眼内コンタクトレンズとは?

眼内コンタクトレンズとは?

眼のことを教えて

先生、「眼内コンタクトレンズ」って、コンタクトレンズなのに目の中に入れるんですか?普通のコンタクトレンズとは違うんですか?

眼の研究家

いい質問だね!「眼内コンタクトレンズ」は、名前はコンタクトレンズだけど、私たちが普段使っているコンタクトレンズとは全く違うものなんだ。手術で目の中のレンズを入れる部分に埋め込むレンズのことで、 permanent lens手術とも呼ばれているんだよ。

眼のことを教えて

へえー!手術で入れるレンズなんですね。じゃあ、一度入れたらもう一生交換しなくていいんですか?

眼の研究家

基本的には半永久的に使えるものと考えられているよ。ただし、目の状態や、レンズの素材によっては、将来的に交換が必要になる可能性もあると言われているんだ。

眼内コンタクトレンズとは。

「眼内コンタクトレンズ」は、目に直接入れるレンズのことです。このレンズは、手術で目の中に埋め込むことで、視力を矯正します。別の言い方をすると、「有水晶体眼内レンズ」や「フェイキックIOL」とも呼ばれ、「ICL」や「アルチザン」といった種類があります。

眼内コンタクトレンズの概要

眼内コンタクトレンズの概要

眼内コンタクトレンズは、その名の通り、眼球の中に埋め込むレンズのことを指します。従来のコンタクトレンズのように、毎日のレンズの着脱やお手入れは必要ありません。一度眼内に埋め込むことで、半永久的に視力矯正効果を得ることが期待できます。

眼鏡やコンタクトレンズは、角膜の表面で光の屈折を調整することで視力を矯正します。一方、眼内コンタクトレンズは、水晶体よりもさらに奥にレンズを挿入することで、直接的に網膜に光を集める役割を担います。

この眼内コンタクトレンズは、近視や乱視の度合いが強く、レーシック手術が適さない方などにとって、新たな視力矯正の選択肢として注目を集めています。例えば、角膜の厚さや形状の問題でレーシック手術が受けられない方や、ドライアイが重症でコンタクトレンズの装用が困難な方などが挙げられます。

ただし、眼内コンタクトレンズは、眼球内に手術で挿入する必要があるため、合併症のリスクを伴う可能性もあります。そのため、眼科専門医による診察や検査、丁寧な説明を受けた上で、慎重に判断する必要があります。

項目 眼内コンタクトレンズ 従来のコンタクトレンズ・眼鏡
レンズの位置 水晶体よりも奥 角膜の表面
視力矯正効果 半永久的 一時的
メンテナンス 不要 必要 (洗浄、保存など)
対象者 – 近視や乱視の度合いが強く、レーシック手術が適さない方
– 角膜の厚さや形状の問題でレーシック手術が受けられない方
– ドライアイが重症でコンタクトレンズの装用が困難な方
– 近視、遠視、乱視の方
メリット – 半永久的な視力矯正効果
– 毎日のレンズの着脱やお手入れが不要
– 手軽に始められる
– 比較的安価
デメリット – 手術が必要
– 合併症のリスクがある
– レンズの紛失や破損の可能性
– 感染症のリスク
– ドライアイや眼精疲労のリスク

眼内コンタクトレンズの種類

眼内コンタクトレンズの種類

眼内コンタクトレンズは、目の内部に埋め込むレンズです。大きく分けて二つの種類があり、それぞれの特徴や向き不向きがあります。

一つ目は「有水晶体眼内レンズ」です。これは、元々ある水晶体の前側にレンズを挿入する方法です。メリットは、水晶体を残したまま手術を行うため、白内障などの目の病気が進行した場合でも、レンズを取り外して本来の治療を受けやすい点です。また、比較的調節機能が残るため、近くを見る際にも焦点が合いやすいという利点もあります。しかし、元々ある水晶体との距離が近いため、眼内レンズが挿入しにくいという側面もあります。

二つ目は「偽水晶体眼内レンズ」です。これは、白内障手術と同様に、元々ある水晶体を取り除いた後に、その代わりにレンズを挿入する方法です。メリットは、レンズの選択肢が幅広い点です。単焦点レンズだけでなく、遠近両方に対応した多焦点レンズなども選択できます。しかし、水晶体を取り除くため、調節機能を失ってしまうという側面もあります。そのため、老眼が進んでいない場合は、近くを見る際に眼鏡が必要となる場合もあります。

このように、眼内コンタクトレンズは種類によって特徴が大きく異なります。どちらのレンズが適しているかは、目の状態やライフスタイルによって異なるため、医師としっかり相談することが重要です。

種類 説明 メリット デメリット
有水晶体眼内レンズ 元々ある水晶体の前側にレンズを挿入 – 水晶体を残すため、病気の進行に対応しやすい
– 調節機能が比較的残るため、近くが見やすい
– 水晶体との距離が近く、挿入が難しい場合がある
偽水晶体眼内レンズ 白内障手術と同様、水晶体を取り除き、レンズを挿入 – レンズの選択肢が幅広い(単焦点、多焦点など) – 水晶体を取り除くため、調節機能を失う
– 老眼が進んでいない場合、近くを見る際に眼鏡が必要な場合がある

手術について

手術について

手術について

眼の中に小さなレンズを入れる手術は、通常、目薬による麻酔で行われます。この手術は片目につき、およそ15分から30分程度で終了します。

手術後は、視力の回復が早く、ほとんどの方が次の日には普段通りの生活に戻ることができます。しかし、手術後数日間は、医師の指示に従って、目薬をさすなどのケアを続けることが大切です。これは、手術後の経過を順調に進めるために非常に重要なことです。

項目 内容
手術時間 約15分から30分(片目)
麻酔方法 目薬による麻酔
手術後の回復 視力の回復が早く、ほとんどの方が次の日には普段通りの生活に戻ることが可能
手術後のケア 医師の指示に従って、目薬をさすなどのケアが必要

メリットとデメリット

メリットとデメリット

眼内コンタクトレンズには、従来のメガネやコンタクトレンズよりも優れた視力矯正効果が期待できるという大きな利点があります。これは、レンズを眼の中に直接入れることで、より網膜に近い位置で光を屈折させ、鮮明な像を結ぶことができるためです。また、一度手術を受ければ、基本的に半永久的に視力矯正効果が持続する点も魅力です。毎日のレンズケアや紛失の心配がなく、快適な生活を送ることができます。さらに、強度近視などの理由でレーシック手術が適さない場合でも、視力改善の可能性を追求できる選択肢となります。

一方で、眼内コンタクトレンズにはいくつかのデメリットも存在します。まず、手術費用が高額になる点が挙げられます。健康保険が適用されないため、経済的な負担が大きくなってしまいます。また、他の手術と同様に、眼内レンズの挿入手術には合併症のリスクが伴います。例えば、レンズが本来の位置からずれてしまう、眼内炎を発症する、白内障が進行するなどのリスクが考えられます。さらに、眼内コンタクトレンズは、一度挿入すると容易に取り出すことができません。そのため、将来的に新たな治療法が開発された場合でも、すぐに治療を受けられない可能性があります。手術を受ける際には、これらのメリットとデメリットをよく理解し、医師と十分に相談することが重要です。

メリット デメリット
・従来のメガネやコンタクトレンズよりも優れた視力矯正効果
・半永久的に視力矯正効果が持続
・レンズケアや紛失の心配がない
・強度近視などレーシック手術が適さない場合の選択肢
・手術費用が高額
・合併症のリスク(レンズのずれ、眼内炎、白内障など)
・容易に取り出すことができず、将来的な治療の選択肢が制限される可能性

適応と注意点

適応と注意点

眼内コンタクトレンズ治療は、視力回復のための画期的な治療法として注目されていますが、すべての方が対象となるわけではありません。 この治療法を受けるにあたっては、いくつかの重要な要素を考慮する必要があります。

まず、年齢は重要な要素です。一般的に、眼の成長が落ち着く18歳以上が適応とされています。また、白内障や緑内障などの目の病気がある場合は、治療法の選択に影響を与える可能性があります。さらに、ライフスタイルも重要な要素です。激しい運動や水泳などを頻繁に行う場合は、医師とよく相談する必要があります。

眼内コンタクトレンズ治療を検討する際には、経験豊富な眼科専門医との綿密な相談が不可欠です。医師は、患者様の目の状態、年齢、ライフスタイルなどを総合的に判断し、治療の適応性を判断します。また、治療に伴うリスクや合併症についても十分に説明を受け、理解することが重要です。

手術を受けた後も、定期的な眼科検診が欠かせません。医師は、眼の状態を継続的に観察し、問題があれば早期に発見し治療する必要があります。患者様自身も、目の状態の変化に注意し、異常を感じたらすぐに医師に相談することが大切です。

項目 詳細
年齢 一般的に18歳以上
目の病気 白内障や緑内障などは治療法の選択に影響する可能性あり
ライフスタイル 激しい運動や水泳などを頻繁に行う場合は要相談
その他 経験豊富な眼科専門医との綿密な相談、定期的な眼科検診が必要