
視力回復手術の鍵となる「フラップ」
- フラップとは?私たちの眼の表面にある透明な層である角膜は、カメラのレンズのように光を集めて網膜に像を結ぶ役割を担っています。 しかし、近視や乱視などの屈折異常があると、この角膜の形が歪んでしまい、網膜に鮮明な像を結ぶことができません。フラップとは、レーシック手術などの屈折矯正手術において、角膜に作られる薄い蓋状の組織のことを指します。 例えるなら、お煎餅の表面を薄くパリッと剥がす様子を想像してみてください。この剥がされた部分がフラップに当たります。手術では、まずこのフラップを顕微鏡手術用のメスやレーザーを使って作ります。 そして、フラップを丁寧にめくり上げることで、その下にある角膜の実質と呼ばれる部分にアクセスできるようになります。 この角膜実質に、エキシマレーザーと呼ばれる特殊なレーザーを照射することで、角膜の曲率を調整し、屈折異常を矯正します。レーザー照射が完了したら、フラップをもとの位置に戻します。 フラップは自身の再生能力によって自然に接着するため、通常は縫合する必要はありません。 このように、フラップはレーシック手術において重要な役割を担っており、術後の視力回復や角膜の安定性に大きく貢献しています。