眼球の白目部分、強膜ってなに？

眼球の白目部分、強膜ってなに？

強膜ってどんなもの？

目の白い部分は一般的に「白目」と呼ばれていますが、医学的には「強膜」と言います。強膜は、眼球の外側を包むように覆っている、白くて丈夫な膜のことです。
例えるなら、テントの白い布のようなもので、その内側にある大切なものを守るという重要な役割を担っています。
強膜は、眼球の形を保つ役割と、眼球内部を保護する役割を担っています。

強膜は、コラーゲンという線維状のタンパク質と、エラスチンという弾力性のあるタンパク質を多く含む組織でできています。これらのタンパク質が、強膜に強度と弾力性を与えています。
強膜は、いくつかの層で構成されていますが、血管はほとんどありません。
そのため、強膜は通常は白く見えますが、病気や怪我などによって充血したり、黄色く変色したりすることがあります。
強膜は、眼球を保護するために非常に重要な組織であるため、病気や怪我をした場合は、速やかに眼科を受診することが大切です。

強膜の役割：眼球の形を保つ

私たちの目は、まるでカメラのように、光を取り込んで景色を映し出しています。そして、カメラのボディのように、眼球の形を保つために重要な役割を果たしているのが強膜です。

強膜は、目の白目の部分を作る、丈夫で弾力性のある白い膜です。この強靭さの秘密は、強膜に多く含まれるコラーゲン線維にあります。コラーゲン線維は、繊維状のタンパク質で、身体の様々な組織に存在し、組織の強度や弾力性を保つ役割を担っています。

眼球は、まるで風船のように、内部に一定の圧力がかかった状態で保たれています。この圧力によって、私たちはものを見ることができています。もし、強膜がなかったら、眼球にかかる圧力に耐えられず、眼球はしぼんでしまい、ものを見ることはできません。強膜は、コラーゲン線維がもたらす強度と弾力性によって、眼球にかかる圧力に耐え、眼球の形を一定に保つという重要な役割を担っているのです。

強膜は、普段は意識することが少ない部分かもしれませんが、私たちがものを見る上で、非常に重要な役割を担っているのです。

強膜の役割：眼球内部を保護する

眼球の最も外側を覆う白目の部分は、強膜と呼ばれています。強膜は、まるでボールの表面のように硬く、眼球の形を保ち、内部組織を守るという大切な役割を担っています。

強膜の大きな特徴の一つに、その丈夫さがあります。私達が生活する中で、眼球は常に外部からの衝撃にさらされています。例えば、ボールが飛んで来たり、人にぶつかってしまったりと、予期せぬトラブルは少なくありません。このような時、強膜は外部からの衝撃を吸収し、眼球内部へのダメージを最小限に抑えてくれるのです。

さらに、強膜は眼球を清潔に保つ上でも重要な役割を果たしています。細菌や異物が眼球内に侵入しようとすると、強膜がそれを防ぎ、眼球内部の組織を感染や炎症から守ってくれます。

このように、強膜は眼球を守るという点において、無くてはならない存在と言えるでしょう。

強膜と結膜の関係

眼球の外側の白い部分は強膜と呼ばれ、眼球の形を維持し、内部を保護する役割を担っています。この強膜の表面を覆っているのが、薄い透明な膜である結膜です。 結膜は、強膜の表面を滑らかに保つことで、眼球がスムーズに動くようにする役割を担っています。まさに、滑りが悪い機械に油を差すように、結膜があることで眼球はスムーズに動くことができるのです。
また、結膜は、涙を分泌する働きも担っています。涙は、眼の表面を潤すことで、乾燥を防いだり、細菌やゴミを洗い流したりする役割があります。 結膜は、このように涙の分泌を通して、眼の健康を維持する上で欠かせない役割を担っているのです。
しかし、結膜は、細菌やウイルスなどに感染しやすい部位でもあります。結膜に炎症が起こると、目が充血したり、かゆみが出たり、涙が過剰に出たり、目やになど、様々な症状が現れます。このような症状が現れた場合は、早めに眼科を受診しましょう。

強膜の病気

眼球の外側を覆う白目の部分は、強膜と呼ばれています。強膜は、眼球の形を保ち、外部からの衝撃から目を守るという、重要な役割を担っています。

強膜は比較的丈夫な組織ですが、病気によって炎症を起こしたり、変形したりすることがあります。強膜の病気には、例えば強膜炎や強膜拡張症などがあります。

強膜炎は、強膜に炎症が起こる病気です。細菌やウイルスなどの感染によって起こる場合や、膠原病などの全身性疾患に伴って起こる場合など、原因はさまざまです。強膜炎になると、眼の痛みや充血、涙が出る、まぶしがる、視力低下などの症状が現れます。症状が重い場合は、入院して治療を受ける必要も出てきます。

強膜拡張症は、強膜が薄くなってしまう病気です。強膜が薄くなることで、眼球が変形し、視力が低下することがあります。また、網膜剥離などの合併症を引き起こす可能性もあります。

強膜は、目にとって重要な組織です。眼の痛みや充血、視力低下など、眼に異常を感じたら、早めに眼科を受診しましょう。