白内障手術後に起こる後発白内障

白内障手術後に起こる後発白内障

眼のことを教えて

先生、『後発白内障』って、どういう病気ですか?白内障の手術の後になるってホントですか?

眼の研究家

そうだね。後発白内障は、白内障の手術を受けた後に、目の中のレンズが入っていた袋が濁ってしまう病気なんだ。

眼のことを教えて

レンズが入っていた袋?手術の後も、目の中に袋が残っているんですか?

眼の研究家

そう。白内障の手術では、濁ったレンズを取り出して、代わりに人工のレンズを入れるんだけど、そのレンズを入れるために、元々レンズが入っていた袋を目の中に残しておくんだ。その袋が後から濁ってしまうことがあるんだよ。

後発白内障とは。

「後発白内障」とは、白内障の手術の後で起こることがあります。白内障の手術では、濁ってしまった水晶体の代わりに、眼内レンズという人工のレンズを入れます。このレンズは、水晶体が入っていた袋のようなもの(後嚢)に固定されます。しかし、手術後しばらくすると、この袋自体が濁ってしまうことがあるのです。これが後発白内障と呼ばれるもので、手術を受けた人の10~30%程度に見られます。後発白内障になると見えにくくなってしまいますが、YAGレーザーというレーザーを使って濁りを取れば、視力は再び良くなります。

白内障手術後の視界の霞み

白内障手術後の視界の霞み

– 白内障手術後の視界の霞みについて白内障手術は、水晶体が濁ってしまう病気の治療法として広く行われています。この手術では、濁った水晶体を取り除き、代わりに透明な人工レンズを挿入することで、視界を回復させることを目指します。多くの場合、手術後は視界が大きく改善しますが、中には手術後しばらくしてから、視界がかすんだり、霞んで見えるといった症状が出る場合があります。このような症状が現れる原因の一つとして、「後発白内障」が考えられます。白内障手術では、水晶体を取り囲む薄い膜である「水晶体嚢」の一部は残されます。この水晶体嚢は、挿入した人工レンズを支える役割を果たします。しかし、手術後しばらく経つと、この水晶体嚢の一部が濁ってしまうことがあります。これが後発白内障と呼ばれる状態です。後発白内障は、レーザー治療によって比較的簡単に治療することができます。濁ってしまった水晶体嚢にレーザーを照射し、視界を遮っている部分を小さく開けることで、光が再び目の中に入っていくのをスムーズにする治療法です。この治療は、通常は外来で行われ、短時間で終了します。白内障手術後、視界に違和感を感じたら、早めに眼科を受診しましょう。自己判断せずに、医師の診察を受けることが大切です。

症状 原因 治療法
白内障手術後、視界がかすむ、霞んで見える 後発白内障
(残った水晶体嚢が濁る)
レーザー治療
(濁った水晶体嚢にレーザーを照射し、視界を遮っている部分を小さく開ける)

後発白内障の原因

後発白内障の原因

目はカメラに例えられることがよくあります。カメラのレンズに相当するのが水晶体、フィルムに相当するのが網膜です。水晶体は、カメラのレンズのように光を集めて網膜に像を結び、私たちがものを見ることができるようにする役割を担っています。 白内障とは、この水晶体が濁ってしまう病気です。白内障になると、水晶体が濁るため光がうまく網膜に届かず、視界がかすんで見えたり、光が乱反射してまぶしく感じたりします。

白内障が進行すると、点眼薬では改善が見込めなくなります。その場合、濁ってしまった水晶体を超音波で砕いて取り除き、代わりに人工のレンズである眼内レンズを入れる手術を行います。 眼内レンズは、水晶体が入っていた袋である後嚢と呼ばれる薄い膜の中に固定されます。

後発白内障とは、白内障手術後、時間が経つにつれてこの後嚢が濁ってしまう病気です。後嚢は、手術後、残った細胞が増殖し、線維化することで濁ってしまいます。 後発白内障は、視界がかすんで見える、物が二重に見えるなどの症状を引き起こします。

項目 説明
目の構造と機能
  • 水晶体:カメラのレンズのように光を集め、網膜に像を結ぶ
  • 網膜:カメラのフィルムに相当し、光を感知する
白内障
  • 水晶体が濁る病気
  • 視界のかすみ、まぶしさなどの症状
  • 進行すると、水晶体を取り除き、眼内レンズを入れる手術が必要
後発白内障
  • 白内障手術後、後嚢(水晶体が入っていた袋)が濁る病気
  • 手術後、残った細胞が増殖し、線維化することで濁る
  • 視界のかすみ、物が二重に見えるなどの症状

後発白内障の症状

後発白内障の症状

– 後発白内障の症状について

白内障手術は、濁ってしまった水晶体を取り除き、透明な人工レンズを入れることで視力を取り戻す有効な治療法です。
手術後しばらくはクリアな視界を保てますが、
術後数ヶ月から数年が経過した後に、視界が再びかすんだり、視力が低下することがあります。これが後発白内障です。

後発白内障は、眼の中の水晶体嚢という部分が濁ってくることで起こります。
水晶体嚢は、眼のレンズである水晶体を包んでいる薄い膜で、白内障手術後も眼の中に残っています。
この水晶体嚢が、時間の経過とともに濁り、光を遮ってしまうため、視界がかすんだり、視力が低下したりするのです。

後発白内障の主な症状としては、

* 視力低下
* 視界のかすみ
* 光がまぶしく感じる
* 物が二重に見える

などが挙げられます。

後発白内障は進行性の病気であるため、治療せずに放置すると視力がさらに低下する可能性があります。
後発白内障が疑われる場合には、早めに眼科を受診することが大切です。

項目 説明
疾患名 後発白内障
定義 白内障手術後、数ヶ月から数年経過後に、眼の中の水晶体嚢が濁り、視界がかすむなど視力低下の症状が現れる病気。
原因 水晶体嚢の濁り
症状 視力低下、視界のかすみ、光がまぶしく感じる、物が二重に見えるなど
経過 進行性
治療の必要性 放置すると視力低下が進む可能性があるため、眼科受診が必要

後発白内障の治療法

後発白内障の治療法

– 後発白内障の治療法後発白内障は、白内障の手術後に目のレンズが入っていた袋(後嚢)が濁ってしまう病気です。この濁りによって視界が妨げられ、ぼやけたり、かすんだりすることがあります。後発白内障の治療には、濁った後嚢にレーザーを照射して、視界を遮っている部分を切り開く方法が用いられます。 この治療法は、YAGレーザー後嚢切開術と呼ばれ、一般的に日帰りで行われます。治療を受ける際には、まず、目に麻酔の目薬を点眼します。そのため、レーザー照射時の痛みはほとんどありません。 レーザー照射自体は数分で終了し、治療後すぐに帰宅することができます。YAGレーザー後嚢切開術は効果が高く、多くの場合、治療後数日のうちに視力が改善します。ただし、まれに合併症が起こる可能性もあるため、医師の指示に従い、定期的な検査を受けることが大切です。

項目 説明
疾患名 後発白内障
原因 白内障手術後のレンズが入っていた袋(後嚢)の濁り
症状 視界のぼやけ、かすみ
治療法 YAGレーザー後嚢切開術
(濁った後嚢にレーザーを照射し、視界を遮っている部分を切り開く)
治療方法 日帰り手術
点眼麻酔あり
治療時間 数分
効果 高い。治療後数日で視力改善
合併症 まれにあり
その他 医師の指示に従い、定期的な検査が必要

後発白内障の予防

後発白内障の予防

– 後発白内障の予防目の水晶体が濁ってしまう白内障。手術によって濁った水晶体を取り除き、人工のレンズを入れることで視界が回復しますが、手術後しばらく経ってから再び視界がかすんでしまうことがあります。これが後発白内障と呼ばれる症状です。後発白内障は、手術の際に残ってしまった水晶体の細胞が増殖することで起こります。残念ながら、後発白内障を完全に予防する方法は現在のところありません。しかし、手術の際に以下の点に注意することで、後発白内障のリスクを減らすことができます。まず、白内障手術の際に、眼の中の水晶体を取り囲む薄い膜(後嚢)をできるだけきれいに残すことが重要です。この膜に濁りが生じることが後発白内障の原因となるため、手術の際に医師はこの膜を傷つけないように、丁寧に手術を行います。また、後発白内障は早期発見・早期治療が大切です。白内障手術後も定期的に眼科を受診し、医師の診察を受けるようにしましょう。後発白内障はレーザー治療で比較的簡単に治療することができます。日頃から目の状態に気を配り、気になる症状があれば早めに眼科を受診しましょう。

後発白内障の原因 後発白内障の予防策 後発白内障の治療
手術で残った水晶体の細胞が増殖 ・手術時に水晶体を取り囲む膜(後嚢)をできるだけきれいに残す
・定期的な眼科検診
・レーザー治療