プール熱の予防と対策

プール熱の予防と対策

眼のことを教えて

先生、『咽頭結膜熱』ってどんな病気ですか?プールでうつると聞いたことがあるんですが…

眼の研究家

そうだね。『咽頭結膜熱』は、ウイルスによって喉と目が炎症を起こす病気だよ。プールで感染することが多いから、『プール熱』とも呼ばれているね。

眼のことを教えて

喉と目が炎症を起こすんですね。どんな症状が出ますか?

眼の研究家

喉の痛みや発熱、目の充血や涙が出るなどの症状が出るよ。感染力が強いから、プールに入るのはもちろん、タオルの共用も避けて、しっかり予防することが大切だよ。

咽頭結膜熱とは。

「咽頭結膜熱」は、目に起きる病気の名前で、アデノウイルスというとても小さなばい菌の仲間の3型が原因で目が赤くなる病気です。ばい菌が入ってから症状が出るまでは5日から6日くらいで、症状が良くなった後も、しばらくの間は、ばい菌が体から出ていきます。プールで人にうつることが多く、のどが痛くなって高い熱が出るため、「プール熱」とも呼ばれています。英語では「Pharyngoconjunctival fever」と書き、略して「PCF」と言います。

咽頭結膜熱とは

咽頭結膜熱とは

– 咽頭結膜熱とは咽頭結膜熱は、アデノウイルスというウイルスに感染することで発症する病気です。その名前の通り、喉の奥にある咽頭と、目の表面を覆う結膜に炎症が起こるのが特徴です。主な症状として、喉の痛みや発熱が現れます。喉の痛みは、食事や飲み物を飲み込む際に強く感じることがあります。また、38度以上の高い熱が出ることも少なくありません。さらに、目の症状として、白目が充血したり、涙が止まらなくなったり、まぶたが腫れてしまうこともあります。これらの症状に加えて、咳や鼻水などの風邪によく似た症状が出ることもあります。咽頭結膜熱は、夏場に流行しやすい病気として知られています。これは、アデノウイルスが、プールの水など、水の中で長時間生きることができるためです。プールで感染するケースが多いため、「プール熱」と呼ばれることもあります。感染経路としては、ウイルスに汚染された水に触れたり、咳やくしゃみによって飛沫が体内に入ったりすることで感染します。 また、タオルや食器の共用によっても感染することがあります。咽頭結膜熱は、特効薬がないため、症状を和らげるための治療が中心となります。十分な休養と水分補給を心がけ、医師の指示に従って適切な処置を受けましょう。

項目 内容
病名 咽頭結膜熱(プール熱)
原因 アデノウイルス感染
症状 ・喉の痛み
・発熱(38度以上)
・目の充血
・涙目
・まぶたの腫れ
・咳
・鼻水
流行時期 夏場
感染経路 ・ウイルスに汚染された水との接触
・咳やくしゃみによる飛沫感染
・タオルや食器の共用
治療法 特効薬なし。症状を和らげるための対症療法が中心。

主な感染経路

主な感染経路

咽頭結膜熱は、感染力が非常に強い病気として知られています。主な感染経路は、感染者の咳やくしゃみによって飛び散るウイルスを含む droplets(飛沫)を吸い込むことです。また、感染者がくしゃみや咳を押さえた手で触れた場所に触れた後、自分の目や口、鼻などを触ることで、ウイルスが体内へ侵入することもあります。

特に、プールは感染のリスクが高い場所です。プールでは、ウイルスを含む水が目や口に入ることによって感染することがあります。これは、プールの水が塩素消毒されていても、完全にウイルスが死滅するわけではないためです。

さらに、タオルの共用など、日常生活での接触によっても感染することがあります。咽頭結膜熱は、症状が治まった後も、数週間から数ヶ月にわたってウイルスが排出されることがあるため、周囲に感染を広げないよう注意が必要です。

感染経路 詳細
飛沫感染 感染者の咳やくしゃみによって飛び散るウイルスを含む droplets(飛沫)を吸い込むこと。
接触感染 感染者が触れた場所を介して感染すること。(例:ドアノブ、タオル)
プールでは、ウイルスを含む水が目や口に入ることによって感染。

潜伏期間と症状

潜伏期間と症状

咽頭結膜熱は、その名の通り、喉の痛みと目の充血を主な症状とする感染症です。 人にうつってから症状が現れるまでの潜伏期間は5日から6日ほどで、その後、比較的急激に発熱、喉の痛み、目の症状が現れます。

発熱は39度以上の高熱になることもあり、特に幼児は熱が高くなりがちです。喉の痛みは、食事や飲み物を飲み込むのを嫌がるほど強くなる場合もあります。また、白目が充血したり、目に痛みを感じたり、涙が止まらなくなったりするなど、様々な目の症状が現れます。

その他、頭痛や体がだるい、食欲がないといった症状を伴うこともあります。特に乳幼児の場合、高熱に伴って痙攣を起こしたり、中耳炎を併発したりすることがあるので注意が必要です。

これらの症状は通常1週間程度で治まりますが、目の充血や異物感を訴える場合、数週間続くこともあります。

症状 詳細
潜伏期間 5日から6日
発熱 39度以上の高熱になることもある。幼児は特に高熱になりやすい。
喉の痛み 食事や飲み物を飲み込むのが困難になるほどの痛みが出る場合もある。
目の症状 白目の充血、目の痛み、涙が止まらないなど。数週間続く場合もある。
その他の症状 頭痛、倦怠感、食欲不振など。乳幼児は高熱による痙攣、中耳炎を併発する可能性もある。
症状の期間 通常1週間程度で治まる。

治療方法

治療方法

– 治療方法残念ながら、咽頭結膜熱を引き起こすウイルスを直接やっつける薬はありません。そのため、治療の中心は、熱や喉の痛み、目の充血といった症状を和らげる対症療法となります。例えば、高い熱が出た場合には解熱剤を使って熱を下げます。喉の痛みには、痛みを抑える鎮痛剤を使用します。また、目が充血したり、痛みを感じたりする場合には、点眼薬を用いることがあります。咽頭結膜熱はウイルスによって起こる病気なので、安静にして体の抵抗力を高めることが最も重要です。十分な水分を摂るように心がけましょう。症状が重い場合や、症状が長引く場合には、自己判断せずに必ず医師の診察を受けてください。医師の指示に従って適切な治療を受けるようにしましょう。咽頭結膜熱はウイルス感染症ですが、症状が弱まっている時に、細菌に感染してしまうことがあります。このような細菌による二次感染を防ぐために、医師の指示なしに抗生物質を使用することは避けてください。

症状 治療法
解熱剤
喉の痛み 鎮痛剤
目の充血、痛み 点眼薬
だるさ 安静

予防対策

予防対策

– 予防対策

咽頭結膜熱は、人から人へとうつりやすい病気であるため、予防することがとても大切です。

こまめな手洗いは、最も効果的な予防策の一つです。特に、プールから上がった後や食事の前、トイレの後などは、石鹸を使って丁寧に手を洗いましょう。

タオルをみんなで一緒に使うことは避け、自分専用のタオルを使いましょう。また、目や口をむやみに触らないようにすることも大切です。

咽頭結膜熱にかかった人が周りにいる場合は、なるべく近づかないようにしましょう。たくさんの人が集まる場所には、なるべく行かないようにすることも予防に繋がります。

十分な睡眠をとり、栄養バランスの取れた食事を心がけ、体の抵抗力を高めることも、咽頭結膜熱の予防に効果的です。

咽頭結膜熱が流行している時期には、特に注意が必要です。これらの予防対策をしっかりと実践し、健康に過ごしましょう。

予防対策 詳細
こまめな手洗い プール後、食事前、トイレ後などに石鹸で丁寧に手を洗う。
タオルの使い分け 自分専用のタオルを使う。
目や口を触らない むやみに触らないようにする。
患者の回避 咽頭結膜熱にかかった人には近づかない。
人混みを避ける たくさんの人が集まる場所にはなるべく行かない。
抵抗力を高める 十分な睡眠、栄養バランスの取れた食事を心がける。