赤ちゃんのまつげトラブル:睫毛内反症
眼のことを教えて
先生、「睫毛内反症」ってどういう意味ですか?漢字が多いし、説明を読んでもちょっとよくわからないです。
眼の研究家
そうだね。「睫毛内反症」は難しい言葉だね。簡単に言うと、まぶたが内側に反り返ってしまって、まつげが目をこすってしまう病気のことだよ。
眼のことを教えて
ああ、だから目が傷ついちゃうってことですか?誰でもなるんですか?
眼の研究家
そう、ひどいと角膜が傷ついてしまうんだ。誰にでも起こる可能性はあるけど、特に赤ちゃんに多い病気なんだよ。
睫毛内反症とは。
「睫毛内反症」っていう目の病気は、太りすぎなどが原因で、まぶたが内側にひっくり返ってしまう病気のことだよ。そのせいで、まつげが黒目や白目をこすってしまい、黒目の病気である角膜症を引き起こしてしまうんだ。赤ちゃんに多く見られる病気なんだよ。
睫毛内反症とは
– 睫毛内反症とは睫毛内反症は、まぶたの一部または全体が眼球側に向かって反転してしまう病気です。その結果、本来は眼球を守る役割を持つまつげが、逆に眼球に接触してしまい、様々な不快な症状を引き起こします。この病気の原因は、通常、まぶたの縁にある筋肉の働きが弱くなったり、異常を起こしたりすることだと考えられています。特に生まれたばかりの赤ちゃんは、顔の骨や筋肉の発達が未熟なために、この病気を起こしやすい傾向にあります。多くの場合、赤ちゃんの成長とともに自然に治っていきますが、症状が長引く場合には、眼科医による適切な治療が必要となることもあります。睫毛内反症は、放置すると、角膜に傷がつきやすくなり、視力にも影響を及ぼす可能性があります。そのため、少しでも気になる症状がある場合は、早めに眼科を受診し、専門医の診察を受けるようにしましょう。特に、赤ちゃんや小さなお子さんの場合は、自分で症状を訴えることが難しいため、保護者の方が注意深く観察し、異常に気付いたらすぐに医療機関を受診することが大切です。
項目 | 内容 |
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病気 | 睫毛内反症 |
定義 | まぶたの一部または全体が眼球側に向かって反転してしまう病気 |
原因 | まぶたの縁にある筋肉の働きが弱くなったり、異常を起こしたりすること |
症状 | まつげが眼球に接触し、不快な症状を引き起こす |
合併症 | 角膜に傷、視力への影響 |
治療 | 自然治癒、症状が長引く場合は眼科医による治療 |
主な症状
– 主な症状
睫毛内反症は、まつげが内側に向いて生えてしまうために、眼球に様々な症状を引き起こします。
最も一般的な症状は、まつげが眼球に触れることで感じる違和感や痛みです。まるで目にゴミが入ったような、チクチクとした不快感を覚えます。また、この刺激によって涙が過剰に分泌され、常に涙目になっている状態になることもあります。さらに、目やにが増加することも多く、朝起きた時にまぶたがくっついてしまうこともあります。
放置すると、角膜に傷がつきやすくなるため注意が必要です。角膜は、眼球の表面を覆う透明な膜で、光を取り込む役割を担っています。ここに傷がつくと、視界がぼやけたり、視力が低下したりすることがあります。
特に赤ちゃんの場合、症状を言葉で伝えることができません。そのため、保護者は赤ちゃんの様子を注意深く観察する必要があります。いつもより目をこすったり、涙が多い、目やにが多いなどの症状が見られる場合は、早めに眼科を受診しましょう。早期発見・早期治療が重要です。
症状 | 詳細 |
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違和感や痛み | まつげが眼球に触れることで、ゴミが入ったような、チクチクとした不快感を感じる。 |
涙目 | 刺激によって涙が過剰に分泌される。 |
目やに増加 | 朝起きた時にまぶたがくっつくこともある。 |
角膜損傷 | 放置すると角膜に傷がつき、視界不良や視力低下を引き起こす可能性がある。 |
原因とリスク
– 原因とリスク睫毛内反症は、生まれながらにその症状が現れる場合と、生活していく中で様々な要因によって発症する場合があります。生まれつきの場合、まぶたの筋肉の発達が未熟であることが原因として挙げられます。また、まぶたに脂肪が多くついていることも、睫毛を内側に向けやすくしてしまう要因の一つと考えられています。一方、生活の中で発症する場合は、加齢に伴う変化が大きく関わってきます。年齢を重ねると、まぶたの皮膚や筋肉が衰え、たるみが生じやすくなります。このたるみによって睫毛が内側に入り込んでしまうことがあります。また、アトピー性皮膚炎などの皮膚疾患によってまぶたに炎症が起こると、皮膚が収縮し、睫毛が内側に向いてしまうことがあります。さらに、まぶたの手術後にできる傷跡が原因となることもあります。傷跡は皮膚を硬くしてしまうため、睫毛の向きが変わってしまうことがあるのです。その他、肥満もリスク因子の一つとして挙げられます。肥満の人はまぶたに脂肪がつきやすく、その脂肪の重みで睫毛が内側に入り込んでしまうことがあるためです。
原因 | リスク |
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生まれつきの場合、まぶたの筋肉の発達が未熟であること まぶたに脂肪が多くついていること |
加齢に伴うまぶたの皮膚や筋肉の衰え アトピー性皮膚炎などの皮膚疾患によるまぶたの炎症 まぶたの手術後にできる傷跡 肥満 |
治療方法
– 治療方法睫毛内反症の治療法は、症状の重さや原因によって異なってきます。軽い症状の場合、経過観察を行いながら、点眼薬や軟膏を使用して症状を和らげる治療を行います。点眼薬は、炎症を抑えたり、涙の分泌を促したりする効果があります。軟膏は、点眼薬よりも効果が長持ちし、夜間や乾燥が強い場合に使用されます。しかし、これらの治療を行っても症状が改善しない場合や、角膜に傷がついている場合は、手術が必要となることがあります。手術には、主に以下の2つの方法があります。* -まぶたの筋肉を調整する手術- まぶたの筋肉を切開し、縫い縮めることで、まつげの向きを正常な状態に戻します。* -まつげの向きを変える手術- まつげの根元を切開し、皮膚を移植したり、縫合したりすることで、まつげの向きを矯正します。手術は、局所麻酔で行われることが多く、入院の必要はありません。ただし、手術後しばらくは、腫れや痛みが出ることがあります。また、まれに再発する場合もあるため、経過観察が必要です。睫毛内反症は、放置すると視力低下や角膜の病気につながる可能性もあるため、早期に眼科を受診し、適切な治療を受けることが大切です。
治療法 | 説明 |
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経過観察・点眼薬/軟膏 | 軽度の症状に適用。炎症を抑えたり、涙の分泌を促す。軟膏は夜間や乾燥時に有効。 |
まぶたの筋肉を調整する手術 | まぶたの筋肉を切開・縫合し、まつげの向きを修正。 |
まつげの向きを変える手術 | まつげの根元を切開し、皮膚移植や縫合でまつげの向きを矯正。 |
早期発見と早期治療
目の病気の中には、早期発見・早期治療が非常に大切なものがあります。その一つに、まつげが内側に向いてしまう「睫毛内反症」があります。まつげが眼球に触れることで、目に傷がついたり、視力の発達に影響が出たりする可能性があるため注意が必要です。
特に、生まれたばかりの赤ちゃんは、まだ視力が完成していない段階です。この時期に、まつげが目に触れ続けることで、視力の発達が妨げられてしまうことがあります。そのため、赤ちゃんのうちから、目の状態をよく観察することが大切です。
赤ちゃんは、自分で目の不調を伝えることができません。保護者の皆さんは、日頃から赤ちゃんの目を見て、いつもと違う点がないか、注意深く観察するようにしましょう。例えば、目をこすったり、涙目になったりすることが多ければ、まつげが目に当たって、不快に感じているのかもしれません。また、まぶたが赤く腫れていたり、目やにが多く出ていたりするのも、注意すべきサインです。
少しでも異常を感じたら、自己判断せずに、すぐに眼科を受診しましょう。専門医による診察と適切な治療を受けることで、視力への影響を最小限に抑え、目の健康を守ることができるのです。
病気 | 症状 | 重要性 |
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睫毛内反症 | 目をこする、涙目、まぶたの腫れ、目やにが多い | 早期発見・早期治療により、視力への影響を最小限に抑え、目の健康を守ることができる。 |