見えてる?見えてない?脳波で視覚を測る!

見えてる?見えてない?脳波で視覚を測る!

眼のことを教えて

先生、「視覚誘発電位」ってなんですか?難しそうな言葉でよくわかりません。

眼の研究家

そうだね。「視覚誘発電位」は少し難しい言葉だけど、簡単に言うと、目に光が入ってきたときに、脳がどのように反応しているかを調べるための検査だよ。

眼のことを教えて

脳の反応を調べる検査なんですか?

眼の研究家

そうだよ。 目に光が入ると、その信号が脳に伝わって、私たちは「見えている」と感じるんだけど、その時の脳の電気的な活動を測っているんだ。視覚に問題がないか、脳に異常がないかを調べるのに役立つんだよ。

視覚誘発電位とは。

「視覚誘発電位」っていうのは、目の中にある光を感じる細胞に光が当たると、電気のような刺激が起きて、それが脳みそにある視覚を処理する場所に伝わって、電気が変化することです。 これは脳波の一種で、VEPって略して言ったりもします。

視覚の状態を測る脳波検査

視覚の状態を測る脳波検査

視力検査というと、文字盤を見て「右、左」と答える光景を思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。もちろん、この検査方法は私たちの視力を測る上で大切な検査です。しかし、目に見える情報が、どのように脳に伝わって処理されているかを知るためには、視力検査だけでは不十分な場合があります。

そこで近年注目されているのが、脳波検査を用いた視覚の状態の測定です。脳波検査は、頭に電極を付けて脳の活動を電気信号として記録する検査です。特別な光や模様を見せることで、視覚情報に反応して生じる脳波を測定します。

この検査では、視神経や脳の視覚野と呼ばれる部分の働きを調べることができます。視力検査では発見が難しい、視神経の異常や視覚情報処理の遅延なども、脳波検査によって明らかになることがあります。

例えば、視力自体は正常範囲でも、脳波検査の結果、視覚情報処理に時間がかかっていることが分かれば、見え方に違和感を感じている原因を特定する手がかりになります。このように、脳波検査は、従来の検査では分からなかった視覚の状態を明らかにし、より的確な診断と治療に役立つことが期待されています。

検査方法 目的 メリット
視力検査 視力の測定 視力低下の確認
脳波検査 視覚情報処理の測定 – 視神経の異常や処理の遅延を発見
– 視力検査では分からない原因特定に繋がる
– より的確な診断と治療に役立つ

視覚誘発電位とは?

視覚誘発電位とは?

– 視覚誘発電位とは?

視覚誘発電位(VEP)とは、視力検査などでは評価できない、目から脳に至るまでの視覚情報の伝わり方を調べる検査です。

私たちの目は、光を感じると、その情報を電気信号に変換して脳に伝えます。この電気信号が、視神経を通り、脳の視覚中枢に届くことで、私たちは「ものを見ている」と認識しています。

視覚誘発電位検査では、脳波計を用いて、この電気信号が視覚経路を伝わっていく様子を記録します。具体的には、点滅する光や模様が変化する画面など、特定のパターンの視覚刺激を与えながら、頭皮に装着した電極で脳波を測定します。そして、刺激に対する脳の反応を分析することで、視神経や脳の視覚野など、視覚経路のどこかに異常がないかを調べることができるのです。

視覚誘発電位検査は、視力低下や視野欠損などの症状がある場合、その原因を特定するために役立ちます。例えば、視神経炎、視神経萎縮、脳腫瘍などが疑われる場合などに実施されます。また、乳幼児など、視力検査が難しい場合でも、客観的なデータを得られるという利点もあります。

項目 内容
検査名 視覚誘発電位(VEP)
目的 目から脳に至るまでの視覚情報の伝わり方を調べる。視力検査などでは評価できない部分の検査。
方法 点滅する光や模様が変化する画面など、特定のパターンの視覚刺激を与えながら、頭皮に装着した電極で脳波を測定する。
判定 刺激に対する脳の反応を分析することで、視神経や脳の視覚野など、視覚経路のどこかに異常がないかを調べる。
対象 視力低下や視野欠損などの症状がある場合、視神経炎、視神経萎縮、脳腫瘍などが疑われる場合、乳幼児など、視力検査が難しい場合

視覚誘発電位で何がわかる?

視覚誘発電位で何がわかる?

– 視覚誘発電位で何がわかる?視覚誘発電位検査とは、目に光などの視覚刺激を与えたときに、脳波計を用いて脳から発生する電気信号を測定する検査です。 この検査では、視覚情報が目から脳へ伝わる経路(視覚経路)の状態を調べることができます。 視覚誘発電位検査は、視神経炎、視神経萎縮、多発性硬化症など、視覚経路に異常をきたす様々な疾患の診断に役立ちます。例えば、視神経炎は、視神経に炎症が起こり、視覚情報が脳に伝わりにくくなる病気です。この病気では、視覚誘発電位の波形が正常よりも遅くなったり、小さくなったりするため、視神経炎の診断に非常に有用です。また、視覚誘発電位検査は、乳幼児や意識障害のある方など、言葉で視力や見え方を伝えることが難しい場合の視機能評価にも役立ちます。 さらに、視覚誘発電位検査は、患者さんの自覚症状に左右されずに、客観的な指標として視機能を評価できるという利点もあります。 視覚誘発電位検査は、視覚に関する様々な問題を明らかにする検査であり、多くの患者さんにとって役立つ可能性があります。

検査名 検査内容 検査目的 診断可能な病気 検査結果の例 利点
視覚誘発電位検査 目に光などの視覚刺激を与えたときに、脳波計を用いて脳から発生する電気信号を測定する検査 目から脳へ伝わる経路(視覚経路)の状態を調べる。視機能評価。 視神経炎、視神経萎縮、多発性硬化症など 視神経炎の場合:波形が正常よりも遅くなったり、小さくなったりする。 患者さんの自覚症状に左右されずに、客観的な指標として視機能を評価できる。乳幼児や意識障害のある方など、言葉で視力や見え方を伝えることが難しい場合の視機能評価にも役立つ。

検査を受ける際の注意点

検査を受ける際の注意点

– 検査を受ける際の注意点

視覚誘発電位検査は、視覚の働きを調べる検査です。視神経や脳の視覚中枢に異常がないかを調べることができます。検査を受けるにあたって、いくつか注意点があります。

まず、検査の準備として、当日は整髪料やヘアオイルなどは使用しないでください。これらは電極の取り付けを妨げ、正確な測定をできなくする可能性があります。また、コンタクトレンズを使用している場合は、検査前に外すようにしてください。眼鏡を使用している場合は、指示に従ってください。

検査中は、リラックスして座り、指示に従って目を開けたり閉じたりしてください。検査中は、画面上にチェッカーボードのような模様や、点滅する光がでてきます。これらの刺激に対して、まぶしさや軽い違和感を感じることがありますが、検査自体は痛みを伴うものではありませんのでご安心ください。検査時間は30分から1時間程度を予定しています。

検査の結果は、後日、医師から詳しく説明があります。視覚誘発電位検査は、視神経炎や緑内障などの早期発見に役立ちます。目の症状がある方や、視覚に不安を感じている方は、一度、眼科医に相談することをおすすめします。

注意事項 詳細
整髪料・ヘアオイル 使用しない
コンタクトレンズ 検査前に外す
眼鏡 指示に従う
検査中の様子 リラックスして座り、指示に従って目を開けたり閉じたりする
検査中の感覚 まぶしさや軽い違和感を感じる場合があるが、痛みはない
検査時間 30分~1時間程度
検査結果 後日、医師から説明