炎症

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ぶどう膜炎:眼の中の炎症

- ぶどう膜炎とは眼球は、カメラに例えると、レンズ、絞り、フィルムなどの構造で光を認識し、脳に映像として伝えています。ぶどう膜は、このカメラでいうと、レンズの調整やフィルムへの栄養供給を行う、カメラにとって重要な役割を担う部分です。ぶどう膜炎は、そのぶどう膜に炎症が起きる病気です。ぶどう膜は、虹彩、毛様体、脈絡膜の3つの部分から成り立っています。虹彩は、カメラの絞りのような役割を果たし、瞳孔の大きさを調整することで、眼球に入る光の量を調節しています。毛様体は、レンズの厚さを調節する役割を担っており、ピントを合わせるために必要不可欠です。脈絡膜は、フィルムに栄養を供給する役割を担っており、光を認識するために重要な網膜に栄養を送る役割をしています。ぶどう膜炎は、これらの部位のいずれか、または複数に炎症が起きることで、様々な症状を引き起こします。炎症が起きると、視界がぼやけたり、かすんだりすることがあります。また、眼の痛みや充血、まぶしさを感じることもあります。さらに、光を見ると眩しく感じたり、黒い点が視界に飛んで見えることもあります。症状が重い場合は、視力が著しく低下したり、失明に至る可能性もあるため、早期の発見と治療が非常に重要です。
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視神経の炎症:視神経炎について

- 視神経炎とは視神経炎とは、視神経に炎症が起こることで視力障害が生じる病気です。ものを見るとき、わたしたちはカメラのように目で光を受け取り、その情報を視神経を通して脳へ送っています。視神経は、カメラで例えると、カメラ本体から画像処理装置へ画像データを送信するケーブルのような役割を担っています。このケーブルに炎症が起きると、画像データが正しく送信されなくなり、視界がぼやけたり、視野の一部が欠けたり、色覚異常などが生じます。 視神経炎の原因は様々ですが、最も多いのは多発性硬化症という病気です。多発性硬化症は、自分の免疫システムが誤って視神経を含む中枢神経を攻撃してしまう自己免疫疾患です。その他、視神経の周囲に炎症を起こしやすい病気や、ウイルス感染、薬剤の副作用などが原因となることもあります。 視神経炎は、早期に治療を開始することが重要です。治療は、炎症を抑えるためにステロイド薬を点滴で投与する方法が一般的です。適切な治療を行うことで、多くの場合、視力は回復します。しかし、視神経は一度傷つくと完全に元通りにならない場合もあるため、早期発見・早期治療が重要です。
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ぶどう膜炎:眼の中の炎症

- ぶどう膜炎とは眼球は、外界からの光を感知し、視覚として脳に伝える重要な器官です。その構造は、カメラに例えられるように、レンズの役割を持つ水晶体、光を調節する絞りの役割を持つ虹彩、そして映像を写し出すフィルムの役割を持つ網膜など、様々な組織から成り立っています。ぶどう膜炎は、この精巧な眼球構造のうち、水晶体と網膜の間にある「ぶどう膜」に炎症が起こる病気です。ぶどう膜は、カメラで例えると、絞りやピント調節、そしてフィルムに栄養を与える役割を担う重要な部分です。具体的には、虹彩、毛様体、脈絡膜の3つの組織から構成されています。虹彩は、瞳孔の大きさを調整することで、眼球に入る光の量を調節する役割を担っています。毛様体は、水晶体の厚さを変えることで、ピントを合わせる役割を担っています。そして脈絡膜は、網膜に栄養を供給する役割を担っています。ぶどう膜炎は、これらのいずれか、あるいは複数の部位に炎症が生じることで、様々な症状が現れます。代表的な症状としては、視力低下、飛蚊症、目の痛み、充血などがあります。ぶどう膜炎の原因は様々で、細菌やウイルスなどの感染、自己免疫疾患、外傷などが挙げられます。症状や原因に応じて適切な治療を行うことが重要です。
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視界の異常にご用心!:脈絡膜炎

- 眼球の炎症、脈絡膜炎とは? 眼球は、私たちがものを見るために欠かせない器官ですが、その内部には、光を感じる網膜や、網膜に栄養を供給する脈絡膜など、重要な組織が存在します。脈絡膜炎とは、この脈絡膜に炎症が起きる病気のことを指します。 脈絡膜は、カメラで例えると、フィルムに相当する網膜に栄養を送り届ける役割を担っています。この脈絡膜に炎症が起きると、網膜にも炎症が及び、視力に影響を及ぼすことがあります。炎症が網膜にまで及ぶ場合、脈絡膜網膜炎とも呼ばれます。 脈絡膜炎の原因は、細菌やウイルスなどの感染症や、免疫の異常など、様々です。症状としては、視界のかすみや、視界の中央が見えにくくなる、光がまぶしく感じるなどがあります。症状の程度は、炎症の程度や範囲によって異なり、軽い場合は自然に治ることもありますが、放置すると視力低下が進行する可能性もあります。 もし、視界に異常を感じたら、早めに眼科を受診し、適切な検査と治療を受けるようにしましょう。
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眼科医が解説!角膜の病気「パンヌス」とは?

- パンヌスとは目の表面には、黒目と呼ばれる部分があります。黒目の表面を覆っている透明な膜は角膜と呼ばれ、私たちがものを見るときに光を取り込む役割を担っています。 パンヌスは、この角膜に炎症が起こり、その結果として角膜の周辺部分から血管が侵入してくる病気です。通常、健康な角膜には血管はほとんど見られません。 これは、角膜が透明性を保ち、光を効率よく通すために必要な状態です。 しかし、パンヌスになると、まるで薄い布や膜がかかったように、角膜に血管が入り込んでくるため、角膜の透明性が失われてしまいます。 その結果、視界がかすんだり、視力が低下したりすることがあります。 さらに症状が進むと、角膜の表面がデコボコになり、視力に影響が出ることもあります。パンヌスの原因は、まだ完全には解明されていませんが、ドライアイやアレルギー性結膜炎、コンタクトレンズの長期装用などが発症に関与していると考えられています。 また、関節リウマチなどの全身性疾患に伴って発症することもあります。パンヌスの治療法は、その原因や症状の程度によって異なります。 点眼薬によって炎症を抑えたり、血管新生を抑制したりする治療が一般的ですが、症状が進行している場合には、手術が必要になることもあります。
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よくある目の症状:結膜浮腫とは?

- 結膜浮腫の概要結膜浮腫とは、眼球の表面を覆っている透明な膜である結膜に、通常よりも多くの水分が溜まってしまうことで、むくんでしまう状態を指します。まるで白目がゼリーのように腫れぼったく見えたり、常に涙ぐんでいるように見えたりするのが特徴です。多くの場合、目がゴロゴロするような異物感や、痛み、痒みなどの不快な症状を伴います。さらに症状が進むと、まぶたが重く感じて、目を開けておくことさえ辛くなることがあります。その結果、視界がぼやけて見えにくくなり、日常生活に大きな支障をきたす可能性も出てきます。結膜浮腫は、アレルギー性結膜炎や感染性結膜炎などの目の炎症、花粉症などのアレルギー反応、ドライアイ、コンタクトレンズの装用など、様々な要因によって引き起こされます。また、睡眠不足や過労、栄養バランスの乱れといった生活習慣の乱れも、結膜浮腫のリスクを高める要因となります。結膜浮腫は、適切な治療を行えば症状の改善が見込める疾患です。気になる症状がある場合は、自己判断せずに、眼科を受診して医師の診断を受けるようにしましょう。
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気になる目の白い塊、それって結膜結石?

皆さんは、朝、顔を洗い鏡を見ると、目に何か白いものがくっついていて驚いた経験はありませんか?目の白目の部分に見られるこの小さな白い塊は、もしかしたら結膜結石かもしれません。 結膜結石は、目の表面を覆う薄い膜である結膜に、カルシウムなどの成分が沈着して硬くなったものです。この白い塊は、まるで石のように見えることから、結膜結石と呼ばれています。 結膜結石は、比較的よく見られる目の病気の一つで、多くの場合、痛みやかゆみなどの症状はほとんどありません。そのため、気づかないうちに自然に消えてしまうことも少なくありません。ただし、結膜結石が大きくなったり、角膜を刺激したりすると、異物感やゴロゴロとした違和感、痛み、充血などの症状が現れる場合があります。 結膜結石は、目の炎症やドライアイ、コンタクトレンズの使用などが原因で起こると考えられています。また、加齢によってもできやすくなると言われています。 もし、目に白い塊を見つけた場合は、自己判断で取り除こうとせず、眼科を受診して適切な検査と治療を受けるようにしましょう。
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眼に潜む危険! トキソプラズマ症

- 身近に潜む寄生虫私たちは、目には見えない微生物に囲まれて生活しています。その中には、私たち人間に感染し、様々な病気を引き起こす寄生虫も存在します。今回は、その中でも身近に潜み、私たちに感染する可能性のある寄生虫について解説します。トキソプラズマ症は、「トキソプラズマ原虫」という寄生虫によって引き起こされる感染症です。この寄生虫は、最終的に猫の体内で成虫となり、卵を産みます。そして、その卵は猫の糞便と一緒に体外へ排出されます。驚くべきことに、このトキソプラズマ原虫は世界中に分布しており、非常にありふれた寄生虫なのです。私たちは、日常生活の中で、知らず知らずのうちにこの寄生虫に感染している可能性があります。例えば、公園の砂場やガーデニングなどで土に触れた後、手をよく洗わずに食事をする、豚肉や羊肉を生焼けで食べてしまう、といった行動が感染のリスクを高めます。また、感染した猫の糞便に触れることで、直接寄生虫が体内に入ってしまうこともあります。特に注意が必要なのは、妊娠中の女性です。妊娠中に初めてトキソプラズマに感染すると、胎盤を通じて胎児に感染し、流産や死産、あるいは水頭症などの先天性障害を引き起こす可能性があります。しかし、過度に心配する必要はありません。日頃から手洗いや食品の加熱をしっかり行うことで、感染のリスクを大きく減らすことができます。また、猫を飼育している場合は、トイレの掃除をこまめに行い、屋外へ出さないようにするなどの対策も有効です。寄生虫は目に見えないだけに、意識することが難しいものです。しかし、正しい知識を身につけることで、私たちは自分自身を守ることができるのです。
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霰粒腫:原因と治療法

- 霰粒腫とは霰粒腫は、まぶたにできるよくある腫れ物で、痛みがほとんどなく、小さな隆起として現れます。これは、まぶたのふちにあるマイボーム腺と呼ばれる小さな腺が詰まることで起こります。マイボーム腺は、涙の表面に油の膜を作って、涙がすぐに蒸発しないようにする役割を担っています。この腺が何らかの理由で詰まってしまうと、分泌物がまぶたの中に溜まってしまい、炎症や腫れを引き起こします。これが霰粒腫です。霰粒腫は、細菌感染が原因で起こる麦粒腫(ものもらい)とは異なり、通常は感染症ではありません。そのため、痛みやかゆみなどの症状が出にくいのが特徴です。ただし、霰粒腫が大きくなると、まぶたが重く感じたり、視界がぼやけたりすることがあります。ほとんどの霰粒腫は、自然に治癒しますが、再発することも少なくありません。霰粒腫を予防するためには、まぶたの清潔を保つことが大切です。洗顔の際には、ぬるま湯で優しくまぶたを洗い、その後はしっかりと乾かしましょう。また、コンタクトレンズを使用している場合は、清潔に保ち、使用時間を守ることが重要です。
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強膜炎:眼の白目の炎症

強膜炎は、眼球の外側を覆う白い膜「強膜」に炎症が起こる病気です。この強膜は、眼球の形を保ち、大切な眼球内部を保護する役割を担っています。 強膜炎を発症すると、強膜の部分が赤く充血したり、目に痛みを感じたり、視界がぼやけたりといった症状が現れます。多くの場合、左右どちらか片方の目に症状が現れますが、両目に症状が現れることもあります。 強膜炎の原因は、まだはっきりと解明されていません。しかし、免疫の異常や、細菌やウイルスなどの感染が原因となる場合、関節リウマチなどの他の病気が関係している場合など、様々な要因が考えられています。 強膜炎は、適切な治療を行わないと、視力低下や失明などの重い合併症を引き起こす可能性があります。そのため、早期発見・早期治療が非常に重要です。 眼の充血や痛み、視力低下など、少しでも異常を感じたら、すぐに眼科を受診しましょう。自己判断で市販の目薬などを使用するのは大変危険です。眼科で医師の診察を受け、適切な治療を受けるようにしてください。
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つらい結膜炎、その原因と対策とは?

- 結膜炎とは目の表面は、白目部分も含めて薄い透明な膜で覆われています。この膜を結膜と呼びますが、結膜に炎症が起こる病気のことを結膜炎と呼びます。結膜炎になると、目が充血して赤く見えたり、目やにが出たり、涙が止まらなくなったりします。また、痛みやかゆみ、異物感、まぶしさといった症状が出ることもあります。結膜炎の原因は様々ですが、大きく分けてアレルギー性、ウイルス性、細菌性の3つに分類されます。アレルギー性の結膜炎は、花粉やダニ、ハウスダストなどのアレルゲンによって引き起こされます。春や秋の花粉の季節に症状が出やすいという特徴があります。ウイルス性の結膜炎は、ウイルスへの感染によって引き起こされます。代表的なウイルスとして、アデノウイルスやエンテロウイルスなどが挙げられます。感染力が強く、集団生活をしている人に流行しやすいという特徴があります。細菌性の結膜炎は、細菌への感染によって引き起こされます。黄色ブドウ球菌や肺炎球菌、インフルエンザ菌などの細菌が原因となることがあります。不衛生な手で目を触ることなどによって感染することがあります。結膜炎は、原因や症状によって治療法が異なります。自己判断で市販の目薬を使用するのではなく、眼科を受診して適切な治療を受けるようにしましょう。
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霰粒腫:原因と治療法

- 霰粒腫とは?まぶたには、まばたきを滑らかにしたり、涙の蒸発を防いだりする役割を持つ、脂分を含んだ液体を分泌するマイボーム腺という小さな器官が無数に存在します。 霰粒腫とは、このマイボーム腺の出口が詰まってしまい、分泌物が内部に溜まってしまうことで発症する、まぶたにできるよくある病気です。 通常、霰粒腫は痛みを伴わないことが多いですが、まれに細菌感染を起こし、赤く腫れて痛みを伴うことがあります。これを急性化膿性霰粒腫と呼びます。 霰粒腫は自然に治癒することもありますが、大きくなってしまったり、症状が長引く場合は眼科を受診し、適切な治療を受けるようにしましょう。 治療法としては、点眼薬や軟膏による治療、あるいは切開排膿術などが挙げられます。
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つらい目のかゆみと腫れ!その症状、眼瞼縁炎かも?

眼瞼縁炎は、まぶたの縁に炎症が起こる病気です。まぶたの縁とは、ちょうどまつげが生えている部分を指します。この部分は、普段から涙や皮脂の分泌によって潤っているため、細菌やダニなどが繁殖しやすい環境にあります。そして、これらの微生物が原因となって炎症を引き起こしたり、皮膚そのものに炎症が起きることで、眼瞼縁炎を発症します。 眼瞼縁炎になると、まぶたに様々な症状が現れます。代表的なものとしては、まぶたが赤く腫れ上がったり、かゆみを伴うことがあります。また、まぶたに異物感を感じたり、目がゴロゴロする、乾燥するといった症状が出ることもあります。さらに、症状が進むと、まぶたから目やにが出たり、充血したりするようになります。場合によっては、まつげが抜け落ちたり、視界がぼやけたりすることもありますので注意が必要です。 眼瞼縁炎は、適切な治療を行うことで症状を改善し、完治を目指すことができます。自己判断で市販の目薬を使用したり、放置したりすると、症状が悪化したり、慢性化したりする可能性がありますので、眼科を受診して医師の診断を受けるようにしましょう。
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つらい目の充血やかゆみ、もしかして結膜炎?

- 結膜炎とは結膜炎は、目の表面を覆っている薄い膜である結膜に炎症が起きる病気です。目の白目の部分や、まぶたの裏側が赤く見えるのが特徴です。通常、私たちの目は涙で守られていますが、ウイルスや細菌などが原因で結膜に炎症が起こると、目が充血したり、目ヤニが増えたりします。また、涙が止まらなかったり、異物感や痛み、かゆみなどの症状が現れることもあります。結膜炎は大きく分けて、ウイルス性のものと細菌性のもの、アレルギー性のものがあります。ウイルス性結膜炎は、風邪の原因となるウイルスと同じように感染力が強く、周りの人にうつってしまう可能性があります。一方、細菌性結膜炎は、細菌が原因で起こり、適切な治療を行うことで比較的早く治癒することが期待できます。また、アレルギー性結膜炎は、花粉やダニなどのアレルギー物質が原因で起こり、かゆみや異物感を伴うことが多いです。多くの場合、結膜炎は自然に治癒しますが、症状が長引いたり、視力に影響が出たりする可能性もあります。そのため、目の充血や目ヤニ、痛みやかゆみなどの症状が現れた場合は、自己判断せずに、早めに眼科を受診することが大切です。医師の診断に基づいて適切な治療を受けることで、症状の悪化を防ぎ、早く治すことができます。
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ものもらい:原因と対策

- ものもらいとはものもらいは、まぶたに生じるよくある眼の病気です。まぶたが赤く腫れ上がり、痛みを伴います。 一般的には「めばちこ」とも呼ばれ、多くの人が経験するありふれた病気です。ものもらいは、細菌感染によって引き起こされます。まつ毛の根元には、皮脂を分泌する脂腺(マイボーム腺)が存在します。この脂腺や、まぶたの裏側にあるマイボーム腺に細菌が侵入し、感染することで、まぶたが炎症を起こしてしまいます。ものもらいには、発生場所によって大きく分けて二つの種類があります。一つ目は、まつ毛の根元の脂腺に起こる「外麦粒腫(がいばくりゅうしゅ)」と呼ばれるものです。一般的に「ものもらい」と言われるのは、この外麦粒腫を指すことが多いです。もう一つは、まぶたの裏側のマイボーム腺に起こる「内麦粒腫(ないばくりゅうしゅ)」です。どちらも細菌感染が原因ですが、外麦粒腫は黄色ブドウ球菌という細菌が原因となることが多く、内麦粒腫は、皮膚の常在菌である表皮ブドウ球菌が原因となることが多いという違いがあります。ものもらいになると、まぶたの腫れや赤みの他に、痛みやかゆみ、異物感、涙目などの症状が現れます。症状が重い場合には、頭痛や発熱を伴う場合もあります。また、膿がたまって、まぶたが黄色く見えることもあります。膿が溜まっている場合は、自然に排出されるのを待つことが一般的ですが、症状が長引く場合は、眼科医の診察を受けて適切な治療を受けることが大切です。
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ものもらい~原因と対策~

- ものもらいとはものもらいは、まぶたの縁にある皮脂腺や汗腺に細菌が入り込んで炎症を起こす、よくある目の病気です。特に、まつげの生え際にできやすいのが特徴です。まぶたが赤く腫れ上がり、痛みを伴うことがあります。ものもらいには、大きく分けて二つの種類があります。一つは、まつげの生え際にある皮脂腺に起こる「外麦粒腫(がいばくりゅうしゅ)」と呼ばれるものです。これは、一般的に「ものもらい」と呼ばれるものと同じです。もう一つは、まぶたの裏側にあるマイボーム腺に起こる「内麦粒腫(ないばくりゅうしゅ)」で、こちらは「霰粒腫(さんりゅうしゅ)」とも呼ばれます。ものもらいの原因となる細菌は、黄色ブドウ球菌というものが一般的です。この細菌は、私たちの皮膚や鼻の中に常在しているものですが、免疫力が低下したり、目を触る習慣があったりすると、目に感染しやすくなります。一般的に、ものもらいは命に関わるような深刻な病気ではありません。しかし、適切なケアや治療を行わないと、症状が悪化したり、再発を繰り返したりすることがあります。また、まれに、ものもらいが原因で、まぶた全体が腫れてしまうこともあります。そのため、ものもらいかなと思ったら、自己判断せずに眼科を受診し、医師の指示に従うようにしましょう。
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ぶどう膜炎:目の炎症と治療

- ぶどう膜炎とは眼球は、私たちがものを見るために非常に重要な役割を担っています。その眼球の内部には、「ぶどう膜」と呼ばれる組織が存在します。ぶどう膜は、カメラに例えると、光を調節する絞りのような役割をする「虹彩」、ピントを合わせるレンズの厚さを調節する「毛様体」、そして眼球全体に栄養を供給する血管が豊富に分布する「脈絡膜」の3つの部分から構成されています。 ぶどう膜炎は、これらのぶどう膜のいずれか、あるいは複数の部位に炎症が起こる病気です。炎症が起こると、眼の痛みや充血、視力低下などの症状が現れます。 ぶどう膜炎の原因はさまざまで、細菌やウイルスなどの感染症や、自己免疫疾患などが関わっている場合があります。また、原因が特定できない場合も少なくありません。ぶどう膜炎は、症状や炎症の程度によって治療法が異なります。一般的には、炎症を抑えるためにステロイド薬の点眼や内服などが行われます。重症の場合には、ステロイド薬の全身投与や免疫抑制剤の使用が必要となることもあります。 ぶどう膜炎は、放置すると視力障害や失明などの重篤な合併症を引き起こす可能性もあるため、早期の診断と適切な治療が非常に重要です。眼の痛みや充血、視力低下などの症状が現れた場合には、早めに眼科を受診しましょう。
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レーシック後の視力に影響?DLKとは

- DLKとは DLKは「Diffuse lamellar keratitis」の略で、日本語では「びまん性層状角膜炎」と言います。これは、レーシック手術後に起こることがある合併症の一つです。 レーシック手術では、角膜にフラップと呼ばれる薄い膜を作ります。 DLKは、このフラップと、その下にある角膜実質層に炎症が起きる病気です。 炎症が起こると、視界がぼやけたり、かすんだり、物が二重に見えたりすることがあります。 DLKの原因は、まだはっきりとは解明されていません。しかし、手術中に使用した器具に付着した細菌や、患者さん自身の涙に含まれる炎症物質などが関係していると考えられています。 DLKは、適切な治療を行えば、多くの場合、視力に影響を残さずに治癒します。治療には、主に点眼薬を使用します。症状が重い場合には、フラップを再び開いて洗浄する処置を行うこともあります。
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視界を妨げる影?角膜混濁について解説

角膜混濁とは? 私たちの目は、カメラに例えられるように、外界の光を眼球内で像として結ぶことで物を見ています。そのカメラのレンズの役割を果たしているのが「角膜」です。角膜は眼球の一番外側に位置する透明な膜で、光を眼球内に透過させる重要な役割を担っています。 この角膜に何らかの原因で濁りが生じ、透明度が低下した状態を「角膜混濁」と呼びます。角膜混濁が生じると、光が眼球内へ正常に届かなくなるため、視力が低下したり、物が歪んで見えたりするなどの症状が現れます。 角膜混濁は、その原因や濁りの程度によって、視力への影響が異なります。軽度の場合は、視界がかすむ程度で日常生活に支障がないこともありますが、重症化すると視力が著しく低下し、場合によっては失明に至る可能性もあります。
目の病気

霰粒腫:まぶたのよくある病気

- 霰粒腫とは? 霰粒腫は、まぶたにできる小さなできもので、一般的には良性とされています。まぶたには、マイボーム腺という小さな器官がたくさんあります。このマイボーム腺は、涙の表面に油の膜を作ることで、涙がすぐに蒸発しないようにする役割を担っています。 霰粒腫は、このマイボーム腺の出口が詰まってしまうことで起こります。出口が詰まると、マイボーム腺から分泌された油が外に出られず、まぶたの中に溜まってしまいます。そして、この溜まった油が周囲の組織を刺激し、炎症を引き起こすのです。その結果、まぶたが赤く腫れ上がったり、痛みを感じたりすることがあります。 霰粒腫は、子供から大人まで、幅広い年齢層でみられます。多くの場合、特に治療をしなくても自然に治ることが多いですが、症状が長引いたり、痛みが強い場合は、眼科を受診して適切な処置を受けるようにしましょう。
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膠原病と目の病気

- 膠原病とは膠原病は、私たちの体を守るはずの免疫システムが、誤って自分の体の一部を攻撃してしまう病気です。本来、免疫は細菌やウイルスなどの外敵から体を守るために働きます。しかし、膠原病になると、この免疫システムが正常に機能しなくなり、自分自身の細胞や組織を攻撃してしまうのです。この病気は、体内の様々な場所に存在する「膠原繊維」という組織に炎症を起こすことが特徴です。膠原繊維は、骨や皮膚、血管、内臓など、体のあらゆる場所に存在し、組織の強度や弾力を保つ役割を担っています。そのため、膠原病では、これらの組織が損傷を受け、様々な症状が現れます。代表的な膠原病としては、関節に炎症が起こる関節リウマチ、皮膚が硬くなる強皮症、全身の血管に炎症が起こる全身性エリテマトーデスなどがあります。これらの病気は、発熱や倦怠感、関節痛、皮膚の症状など、共通する症状がみられることもありますが、影響を受ける臓器や症状は患者さん一人ひとりで異なります。膠原病は、現代の医学でもまだ解明されていない部分が多く、根本的な治療法は見つかっていません。しかし、適切な治療を行うことで、症状をコントロールし、日常生活を送ることができる場合がほとんどです。もし、膠原病が疑われる症状がある場合は、早めに医療機関を受診し、専門医の診察を受けるようにしましょう。