ものもらい~原因と対策~
眼のことを教えて
先生、「めばちこ」って、どういう意味ですか?
眼の研究家
「めばちこ」は、まぶたにできるできもので、細菌の感染が原因で起こるんだよ。まぶたの縁や内側に炎症が起きるのが特徴だね。
眼のことを教えて
まぶたの縁や内側…ということは、目の中に入ってくることもあるんですか?
眼の研究家
「めばちこ」は、まぶたにできるものだから、目の中に入ってくることはないよ。ただし、目を触ると細菌が入ってしまって、悪化したり、長引いたりすることがあるので気をつけようね。
めばちことは。
「めばちこ」は、目にできるできもので、ばい菌が入ることによって起こります。ものもらいと同じものです。まぶたのふちや内側に炎症が起こります。
ものもらいとは
– ものもらいとはものもらいは、まぶたの縁にある皮脂腺や汗腺に細菌が入り込んで炎症を起こす、よくある目の病気です。特に、まつげの生え際にできやすいのが特徴です。まぶたが赤く腫れ上がり、痛みを伴うことがあります。ものもらいには、大きく分けて二つの種類があります。一つは、まつげの生え際にある皮脂腺に起こる「外麦粒腫(がいばくりゅうしゅ)」と呼ばれるものです。これは、一般的に「ものもらい」と呼ばれるものと同じです。もう一つは、まぶたの裏側にあるマイボーム腺に起こる「内麦粒腫(ないばくりゅうしゅ)」で、こちらは「霰粒腫(さんりゅうしゅ)」とも呼ばれます。ものもらいの原因となる細菌は、黄色ブドウ球菌というものが一般的です。この細菌は、私たちの皮膚や鼻の中に常在しているものですが、免疫力が低下したり、目を触る習慣があったりすると、目に感染しやすくなります。一般的に、ものもらいは命に関わるような深刻な病気ではありません。しかし、適切なケアや治療を行わないと、症状が悪化したり、再発を繰り返したりすることがあります。また、まれに、ものもらいが原因で、まぶた全体が腫れてしまうこともあります。そのため、ものもらいかなと思ったら、自己判断せずに眼科を受診し、医師の指示に従うようにしましょう。
分類 | 外麦粒腫 | 内麦粒腫 |
---|---|---|
別名 | ものもらい | 霰粒腫(さんりゅうしゅ) |
発生場所 | まつげの生え際にある皮脂腺 | まぶたの裏側にあるマイボーム腺 |
原因菌 | 黄色ブドウ球菌 | 黄色ブドウ球菌 |
症状 | まぶたの腫れ、痛み | まぶたの腫れ、痛み |
ものもらいの原因
ものもらいは、まぶたにある脂を出す腺や、まつげの毛根に細菌が感染することで起こる炎症です。ものもらいの原因として最も多いのは、黄色ブドウ球菌という細菌です。
この細菌は、普段から私たちの皮膚や髪の毛、鼻の穴などに住み着いていて、健康な状態であれば特に害はありません。しかし、体調を崩したり、睡眠不足や過労などで免疫力が低下すると、細菌に対する抵抗力が弱まります。その結果、黄色ブドウ球菌がまぶたの腺や毛根に侵入し、増殖することで炎症を引き起こし、ものもらいを発症してしまうのです。
また、目を触る習慣も、ものもらいのリスクを高める要因となります。私たちの手に付着した黄色ブドウ球菌が、目を触ることで目に侵入しやすくなるためです。特に、コンタクトレンズを使用する人は、レンズの装着やケアの際に注意が必要です。
さらに、化粧品や汚れた手で目を触れることも、細菌の侵入を許してしまう原因となります。ものもらいを予防するためには、日頃から手洗いをしっかり行い、目を清潔に保つことが重要です。
原因 | 詳細 |
---|---|
黄色ブドウ球菌の感染 | – 皮膚や髪の毛、鼻の穴などに常在する – 免疫力が低下すると、細菌に対する抵抗力が弱まり、感染しやすくなる |
目を触る習慣 | – 手についた細菌が目に入ることで感染 – 特にコンタクトレンズの使用時は注意が必要 |
化粧品や汚れた手で目を触れる | – 細菌の侵入を許してしまう |
ものもらいの症状
ものもらいになると、まぶたに様々な症状が現れます。 最も一般的な症状は、まぶたの腫れ、赤み、痛みです。これらの症状は、まぶたにあるマイボーム腺や汗腺、まつげの毛根に細菌が感染することで起こります。感染した部分は炎症を起こし、赤く腫れ上がって痛みを感じます。
また、かゆみ、涙目、異物感、まぶたが重く感じるなどの症状が出ることもあります。これらの症状は、炎症によって周囲の組織が刺激されることで起こります。さらに症状が進むと、膿が溜まって白い点が見えるようになることもあります。そして、この白い点は、自然に破れて膿が出てくることもありますが、無理に膿を出そうとすると、症状が悪化したり、周囲に感染が広がったりする可能性があるので、控えるようにしましょう。ものもらいの症状は、通常数日で軽快しますが、症状が長引いたり、悪化したりする場合は、眼科を受診するようにしましょう。
症状 | 原因 | 備考 |
---|---|---|
まぶたの腫れ、赤み、痛み | まぶたのマイボーム腺、汗腺、まつげの毛根の細菌感染による炎症 | 最も一般的な症状 |
かゆみ、涙目、異物感、まぶたの重さ | 炎症による周囲組織への刺激 | |
白い点(膿) | 炎症の進行 | 自然に破れて膿が出る場合もあるが、無理に膿を出すのはNG |
ものもらいの治療
ものもらいは、まぶたにある脂や汗を出す腺に細菌が感染して起こる、よくある目の病気です。ほとんどの場合、1週間から2週間ほどで自然に治りますが、症状を和らげたり、悪化を防いだりするために、適切な治療を行うことが大切です。
ものもらいの治療で、一般的に効果があるのは温罨法です。清潔なタオルやガーゼを、少し熱めのお湯に浸して軽く絞り、1日に数回、5分から10分程度、患部に優しく当てて温めます。温めることで、血の巡りが良くなり、膿が出やすくなる効果が期待できます。
市販の目薬や軟膏の中には、ものもらいの症状を和らげる効果が期待できるものもありますが、自己判断で使用するのは避けましょう。医師や薬剤師に相談し、自分の症状に合ったものを使用することが大切です。
ものもらいは、適切な治療を行えば、多くの場合、跡を残さずに治ります。しかし、症状が重い場合や、なかなか治らない場合には、眼科を受診しましょう。医師の診断のもと、抗菌薬の点眼薬や内服薬が処方されることもあります。
項目 | 説明 |
---|---|
原因 | まぶたの脂や汗を出す腺への細菌感染 |
自然治癒 | 1週間から2週間ほどで自然に治癒することが多い |
一般的な治療法 | 温罨法(1日数回、5分から10分程度、温めたタオルやガーゼを患部に当てる) |
市販薬の使用 | 自己判断を避け、医師や薬剤師に相談の上、適切なものを選択 |
医療機関受診の目安 | 症状が重い場合や、なかなか治らない場合 |
医療機関での治療 | 抗菌薬の点眼薬や内服薬の処方 |
ものもらいの予防
目の縁やまつげの付け根にできる、赤く腫れた痛みが特徴の「ものもらい」。これは、細菌感染によって引き起こされることが多いですが、日頃の心がけで予防できることをご存知ですか?
ものもらい予防の鍵は、何よりも清潔を保つことです。こまめな手洗いは基本中の基本です。外出先から帰った時や食事の前はもちろん、特に目を触る前は、石鹸を使って丁寧に洗いましょう。
毎日使う化粧品にも注意が必要です。古いものや汚れたものを使うのは避け、使用期限内のものであれば、清潔な状態で保管しましょう。アイメイクをする際は、使い捨てのチップやブラシを使う、もしくはこまめに洗浄するなどして、清潔さを保つように心がけましょう。
コンタクトレンズを使用している場合は、さらに注意が必要です。レンズの装着や取り外し、洗浄や保存など、使用方法を正しく守りましょう。レンズは決められた期間を守って交換し、眼科医の指示に従って定期的に検診を受けるようにしましょう。
そして、忘れてはならないのが、健康的な生活習慣です。睡眠不足やストレス、偏った食事は、体の免疫力を低下させ、ものもらいのリスクを高めます。十分な睡眠をとり、バランスの取れた食事を心がけ、適度な運動をするなどして、心も体も健康な状態を保つようにしましょう。
カテゴリー | 予防方法 |
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清潔を保つ | – こまめな手洗い – 目を触る前の手洗い – 化粧品の清潔な保管 – アイメイク道具の使い捨て・洗浄 – コンタクトレンズの正しい使用と定期的な交換・検診 |
健康的な生活習慣 | – 十分な睡眠 – バランスの取れた食事 – 適度な運動 |