涙の出口、涙点の役割とは？

涙の出口、涙点の役割とは？

涙の分泌腺

私たちの目は、常に涙で潤されています。この涙を作り出す働きを担っているのが、涙腺と呼ばれる器官です。涙腺は、左右の目の上まぶたの外側、眼窩と呼ばれる骨のくぼみの中に位置しています。
涙腺は、一日に約1ミリリットルの涙を分泌しています。これは、米粒一粒ほどの量に相当します。涙は、常に分泌され続けており、まばたをするたびに眼球の表面に行き渡ります。
涙には、大きく分けて二つの役割があります。一つ目は、眼球の表面を潤し、乾燥を防ぐことです。涙は、眼球の表面を覆うことで、外部からの刺激や乾燥から目を守っています。二つ目は、眼球を保護することです。涙には、細菌やウイルスなどの異物を洗い流す働きがあります。また、涙に含まれる成分には、細菌の繁殖を抑えたり、炎症を抑えたりする効果もあります。
このように、涙は私たちの目を守るために、重要な役割を果たしています。

涙の循環

涙は、眼球の上部にある涙腺で作られています。涙腺で作られた涙は、まばたきをするたびに、まぶたによって眼球全体に広がっていきます。 涙は、眼球の表面を潤し、細菌やゴミなどを洗い流す役割を担っています。

涙は、眼球の表面を潤した後、目頭の方へと流れていきます。そして、目頭の少し窪んだところにある涙点という小さな穴から、涙道という細い管を通って鼻へと流れていきます。 涙道は、上涙道と下涙道に分かれており、それぞれが涙嚢という小さな袋につながっています。涙嚢は、涙を一時的に貯めておく場所です。涙嚢に溜まった涙は、鼻涙管という管を通って鼻腔へと排出されます。

このように、涙は、涙腺で作られ、眼球の表面を潤した後、涙道を通って鼻へと排出されます。 この涙の流れを涙の循環と呼びます。涙の循環によって、眼球の表面は常に清潔に保たれているのです。

涙点の位置

涙点は、上下のまぶたの端、ちょうど鼻に近い場所に位置しています。よく観察すると、小さなピンク色の点のように見える部分が涙点です。この小さな点が、私たちの眼の健康にとって非常に重要な役割を担っています。涙は、眼球の表面を潤し、細菌やゴミを洗い流す役割を担っていますが、その涙は常に分泌され続けているわけではありません。分泌された涙は、眼球の表面を潤した後、涙点に向かって流れていきます。そして、涙点はこの涙を集めて、排水する役割を担っているのです。涙は、涙点から涙小管と呼ばれる細い管を通って、さらに涙嚢という袋状の場所に一時的に貯められます。そして、その後、鼻涙管という管を通って、最終的には鼻腔へと排出されます。このように、涙は私たちの知らない間に、常に分泌と排出を繰り返すことで、眼の健康を保っているのです。

涙点の役割

私たちの目は、常に外気に触れているため、乾燥や異物から目を守るために涙を分泌しています。この涙は、目の表面を潤した後に、目頭にある小さな穴である涙点から排出されます。

涙点は、いわば涙の下水道入り口のようなもので、涙の排出をスムーズに行う上で非常に重要な役割を担っています。しかし、この涙点が何らかの原因で詰まってしまうと、涙は正常に排出されずに目に溜まってしまいます。すると、目がしょぼしょぼして涙目になったり、目やにが頻繁に出るようになったりします。さらに、涙が溜まり続けることで、涙を溜める袋である涙嚢に細菌が感染しやすくなり、炎症を引き起こしてしまうこともあります。

涙嚢炎は、目の痛みや腫れ、充血、目やに増加などの症状が現れ、重症化すると発熱や頭痛を伴う場合もあります。涙点の詰まりや、涙目、目やに増加などの症状が見られる場合は、放置せずに眼科を受診し、適切な治療を受けるようにしましょう。

涙点の健康を守るために

私たちの目は、常に外気に触れているため、埃や細菌などにさらされています。目を守るために涙は欠かせないものですが、その出口となる涙点が詰まってしまうことがあります。涙点は、まぶたの縁にある小さな穴のことを指し、ここから涙が排出されます。もし、涙点が詰まってしまうと、涙がうまく流れず、目に涙が溜まってしまったり、目の乾きを感じやすくなったりします。また、細菌が繁殖しやすくなり、目の炎症を引き起こす可能性もあります。
涙点の詰まりや炎症を防ぐためには、日頃から目を清潔に保つことが何よりも大切です。目をこすったり、汚れた手で触ったりすることは避け、洗顔の際は目元を優しく洗いましょう。また、コンタクトレンズを使用する際は、決められた洗浄方法を正しく守り、レンズケースも清潔に保ちましょう。定期的に眼科を受診し、医師の診察を受けることも重要です。
特に、ドライアイの方は、涙の分泌量が少なくなるため、涙点の詰まりにも注意が必要です。ドライアイは、目の表面が乾燥しやすくなる病気で、様々な原因が考えられます。エアコンの使用やパソコン作業などによる目の乾きを感じやすい環境も、ドライアイを引き起こす一因となります。ドライアイの症状がある方は、自己判断で市販の目薬を使用するのではなく、眼科を受診して適切な治療を受けるようにしましょう。