プールで流行する?「流行性角結膜炎」とは

プールで流行する?「流行性角結膜炎」とは

眼のことを教えて

先生、「流行性角結膜炎」ってどんな病気ですか?

眼の研究家

よくぞ聞いてくれました!「流行性角結膜炎」は、アデノウイルスというウイルスによって起こる、とても感染力が強い目の病気です。プールはもちろん、タオルの使い回しなどでも感染することがあります。

眼のことを教えて

そうなんですね!感染したら、どのくらいで治るんですか?

眼の研究家

個人差はありますが、大体2~3週間はかかりますね。感染してから症状が出るまでの潜伏期間も1~2週間ほどあります。しっかりと予防することが大切ですよ!

流行性角結膜炎とは。

「流行性角結膜炎」は、ある種のウイルスによって目を覆う薄い膜に炎症が起こる病気です。ウイルスをもらってから発症するまで1~2週間ほど、治るまでは2~3週間ほどかかります。この病気は「EKC」と略して呼ばれることもあります。

はじめに

はじめに

まぶしい太陽が降り注ぐ季節、プールや海での楽しい時間は、多くの人にとって待ち遠しいものです。しかし、それと同時に注意が必要となるのが、目の病気です。特に、夏場に流行する目の病気の一つに「流行性角結膜炎」があります。これは、アデノウイルスというウイルスによって引き起こされる、感染力が非常に強い目の病気です。

この病気にかかると、白目の部分が充血したり、目やにが出たり、涙が止まらなくなったりといった症状が現れます。また、まぶたが腫れてしまったり、目に強い痛みを感じたり、光がまぶしく感じたりすることもあります。さらに、症状が重症化すると、視力が低下してしまうケースも少なくありません。

流行性角結膜炎は、感染した人の涙や目やにに接触することによって感染します。プールの水やタオル、洗面用具などを介して、人から人へと感染が広がっていくケースが多く見られます。潜伏期間は5日から1週間程度とされており、感染してから発症するまでに時間がかかるのも特徴です。そのため、知らないうちに感染を広げてしまっている可能性もあり、注意が必要です。

病気 原因 症状 感染経路 潜伏期間
流行性角結膜炎 アデノウイルス
  • 白目の充血
  • 目やに
  • 涙が止まらない
  • まぶたの腫れ
  • 目の痛み
  • 光過敏
  • 視力低下 (重症化時)
  • 感染者の涙・目やにとの接触
  • プール、タオル、洗面用具などを介した感染
5日から1週間程度

流行性角結膜炎とは?

流行性角結膜炎とは?

– 流行性角結膜炎とは?流行性角結膜炎は、アデノウイルスというウイルスによって目に炎症が起こる感染症です。特に、アデノウイルス8型という型が主な原因となります。感染力が非常に強く、一度かかると、周りの人にうつしてしまう可能性が非常に高い病気です。この病気は、感染した人の涙や目やにに接触することによって感染します。例えば、感染者が触れたタオルやドアノブ、プールなどを介して、ウイルスが次々と人へとうつっていきます。 また、くしゃみや咳によって飛び散ったウイルスが目に入ることで感染することもあります。流行性角結膜炎にかかると、目の充血やかゆみ、痛み、涙目などの症状が現れます。さらに、まぶたが腫れたり、目やにがたくさん出たりすることもあります。これらの症状は、通常、数日から1週間程度続きます。この病気は、夏場にプールを介して流行することが多いため、「プール熱」とも呼ばれます。また、「はやり目」という別名でも知られています。

項目 内容
病名 流行性角結膜炎(プール熱、はやり目)
原因 アデノウイルス、特に8型
感染経路 – 接触感染(涙、目やに、タオル、ドアノブなど)
– 飛沫感染(くしゃみ、咳)
症状 – 目の充血
– かゆみ
– 痛み
– 涙目
– まぶたの腫れ
– 目やに
期間 数日~1週間程度
流行時期 夏場

主な症状

主な症状

– 主な症状
流行性角結膜炎にかかると、目が真っ赤に充血します。まるで血の色のように見えるほど、白目が赤くなる場合もあります。また、目ヤニや涙が過剰に分泌されるため、不快な思いをすることも少なくありません。さらに、まぶたが腫れ上がってしまい、目を開けるのもつらいと感じることがあります。

目の症状だけでなく、耳の前のリンパ節が腫れて痛みを伴うこともあります。これは、ウイルス感染と戦うためにリンパ節が活発に働くためです。症状が重症化すると、角膜が炎症を起こして白く濁ってしまい、視界がぼやけることがあります。視力にも影響が出る可能性があるため、注意が必要です。

症状 詳細
目の充血 白目が赤くなる、ひどい場合は血の色のようになる
目ヤニ・涙の増加 過剰に分泌され、不快感を伴う
まぶたの腫れ 目を開けるのがつらいほどの腫れ
耳の前のリンパ節の腫れ ウイルス感染への反応による腫れと痛み
角膜の炎症 重症化すると角膜が白く濁り、視界がぼやける。視力への影響も懸念される。

潜伏期間と治療期間

潜伏期間と治療期間

目の病気にかかった時、いつから病気にかかっていたのか、いつまで治療すれば良いのか、気になる方は多いでしょう。これは、病気の潜伏期間治療期間を考える上で重要な点です。

潜伏期間とは、体に病原体が侵入してから、実際に症状が現れるまでの期間のことです。目の病気の場合、この期間は病気の種類によって異なりますが、多くの場合、およそ1週間から2週間と言われています。つまり、今日目に違和感を感じていても、それは1~2週間前に病気にかかっていたことが原因である可能性もあるのです。

一方、治療期間は、症状が出てから、治療によって症状が改善し、完治するまでの期間のことです。これも病気の種類や症状の重さによって個人差がありますが、目の病気の場合、症状が治まるまでに2週間から3週間、場合によってはそれ以上かかることもあります。

このように、目の病気は、完治までに時間がかかる場合もあることを理解しておくことが大切です。自己判断で治療を中断せずに、医師の指示に従って、根気強く治療を続けるようにしましょう。

項目 期間 説明
潜伏期間 約1週間~2週間 病原体侵入から症状出現までの期間
治療期間 2週間~3週間 (場合によってはそれ以上) 症状出現から完治までの期間

予防と対策

予防と対策

流行性角結膜炎は、人から人へとうつりやすい病気です。そのため、感染を防ぐためには、日頃から予防に努めることが何よりも大切になります。

特に重要なのは、こまめな手洗いです。ウイルスは、感染者の目やにや涙などに触れた手を介して、自分の目や鼻、口から体内に侵入します。トイレの後や食事の前はもちろんのこと、外出から帰った時などにも、石鹸と流水を使って丁寧に手を洗いましょう。

また、タオルや洗面具を家族と共有することも、感染を広げてしまう原因となります。タオルや洗面具は、必ず個人で使い、家族と共有するのは避けましょう。もし、家族に感染者がいる場合は、洗濯物を別々に洗ったり、お風呂に入る時間をずらしたりするなど、他の家族への感染を防ぐための対策も必要です。

さらに、プールで感染するケースも多く見られます。プールの水は塩素消毒されていますが、ウイルスを完全に死滅させることはできません。プールへ行く際は、必ずゴーグルを着用し、目からウイルスが侵入するのを防ぎましょう。

もしも感染してしまった場合は、周りの人へうつさないように注意することが大切です。感染者の目やにや涙には、多くのウイルスが含まれています。そのため、感染者は、タオルや洗面具を家族と別にしたり、症状が重い場合は外出を控えるなどして、周りの人への感染拡大を防ぎましょう。

症状が治まっても、油断は禁物です。目やになどの症状が治まった後も、ウイルスはしばらくの間、体内に残っている場合があり、他の人にうつしてしまう可能性があります。完全にウイルスを体から追い出すためには、医師の指示に従って、最後までしっかりと治療を続けることが大切です。

予防方法 詳細
こまめな手洗い トイレの後、食事の前、外出後など、石鹸と流水で丁寧に手を洗う。
タオルや洗面具の共有を避ける 家族間でも、タオルや洗面具は個人で使用する。感染者がいる場合は、洗濯物を別々に洗ったり、お風呂の時間をずらす。
プールでのゴーグル着用 プールの水は塩素消毒されていても、ウイルスを完全に死滅させることはできないため、ゴーグルを着用する。
感染後の対策 タオルや洗面具を家族と別に使い、症状が重い場合は外出を控える。医師の指示に従って、最後までしっかりと治療を続ける。

まとめ

まとめ

流行性角結膜炎は、その名の通り、人から人へとうつりやすい目の病気です。 adenovirusという非常に感染力の強いウイルスが原因で、一度かかると完全に治るまでに長い時間がかかります。症状がつらいだけでなく、学校や職場を休まなくてはならないなど、日常生活にも大きな影響を与えます。

主な症状としては、目の充血、目やに、まぶたの腫れなどが見られます。 また、耳の前のリンパ節が腫れて痛みを感じることもあります。症状が進むと、まぶたの内側に白い膜のようなものができたり、角膜に濁りが生じて視力が低下したりする場合もあります。

流行性角結膜炎は、感染した人の涙や目やに、唾液などとの接触によって感染します。そのため、日頃から手洗いやうがいを徹底し、タオルの共用を避けるなど、基本的な衛生習慣を心がけることが重要です。 また、症状が出ている場合は、周りの人にうつさないよう、外出を控えたり、目を手で触らないようにしたりするなど、注意が必要です。

流行性角結膜炎はつらい病気ですが、適切な予防と治療を行うことで、重症化を防ぐことができます。目の充血や目やに、まぶたの腫れなどの症状が現れたら、自己判断せずに、早めに眼科を受診しましょう。

項目 詳細
病気の名前 流行性角結膜炎
原因 adenovirusというウイルス
感染経路 感染した人の涙、目やに、唾液などとの接触
症状 目の充血、目やに、まぶたの腫れ、耳の前のリンパ節の腫れ、まぶたの内側の白い膜、角膜の濁り、視力低下など
予防 手洗い、うがい、タオルの共用を避けるなど
注意点 症状がある場合は、外出を控え、目を触らない、眼科を受診する