最新の近視治療法！有水晶体眼内レンズとは？

最新の近視治療法！有水晶体眼内レンズとは？

有水晶体眼内レンズとは

– 有水晶体眼内レンズとは
眼の中のレンズである水晶体を取り除かずに、その前後にレンズを挿入して視力を矯正する手術に用いられるのが有水晶体眼内レンズです。
従来の眼内レンズ手術では、白内障などで濁ってしまった水晶体を取り除き、代わりに人工の眼内レンズを挿入していました。
一方、有水晶体眼内レンズは、健康な水晶体を残したまま、その前後にレンズを挿入します。
この手術の最大のメリットは、水晶体の調節機能を残せる可能性があることです。
水晶体は、厚さを変えることでピントを調節する役割を担っています。
従来の手術では水晶体を取り除いてしまうため、この調節機能は失われてしまいます。
しかし、有水晶体眼内レンズを用いることで、水晶体の調節機能を維持し、遠近両方の見え方を維持できる可能性が残されます。
ただし、誰もが有水晶体眼内レンズ手術を受けられるわけではありません。
適応条件やリスクなどを十分に理解した上で、医師とよく相談することが重要です。

有水晶体眼内レンズの種類

眼の中に挿入するレンズには、大きく分けて二つの種類があります。一つは後房型眼内レンズと呼ばれ、これは「眼内コンタクトレンズ」とも呼ばれることがあります。このレンズは、黒目の奥にある透明な水晶体と呼ばれるレンズと、その手前にある虹彩と呼ばれる部分の間に埋め込むようにして配置します。虹彩とは、茶色や青色など、目の色を決める部分のことです。もう一つは前房型眼内レンズと呼ばれ、こちらは虹彩と、眼球の一番外側にある透明な膜である角膜の間に挿入します。角膜は、黒目の表面を覆っている膜のことです。

後房型眼内レンズは、比較的歴史が長く、乱視の矯正には不向きである一方、白内障手術と同時に行うことができるなどのメリットがあります。前房型眼内レンズは、近年開発が進み、乱視矯正にも対応可能な一方、手術の難易度が比較的に高いなどの特徴があります。

このように、眼内レンズにはそれぞれ異なる特徴があります。そのため、ご自身の目に最適なレンズを選ぶためには、眼科医とよく相談し、検査結果などを踏まえて慎重に判断することが重要です。

後房型レンズ（ICL）の特徴

– 後房型レンズ（ICL）の特徴後房型レンズ（ICL）は、近年、視力矯正の選択肢として注目を集めている治療法です。従来のレーシック手術とは異なり、眼の中にレンズを挿入することで視力を矯正します。このレンズは、柔らかく柔軟性がある特別な素材で作られており、折りたたんだ状態で眼内に挿入することができます。そのため、手術の際に必要な切開は非常に小さく、体への負担が軽減されます。ICLは、眼の中の水晶体と虹彩の間に固定されるため、視界が非常に自然で、まるで裸眼のような感覚を取り戻せると言われています。また、レンズの安定性が高く、日常生活でズレたり外れたりする心配もほとんどありません。 さらに、ICLは、万が一、目に問題が生じた場合や、将来的に白内障などの目の病気を患った場合でも、レンズを取り外して元の状態に戻せるというメリットがあります。これは、他の視力矯正手術にはない、ICLならではの大きな利点と言えるでしょう。ICLは、安全性と効果の高さから、多くの人々に選ばれる視力矯正治療として、今後ますます普及していくことが予想されます。

前房型レンズ（アルチザン、アルチフレックス）の特徴

– 前房型レンズ（アルチザン、アルチフレックス）の特徴アルチザンやアルチフレックスは、眼の中に挿入して視力を矯正するレンズの中でも、その歴史は古く、長年にわたる実績があります。これらのレンズは、目の黒目の外側、角膜と水晶体の間にある空間（前房）に固定するタイプのレンズです。前房型レンズの大きなメリットは、角膜内皮細胞への影響が少ないという点です。角膜内皮細胞は、角膜の透明性を保つために重要な役割を果たしており、その数が減ってしまうと、視力に影響が出る可能性があります。アルチザンやアルチフレックスは、角膜内皮細胞が存在する角膜の裏側とは直接接触しないため、細胞への負担が少ないと考えられています。一方、前房型レンズは、眼の中でしっかりと固定されるように設計されています。これは、レンズがずれたり動いたりすることを防ぎ、安定した視力を得るために必要なことですが、同時に、レンズの取り外しが難しいという側面も持ち合わせています。そのため、将来、白内障手術が必要になった場合など、状況に応じて適切な処置を行う必要があり、綿密な計画と高度な技術が求められます。

有水晶体眼内レンズのメリットとデメリット

目の水晶体を残したまま、そのすぐ近くにレンズを挿入する手術が、有水晶体眼内レンズ移植術です。近年、この手術は、従来のレーシック手術とは異なるメリットから注目されています。

まず、第一に挙げられる利点は、角膜を削る必要がないという点です。レーシック手術では角膜を削って光の屈折率を調整しますが、有水晶体眼内レンズ移植術では、レンズを挿入することで視力矯正を行います。そのため、角膜が薄くレーシック手術が難しい方や、強度近視の方でも手術を受けられる可能性があります。

第二に、術後の回復が比較的早いという点が挙げられます。角膜を削らないため、体に負担が少なく、視力の回復も早い傾向にあります。 また、視界もより自然に近いと言われています。

しかしながら、有水晶体眼内レンズ移植術にも、他の手術と同様に感染症や炎症のリスクはつきまといます。また、費用が比較的高額になる点も考慮が必要です。

最終的には、メリットとデメリット、費用などを総合的に判断し、医師とよく相談した上で手術を受けるかどうかを決めることが重要です。

まとめ

近年、近視を治療する方法の一つとして、有水晶体眼内レンズという選択肢が注目されています。
これは、眼の中にレンズを挿入することで、光の屈折を調整し、近視を矯正するというものです。
従来のレーシック手術とは異なり、眼の組織を削る必要がないため、角膜が薄い方や強度近視の方でも治療を受けられる可能性があります。
また、レンズの種類によっては、老眼の予防や、将来的に白内障になった場合の治療にも対応できるというメリットもあります。

しかし、有水晶体眼内レンズによる治療は、すべての人に適応できるわけではありません。
眼の状態や体質によっては、手術が受けられない場合もあります。
また、他の手術と同様に、感染症や炎症などのリスクもゼロではありません。
さらに、レンズが体質に合わなかった場合や、位置がずれてしまった場合には、再手術が必要になる可能性もあります。

そのため、有水晶体眼内レンズによる治療を受けるかどうかは、メリットだけでなく、デメリットやリスクについても十分に理解しておくことが重要です。
そして、自分のライフスタイルや将来的なビジョン、医師からの説明などを総合的に考慮した上で、最終的には自身で慎重に判断するようにしましょう。