実は斜視じゃない!?偽内斜視について

実は斜視じゃない!?偽内斜視について

眼のことを教えて

先生、『偽内斜視』ってどういう意味ですか?内斜視とは違うんですか?

眼の研究家

良い質問だね!確かに、偽内斜視は、一見すると内斜視のように見えるけど、実際には違うんだよ。内斜視は目が内側に入ってしまう状態だけど、偽内斜視は目の位置は正常なんだ。

眼のことを教えて

じゃあ、どうして内斜視に見えるんですか?

眼の研究家

それはね、目の周りの作りが関係しているんだ。特に、日本人の赤ちゃんは鼻の付け根あたりの皮膚が厚めだったり、目の横の白い部分(白目)が狭かったりするために、目が内側に入っているように見えてしまうんだ。でも、成長するにつれて顔つきが変わってくると、自然と目立たなくなることが多いんだよ。

偽内斜視とは。

「偽内斜視」は、目のことがらに使われる言葉です。これは、両目の位置は正しいにもかかわらず、黒目と目の周りの開き方のせいで、まるで目が寄っているように見えてしまうことを指します。日本人の赤ちゃんにはよく見られる特徴ですが、成長するにつれて、多くの場合、この特徴は目立たなくなります。

偽内斜視ってなに?

偽内斜視ってなに?

– 偽内斜視ってなに?偽内斜視とは、実際には目は正面を向いているにもかかわらず、一見すると目が内側に寄っているように見えてしまう状態のことを指します。片方の目はまっすぐ前を見ているのに、もう片方の目が鼻側に向いている内斜視とは異なり、偽内斜視は目の位置や動きに異常はありません。では、なぜ内斜視のように見えてしまうのでしょうか?それは、主に乳幼児に見られる顔の骨格や目の周りの特徴が関係しています。例えば、生まれたばかりの赤ちゃんは、鼻の付け根がまだ高く発達していないため、目頭の部分に皮膚が覆いかぶさりやすく、目が内側に寄って見られることがあります。また、成長とともに目の周りの脂肪が減ってくることで、目の横幅が狭く見え、内斜視と誤解されることもあります。偽内斜視は、成長とともに顔つきが整ってくると自然と目立たなくなることがほとんどです。視力や目の機能に影響を与えることはなく、治療の必要もありません。ただし、内斜視と区別するためにも、気になる場合は眼科を受診し、医師に相談することをおすすめします。

項目 説明
定義 実際は目は正面を向いているが、内側に寄って見える状態
原因 乳幼児に見られる顔の骨格や目の周りの特徴 (鼻の付け根の未発達、目の周りの脂肪)
特徴 目の位置や動きに異常なし
視力や目の機能に影響なし
成長とともに目立たなくなる
治療の必要性 なし
推奨される行動 気になる場合は眼科医に相談

原因は?

原因は?

– 原因は?

偽内斜視とは、実際には目が内側に寄っていないにも関わらず、内斜視のように見えてしまう状態を指します。これは、乳幼児期における顔の骨格形成と密接な関係があります。

特に、日本人を含むアジア人に多く見られる顔立ちが、偽内斜視を引き起こしやすいと言われています。具体的には、鼻の付け根が低いことや、目頭の部分に蒙古ひだと呼ばれる皮膚のひだがあることが挙げられます。これらの特徴が重なることで、黒目の部分が内側に寄っているように見えてしまうのです。

実際には、偽内斜視は目の機能自体には問題がないため、視力や両眼視機能の発達に影響を与えることはありません。ただし、見た目の印象から内斜視と誤解され、周囲から指摘を受けることで、お子様本人がコンプレックスを感じてしまう可能性も考えられます。

偽内斜視かどうかを判断するためには、専門医による診察が必要です。診察では、目の動きや視線の状態などを詳しく確認します。その上で、偽内斜視と診断された場合は、経過観察を行いながら、成長に伴う顔の変化を見守っていくことになります。

項目 説明
状態 目が内側に寄っているように見えるが、実際には寄っていない
原因 乳幼児期における顔の骨格形成。特に、鼻の付け根の低さや蒙古ひだなどが影響
特徴 日本人含むアジア人に多く見られる
影響 視力や両眼視機能への影響はない
注意点 見た目へのコンプレックス
診断 専門医による目の動きや視線の状態の確認
治療 経過観察を行いながら、成長に伴う顔の変化を見守る

治療は必要?

治療は必要?

– 治療は必要?偽内斜視は、見た目の印象とは異なり、実際には目の機能には全く影響を与えません。視力や両眼で物を見る機能に問題はなく、健康上の心配もありません。そのため、特別な治療は通常必要ありません。偽内斜視は、乳幼児期に見られることが多く、成長とともに顔つきが変わっていくにつれて、自然と目立たなくなっていくことがほとんどです。具体的には、鼻筋がしっかりとしてきたり、目の周りの脂肪が減ったり、蒙古ひだが薄くなったりすることで、両目の間隔が相対的に広がって見えるようになります。そのため、経過観察を行いながら、成長を見守っていくことが基本となります。ただし、見た目を気にするあまり、お子様自身がコンプレックスを抱えてしまう場合もあります。そのような場合は、医師に相談し、お子様の心のケアも大切になってきます。また、ごく稀に、偽内斜視と似た症状が出る他の病気が隠れている可能性もあります。そのため、心配なことがあれば、自己判断せずに、眼科医に相談することをおすすめします。

項目 説明
治療の必要性 通常不要
理由 視機能への影響がないため
経過 成長とともに目立たなくなる
注意点
  • 子供のコンプレックスに配慮
  • 他の疾患の可能性も考慮し、不安な場合は眼科医に相談

見分け方は?

見分け方は?

目の錯覚で寄り目に見えてしまう「偽内斜視」と、実際に寄り目になっている「真内斜視」。この二つを見分けるのは、素人目には非常に困難です。インターネットで情報収集することもできますが、自己判断は大変危険です。
内斜視かどうかを判断するには、眼科医による診察が不可欠です。眼科医は、様々な検査を通して目の状態を詳しく確認します。例えば、片目を隠して隠していない方の目の動きを見たり、光を目に当ててその反射の位置を確認したりすることで、目の動きや視線のずれを調べます。さらに、目の奥の状態を調べることで、視力発達への影響なども評価します。
これらの検査を通して、偽内斜視なのか、真内斜視なのか、そして治療が必要な状態なのかを正確に診断します。少しでも内斜視の疑いがある場合は、ためらわずに眼科を受診しましょう。特に、小さなお子さんを持つ親御さんは、お子さんの目の様子に注意し、少しでも気になる点があれば早めに眼科医に相談することをおすすめします。

項目 詳細
偽内斜視 目の錯覚で寄り目に見えてしまう状態
真内斜視 実際に寄り目になっている状態
見分け方 素人目には非常に困難
診断 眼科医による診察と検査が必要
(目の動きの観察、光反射テスト、目の奥の状態確認など)
注意点 自己判断は危険
内斜視の疑いがあれば眼科受診
特に子供は早期発見・治療が重要

保護者の皆様へ

保護者の皆様へ

– 保護者の皆様へお子様の目の健康について、少しお話させていただきます。

近年、乳幼児の視力に関する関心が高まっていますが、その中で「偽内斜視」という言葉を耳にする機会もあるかもしれません。これは、一見すると目が内側に寄っているように見える状態を指しますが、成長とともに自然と改善していくことがほとんどです。そのため、必要以上に心配する必要はありませんのでご安心ください。

ただし、注意が必要な点もございます。稀に、偽内斜視と診断されていたにも関わらず、実は「真性内斜視」という、治療が必要な状態であったというケースも報告されています。真性内斜視の場合、放置すると視力発達に影響を及ぼす可能性もあるため、早期発見・早期治療が非常に重要となります。

お子様の目の健康を守るためには、定期的な眼科検診が欠かせません。視力や目の状態は成長とともに変化していくものですので、専門医による定期的なチェックを受けることで、安心して過ごすことができます。何か気になることやご心配なことがございましたら、お気軽にご相談ください。

状態 説明 注意点
偽内斜視 一見、目が内側に寄って見える状態。 成長とともに自然と改善することがほとんど。
真性内斜視 治療が必要な斜視。 放置すると視力発達に影響が出る可能性あり。早期発見・早期治療が重要。