眼圧について:目の硬さと健康
眼のことを教えて
先生、「眼圧」って、目の硬さのことですよね?レーシックの手術をすると、眼圧が低くなってしまうことがあるって聞いたのですが、どうしてですか?
眼の研究家
良い質問ですね!その通り、眼圧は目の硬さを表すものです。レーシックなどの手術では、角膜を削って薄くしますよね。角膜が薄くなると、眼圧を測るときに本来よりも低い値が出てしまうことがあるんです。
眼のことを教えて
なるほど。ということは、手術の後で眼圧が低くても、心配ない場合もあるということですか?
眼の研究家
その通りです。手術を受けた人は、もともと眼圧が低く測定されることを知っておく必要がありますね。ですから、眼科で検査を受ける際には、手術を受けたことを必ず伝えるようにしましょう。
眼圧とは。
「眼圧」っていうのは、目の玉の中の圧力のことで、簡単に言うと、目の硬さのことなんだ。普通は10から21mmHgっていう値なんだけど、人によってちょうどいい値は違うんだって。で、気をつけないといけないのが、角膜っていう目の表面の透明な部分が薄い人。そういう人は、本当はもっと高い値なのに、低く測られちゃうんだ。だから、レーシックとかPRKみたいに、角膜を削る手術を受けた後は、眼圧が低く出やすくなるから、注意が必要なんだよ。
眼圧とは
– 眼圧とは眼球は、その形を保つために内部から圧力を受けています。この圧力のことを眼圧と呼び、例えるならば、ボールにどれくらい空気が入っているかを示す指標のようなものです。 眼圧は、目の硬さを知る上で重要な要素となります。では、この眼圧はどのようにして生じるのでしょうか。 眼球内には、房水と呼ばれる透明な液体が満たされています。 房水は、カメラのレンズに例えられる水晶体や、角膜といった重要な組織に栄養を送り届ける役割を担っています。 また、同時に、これらの組織から生じる老廃物を運び出す役割も担っています。 房水は、常に一定の量が眼球内で産生と排出を繰り返しており、このバランスによって眼圧は保たれているのです。 つまり、産生される房水の量と排出される房水の量のバランスが崩れると、眼圧に変化が生じることになります。
項目 | 詳細 |
---|---|
眼圧の定義 | 眼球内部からの圧力。ボールの空気圧のようなもの。目の硬さを知る重要な要素。 |
眼圧の仕組み | 眼球内の房水(透明な液体)の産生と排出のバランスによって保たれる。 |
房水の役割 | 水晶体や角膜に栄養を送り、老廃物を運び出す。 |
眼圧の変化 | 房水の産生と排出のバランスが崩れると生じる。 |
正常範囲と個人差
目の圧力である眼圧は、目の健康状態を知る上で重要な指標の一つです。一般的に、眼圧の正常範囲は10~21mmHgと言われています。これは、多くの人がこの範囲内に収まっているということであり、決してこの範囲内であれば誰でも健康である、あるいはこの範囲から外れていれば必ず病気である、ということを意味するものではありません。
人間の身体は一人ひとり異なり、体質や年齢、遺伝などによって、その人に適した眼圧は異なります。例えば、比較的若い世代では眼圧が低くても問題がない場合もあれば、高齢になるにつれて眼圧が上昇しやすくなることもあります。また、遺伝的に眼圧が高めの方や、近視の方などは、眼圧が正常範囲内であっても注意が必要です。
眼科で行われる検査では、眼圧計を用いて眼圧を測定します。しかし、眼科医は、眼圧の数値だけを診て判断するのではなく、視神経の状態や眼底の状態なども総合的に考慮して、目の健康状態を評価します。視神経は、目から入った情報を脳に伝える役割を担っており、眼圧が高い状態が続くと、視神経が圧迫されてしまい、視神経症などを発症するリスクが高まります。眼底は、目の奥にある網膜や血管などを観察できる場所で、緑内障などの病気の兆候がないかを調べます。
このように、眼圧はあくまでも目の健康状態を判断する上での一つの指標に過ぎません。たとえ眼圧が正常範囲内であっても、目のトラブルは起こり得るため、定期的な眼科検診を受けることが、目の健康を守る上で非常に大切です。
項目 | 詳細 |
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眼圧の正常範囲 | 10~21mmHg |
個人差 | 年齢、遺伝、体質によって異なる |
眼圧が高い場合のリスク | 視神経症など |
眼科での検査 | 眼圧測定、視神経の状態、眼底の状態などを総合的に評価 |
目の健康のために | 定期的な眼科検診が重要 |
角膜の厚さと眼圧測定
目の内側の圧力を測る眼圧検査は、緑内障などの目の病気を診断するためにとても大切な検査です。眼圧を測る際には、眼球の一番外側にある透明な膜である角膜の厚さが大きく関係してきます。
眼圧検査は、角膜に軽く圧力をかけることで、そのへこみ具合を測定し、眼圧を算出します。しかし、角膜が薄い人は、軽い圧力でも角膜がへこみやすいため、実際の眼圧よりも低い値が出てしまうことがあります。反対に、角膜が厚い人は、同じ圧力をかけても角膜がへこみにくいため、実際の眼圧よりも高い値が出てしまうことがあります。
そのため、眼圧を正しく評価するためには、角膜の厚さを考慮することが重要となります。近年では、角膜の厚さも同時に測定できる眼圧計が普及しており、より正確な眼圧測定が可能となっています。特に、緑内障の疑いがある場合や、過去にレーシック手術を受けたことがある場合などは、角膜の厚さに注意して眼圧を評価する必要があります。
角膜の厚さ | 眼圧への影響 |
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薄い | 実際の眼圧より低い値が出やすい |
厚い | 実際の眼圧より高い値が出やすい |
レーシック手術後の眼圧
レーシックやPRKといった、角膜を削って視力を矯正する手術は、近年広く行われるようになってきました。このような手術は、メガネやコンタクトレンズを使わずに快適な生活を送りたいと願う多くの人にとって、大変魅力的な選択肢となっています。しかし、手術を受けるにあたっては、術後の変化やリスクについてもしっかりと理解しておくことが重要です。
レーシック手術後に、眼圧が低く測定されるようになることがあります。これは、角膜を削ることで、眼球の前面を覆う透明な膜である角膜が薄くなることが原因です。角膜は、眼球内の圧力である眼圧を維持する役割も担っています。手術によって角膜の構造が変化し、眼圧を測定する際に、本来よりも形が変わりやすくなるために、眼圧が低く測定されてしまうのです。
眼圧は、緑内障という目の病気と深く関わっています。緑内障は、視神経が障害されることで視野が狭くなる病気ですが、眼圧の上昇がその主な原因の一つとされています。そのため、レーシック手術後には、眼圧の評価に特に注意が必要です。
眼科医は、手術前の眼圧や角膜の厚さ、そして緑内障の有無などを総合的に判断し、適切な眼圧管理を行います。また、手術後も定期的な眼科検診を受け、眼圧の変化に注意することが大切です。何か気になる症状があれば、すぐに眼科医に相談するようにしましょう。
手術 | メリット | デメリット | 注意点 |
---|---|---|---|
レーシック、PRK (角膜を削る手術) |
メガネやコンタクトレンズを使わずに快適な生活を送ることができる | – 術後、角膜が薄くなり眼圧が低く測定されることがある – 緑内障のリスク |
– 手術前に眼圧や角膜の厚さ、緑内障の有無などを総合的に判断する – 手術後も定期的な眼科検診を受け、眼圧の変化に注意する – 気になる症状があればすぐに眼科医に相談する |
眼圧と目の病気
眼圧とは、眼球内の圧力のことで、目の硬さを示す指標です。この眼圧は、緑内障などの目の病気と深い関わりがあります。
緑内障は、視神経が障害されることで視野が狭くなっていく病気です。ものを見て認識するために重要な視神経ですが、この視神経が障害されることで、徐々に視野が欠けていき、最悪の場合には失明に至ることもあります。
緑内障の主な原因の一つとして、眼圧の上昇が挙げられます。眼球内では、房水と呼ばれる水が常に循環し、一定の圧力を保っています。しかし、何らかの原因でこの房水の循環が悪くなると、眼圧が上昇し、視神経を圧迫してしまうのです。視神経が圧迫された状態が続くと、視神経の機能が徐々に失われていき、緑内障へと進行していきます。
緑内障は、初期段階では自覚症状が現れにくいという特徴があります。そのため、気づかないうちに病気が進行し、視野が狭くなってからようやく異常に気づくというケースも少なくありません。
緑内障を早期発見し、早期に治療を開始するためには、定期的な眼科検診が非常に重要になります。眼科では、眼圧検査をはじめ、視神経の状態や視野の検査など、緑内障の早期発見に繋がる様々な検査を受けることができます。
項目 | 説明 |
---|---|
眼圧 | 眼球内の圧力で、目の硬さを示す指標。緑内障と深く関係する。 |
緑内障 | 視神経が障害され、視野が狭くなる病気。最悪の場合、失明に至ることもある。 |
緑内障の原因 | 眼圧の上昇。房水の循環が悪くなることが原因で、視神経を圧迫する。 |
緑内障の特徴 | 初期段階では自覚症状が現れにくく、気づかないうちに進行することがある。 |
緑内障の早期発見 | 定期的な眼科検診が重要。眼圧検査、視神経の状態、視野の検査などを受ける。 |