ドライアイ診断の基礎:シルマーテストとは?

ドライアイ診断の基礎:シルマーテストとは?

眼のことを教えて

先生、「シルマーテスト」って、目を診察する時にたまに聞くんですけど、どんな検査なんですか?

眼の研究家

良い質問だね!「シルマーテスト」は、目の乾きやすさを調べる検査だよ。具体的には、涙の量を測るんだ。

眼のことを教えて

涙の量ですか? どうやって測るんですか?

眼の研究家

特別な紙を目に挟んで、5分間でどれだけ涙が染み出すかを測るんだ。涙の量が少なければ、ドライアイなどの可能性があるってわかるんだよ。

シルマーテストとは。

「シルマーテスト」って言葉、目を診るときに使うんだけど、これは涙の量がちゃんと足りてるか調べる検査のことなんだ。決まった大きさの紙を目にちょっとの間くっつけて、どのくらい涙がしみ出すかを測るんだよ。

涙の重要性

涙の重要性

私たちの目は、常に外界にさらされ、様々な刺激を受けています。埃や風、乾燥した空気など、目は常に危険と隣り合わせです。その中で、目を守る重要な役割を担っているのが涙です。

涙は、ただ目を潤すだけではありません。目の表面を覆うことで、まるで薄いベールのように目を保護し、乾燥から守っています。 また、涙には栄養分も含まれており、角膜や結膜など、目に酸素を供給することが難しい部分にも、栄養を届ける役割を担っています。

さらに、涙は、目にゴミや細菌が侵入した際に、それを洗い流す役割も果たします。涙に含まれる抗菌成分が、細菌の繁殖を抑え、目の感染症を防いでくれます。

このように、涙は、私たちが普段意識することなく、目を守るために様々な働きをしています。しかし、何らかの原因で涙の分泌量が減ってしまうと、眼の乾燥や疲れ、異物感、視界がぼやけるなどの症状が現れます。これらの症状は、日常生活に支障をきたすだけでなく、放置すると深刻な目の病気につながる可能性もあるため注意が必要です。

涙の役割 機能
目の保護 薄いベールのように目を覆い、乾燥や外部刺激から保護する。
栄養供給 角膜や結膜など、酸素供給が難しい部分に栄養を届ける。
洗浄・殺菌 ゴミや細菌を洗い流し、抗菌成分により目の感染症を予防する。

シルマーテストの概要

シルマーテストの概要

– シルマーテストの概要シルマーテストは、目が涙を十分に分泌しているかどうかを調べる検査です。 涙は、目の表面を潤して滑らかに保ったり、細菌やゴミを洗い流したり、目の健康を維持するためにとても重要な役割を担っています。 この検査では、まず幅5mm、長さ35mmほどの特殊なろ紙を用意します。そして、そのろ紙を下まぶたの外側、目尻に近い部分に挟みます。 ろ紙を挟んだ後、目を閉じて5分間そのままの状態で待ちます。 5分経過したら、ろ紙を取り出して、涙で濡れた部分の長さを測ります。シルマーテストは、痛みを伴う検査ではありません。そのため、小さなお子さんでも比較的安心して受けることができます。検査の結果、涙で濡れた部分の長さが短ければ、ドライアイなどの可能性が考えられます。もし、目が乾く、ゴロゴロする、疲れやすいなどの症状がある方は、眼科を受診してシルマーテストを受けることをおすすめします。

項目 内容
目的 涙の分泌量を調べる
方法 特殊なろ紙を下まぶたに挟んで5分間待つ
結果 ろ紙の濡れた部分の長さで判定
短い場合はドライアイの可能性
対象 子供から大人まで

シルマーテストの方法

シルマーテストの方法

シルマーテストは、涙の分泌量を測定する検査です。この検査では、特殊な濾紙を下まぶたに挿入し、一定時間内にどれだけの涙で濾紙が湿潤するかを測定します。

検査は、まず点眼麻酔などの処置を行わず、自然な状態で涙の量を測定します。この時、検査を受ける方は、目を閉じてリラックスした状態を保つように指示されます。5分間そのままの状態で待ち、濾紙にしみ込んだ涙の量を測定します。

さらに、場合によっては、涙の分泌を促すために、刺激物を用いることがあります。例えば、メントールを含ませた濾紙を用いることで、反射性の涙の分泌を促し、その量を測定します。この場合も、先ほどと同様に5分間待ち、濾紙の湿潤の長さを測定します。

シルマーテストは、ドライアイなどの診断に役立つ検査です。涙の量が不足していると、眼の表面が傷つきやすくなるなど、様々な問題を引き起こす可能性があります。

検査 目的 方法 時間
シルマーテスト
(基礎分泌)
自然な状態での涙の分泌量の測定 点眼麻酔なしで濾紙を下まぶたに挿入 5分
シルマーテスト
(刺激後)
刺激による涙の分泌量の測定 メントールを含む濾紙を下まぶたに挿入 5分

検査結果の解釈

検査結果の解釈

目の検査のひとつに、シルマーテストというものがあります。これは、涙の量が十分かどうかを調べる検査です。

検査では、特殊な細い紙を下まぶたに挟んで、5分間、涙を吸収させます。そして、紙が涙で濡れた長さを測ることで、涙の分泌量を判断します。

一般的には、5分間で10mm以上濡れていれば、涙の量は十分だと考えられています。しかし、5mm以下しか濡れていない場合は、涙の分泌が少ない状態、つまりドライアイの可能性があります。

ただし、涙の量は、年齢を重ねるごとに減少する傾向があります。また、その日の体調や、置かれている環境によっても変化します。そのため、シルマーテストの結果だけでドライアイと判断するのではなく、目が乾く、ゴロゴロするなどの自覚症状があるかどうかも考慮して、総合的に診断する必要があります。

項目 内容
検査名 シルマーテスト
目的 涙の量が十分かどうかを調べる
方法 特殊な紙を下まぶたに挟んで5分間涙を吸収させ、濡れた長さを測る
判定基準 – 10mm以上:涙の量十分
– 5mm以下:ドライアイの可能性
注意点 – 涙の量は年齢とともに減少傾向
– 体調や環境によっても変化
– 結果と自覚症状を合わせて総合的に診断

ドライアイと診断されたら

ドライアイと診断されたら

涙の量を測るシルマーテストによって、涙の量が足りず目が乾きやすい状態であるドライアイと診断された場合、眼の乾燥を防ぎ、目の表面を保護するための治療が必要になります。

治療法としては、まず、薬局で購入できる市販薬も含め、様々な種類のものが販売されている人工涙液などの点眼薬を使用する方法があります。人工涙液は、不足している涙を補い、目の表面を潤すことで、乾燥や異物感を軽減する効果があります。点眼薬を使う頻度は、症状の程度や使用する点眼薬の種類によって異なりますので、医師の指示に従うようにしましょう。

また、涙の排出口である涙点に、シリコン製の小さな栓をして、涙が目の表面から流れ出ていくのを防ぐことで、涙の量を保つ治療法もあります。この治療法は、点眼薬による治療効果が不十分な場合に検討されます。

さらに、日常生活では、エアコンの風が直接目に当たらないようにするパソコンなどの画面を長時間見続けないようにする意識してまばたきをするなど、目の乾燥を悪化させる要因を減らすように心がけることが大切です。

これらの治療法や生活習慣の改善を組み合わせることで、ドライアイの症状を和らげることができます。眼科医の指示に従って適切な治療を行い、快適な視界を保つようにしましょう。

治療法 説明
人工涙液の点眼 不足した涙を補い、目の表面を潤すことで、乾燥や異物感を軽減する。薬局で購入できる市販薬も含め、様々な種類がある。
涙点プラグ 涙点にシリコン製の小さな栓をして、涙が目の表面から流れ出ていくのを防ぐことで、涙の量を保つ。点眼薬による治療効果が不十分な場合に検討される。
生活習慣の改善 エアコンの風が直接目に当たらないようにする、パソコンなどの画面を長時間見続けないようにする、意識してまばたきをするなど、目の乾燥を悪化させる要因を減らす。