知っておきたい角膜ヘルペス
眼のことを教えて
先生、『角膜ヘルペス』って、どんな病気ですか?
眼の研究家
良い質問だね。『角膜ヘルペス』は、目の表面にある透明な膜、『角膜』に、ヘルペスウイルスが感染して炎症を起こす病気だよ。
眼のことを教えて
そうなんですね。どんな症状が出ますか?
眼の研究家
目がゴロゴロしたり、涙が出たり、光がまぶしく感じたりするよ。ひどくなると、視力が下がってしまうこともあるんだ。
角膜ヘルペスとは。
『角膜ヘルペス』っていうのは、目の表面にある透明な膜(角膜)が、単純ヘルペスウイルスっていうウイルスに感染して炎症を起こした状態のことだよ。目が痛くなったり、涙が止まらなかったり、光がまぶしく感じたり、ゴミが入ってるような感じがしたり、視力が下がったりするよ。
角膜ヘルペスとは
角膜ヘルペスとは
角膜ヘルペスは、口の周りに水ぶくれができる「口唇ヘルペス」の原因となるウイルスと同じ、単純ヘルペスウイルスによって引き起こされる角膜の炎症です。
角膜は、眼球の一番外側にある透明な膜で、カメラのレンズのように光を集め、網膜に像を結ぶ役割を担っています。このため、角膜は、ものを見るために非常に重要な役割を果たしています。
角膜ヘルペスになると、この角膜に炎症が起こり、視界がぼやけたり、目に痛みや異物感を感じたりします。また、重症化すると、角膜に傷跡が残ってしまい、視力が低下してしまうこともあります。
単純ヘルペスウイルスは、一度感染すると体内に潜伏し、体調不良やストレスなどで免疫力が低下すると、再び活性化して症状を引き起こすことがあります。そのため、角膜ヘルペスは再発を繰り返すことが多く、その度に角膜にダメージが蓄積していく可能性があります。
角膜ヘルペスは、適切な治療を行えば、多くの場合、視力に影響を残さずに治癒します。しかし、放置すると重症化し、視力低下などの後遺症が残る可能性もあるため、早期診断と適切な治療が重要です。
項目 | 詳細 |
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原因 | 口唇ヘルペスと同じ単純ヘルペスウイルス |
症状 | 視界のぼやけ、眼痛、異物感、重症化すると視力低下も |
特徴 | ウイルスは体内に潜伏し、免疫力低下時に再活性化するため再発を繰り返す |
治療 | 適切な治療で視力への影響を抑えて治癒可能だが、放置すると視力低下などの後遺症が残る可能性も |
症状と兆候
目の表面にある透明な膜である角膜に、ヘルペスウイルスが感染することで起こる角膜ヘルペス。その症状は、人によって、また症状の進行度合いによって実にさまざまです。初期の段階では、まるで目にゴミが入ったような、ごろごろとした違和感に悩まされることがあります。また、涙が止まりにくくなる、光を見るとまぶしく感じる、視界がかすんで見えるといった症状も現れることがあります。症状が進むと、激しく目が痛む、角膜が濁って白っぽく見える、視力が低下するといった深刻な状態になることもあります。これらの症状は、日常生活に大きな支障をきたす可能性があります。もしも症状が悪化した場合は、決して放置せず、速やかに眼科を受診し、医師の診察を受けるようにしましょう。
段階 | 症状 |
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初期 |
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進行 |
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原因と感染経路
角膜ヘルペスは、「単純ヘルペスウイルス1型」というウイルスが原因で起こる病気です。
このウイルスは、私たちにとって身近なもので、多くの人が幼い頃に感染を経験します。
初感染時は、口の周りに水ぶくれができる「口唇ヘルペス」として症状が現れることが多いです。
その後、ウイルスは顔面神経節という場所に潜伏し、普段は特に症状を引き起こすことはありません。
しかし、疲れやストレスなどで体の抵抗力が落ちると、潜んでいたウイルスが再び活動を始めます。
そして、再び活動が活発化したウイルスが目の中にある角膜に感染することで、角膜ヘルペスを発症するのです。
角膜ヘルペスの感染経路は主に接触感染です。
ウイルスが付着した手で目を触ったり、タオルを介してウイルスがうつったりすることで感染します。
また、口唇ヘルペスの症状が出ている時に、その手で目を触ってしまうことでも感染する可能性があります。
つまり、口唇ヘルペスを発症している時こそ、特に注意が必要と言えるでしょう。
項目 | 内容 |
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病名 | 角膜ヘルペス |
原因 | 単純ヘルペスウイルス1型 |
ウイルスの特徴 | – 多くの人が幼い頃に感染 – 初感染時は口唇ヘルペスが多い – 顔面神経節に潜伏し、抵抗力が落ちると再活性化 |
感染経路 | – 接触感染(目を触る、タオルの共有など) – 口唇ヘルペスが出ている時の目の接触 |
注意点 | 口唇ヘルペス発症時は特に注意が必要 |
診断と治療
角膜ヘルペスは、視力に影響を及ぼす可能性もある病気であるため、早期の診断と適切な治療が非常に大切です。診断は、眼科専門医による診察と検査によって行われます。
まず、医師は患者さんから、目の痛みや視界のぼやけなどの症状や、過去にヘルペスにかかったことがあるかなどの既往について詳しく話を聞きます。その後、スリットランプと呼ばれる特殊な顕微鏡を使って、角膜の状態を細かく調べます。スリットランプ検査では、角膜に傷や炎症がないか、濁りがないかなどを確認します。
さらに、必要に応じて、角膜の表面を軽くこすって細胞を採取する検査や、ウイルスを培養して調べる検査を行うこともあります。これらの検査によって、ヘルペスウイルスが角膜に感染しているかどうかを正確に判断することができます。
角膜ヘルペスの治療には、主に、ウイルスを抑える効果のある目薬や飲み薬が使われます。また、炎症を抑え、症状を和らげるために、ステロイドが含まれている目薬を使うこともありますが、ステロイドの使用は、眼圧が上がったり、他の病気を併発するリスクを高める可能性もあるため、医師の指示を守って慎重に使うことが重要です。
項目 | 内容 |
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病気 | 角膜ヘルペス |
重要性 | 視力に影響する可能性があるため、早期診断と適切な治療が重要 |
診断 | 眼科専門医による診察と検査 |
診断手順 | 1. 問診 2. スリットランプ検査 3. 必要に応じて、角膜の細胞採取やウイルス培養検査 |
治療 | – ウイルスを抑える目薬・飲み薬 – 炎症を抑えるステロイド含有目薬(眼圧上昇や合併症のリスクに注意) |
予防と生活上の注意
目の角膜にできるヘルペスは、一度かかると再発しやすいという特徴があります。しかし、日常生活の中でいくつかの注意点を守ることで、再発のリスクを減らすことができます。
まず、免疫力を高い状態に保つことが大切です。そのためには、毎晩十分な睡眠を取り、栄養バランスに気を配った食事を摂り、適度な運動をするなど、健康的な生活習慣を維持しましょう。また、過度なストレスや疲労は免疫力を低下させる要因となります。心身ともにリラックスできる時間を取り入れて、ストレスを溜め込まないようにしましょう。
次に、手洗いを徹底することも重要です。私たちの身の回りには、目に見えないウイルスや細菌がたくさん存在しています。外出先から帰宅した時や食事の前はもちろん、特に目を触る前には、必ず石鹸を使って流水で手を洗いましょう。こまめな手洗いを習慣にすることで、ウイルスや細菌が目に入るのを防ぐことができます。
項目 | 詳細 |
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免疫力の維持 |
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手洗いの徹底 |
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