジョン:多焦点眼内レンズの特徴と利点

- ファインビジョンとはファインビジョンは、ベルギーのフィジオール社が開発した眼内レンズの一つで、多焦点眼内レンズと呼ばれる種類に分類されます。眼内レンズは、白内障などの病気によって濁ってしまった水晶体の代わりに、眼の中に埋め込む人工のレンズのことです。水晶体は、カメラのレンズのように、光を屈折させて網膜に像を結ぶ役割を担っており、白内障によって水晶体が濁ると、光がうまく通過することができなくなり、ものがかすんで見えたりします。このような場合に、濁った水晶体を取り除き、代わりに眼内レンズを挿入する手術が行われます。ファインビジョンは、多焦点眼内レンズの中でも、遠く、中間、近くの3つの距離にピントを合わせることができることから、三重焦点眼内レンズと呼ばれています。従来の単焦点眼内レンズでは、遠くか近くのどちらか一方にしかピントを合わせることができず、もう一方の距離を見るためには眼鏡が必要でした。しかし、ファインビジョンは、遠近両用眼鏡のように、眼鏡に頼らずに様々な距離のものを見ることができるという点で画期的な眼内レンズと言えるでしょう。
その他

眼科手術と前房麻酔:その役割と安全性

- 前房麻酔とは 眼科手術において、痛みを感じないようにするために、様々な麻酔方法が用いられます。その中でも、「前房麻酔」は、眼球の前方に位置する「前房」と呼ばれる空間に直接麻酔薬を注入する方法です。 眼球を球体に見立てると、その表面を覆っている透明な膜が角膜です。角膜は、私たちが外界を見るための最初の窓の役割を担っています。そして、その奥には水晶体というレンズがあります。前房は、この角膜と水晶体の間に存在する、透明な液体で満たされた空間のことを指します。 前房は、単に空間を満たしているだけでなく、眼球にとって非常に重要な役割を担っています。まず、眼球内圧を一定に保つことで、眼球の形を維持し、正常な視機能を支えています。また、角膜や水晶体など、周囲の組織に栄養を供給する役割も担っています。さらに、眼球内に侵入しようとする細菌や異物から目を守る、免疫機能も担っています。 前房麻酔は、このように重要な役割を担う前房に直接麻酔薬を作用させることで、手術中の痛みを効果的に抑え、患者さんの負担を軽減することを目的としています。
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ファインビジョン:多焦点眼内レンズの解説

- ファインビジョンとはファインビジョンは、白内障の手術で使われる眼内レンズのひとつで、多焦点眼内レンズと呼ばれる種類のレンズです。白内障の手術では、目のレンズの役割をしている水晶体が濁ってしまい、視界がぼやけてしまいます。そこで濁ってしまった水晶体を取り除き、代わりに人工のレンズである眼内レンズを挿入します。 眼内レンズには、焦点がひとつだけの単焦点眼内レンズと、複数の焦点を持つ多焦点眼内レンズがあります。ファインビジョンは、多焦点眼内レンズの中でも、遠く、中間、近くの3つの距離に焦点が合うように設計された三重焦点眼内レンズです。このレンズは、ベルギーのフィジオール社という会社によって開発されました。 ファインビジョンは、遠くを見るとき、パソコン作業などの中間距離を見るとき、読書などの近くを見るとき、それぞれの距離に合わせて焦点を変えることができるため、眼鏡をかけたり外したりする頻度を減らし、快適な生活を送ることを目的としています。
乱視

矯正困難な視界の歪み:不正乱視とは?

私たちは、眼の表面にある透明な膜である角膜と、水晶体と呼ばれるレンズを通して光を屈折させることで、網膜に像を結び、ものを見ることができています。乱視とは、この角膜や水晶体の表面が均一な球面ではなく、歪んでいるために、光が一点に集まらず、網膜に鮮明な像を結ぶことができず、視界がぼやけてしまう状態を指します。 乱視には大きく分けて「正乱視」と「不正乱視」の二つがあります。 正乱視は、角膜や水晶体のカーブがラグビーボールのように楕円形になっていることで、光が一点に集まらず、像がぼやけてしまいます。このタイプの乱視は比較的多くみられ、眼鏡やソフトコンタクトレンズで矯正することが可能です。 一方、不正乱視は、円錐角膜などの病気や、眼の外傷、手術後の影響などによって、角膜や水晶体に不規則な歪みが生じることで起こります。正乱視のように単純な楕円形ではなく、複雑な形状をしているため、眼鏡やソフトコンタクトレンズでは矯正が難しく、ハードコンタクトレンズや特殊な眼鏡を用いる場合があります。また、原因によっては治療が必要となる場合もあります。
目の病気

白内障手術の概要

- 白内障手術について白内障とは、カメラのレンズのような役割を担う水晶体が白く濁ってしまう病気です。 水晶体は、光を目の奥にある網膜に集めることで、私たちがはっきりと物を見るために欠かせない役割を担っています。しかし、白内障になると、この水晶体が濁ってしまい、光が網膜まで届きにくくなってしまいます。その結果、視界がかすんだり、ぼやけたり、光が眩しく感じたりといった症状が現れます。白内障手術は、濁ってしまった水晶体を取り除き、代わりに人工のレンズを挿入する手術です。濁りが取れたクリアなレンズと交換することで、光が再び網膜に届くようになり、視力回復が期待できます。手術は通常、点眼麻酔で行われるため、痛みはほとんどありません。また、手術時間も比較的短く、30分程度で終了することがほとんどです。白内障手術は、非常に成功率の高い手術として知られており、多くの患者さんが手術によって視力を取り戻しています。ただし、術後しばらくは、目に違和感を感じたり、視力が安定しなかったりすることがあります。医師の指示に従って、適切なケアを続けることが大切です。
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アルチフレックス:消えた眼内レンズ

- 革新的な眼内レンズの登場白内障の手術では、濁ってしまった水晶体を取り除き、代わりに人工のレンズを挿入します。この人工レンズのことを眼内レンズと呼びます。 眼内レンズには様々な種類がありますが、その中でもアルチフレックスと呼ばれるレンズは、画期的な技術として登場し、大きな注目を集めました。アルチフレックスは、シリコンという素材で作られた眼内レンズの一種です。水晶体の代わりに眼の中に挿入するタイプのレンズで、特に前房と呼ばれる部分に固定されます。このアルチフレックスは、元々はアルチザンという名前の眼内レンズから発展したものです。アルチザンは折り畳むことができず、挿入時に大きな切開が必要でしたが、アルチフレックスは折り畳んで挿入することができるため、手術の負担を軽減できるという大きなメリットがあります。この革新的な技術により、白内障手術はより安全かつ患者さんの負担が少ないものへと進化しました。アルチフレックスの登場は、眼科医療において大きな進歩と言えるでしょう。
その他

眼科手術と前房麻酔:その役割と安全性

- 前房麻酔とは眼球は、カメラのレンズのような役割を果たす水晶体によって、前房と後房という二つの部屋に分けられます。前房は、眼球の前面に位置し、黒目の一番外側にある透明な膜である角膜と水晶体の間にある空間を指します。前房麻酔とは、その名の通り、この前房という空間に麻酔薬を注射針を用いて直接注入する麻酔方法です。 目薬による表面麻酔とは異なり、前房麻酔はより深い麻酔効果を得ることができ、白内障手術や眼内レンズ挿入術など、眼球の前方部分である前房内で行われる手術において一般的に用いられます。前房麻酔を行う際には、まず、点眼薬によって眼の表面を麻酔します。その後、極細の注射針を用いて、麻酔薬を前房内に注入します。 注入された麻酔薬は、前房内を満たし、眼球の神経を麻痺させることで、痛みを感じにくくします。前房麻酔は、眼科手術において非常に重要な役割を担っており、患者さんが手術中に痛みを感じることなく、安全に手術を受けることを可能にするものです。
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眼内レンズ「アルチフレックス」:その特徴と歴史

- アルチフレックスとはアルチフレックスは、過去に白内障手術で眼の中に挿入する人工レンズとして、広く使われていたレンズです。白内障は、カメラのレンズの役割を持つ水晶体が濁ってしまう病気です。ものが見えにくくなるため、手術で濁った水晶体を取り除き、代わりに人工のレンズである眼内レンズを挿入します。 アルチフレックスは、シリコンという素材で作られた眼内レンズです。シリコンは柔らかく、折りたたむことができるという特徴があります。そのため、小さな切開創から眼の中に挿入することができ、手術の負担を軽減できるという利点がありました。 しかし、アルチフレックスは、挿入後、時間の経過とともに眼の中で変形しやすく、視力低下の原因となる場合があることがわかってきました。また、他の素材の眼内レンズと比べて、炎症を起こしやすいため、現在では、日本国内では販売されていません。もし、過去にアルチフレックスを挿入した手術を受けられた方で、視力低下や炎症などの症状がある場合は、眼科を受診して、検査を受けることをお勧めします。
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アルチフレックス:消えた眼内レンズ

白内障手術は、水晶体が濁ってしまう病気の治療法として一般的です。この手術では、濁った水晶体を取り除き、代わりに人工のレンズである眼内レンズを挿入します。 かつては硬い素材で作られた眼内レンズが使われていましたが、近年では手術をより安全かつ低侵襲に行うために、折り畳んで眼の中に挿入できる柔軟性のある眼内レンズが登場しました。 その中でも特に注目されているのが、アルチフレックスという眼内レンズです。アルチフレックスは、シリコンという素材で作られた画期的なレンズで、従来の眼内レンズと比べて、より自然な見え方を実現できる可能性があります。また、アルチフレックスは前房型有水晶体眼内レンズであるため、水晶体嚢を温存したまま挿入することができ、安全性が高いことも特徴です。 アルチフレックスの登場は、白内障手術を受ける患者さんにとって、大きなメリットをもたらすと期待されています。