上皮細胞

角膜

角膜を守る!上皮細胞の役割とは?

私たちの眼球の前面には、まるで澄み切ったガラスのような透明な組織、角膜が存在します。カメラのレンズと同じように、角膜は外界からの光を取り込み、眼球内部に届けるという重要な役割を担っています。光が通過する際、角膜はその形を保つことで、光を適切に屈折させ、網膜に鮮明な像を結ぶために欠かせない役割を果たしているのです。 この重要な組織である角膜は、大きく分けて三つの層で構成されています。最も外側に位置するのが上皮と呼ばれる層です。上皮は、外界からの異物や細菌の侵入を防ぎ、角膜の表面を保護するという、まさに門番のような役割を担っています。また、目の表面を滑らかに保ち、涙を均等に広げることで、クリアな視界を保つ役割も担っています。 上皮の下には、角膜の大部分を占める実質と呼ばれる層が存在します。実質は、角膜に透明性と弾力性を与えるコラーゲン繊維と呼ばれる線維状のタンパク質を豊富に含んでいます。規則正しく並んだコラーゲン繊維は、光をスムーズに透過させることで、クリアな視界を確保する上で重要な役割を担っています。 そして、角膜の最も内側に位置するのが内皮と呼ばれる層です。内皮は、角膜の内部の水分量を調節し、角膜の透明性を維持するという重要な役割を担っています。もしも内皮の機能が低下すると、角膜内に水分が過剰に溜まり、角膜がむくんでしまうことがあります。そうなると、角膜の透明性が失われ、視界がぼやけてしまう可能性があります。