強度近視とは？

強度近視とは？

近視の分類

– 近視の深さによる分類近視とは、遠くにあるものがぼやけて見えやすい状態を指します。このぼやけ具合は人によって異なり、その度合いによって近視はいくつかの段階に分類されます。一般的に、-3.00ジオプター未満を軽度近視と呼びます。軽度近視では、日常生活で大きな支障を感じることは少なく、遠くを見る時だけ眼鏡をかける方もいます。-3.00ジオプター以上、-6.00ジオプター未満は中等度近視に分類されます。中等度になると、黒板の文字が見えにくくなったり、車の運転に支障をきたすなど、日常生活で不便を感じる場面が増えてきます。-6.00ジオプターを超えると強度近視とされ、裸眼では日常生活に大きな支障をきたします。さらに、-10.00ジオプターを超えるような場合は最強度近視とも呼ばれ、網膜剥離や緑内障といった目の病気を発症するリスクが高まるため、注意が必要です。このように、近視は単に視力が悪いというだけでなく、その度合いによって日常生活への影響や病気のリスクも大きく変わってきます。そのため、ご自身の近視の程度を正しく把握し、適切な対策をとることが重要です。

最強度近視の定義

目は私たちが外界の情報を得るために非常に大切な役割を担っています。その中でも、遠くの景色をはっきり、くっきりと見るためには適切な視力が必要です。しかし、中には視力が低く、遠くのものが見えにくいという方もいらっしゃいます。これを近視と言いますが、近視の中でも特に視力が低い状態を強度近視と呼びます。

強度近視は、単に遠くのものが見えにくいだけでなく、日常生活にも大きな影響を及ぼす可能性があります。例えば、信号機や標識が見えにくいため、外出時に不安を感じたり、自動車の運転免許を取得することが難しくなったりする場合もあります。また、強度近視は視力低下だけでなく、網膜剥離や緑内障などの目の病気を併発するリスクも高いため注意が必要です。

では、具体的にどの程度の視力低下であれば強度近視と診断されるのでしょうか。一般的には、眼鏡やコンタクトレンズを装用しても視力が0.1に満たない場合や、近視の度数が-10.0ジオプターを超える場合に強度近視と診断されます。

強度近視は、遺伝や環境など様々な要因が複雑に絡み合って発症すると考えられており、現代の医学では根本的な治療法が確立されていません。そのため、強度近視と診断された場合は、医師の指示に従って定期的な検査を受けることや、日常生活で目に負担をかけすぎないことが大切です。

最強度近視の原因

私たちは、眼球の中にある水晶体と角膜という二つのレンズを通して光を集め、網膜に像を結ばせることで物を見ることが出来ます。網膜に像が正しく結ばれないと、視界がぼやけてしまいます。
近視は、この網膜よりも手前で焦点が合ってしまうことで、遠くのものが見えにくくなる状態を指します。これは、眼球の長さが生まれつき長すぎる、あるいは水晶体や角膜の屈折力が強すぎることなどが原因です。
最強度近視は、近視の中でも特に視力が低い状態を指します。これは、眼球の長さが通常よりもさらに長くなってしまっていることが主な原因です。眼球が長くなると、網膜よりもずっと手前で焦点が合ってしまい、網膜にはぼやけた像が映ります。そのため、最強度近視の人は、眼鏡やコンタクトレンズを使用しても視力矯正が難しく、日常生活に支障をきたすこともあります。

最強度近視と目の病気のリスク

「強度近視」とは、単に視力の低さを示すだけでなく、目の健康全体に関わる重要なサインです。特に、最も度の強い「強度近視」は、網膜剥離、緑内障、黄斑変性症といった深刻な目の病気を引き起こすリスクを高めます。

強度近視では、眼球が異常に伸びてしまうことで、その内側にある光を感じる膜である網膜が薄く引き伸ばされます。薄くなった網膜は、ちょうど薄くなった布のように、破れやすく、穴が開きやすくなります。これが網膜剥離です。また、眼球が伸びることで、視神経に負担がかかり、視野が狭くなる緑内障のリスクも高まります。さらに、物を見るために重要な役割を果たす黄斑という部分が変性し、視力が低下する黄斑変性症も、強度近視と関連性が指摘されています。

これらの病気は、放置すると視力低下が進行し、失明に至る可能性もあるため、早期発見と早期治療が非常に重要です。強度近視と診断された場合は、定期的な眼科検診を受け、医師の指示に従うようにしましょう。

日常生活での注意点

視力が極端に低い状態である、最強度近視の方は、日常生活において様々な困難や注意すべき点があります。

例えば、車の運転は、標識や信号、対向車や歩行者などをいち早く認識することが安全確保に繋がりますが、視力が悪い場合は認識が遅れ、事故に繋がる危険性が高まります。そのため、運転免許の取得や更新には、視力に関する一定の基準が設けられています。最強度近視の方は、この基準を満たすことが難しい場合があります。
また、野球やサッカー、テニスなどのスポーツにおいても、遠くのボールや選手を正確に捉えることが求められますが、視力が悪い場合はパフォーマンスに影響が出やすくなります。場合によっては、眼鏡やコンタクトレンズの使用を検討する必要があります。
さらに、屋内や夜間など、暗い場所では視力が低下しやすくなります。そのため、段差や障害物につまずいて転倒したり、事故に遭ったりするリスクが高まります。外出する際は、周囲をよく確認し、足元に注意を払うことが重要です。

最強度近視は、失明などの深刻な症状を引き起こす可能性もあります。そのため、定期的な眼科検診を受け、医師の指示に従って適切なケアを行うように心がけましょう。