眼瞼下垂:原因と治療法

眼瞼下垂:原因と治療法

眼のことを教えて

先生、「眼瞼下垂」ってどういう意味ですか?漢字が難しくて、よくわかりません。

眼の研究家

そうだね。「眼瞼下垂」は簡単に言うと、まぶたが下に下がってしまう状態のことだよ。

眼のことを教えて

まぶたが下がる?どういうことですか?

眼の研究家

目は、まぶたがちゃんと上がらないと、開けにくくなるよね?生まれつきだったり、年をとったり、コンタクトレンズを長い間使っていたりすると、まぶたを上げる力が弱くなって、下がってしまうことがあるんだ。これが「眼瞼下垂」だよ。

眼瞼下垂とは。

まぶたに関する言葉である『眼瞼下垂』とは、上のまぶたを上げる働きがうまくいかなくなることで、目の縦の長さが狭くなってしまう状態のことをいいます。生まれつきの方もいれば、年を重ねることや、長い間コンタクトレンズを使い続けることなどが原因で起こる方もいます。

眼瞼下垂とは

眼瞼下垂とは

– 眼瞼下垂とは眼瞼下垂とは、上まぶたが正常な位置よりも下がってしまっている状態のことを指します。通常、まぶたは目をおおい隠す役割と、瞬きによって目を守る役割を担っています。しかし、眼瞼下垂になるとこれらの機能が十分に働かなくなることがあります。眼瞼下垂の原因は、主にまぶたを持ち上げる筋肉(眼瞼挙筋)の力が弱まることにあります。加齢に伴い、この筋肉は薄くなったり、伸びてしまったりすることがあります。また、生まれつき眼瞼挙筋の働きが弱いケースや、目の病気やケガなどが原因で起こる場合もあります。眼瞼下垂になると、視界が狭まったり、物が二重に見えたりすることがあります。また、上まぶたを持ち上げようとして、無意識におでこにしわを寄せたり、あごを上げたりする癖がついてしまうこともあります。その結果、肩こりや頭痛を引き起こす場合もあります。さらに、見た目にも影響を与えるため、コンプレックスに感じたり、人目を気にしてしまう方も少なくありません。眼瞼下垂は、症状や原因によって治療法が異なります。軽度の場合は、経過観察や点眼薬による治療が行われますが、症状が重い場合や、日常生活に支障が出ている場合には、手術が必要になることもあります。気になる症状がある場合は、早めに眼科を受診し、医師に相談することをおすすめします。

項目 内容
定義 上まぶたが正常な位置よりも下がっている状態
役割
  • 目をおおい隠す
  • 瞬きによって目を守る
原因
  • まぶたを持ち上げる筋肉(眼瞼挙筋)の力の低下
    • 加齢による筋肉の衰え
    • 先天的な筋肉の弱さ
    • 目の病気やケガの影響
症状
  • 視界狭窄
  • 複視
  • おでこのしわ、あごを上げる癖
  • 肩こり、頭痛
  • 外見への影響(コンプレックス)
治療法
  • 軽度:経過観察、点眼薬
  • 重度:手術

眼瞼下垂の原因

眼瞼下垂の原因

眼瞼下垂とは、上まぶたが下がってしまい、目が開きにくくなる状態を指します。その原因は様々ですが、大きく先天性のものと後天性のものに分けられます。

先天性眼瞼下垂は、生まれつきまぶたを持ち上げる筋肉である眼瞼挙筋の発達が悪かったり、神経に異常があるために起こります。両親に眼瞼下垂がない場合でも、遺伝子の変異によって発症することがあります。

一方、後天性眼瞼下垂は、さまざまな要因で起こります。年齢を重ねることで、眼瞼挙筋やその周囲の組織が衰えることが主な原因です。その他、長期間にわたるコンタクトレンズの使用、糖尿病や脳卒中などの病気、まぶたの手術後の合併症なども後天性眼瞼下垂を引き起こす可能性があります。

また、まれに、重症筋無力症や甲状腺眼症といった全身性の病気が原因で眼瞼下垂が現れることもあります。これらの病気は、免疫システムの異常によって眼瞼挙筋が影響を受けることで発症します。

眼瞼下垂は、視界が狭くなることで日常生活に支障をきたすだけでなく、見た目の印象にも影響を与えます。そのため、原因に応じた適切な治療が必要となります。

分類 原因 詳細
先天性 眼瞼挙筋の発達不全 生まれつきまぶたを持ち上げる筋肉が十分に発達していない状態
神経の異常 眼瞼挙筋を動かす神経に問題がある状態
後天性 加齢変化 眼瞼挙筋やその周囲の組織が老化により衰える
コンタクトレンズの長時間使用 長期間、コンタクトレンズを使用することでまぶたに負担がかかる
病気 糖尿病や脳卒中などが原因となる
手術後の合併症 まぶたの手術後、合併症として発症することがある
全身性疾患 重症筋無力症や甲状腺眼症など、免疫システムの異常により発症する

眼瞼下垂の症状

眼瞼下垂の症状

眼瞼下垂は、上まぶたが下がってしまい、目が十分に開かなくなる症状です。視界が狭くなるため、物が見えにくくなるだけでなく、日常生活にも支障をきたすことがあります。
具体的には、視界を確保するために顎を上げて物を見上げたり、眉を上げてまぶたを持ち上げようとしたりするため、肩や首のこり、頭痛などを引き起こすこともあります。また、常にまぶたを持ち上げようとするため、額にシワができやすくなることもあります。
さらに、眼瞼下垂は見た目だけの問題ではありません。常にまぶたが瞳孔にかかっている状態になるため、光が目に入りづらくなり、眼精疲労を引き起こしやすくなります。また、物を見る際に負担がかかるため、視力の発達を妨げ、弱視になる可能性もあります。特に、視力が発達段階にある小児では注意が必要です。
眼瞼下垂は、加齢やコンタクトレンズの使用、遺伝などが原因で起こりますが、脳腫瘍などの病気が隠れている場合もあります。そのため、少しでも症状が気になる場合は、早めに眼科を受診し、適切な検査を受けるようにしましょう。

症状 原因 リスク・合併症 対策
  • 上まぶたが下がる
  • 目が十分に開かない
  • 視界が狭くなる
  • 加齢
  • コンタクトレンズの使用
  • 遺伝
  • 脳腫瘍などの病気
  • 肩や首のこり
  • 頭痛
  • 額のシワ
  • 眼精疲労
  • 弱視
  • 早めに眼科を受診
  • 適切な検査を受ける

眼瞼下垂の検査

眼瞼下垂の検査

– 眼瞼下垂の検査について眼瞼下垂とは、上まぶたが垂れ下がった状態を指し、物が見えにくくなるだけでなく、肩こりや頭痛、額のしわなどの原因となることもあります。眼瞼下垂の検査では、まず医師が患者様のお話を伺うことから始まります。いつから症状が現れたのか、症状はどの程度なのか、他に症状は出ていないか、過去に病気にかかったことがあるかなどを詳しくお聞きします。次に、視力検査を行います。眼瞼下垂によって視界が狭くなっているかどうか、視力に影響が出ているかどうかを調べます。また、眼球の動きも確認します。眼球を上下左右に動かしていただき、動きに異常がないか、複視(物が二重に見える)などの症状が出ていないかを調べます。さらに、まぶたの状態についても詳しく調べます。まぶたの開き具合を測定したり、まぶたを持ち上げる筋肉の動きや力を調べたりします。これらの検査によって、眼瞼下垂の原因や重症度をある程度特定することができます。場合によっては、血液検査を行って甲状腺の病気が隠れていないかなどを調べたり、CT検査やMRI検査などの画像検査を行って脳神経や筋肉に異常がないかを調べたりする必要もあります。眼瞼下垂は、その原因や症状によって治療法が異なります。自己判断で市販の目薬を使用したり、マッサージをしたりすることは大変危険です。眼瞼下垂の症状が見られる場合は、必ず眼科を受診し、適切な検査と治療を受けるようにしましょう。

検査項目 目的
医師による問診 症状の出現時期、程度、他の症状の有無、病歴などを確認
視力検査 視界狭窄や視力への影響を確認
眼球運動検査 眼球の動きの異常や複視の有無を確認
まぶたの状態検査 まぶたの開き具合、筋肉の動きや力を測定
血液検査(場合によっては) 甲状腺疾患などの有無を確認
CT検査やMRI検査(場合によっては) 脳神経や筋肉の異常を確認

眼瞼下垂の治療法

眼瞼下垂の治療法

まぶたが垂れ下がる病気、眼瞼下垂。その治療法は、原因や症状の重さによってそれぞれ異なってきます。もし症状が軽く、日常生活に問題がない場合は、定期的に病院で経過を観察するだけで済むこともあります。しかし、まぶたの垂れ下がりによって視界が遮られ、日常生活に支障が出ている場合は、手術による治療が検討されます。

手術には、主にまぶたを持ち上げる筋肉である眼瞼挙筋の働きを良くする方法や、まぶたを引っ張り上げる筋肉を短くする方法などがあり、これらの方法によってまぶたの位置を正常な状態に戻していきます。

生まれつき眼瞼下垂の症状がある場合や、体の状態によって手術が難しい場合は、眼鏡に支えを付けることでまぶたを持ち上げる方法もあります。

どのような治療法が最適かは、患者さん一人ひとりの症状や希望、そして全身状態などを考慮した上で、医師とじっくりと相談することが何よりも大切です。

眼瞼下垂の治療法 詳細
経過観察 症状が軽く、日常生活に問題がない場合に選択されます。
手術 まぶたの垂れ下がりによって視界が遮られ、日常生活に支障が出ている場合に検討されます。
– 眼瞼挙筋の働きを良くする方法
– まぶたを引っ張り上げる筋肉を短くする方法
眼鏡による補助 生まれつき眼瞼下垂の症状がある場合や、体の状態によって手術が難しい場合に選択されます。