OCTで網膜の健康をチェック!

OCTで網膜の健康をチェック!

眼のことを教えて

先生、『OCT』ってどういう意味ですか? 目の検査で聞いたことがあるのですが…

眼の研究家

良い質問ですね。『OCT』は『光干渉断層計』の略で、 目の中を詳しく調べることのできる機械です。例えるなら、みかんの中身を見ずに、皮の上から断面図が見えるようなものかな。

眼のことを教えて

へえー!みかんの中身みたいですか!それで、どんなことが分かるのですか?

眼の研究家

網膜や視神経の状態を詳しく調べることができます。網膜はカメラのフィルム、視神経は情報を脳に送るケーブルに例えられるのですが、『OCT』を使うことで、そのフィルムやケーブルの状態を細かくチェックできるのです。

OCTとは。

「OCT」っていう目の検査があるんだけど、これは「光干渉断層計」っていう機械の略称なんだ。この機械は、目に安全な近赤外線を使って、網膜や視神経乳頭の厚さや断面を画像で見ることができるんだよ。

OCTとは

OCTとは

– OCTとはOCTとは、-光干渉断層計-と呼ばれる検査機器の略称です。 この検査では、近赤外線という目に見えない光を利用して、眼の奥にある網膜の状態を調べます。 近赤外線は、私たちの体にとって安全な光であり、検査中に痛みや負担を感じることはありません。OCT検査の最大の特徴は、まるで体の断面を画像化するように、網膜の断層像を鮮明に得ることができる点です。 これにより、従来の検査では見つけることが難しかった、網膜のわずかな変化や異常も、早期に発見することが可能となりました。 また、検査は短時間で終了し、検査結果もすぐに得られるため、患者さんの負担も軽減されます。OCT検査は、加齢黄斑変性、糖尿病網膜症、緑内障など、様々な眼科疾患の診断や治療効果の判定に広く用いられています。

項目 内容
正式名称 光干渉断層計
略称 OCT
使用光線 近赤外線
特徴 – 目に見えない安全な光を使用
– 網膜の断層像を鮮明に取得可能
– 短時間で検査可能
– 検査結果をすぐに取得可能
メリット – 網膜のわずかな変化や異常を早期発見可能
– 患者の負担軽減
用途 – 加齢黄斑変性
– 糖尿病網膜症
– 緑内障
– その他、様々な眼科疾患の診断や治療効果の判定

OCTでわかること

OCTでわかること

目の奥には、カメラのフィルムのような役割を果たす、光を感じるために重要な網膜という薄い膜があります。OCT検査とは、この網膜の断層画像を撮影する検査のことです。OCT検査では、近赤外線を利用して網膜の断面を1マイクロメートルという非常に細かい単位で測定することができます。これは髪の毛の太さの約100分の1という驚異的な細かさです。

OCT検査では、網膜の厚さや形状を詳しく調べることができます。健康な網膜は一定の厚さを保っていますが、緑内障、加齢黄斑変性、糖尿病網膜症といった病気になると、その厚さや形状に変化が生じます。OCT検査はこのようなわずかな変化を捉えることで、病気の早期発見や診断に大きく貢献します。

さらに、OCT検査は治療の効果判定にも有効です。例えば、治療によって網膜の腫れが引いたかどうか、薬が効いているかどうかなどを客観的に評価することができます。OCT検査は痛みや負担の少ない検査なので、安心して受けることができます。

項目 内容
OCT検査とは 網膜の断層画像を撮影する検査
OCT検査の特徴 近赤外線を使い網膜の断面を1マイクロメートル単位で測定
網膜の厚さや形状を詳しく調べることができる
OCT検査でわかること 緑内障、加齢黄斑変性、糖尿病網膜症などの病気の早期発見・診断
治療の効果判定
OCT検査のメリット 痛みや負担が少ない

緑内障の検査におけるOCT

緑内障の検査におけるOCT

緑内障は、視界が徐々に狭くなっていく病気で、放置すると失明に至ることもあります。早期発見・早期治療が非常に重要となります。緑内障の検査では、従来から眼圧検査や眼底検査が行われてきましたが、近年では、OCT検査と呼ばれる検査が重要な役割を担っています。

OCT検査は、光を用いて眼の断面画像を撮影する検査です。従来の検査では確認が難しかった、眼の奥にある視神経の状態を詳しく調べることができます。視神経は、カメラでいうフィルムのような役割を持つ網膜で受け取った光の情報を、脳に伝える神経です。緑内障では、この視神経が障害されることで、視力低下や視野欠損が起こります。

OCT検査では、視神経乳頭と呼ばれる、視神経が眼球から出ていく部分の状態を詳しく調べることができます。緑内障が進行すると、視神経が圧迫され、視神経乳頭の形状が変化したり、周囲の組織が薄くなったりします。OCT検査はこのような変化を捉えることで、緑内障の早期発見、早期治療に貢献します。また、治療の効果判定にも有用です。

OCT検査は、痛みや負担の少ない検査です。緑内障が疑われる場合や、緑内障の進行状況を把握するために、眼科で検査を受けるようにしましょう。

項目 内容
疾患名 緑内障
症状 視界が徐々に狭くなる、放置すると失明に至る場合がある
検査の重要性 早期発見・早期治療が重要
従来の検査 眼圧検査、眼底検査
近年重要な検査 OCT検査
OCT検査とは 光を用いて眼の断面画像を撮影する検査
眼の奥にある視神経の状態を詳しく調べることができる
視神経の役割 網膜で受け取った光の情報を、脳に伝える神経
緑内障による視神経への影響 視神経が障害され、視力低下や視野欠損が起こる
OCT検査でわかること 視神経乳頭(視神経が眼球から出ていく部分)の状態
緑内障の進行による視神経乳頭の形状変化や周囲組織の菲薄化
OCT検査のメリット 緑内障の早期発見、早期治療、治療効果の判定
OCT検査の特徴 痛みや負担が少ない

加齢黄斑変性におけるOCT

加齢黄斑変性におけるOCT

– 加齢黄斑変性におけるOCT検査の重要性加齢黄斑変性は、年齢を重ねることで網膜の中心にある黄斑という部分が変化し、視力が低下してしまう病気です。ものを見るために重要な黄斑がダメージを受けるため、視界の中心がゆがんで見えたり、暗くなったり、見えにくくなることがあります。OCT検査は、この加齢黄斑変性の診断と治療に非常に重要な役割を果たします。 OCTは「光干渉断層計」という特殊なカメラのようなもので、網膜の断層画像を撮影することができます。例えるなら、体の断面を詳しく調べるCTスキャンと同じように、OCT検査では網膜の内部構造を非常に細かく見ることができます。加齢黄斑変性の治療は、早期発見と早期治療開始が極めて重要です。 OCT検査によって、初期段階のわずかな変化も見つけることができ、早期発見に大きく貢献します。また、OCT検査で得られた画像は、医師が患者さん一人ひとりの状態を正確に把握し、適切な治療方針を決定する上で非常に役立ちます。さらに、治療の効果を判定したり、病気の進行状態を把握するためにもOCT検査は欠かせません。OCT検査は痛みや負担の少ない検査です。加齢黄斑変性の疑いがある場合や、治療の効果判定にはOCT検査が非常に有効です。気になることがあれば、眼科医に相談してみましょう。

項目 内容
疾患名 加齢黄斑変性
症状 視界の中心がゆがむ、暗くなる、見えにくくなる
OCT検査の役割 – 加齢黄斑変性の診断と治療
– 網膜の断層画像を撮影し、内部構造を細かく観察
– 早期発見、治療効果の判定、病気の進行状態の把握
検査のメリット – 初期段階のわずかな変化も発見可能
– 医師が患者ごとに適切な治療方針を決定するのに役立つ
– 痛みや負担が少ない

糖尿病網膜症におけるOCT

糖尿病網膜症におけるOCT

糖尿病は、血液中の糖分(血糖)が多くなってしまう病気です。この病気になると、全身の血管にさまざまな影響が出ますが、目の中では網膜という、カメラでいうとフィルムの役割をする部分にある血管が傷つきやすくなります。網膜の血管が傷つくと、視力が低下したり、物がゆがんで見えたりするなど、さまざまな症状が出てきます。これが糖尿病網膜症です。

糖尿病網膜症が進行すると、失明してしまう可能性もあるため、早期発見と早期治療が非常に重要です。そこで、近年注目されている検査方法の一つにOCT検査があります。OCT検査は、網膜を構成する層を一枚一枚画像化することができる検査です。例えるなら、建物の断面図を見るように、網膜の状態を詳細に把握することができます。

OCT検査によって、糖尿病網膜症の進行度合いを正確に診断することができ、適切な治療方針を決定することができます。例えば、網膜に出血やむくみが見られる場合には、レーザー治療や手術が必要となることもあります。一方、初期段階であれば、血糖コントロールや生活習慣の改善などによって、進行を遅らせることができる場合もあります。OCT検査は、患者さん一人ひとりに最適な治療を提供するために、非常に役立つ検査と言えるでしょう。

項目 詳細
糖尿病網膜症とは 血液中の糖分増加により、眼の網膜の血管が傷ついたり、視力低下やゆがみ等の症状が出る病気
OCT検査とは 網膜を層ごとに画像化し、断面図のように状態を詳細に把握できる検査
OCT検査のメリット
  • 糖尿病網膜症の進行度合いを正確に診断できる
  • 適切な治療方針を決定できる(例:レーザー治療、手術、血糖コントロール、生活習慣改善など)
  • 患者に最適な治療を提供できる

まとめ

まとめ

目の奥にある網膜の状態を詳しく調べることができる検査に、光干渉断層計を用いた検査があります。これは、一般的にOCT検査と呼ばれており、痛みや負担が少ない検査として知られています。OCT検査では、近赤外線を利用して目の断層画像を撮影します。この検査によって、網膜の厚さや断層構造を詳細に把握することができ、網膜の異常や病気を早期に発見することができます。

OCT検査は、緑内障、加齢黄斑変性、糖尿病網膜症といった、失明につながる可能性のある目の病気の早期発見、早期治療に特に役立ちます。これらの病気は、初期段階では自覚症状がほとんどないため、気づかないうちに病状が進行してしまうことがあります。しかし、OCT検査によって早期に発見し、適切な治療を行うことで、視力低下や失明のリスクを大幅に減らすことができます。

OCT検査は、安全性が高く、痛みや不快感を伴わない検査です。そのため、目の健康を守るためには、定期的な眼科検診とOCT検査を受けることが重要です。もし、目の症状がなくても、40歳を超えたら一度は眼科を受診し、OCT検査を受けることをおすすめします。

検査名 説明 対象疾患 メリット
OCT検査 (光干渉断層計) 近赤外線を利用して目の断層画像を撮影し、網膜の厚さや断層構造を調べる。痛みや負担が少ない。 緑内障、加齢黄斑変性、糖尿病網膜症など – 網膜の異常や病気を早期に発見できる
– 失明リスクを減らせる