
涙の守護者!マイボーム腺を知ろう
目のふちにあるまぶた。普段は特に意識することもないかもしれませんが、実は、健康な目を保つために重要な役割を担っています。そして、まぶたのふちには、さらに小さな器官が隠れています。それが、マイボーム腺と呼ばれるものです。その数は、上下のまぶたを合わせると、なんと数百個にもなります。
一見、地味な存在に見えるマイボーム腺ですが、目の表面を潤す涙の成分を作り出す、重要な役割を担っています。涙は、ただ目を潤すだけでなく、目に栄養を与えたり、細菌やゴミを洗い流したりする働きもあります。
マイボーム腺で作られた油は、涙の表面に薄い膜を作ることで、涙がすぐに蒸発するのを防いでいます。この油の膜が、目の表面を乾燥から守り、常に潤った状態を保っているのです。
しかし、近年では、長時間のパソコンやスマートフォンなどの使用、コンタクトレンズの常用、睡眠不足、ストレスなど、現代人の生活習慣の変化に伴い、マイボーム腺の働きが低下し、目の乾燥に悩む人が増えています。目の乾燥は、単に不快なだけでなく、視力低下や眼精疲労、さらには眼疾患のリスクを高める可能性もあるため、注意が必要です。