知って得する眼の構造:鼻涙管
眼のことを教えて
先生、「鼻涙管」って、鼻と涙のどっちにも関係あるみたいだけど、どんなものなんですか?
眼の研究家
良い質問だね!鼻涙管は、目頭から鼻の奥につながる管のことだよ。涙は、実はこの管を通って鼻に流れるんだよ。
眼のことを教えて
えー!そうなんですか?知らなかった!じゃあ、泣くと鼻水も出るのは、そのためですか?
眼の研究家
その通り!よく気づいたね。涙は鼻涙管を通って鼻に流れるから、泣くと鼻水も出やすくなるんだよ。
鼻涙管とは。
「鼻涙管」は、目の周りの言葉で、涙をためておく袋である涙嚢から鼻へ涙を流すための管のことを言います。この管が詰まってしまうと、涙嚢に炎症が起こり、涙嚢炎を引き起こします。
涙の秘密の道
私たちは、何か悲しいことや嬉しいことがあった時、そして、あくびをした時などに涙を流します。しかし、実は、涙は常に分泌されていて、私たちの目は常に涙で潤されている状態です。
涙は、目の表面を常に潤すことで、目の乾燥を防ぎ、滑らかでクリアな視界を保つために役立っています。まるで、乾燥を防ぐために、私たちは肌に化粧水を塗りますが、涙は目にとっての化粧水と言えるでしょう。また、涙には、目にゴミや細菌が入った時に、それらを洗い流すという大切な役割もあります。
では、役割を終えた涙は、一体どこへ行くのでしょうか?涙は蒸発してなくなると思っていませんか?
実は、目の際には、涙点と呼ばれる小さな穴が上下に二つずつ、合計四つ開いています。涙はこの涙点を通って、涙小管、涙嚢、鼻涙管と呼ばれる細い管の中を順番に通り、最終的には鼻の奥へと流れていきます。ですから、私たちが泣いた時に、鼻水も一緒に出てくるのは、涙が鼻に流れ込んでいるからなのです。
このように、涙は、ただ目に潤いを与えているだけでなく、私たちの目を守るために重要な役割を担い、そして、知らないうちに鼻へと流れていく、まるで秘密の通路のような仕組みを持っているのです。
涙の役割 | 涙の経路 |
---|---|
|
|
鼻涙管の役割
私たちの目は、常に涙によって潤されています。この涙は、ただ目を潤すだけでなく、目にゴミや細菌が入るのを防いだり、目の表面をなめらかに保つなど、重要な役割を担っています。では、この涙はどこから来て、どこへ行くのでしょうか?
涙は、目頭の上にある涙腺で作られ、目の表面を潤した後、目頭にある涙点という小さな穴に吸い込まれていきます。涙点は、上下のまぶたの縁にそれぞれ一つずつ、合計二つあります。
涙点は、涙嚢という小さな袋につながっています。涙嚢は、涙を一時的にためておく場所です。涙嚢から先は、鼻涙管という細い管が通っています。 鼻涙管は、涙嚢から鼻の奥へとつながっており、涙を鼻へと排出する役割を担っています。鼻涙管を通って鼻に排出された涙は、最終的には蒸発したり、鼻汁に混じって体外へ排出されます。
このように、涙は、涙腺で作られ、目の表面を潤した後、涙点、涙嚢、鼻涙管という経路をたどって鼻へと排出されます。 鼻涙管は、涙の排水路としての役割を担う重要な器官と言えるでしょう。
涙の経路 | 役割 |
---|---|
涙腺 | 涙を分泌する |
目の表面 | ゴミや細菌を防ぎ、表面をなめらかに保つ |
涙点(上下まぶたの縁に1つずつ) | 涙を吸い込む |
涙嚢 | 涙を一時的にためておく |
鼻涙管 | 涙を鼻の奥へ排出する |
鼻涙管の詰まり
私たちの目は、常に涙によって潤い、守られています。涙は、目の表面を洗い流し、細菌やゴミを洗い流す役割を担っています。そして、その涙は、目頭にある小さな穴である涙点から、鼻と目を繋ぐ管である鼻涙管を通って、鼻へと排出されます。しかし、この重要な役割を担う鼻涙管も、様々な原因で詰まってしまうことがあります。
生まれたばかりの赤ちゃんは、この鼻涙管がまだ十分に発達しておらず、涙がうまく排出されないため、涙目になりやすい状態です。多くの場合、成長とともに自然に改善しますが、中には治療が必要なケースもあります。
また、大人になってからも、鼻涙管の詰まりは起こります。例えば、花粉症などのアレルギー性鼻炎や、風邪などに伴う副鼻腔炎を起こすと、鼻の粘膜に炎症が起き、鼻涙管も炎症を起こしてしまいます。すると、鼻涙管が腫れて狭くなり、涙の通り道が塞がってしまうのです。
さらに、加齢も、鼻涙管の詰まりの原因の一つとして挙げられます。年齢を重ねると、鼻涙管の周囲の組織が衰え、弾力を失ってしまいます。その結果、鼻涙管が狭くなり、涙が流れにくくなるのです。このように、鼻涙管の詰まりは、様々な要因によって引き起こされる可能性があります。
原因 | 詳細 |
---|---|
赤ちゃんの発達段階 | 鼻涙管が未発達のため、涙がうまく排出されない。多くの場合、成長とともに自然に改善するが、治療が必要なケースもある。 |
アレルギー性鼻炎や副鼻腔炎 | 鼻の粘膜の炎症が鼻涙管にも及び、腫れや狭窄が生じて涙の通り道が塞がる。 |
加齢 | 鼻涙管周囲の組織の衰えにより弾力が失われ、鼻涙管が狭くなり涙の流れが悪くなる。 |
涙嚢炎との関係
私たちが普段流す涙は、目の表面を潤し、ゴミや細菌を洗い流す役割を果たしています。涙は、目頭にある涙点という小さな穴から吸い込まれ、涙嚢を通って鼻へと排出されます。
ところが、この涙の通り道である鼻涙管が詰まってしまうことがあります。すると、涙が正常に排出されずに涙嚢に溜まりやすくなってしまいます。
涙嚢に涙が溜まった状態が続くと、どうなるでしょうか。涙はもともと雑菌を洗い流す役割を持っていますが、溜まった状態の涙は、雑菌にとって格好の繁殖場所となってしまいます。その結果、涙嚢に雑菌が繁殖し、炎症を引き起こしてしまうのです。これが「涙嚢炎」です。
涙嚢炎になると、目頭が赤く腫れ上がり、痛みを感じたり、涙が止まらなくなったりします。さらに症状が進むと、涙嚢から膿が出ることもあります。
このように、涙嚢炎は放置すると症状が悪化する可能性があります。涙嚢炎が疑われる場合は、早めに眼科を受診しましょう。
症状 | 原因 | 治療 |
---|---|---|
目頭が赤く腫れ上がり、痛み、涙が止まらない、涙嚢から膿が出る | 鼻涙管が詰まり、涙嚢に涙が溜まり、雑菌が繁殖し炎症を起こす。 | 眼科を受診 |
眼の健康のために
私たちの目は、日々多くの情報を集めるために休むことなく働いています。そのため、目の健康を保つことはとても大切です。では、健康な目を維持するためには、どんなことに気をつければ良いのでしょうか?
目の表面を潤し、外部からの刺激から守る涙は、目の健康にとって欠かせません。涙は、目の表面を洗い流し、ゴミや細菌を洗い流す役割を担っています。そして、この涙を適切に排出する役割を担っているのが、目頭にある鼻涙管と呼ばれる器官です。
鼻涙管は、涙を鼻へと流す排水管のような役割を果たしています。しかし、何らかの原因でこの鼻涙管が詰まってしまうことがあります。すると、涙が正常に排出されず、目に涙が溜まりやすくなってしまいます。さらに、鼻涙管の詰まりを放置すると、涙嚢炎といった目の病気を引き起こす可能性もあります。
涙嚢炎は、涙嚢に細菌が感染することで起こる炎症です。涙嚢炎になると、目やにや涙が過剰に出たり、目頭が腫れたりといった症状が現れます。また、痛みを伴う場合もあります。
目の健康を守るためには、日頃から目の清潔を心がけることが重要です。また、鼻涙管の詰まりや涙嚢炎といったトラブルを防ぐためにも、異変を感じたら、早めに眼科を受診するようにしましょう。
項目 | 詳細 |
---|---|
涙の役割 |
|
鼻涙管の役割 | 涙を鼻へ流す排水管のような役割 |
鼻涙管詰まりの影響 |
|
涙嚢炎 |
|
目の健康のために |
|