マイボーム腺

目の構造

涙の守護者!マイボーム腺を知ろう

目のふちにあるまぶた。普段は特に意識することもないかもしれませんが、実は、健康な目を保つために重要な役割を担っています。そして、まぶたのふちには、さらに小さな器官が隠れています。それが、マイボーム腺と呼ばれるものです。その数は、上下のまぶたを合わせると、なんと数百個にもなります。 一見、地味な存在に見えるマイボーム腺ですが、目の表面を潤す涙の成分を作り出す、重要な役割を担っています。涙は、ただ目を潤すだけでなく、目に栄養を与えたり、細菌やゴミを洗い流したりする働きもあります。 マイボーム腺で作られた油は、涙の表面に薄い膜を作ることで、涙がすぐに蒸発するのを防いでいます。この油の膜が、目の表面を乾燥から守り、常に潤った状態を保っているのです。 しかし、近年では、長時間のパソコンやスマートフォンなどの使用、コンタクトレンズの常用、睡眠不足、ストレスなど、現代人の生活習慣の変化に伴い、マイボーム腺の働きが低下し、目の乾燥に悩む人が増えています。目の乾燥は、単に不快なだけでなく、視力低下や眼精疲労、さらには眼疾患のリスクを高める可能性もあるため、注意が必要です。
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よくある目の病気:麦粒腫とは?

- 麦粒腫ってどんな病気?まぶたには、まつ毛が生えている根元の近くに、皮脂を分泌するマイボーム腺と、汗を分泌する汗腺が存在します。麦粒腫は、これらの腺に細菌が感染し、炎症を起こすことで発症する、よくある目の病気です。 一般的には、まぶたの縁に赤く腫れ上がり、痛みを伴います。そして、触ると熱く感じることが特徴です。麦粒腫は、大きく分けて二つの種類に分けられます。「外麦粒腫」と「内麦粒腫」です。外麦粒腫は、まつ毛の根元にある、皮脂腺であるツァイス腺や、まつ毛の毛包、または汗腺であるモル腺に細菌が感染することで起こります。 一方で、内麦粒腫は、まぶたの裏側にあり、脂を出すマイボーム腺に細菌が感染することで起こります。多くの場合、麦粒腫は自然に治癒しますが、症状が重い場合や、長引く場合には、眼科医の診察を受けることが推奨されます。 眼科では、抗生物質の点眼薬や軟膏を処方したり、症状に合わせて適切な治療を行います。 また、ご自身での自己判断で市販薬などを使用することは避け、眼科を受診するようにしましょう。
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つらい麦粒腫とその対策

皆さんは「麦粒腫(ばくりゅうしゅ)」という病気を知っていますか?まぶたが赤く腫れる病気で、ものもらいと呼ばれることもあります。 この病気は、細菌による感染症が原因で起こる、決して珍しいものではありません。 今回は、この麦粒腫について、詳しく解説していきます。 麦粒腫は、まぶたの縁にある、まつげの毛根や、その周囲にある皮脂腺、マイボーム腺に、細菌が感染することで起こります。症状としては、まぶたの腫れ、痛み、赤みなどがあげられます。さらに症状が進むと、膿がたまってしまい、まぶたに黄色っぽい点ができることもあります。 麦粒腫は、基本的に命に関わる病気ではありません。多くの場合、数日で自然に治っていきます。しかし、症状が重い場合や、なかなか治らない場合には、眼科を受診するようにしてください。眼科では、症状に合わせて、抗菌薬の点眼薬や軟膏を処方したり、膿が溜まっている場合には切開して膿を出すこともあります。 日頃から、目を清潔に保つことが、麦粒腫の予防には効果的です。手を洗ってから目を触ることや、アイメイクを落とすことを心がけましょう。
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霰粒腫:原因と治療法

- 霰粒腫とは霰粒腫は、まぶたにできるよくある腫れ物で、痛みがほとんどなく、小さな隆起として現れます。これは、まぶたのふちにあるマイボーム腺と呼ばれる小さな腺が詰まることで起こります。マイボーム腺は、涙の表面に油の膜を作って、涙がすぐに蒸発しないようにする役割を担っています。この腺が何らかの理由で詰まってしまうと、分泌物がまぶたの中に溜まってしまい、炎症や腫れを引き起こします。これが霰粒腫です。霰粒腫は、細菌感染が原因で起こる麦粒腫(ものもらい)とは異なり、通常は感染症ではありません。そのため、痛みやかゆみなどの症状が出にくいのが特徴です。ただし、霰粒腫が大きくなると、まぶたが重く感じたり、視界がぼやけたりすることがあります。ほとんどの霰粒腫は、自然に治癒しますが、再発することも少なくありません。霰粒腫を予防するためには、まぶたの清潔を保つことが大切です。洗顔の際には、ぬるま湯で優しくまぶたを洗い、その後はしっかりと乾かしましょう。また、コンタクトレンズを使用している場合は、清潔に保ち、使用時間を守ることが重要です。
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霰粒腫:原因と治療法

- 霰粒腫とは?まぶたには、まばたきを滑らかにしたり、涙の蒸発を防いだりする役割を持つ、脂分を含んだ液体を分泌するマイボーム腺という小さな器官が無数に存在します。 霰粒腫とは、このマイボーム腺の出口が詰まってしまい、分泌物が内部に溜まってしまうことで発症する、まぶたにできるよくある病気です。 通常、霰粒腫は痛みを伴わないことが多いですが、まれに細菌感染を起こし、赤く腫れて痛みを伴うことがあります。これを急性化膿性霰粒腫と呼びます。 霰粒腫は自然に治癒することもありますが、大きくなってしまったり、症状が長引く場合は眼科を受診し、適切な治療を受けるようにしましょう。 治療法としては、点眼薬や軟膏による治療、あるいは切開排膿術などが挙げられます。
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霰粒腫:まぶたのよくある病気

- 霰粒腫とは? 霰粒腫は、まぶたにできる小さなできもので、一般的には良性とされています。まぶたには、マイボーム腺という小さな器官がたくさんあります。このマイボーム腺は、涙の表面に油の膜を作ることで、涙がすぐに蒸発しないようにする役割を担っています。 霰粒腫は、このマイボーム腺の出口が詰まってしまうことで起こります。出口が詰まると、マイボーム腺から分泌された油が外に出られず、まぶたの中に溜まってしまいます。そして、この溜まった油が周囲の組織を刺激し、炎症を引き起こすのです。その結果、まぶたが赤く腫れ上がったり、痛みを感じたりすることがあります。 霰粒腫は、子供から大人まで、幅広い年齢層でみられます。多くの場合、特に治療をしなくても自然に治ることが多いですが、症状が長引いたり、痛みが強い場合は、眼科を受診して適切な処置を受けるようにしましょう。
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まぶたのしこり、それはもしかして霰粒腫?

皆さんは、朝起きるとまぶたが腫れていたり、目に何かが入っているような違和感を感じたことはありませんか?もしかすると、それは『霰粒腫(さんりゅうしゅ)』が原因かもしれません。 霰粒腫は、まぶたにできるもので、心配のないものとされています。多くの場合、特別な治療をしなくても、自然に治ってしまうこともあります。しかし、症状によっては治療が必要になるケースもあります。 霰粒腫は、まぶたの縁にある、まつげの毛根の近くにできる小さな膨らみです。これは、まぶたの脂を出す腺管が詰まってしまい、分泌物が溜まってしまうことで起こります。初期は小さなものでも、次第に大きくなり、痛みや赤み、異物感を伴うこともあります。 霰粒腫は、大人だけでなく、子どもにもよく見られるのも特徴です。 今回は、この霰粒腫について、原因や症状、治療法などを詳しく解説していきます。霰粒腫かな?と思ったら、ぜひ参考にしてみてください。
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眼の構造と機能:瞼板

私たちの目は、薄い皮膚に覆われた繊細な器官ですが、まぶたという重要な防御壁によって守られています。まぶたは、ただ薄い皮膚でできているのではなく、瞼板と呼ばれるしっかりとした土台を持っています。 この瞼板は、例えるならば、薄い板状の構造で、まぶたの中に隠れてその形を維持する役割を担っています。薄いながらも弾力性と強度に優れており、これによりまぶたは、まるで鎧のように目を保護することができます。 瞼板の働きのおかげで、私たちは目をぎゅっと閉じることができるのです。そして、この力強い防御壁があるため、外部からの衝撃や、埃やゴミなどの異物が目に侵入するのを防ぐことができるのです。もし、瞼板が存在しなければ、まぶたはたるんでしまい、目をしっかりと閉じることができず、常に危険にさらされることになってしまうでしょう。