レーシックの進化を牽引するAMO社
眼のことを教えて
先生、「AMO社」ってよく聞くんですけど、どんな会社ですか?
眼の研究家
ああ、目の手術に使う機械を作っているアメリカの会社だよ。特に、レーシック手術で使う機械をたくさん作っているんだ。
眼のことを教えて
レーシックで使う機械って、具体的にどんなものですか?
眼の研究家
例えば、手術で目の表面を薄く削る時に使う機械や、削る厚さを測る機械などがあるよ。AMO社の機械は精度が高いことで知られていて、多くの病院で使われているんだ。
AMO社とは。
アメリカの医療機器メーカーである『AMO社』は、レーシック手術で欠かせない、目の表面を薄く削る際に使う器具や、視力を矯正する際に使う器具の多くを開発しています。この会社は、VISX社とIntralase社という会社を吸収合併しました。代表的な製品としては、イントラレースFS60(目の表面を薄く削るための器具)や、ビジックス・スター S4 IR(視力を矯正するための器具)などがあります。ちなみに、目の歪みを細かく測定するウェーブスキャン・ウェーブフロントという技術を使って、より確実な視力回復を目指す『アイレーシック』は、AMO社の登録商標であり、使用する機器やロゴ、手術名が統一されています。
アメリカの医療機器メーカー
アメリカに拠点を置くAMO社は、眼科医療機器の分野において、世界を牽引する企業として広く知られています。特に、視力矯正手術の一種であるレーシック手術で活躍する機器の開発と製造においては、AMO社の右に出るものはいません。その高い技術力と品質へのこだわりから生み出される製品は、世界中の眼科医から絶大な信頼を寄せられています。
AMO社は、常に患者さんのことを第一に考えた製品開発を行っており、より安全で効果の高い治療の実現を目指して、たゆまぬ努力を続けています。レーシック手術に必要な機器だけでなく、白内障手術や緑内障治療など、幅広い眼科疾患に対応する医療機器を提供することで、世界中の人々の目の健康に貢献しています。
革新的な技術と患者さん中心の姿勢を貫くAMO社は、これからも眼科医療の未来を照らし続けることでしょう。
項目 | 内容 |
---|---|
企業名 | AMO社 |
拠点 | アメリカ |
事業内容 | 眼科医療機器の開発と製造 |
主力製品 | レーシック手術関連機器、白内障手術機器、緑内障治療機器など |
特徴 | 高い技術力と品質へのこだわり、患者中心の製品開発 |
評価 | 世界中の眼科医から絶大な信頼 |
レーシック手術への貢献
視力回復手術の一つであるレーシック手術は、角膜に薄い膜状の部分を作り、レーザーを照射することで視力を矯正するというものです。このレーシック手術が広く普及するまでには、多くの企業の技術開発の貢献がありました。その中でも、AMO社は、レーシック手術における重要な技術革新を牽引してきた企業の一つと言えるでしょう。
初期のレーシック手術では、角膜に薄い膜状の部分を作るために、マイクロケラトームと呼ばれる医療用の刃物が主に用いられていました。しかし、マイクロケラトームを用いた方法では、どうしても医師の技術や経験に結果が左右されてしまうという側面がありました。AMO社は、この課題を克服するために、フェムトセカンドレーザーと呼ばれる極めて短いパルス幅を持つレーザーを用いた、新しい膜状の部分を作るための装置を開発しました。フェムトセカンドレーザーを用いることで、マイクロケラトームよりもさらに精密に、そして安全に角膜を切開することが可能となり、レーシック手術の安全性と精度の向上に大きく貢献しました。
AMO社は、レーシック手術の進化において、膜状の部分を作る技術だけでなく、レーザー照射による屈折矯正技術においても、重要な役割を果たしてきました。より正確で、患者さんの負担が少ないレーシック手術を実現するために、AMO社は常に技術革新に挑戦し続けています。
項目 | 従来技術 | AMO社の技術革新 | 効果 |
---|---|---|---|
角膜切開 | マイクロケラトームを使用 医師の技術・経験に結果が左右される |
フェムトセカンドレーザーを使用 極めて短いパルス幅で精密な切開が可能 |
安全性と精度の向上 |
レーザー照射 | – | 屈折矯正技術の開発 | 正確性向上、患者負担の軽減 |
企業合併による技術力強化
AMO社は、より高度な技術力を獲得し、レーシック手術の分野で確固たる地位を築くため、複数の企業買収を行いました。中でも重要なのは、VISX社とIntralase社の買収です。
VISX社は、目の角膜を削り、視力を矯正するエキシマレーザーを使った手術装置の開発で世界的に知られていました。AMO社はVISX社の技術力を取り入れることで、より安全で効果的な視力矯正手術の実現を目指しました。
Intralase社は、フェムトセカンドレーザーという非常に短いパルス光を出すレーザーを使った、角膜の flap (蓋)を作る装置の先駆的なメーカーでした。従来のレーシック手術では、角膜を削るためにマイクロケラトームという刃物を使っていましたが、Intralase社の技術により、レーザーを使ってより精密で安全にflapを作ることが可能になりました。
AMO社は、これらの企業を傘下に収めることで、レーシック手術に必要な機器を一貫して自社で開発・製造できる体制を整えました。 これは、レーシック手術の安全性、効果、そして患者さんの満足度を向上させるための重要な一歩となりました。そして、世界中の患者さんに最先端の視力矯正を提供するリーディングカンパニーとしての地位を確固たるものにしました。
買収企業 | 買収の目的/買収による効果 |
---|---|
VISX社 | – エキシマレーザーを使った手術装置の技術力獲得 – より安全で効果的な視力矯正手術の実現 |
Intralase社 | – フェムトセカンドレーザーを使った角膜flap作成装置の技術力獲得 – より精密で安全なflap作成の実現 |
代表的な製品群
AMO社を代表するレーシック機器として、イントラレースFS60とビジックス・スター S4 IRの二つが挙げられます。
まず、イントラレースFS60は、フェムトセカンドレーザーという非常に短いパルス幅を持つレーザーを用いて、角膜にフラップと呼ばれる薄い蓋を作る装置です。従来は、マイクロケラトームという刃物を使用してフラップを作成していましたが、イントラレースFS60を用いることで、より正確で安全にフラップを作成することが可能となりました。その結果、合併症のリスクを低減できることが期待されています。
一方、ビジックス・スター S4 IRは、エキシマレーザーという紫外線レーザーを用いて、角膜の形状を矯正し、視力を改善する装置です。この装置は、眼球の動きを正確に追尾するアイトラッキング機能を搭載しており、レーザー照射を常に正確な位置に行うことができます。さらに、眼の収差を測定し、それを補正する波面技術も搭載しており、患者さん一人ひとりの眼の状態に合わせた、より高精度な視力矯正を実現します。
イントラレースFS60とビジックス・スター S4 IRは、世界中の多くの眼科医に使用されており、これまで多くの患者さんの視力回復に貢献してきました。今後も、AMO社の技術革新により、より安全で効果の高い視力矯正治療が提供されることが期待されます。
機器名 | レーザーの種類 | 特徴 | メリット |
---|---|---|---|
イントラレースFS60 | フェムトセカンドレーザー | 角膜にフラップを作成する装置 | 従来の方法より正確で安全にフラップを作成できるため、合併症のリスクを低減できる。 |
ビジックス・スター S4 IR | エキシマレーザー | 角膜の形状を矯正し、視力を改善する装置 ・アイトラッキング機能搭載 ・波面技術搭載 |
眼球の動きを正確に追尾し、レーザー照射を常に正確な位置に行う。 眼の収差を測定し、それを補正することで、患者さん一人ひとりの眼の状態に合わせた、より高精度な視力矯正を実現する。 |
アイレーシックの商標登録
視力回復手術として広く知られるレーシック手術ですが、近年では、さらに進化した「アイレーシック」という手術方法も登場しています。
アイレーシックは、アメリカの医療機器メーカーであるAMO社が商標登録を行っている手術方法です。従来のレーシック手術では、近視や乱視の度数を矯正することだけを目的としていましたが、アイレーシックでは、「ウェーブスキャン」や「ウェーブフロント」といった専用の検査機器を使用することで、一人ひとりの目の微妙な歪みまでも測定し、より精密に矯正することが可能となりました。
従来のレーシック手術よりも、アイレーシックは、一人ひとりの目の状態に合わせたオーダーメイドの治療と言えます。そのため、手術後は、より自然でクリアな視界を得られることが期待できます。
ただし、アイレーシックはAMO社の登録商標であるため、手術を受ける際には注意が必要です。アイレーシック手術を行うためには、AMO社の認定を受けた医療機関である必要があります。また、使用される機器や手術の名称もAMO社によって厳密に管理されています。アイレーシック手術を希望する場合は、事前に医療機関に問い合わせ、AMO社の認定を受けているかを確認するようにしましょう。
項目 | レーシック | アイレーシック |
---|---|---|
特徴 | 近視や乱視の度数を矯正 | ウェーブスキャンやウェーブフロントを用いて目の歪みを精密に測定・矯正 |
メリット | – | より自然でクリアな視界を得られる |
注意点 | – | AMO社の認定医療機関、機器、手術名であることを確認 |