眼の健康を守る「パキメーター」

眼の健康を守る「パキメーター」

パキメーターとは？

パキメーターとは、眼球の最も外側にある透明な膜である角膜の厚さを測定する医療機器のことです。角膜は眼に入ってくる光を屈折させ、網膜に像を結ぶ役割を担っており、ちょうどカメラのレンズのような働きをしています。
この角膜の厚さは人によって異なり、また、緑内障や円錐角膜などの病気によって変化することがあります。パキメーターは角膜に直接触れることなく、光を利用して非接触で厚さを測定します。測定は痛みを伴わず、短時間で終わります。
パキメーターで得られた角膜の厚さのデータは、様々な眼疾患の診断や治療に役立ちます。例えば、緑内障の検査では、眼圧と共に角膜の厚さを測定することで、より正確な診断が可能になります。また、レーシックなどの屈折矯正手術では、手術前に角膜の厚さを正確に測定することで、安全性を高め、より適切な手術計画を立てることができます。
このように、パキメーターは眼の健康を守る上で重要な役割を果たしている医療機器と言えるでしょう。

レーシック手術とパキメーター

視力回復手術として広く知られるレーシック手術は、角膜という眼の黒目の表面部分をレーザーで精密に削り、その形状を変えることで、近視や遠視、乱視などの屈折異常を矯正する手術です。

このレーシック手術において、手術の安全性と成功には、角膜の厚みが非常に重要となります。レーシック手術は角膜を削ることで視力矯正を行うため、角膜の厚みが薄すぎると、手術後に角膜が変形したり、視力が不安定になったりするリスクが高まります。

そこで、手術前に角膜の厚みを正確に測定する検査が必要となります。この検査に用いられるのが「パキメーター」という医療機器です。パキメーターは、角膜に光を照射し、その反射を利用して角膜の厚みをミクロン単位で測定します。

医師は、パキメーターで計測した角膜の厚さと、屈折異常の度数などを総合的に判断し、患者様一人ひとりに最適な手術計画を立てます。安全なレーシック手術を行うためには、十分な角膜の厚みがあることを確認することが不可欠なのです。

緑内障とパキメーター

緑内障は、視神経が傷つくことで視野が徐々に狭くなっていく病気です。この病気の進行には、眼球内の圧力である眼圧が大きく関わっていることが知られています。眼圧が高い状態が続くと、視神経が圧迫されてしまい、その結果として視野が狭くなっていくと考えられています。

ところで、この眼圧を測定する際には、角膜の厚さが測定値に影響を与えるという点に注意が必要です。角膜とは、眼球の最も外側にある透明な膜のことです。角膜が厚い人は、実際よりも眼圧が高く測定されてしまう傾向があります。逆に、角膜が薄い人は、実際よりも眼圧が低く測定されてしまうことがあります。

そこで、緑内障の診断や治療においては、パキメーターと呼ばれる機器を用いて角膜の厚さを正確に測定することが重要になります。パキメーターを使用することで、角膜の厚さを考慮した上で、より正確な眼圧を把握することが可能となります。その結果、緑内障の早期発見や、患者さん一人ひとりに最適な治療法の選択に繋がると期待されています。

パキメーター検査の重要性

眼の健康を守る上で、定期的な眼科検診は欠かせないものです。その中でも、パキメーター検査は角膜の厚みを正確に測ることで、様々な眼の病気を発見し、治療方針を決めるために非常に大切な検査です。

角膜は眼球の前面を覆う透明な膜で、カメラのレンズのような役割を担っています。パキメーター検査では、この角膜の厚みをミクロン単位という非常に細かい精度で測定します。

この検査は、近視を矯正するレーシック手術を受ける際に、角膜が手術に適した厚さかどうかを判断するために必須です。また、眼圧の上昇によって視神経が障害される緑内障の治療においても、正確な眼圧の測定や治療効果の判定に役立ちます。さらに、角膜が薄くなり、円錐形に突出してしまう円錐角膜などの病気の早期発見にも繋がります。

このように、パキメーター検査は様々な眼の病気の診断や治療に欠かせない検査と言えるでしょう。眼の健康を守るためにも、定期的な眼科検診と共に、必要に応じてパキメーター検査を受けることをお勧めします。