意外と知らない？ 目の始まり「内眼角」

意外と知らない？ 目の始まり「内眼角」

目の始まり

顔の中央に位置する目は、私たちが外界を認識するために非常に重要な役割を担っています。光を感知し、それを脳に伝えることで、私たちは色や形、奥行きなどを認識することができます。
目は、まぶたやまつげ、眼球など様々な器官から構成されていますが、その中でも重要な部分の一つに「内眼角」があります。これは、医学用語では「ないがんかく」と表記し、一般的には「めがしら」と呼ばれる部分のことです。
内眼角は、上下のまぶたの境目にあたる部分のうち、鼻側にある部分を指します。ここには、涙点と呼ばれる小さな穴が開いており、ここから涙が排出されます。涙は、目を保護する役割を担っており、常に分泌されて涙点から排出されることで、目を清潔に保っています。
内眼角は、目の形や印象を左右する重要な部分でもあります。一重まぶたや二重まぶたなど、まぶたの形状によって内眼角の形も異なり、顔立ちに大きな影響を与えます。また、内眼角の形は人種によっても異なり、東洋人に多い蒙古ひだと呼ばれる皮膚のひだは、内眼角を覆うように存在しています。
このように、内眼角は小さな部分ながらも、目の機能や顔の印象に大きな影響を与える重要な部分と言えるでしょう。

内眼角の場所

顔の中心である鼻の両脇には、左右それぞれに目があります。その目の、さらに鼻側に寄った部分を見てみましょう。上下のまぶたが合わさって、ちょうど角のように見える場所がありますね。そこが内眼角と呼ばれるところです。

鏡で自分の顔を見ると分かりやすいでしょう。顔の正面に鏡を置いてみてください。すると、両目の端のうち、鼻に近い側に少し窪んだ場所があるのが見えるはずです。ここがまさに内眼角です。

一方、内眼角とは反対に、耳に近い側のまぶたの端は外眼角と呼ばれています。内眼角と外眼角は、顔の印象を決める上で重要な役割を果たしており、メイクアップの際にも意識することで、目の大きさや形をより魅力的に見せることができます。

内眼角の役割

目の内側の角にある、目頭と呼ばれる部分は、単なる顔の一部のように思えるかもしれませんが、実は涙の循環において非常に大切な役割を担っています。
目頭には、上下に小さな穴が二つずつ開いています。この穴は涙点と呼ばれ、涙が流れ出る場所となっています。涙は、常に目の表面を潤すことで、乾燥を防ぎ、細菌やゴミを洗い流してくれるのです。
涙は、涙腺と呼ばれる場所で常に分泌されています。そして、まばたをするたびに、涙は眼球全体に行き渡ります。その後、涙は目頭の涙点から鼻涙管という管を通って、鼻の奥へと排出されていきます。このようにして、涙は常に循環し、私たちの目を清潔に保ってくれているのです。

内眼角と病気

目の内側の赤い部分、涙丘のあたりを内眼角と呼びます。ここは上下のまぶたが合わさる場所で、目に入ったゴミや細菌などを洗い流す涙の通り道である涙点があります。
内眼角は、構造上、涙や目やにが溜まりやすく、細菌にとって増殖しやすい環境です。そのため、細菌感染によってまぶたの裏側に炎症が起こるものもらいなどの感染症にかかりやすい部分です。ものもらいになると、まぶたの腫れ、痛み、赤みなどの症状が現れます。
また、加齢に伴い、内眼角の皮膚や筋肉は衰え、たるみやすくなります。その結果、まぶたが垂れ下がる眼瞼下垂や、まつげが内側に向いてしまう逆まつげといった症状が現れることがあります。眼瞼下垂は視界が狭くなるだけでなく、肩こりや頭痛を引き起こす可能性もあります。一方、逆まつげは、まつげが眼球に当たり、傷つけたり、炎症を起こしたりする可能性があります。
このように、内眼角は、様々な病気が起こりやすい部分です。日頃から清潔を心がけ、目の異常に気付いたら、早めに眼科を受診することが大切です。

まとめ

今回は、目頭のことを指す「内眼角」について、その役割と重要性について詳しく解説しました。

内眼角は、単なる目の形の一部ではなく、涙の循環において非常に重要な役割を担っています。内眼角には、涙点と呼ばれる小さな穴があり、ここから涙が排出され、目の中を潤すことで、目の表面を清潔に保ったり、目の乾燥を防いだりしています。つまり、内眼角は、私たちの目が正常に機能するために、無くてはならない部分と言えるでしょう。

しかし、内眼角は、その構造上、汚れが溜まりやすく、炎症を起こしやすい場所でもあります。内眼角が汚れていると、涙の通り道が塞がれ、涙目や眼精疲労、最悪の場合、眼病を引き起こす可能性もあります。

目の健康を維持するためには、日頃から内眼角を清潔に保つことが大切です。洗顔の際には、優しく丁寧に洗い、また、綿棒などを使い、汚れを優しく取り除くようにしましょう。

そして、内眼角に痛みやかゆみ、腫れなどの異変を感じたら、自己判断せずに、早めに眼科を受診しましょう。専門医による適切な診断と治療を受けることで、目の健康を守ることができます。