眼科の検査機器:フォトスリット
眼のことを教えて
先生、『フォトスリット』ってなんですか? 写真と関係あるんですか?
眼の研究家
なるほど。『フォト』は写真と関係あるけど、ここでは『光』という意味合いが強いかな。スリットは、細い隙間のこと。つまり、フォトスリットは『細い光』のことだよ。
眼のことを教えて
細い光? どうして細い光を使うんですか?
眼の研究家
細い光を使うことで、目の表面だけでなく、奥深くまで観察できるようになるんだ。例えれば、部屋の奥までよく見るために、懐中電灯で照らすイメージだよ。
フォトスリットとは。
{ “rewritten”: “『フォトスリット』は眼科で使う『細隙灯顕微鏡』のことです。細い線のような光を目に当てて、角膜、結膜、前房、虹彩、水晶体、網膜など、目の様々な部分を詳しく観察することができます。” }
フォトスリットとは
– フォトスリットとはフォトスリットは、眼科で目の検査に広く使われている機械です。正式には「細隙灯顕微鏡」と言い、名前の通り、細い線状の光を目に当て、その反射光を使って目の表面から奥の方までを調べることができます。顕微鏡という名前の通り、目を大きくして見ることができるので、普段の診察では見つけるのが難しい小さな異常も見つけることが得意です。フォトスリット検査では、まずあご台に顎を乗せて頭を固定し、医師が目の前にある顕微鏡をのぞきながら、スリット状の光を目に当てます。この光は、幅や角度、色などを変えることができるため、医師は検査したい部分に合わせて光を調整します。例えば、まぶたの裏側や、角膜、水晶体、網膜など、目の様々な部分を詳しく観察することができます。さらに、眼圧を測る検査や、目の奥に薬を入れる治療にも使われます。フォトスリット検査は、痛みや不快感がほとんどない検査です。検査時間は、片目あたり5分程度です。ただし、散瞳薬を使った検査の場合には、検査後しばらくの間、まぶしさが残ったり、ピントが合いづらくなったりすることがあります。
項目 | 内容 |
---|---|
正式名称 | 細隙灯顕微鏡 |
原理 | 細い線状の光を目に当て、その反射光を使って目の表面から奥の方までを調べる |
特徴 | 目を大きくして見ることができるため、小さな異常も見つけることが得意 |
検査方法 | あご台に顎を乗せて頭を固定し、医師がスリット状の光を目に当てる |
光の調整 | 幅、角度、色などを変えることができる |
観察部位 | まぶたの裏側、角膜、水晶体、網膜など、目の様々な部分 |
その他用途 | 眼圧を測る検査、目の奥に薬を入れる治療 |
痛み | ほとんどない |
検査時間 | 片目あたり5分程度 |
散瞳薬使用時の副作用 | まぶしさが残る、ピントが合いづらくなる |
観察できる部位
眼科では、目の奥を詳しく調べるために、「フォトスリットランプ」と呼ばれる特殊な顕微鏡を使用します。この検査では、目の中に細い光のスリットを照射し、その反射光によって目の様々な部分を拡大して観察します。
フォトスリットランプを使用すると、目の表面に近い部分から奥の方まで、様々な部位を観察することができます。例えば、角膜であれば、傷や炎症の有無、透明度などを調べることができます。また、まぶたの裏側にある結膜も観察でき、充血や腫れがないかなどを確認します。
さらに、角膜と水晶体の間にある前房と呼ばれる空間も観察可能です。前房は、通常は無色透明の液体で満たされていますが、炎症が起こると濁ったり、細胞の数が変化したりすることがあります。
虹彩は、瞳孔の周りにある茶色や青色など、色のついた部分です。虹彩を観察することで、炎症や腫れがないか、形に異常がないかなどを調べます。
水晶体は、カメラのレンズのように光を集め、ピントを合わせる役割を担っています。観察することで、白く濁っていないか(白内障)、位置がずれていないかなどを確認します。
奥にある硝子体は、眼球の大部分を占めるゼリー状の組織です。硝子体に濁りがないか、出血や炎症がないかを調べます。
そして、眼の奥にある網膜は、カメラのフィルムのような役割を果たしており、光を感じて脳に信号を送っています。網膜を観察することで、血管の状態や、病気によって変化がないかを調べます。
このように、フォトスリットランプ検査は、様々な眼の疾患の早期発見や診断に非常に役立っています。
目の部位 | 役割・特徴 | フォトスリットランプ検査でわかること |
---|---|---|
角膜 | 目の表面を覆う透明な膜 | 傷や炎症の有無、透明度 |
結膜 | まぶたの裏側を覆う膜 | 充血や腫れの有無 |
前房 | 角膜と水晶体の間にある空間 | 炎症の有無(濁り、細胞数の変化) |
虹彩 | 瞳孔の周りにある色のついた部分 | 炎症や腫れの有無、形の異常 |
水晶体 | カメラのレンズのように光を集め、ピントを合わせる | 白濁(白内障)、位置の異常 |
硝子体 | 眼球の大部分を占めるゼリー状の組織 | 濁り、出血、炎症の有無 |
網膜 | カメラのフィルムのように光を感じて脳に信号を送る | 血管の状態、病気による変化 |
検査の様子
目の検査のひとつであるフォトスリット検査は、目の奥の状態まで詳しく調べるために欠かせない検査です。
検査を受ける際は、まず顎台に顎を乗せ、額を固定します。
これは、検査中に頭が動いてしまうのを防ぎ、正確な検査結果を得るためにとても大切なことです。
医師はスリット状の光を目に当てながら、顕微鏡を使って目の奥をくまなく観察していきます。
検査中は、医師から「上を見てください」「右を見てください」といった指示が出ることがありますので、指示に従って下さい。
基本的には、リラックスした状態で目を開けていれば問題ありません。
検査自体は痛みを伴うことはありませんので、安心して受けていただけます。
検査項目 | 内容 | 備考 |
---|---|---|
フォトスリット検査 | 目の奥の状態を詳しく調べる検査 | |
検査の準備 | 顎台に顎を乗せ、額を固定する | 検査中に頭が動いてしまうのを防ぐ |
検査方法 | 医師がスリット状の光を目に当て、顕微鏡で観察 | 医師の指示に従って目を動かす |
検査中の状態 | リラックスして目を開ける | 痛みは伴わない |
フォトスリットの重要性
– 眼の奥まで照らし出す!写真撮影でわかる病気のサイン写真撮影と聞くと、風景や人物を思い浮かべる方が多いかもしれません。しかし、眼科でも特殊なカメラを用いた写真撮影が役立っています。それがフォトスリット検査です。フォトスリット検査では、眼の奥まで光を当てて観察することができます。ちょうど、暗い部屋に懐中電灯で光を当てるように、目の表面だけでなく、水晶体や網膜といった内部の状態まで詳しく調べることができるのです。この検査の大きな利点は、多くの眼の病気を早期に発見できることです。例えば、緑内障、糖尿病網膜症、網膜剥離など、自覚症状が出にくく、放置すると視力低下に繋がる病気も、フォトスリット検査で早期発見・治療が可能になります。さらに、検査自体は短時間で終わり、痛みもありません。点眼薬で瞳孔を開く場合もありますが、検査時間は5分程度です。患者さんの負担が少ないことも、フォトスリット検査の特徴です。眼の健康を守るためには、定期的な検査が欠かせません。自覚症状がない場合でも、年に一度は眼科を受診し、フォトスリット検査を受けるようにしましょう。早期発見、早期治療は、視力低下や失明のリスクを減らし、目の健康を長く保つために非常に重要です。
検査名 | フォトスリット検査 |
---|---|
検査内容 | 眼の奥まで光を当てて観察する検査 |
利点 | 多くの眼の病気を早期に発見できる 検査時間が短く、痛みがない |
検査でわかる病気 | 緑内障、糖尿病網膜症、網膜剥離など |
検査頻度の目安 | 年に一度 |