眼脂:気になる目やにの正体

眼脂:気になる目やにの正体

眼のことを教えて

先生、「眼脂」って、目やにのことですか?

眼の研究家

そうだね。「眼脂」は医学用語で、一般的には「目やに」とか「目くそ」って呼ばれているものと同じだよ。

眼のことを教えて

そうなんですね。じゃあ、医学用語を使うのはどんな時ですか?

眼の研究家

病気の症状を説明したり、検査結果を伝えたりする時など、より正確な表現が必要な時に使うことが多いかな。

眼脂とは。

「めやに」は、目から出る分泌液のことを指します。一般的には「めくそ」や「めあか」などと呼ばれていますが、医学用語としては「がんし」と言います。

眼脂とは

眼脂とは

– 眼脂とは眼脂とは、普段私たちが「目やに」と呼んでいるもので、医学的には眼分泌物と呼ばれるものです。これは、涙の中に含まれる成分や、まぶたの裏にあるマイボーム腺という器官から分泌される脂、その他、涙の成分が、睡眠中に乾燥して目頭に溜まったものです。朝起きた時に目頭に溜まっていることが多く、その色や粘り気は様々です。健康な状態であれば、透明かやや白っぽく、少量でサラサラとしています。これは、睡眠中に涙の分泌量が減ることで、涙に含まれる成分が濃縮されやすくなるためです。一方で、量が多くネバネバしていたり、黄色や緑色などを帯びていたりする場合は、細菌やウイルスによる感染症、アレルギー性結膜炎などの可能性も考えられます。このような場合には、眼科を受診して適切な検査や治療を受けることが大切です。一般的には「目糞」「目垢」などとも呼ばれ、多少であれば特に心配する必要はありません。しかし、眼脂の量や色、粘り気などに変化が見られた場合は、目の健康状態を知るためのサインかもしれませんので、注意深く観察するようにしましょう。

眼脂の状態 考えられる原因 対応
透明かやや白っぽく、少量でサラサラ 健康な状態
睡眠中の涙の分泌量減少によるもの
特に心配不要
量が多くネバネバ
黄色や緑色などを帯びている
細菌やウイルスによる感染症
アレルギー性結膜炎などの可能性
眼科を受診

眼脂の役割

眼脂の役割

私たちは毎朝、目頭に溜まった黄色っぽいねっとりとしたものを経験します。これは眼脂と呼ばれ、一見すると単なる汚れのように思えてしまいます。しかし実際には、眼脂は私たちの目を守るために重要な役割を果たしているのです。

眼脂は、涙に含まれる油分や、古くなってしまった細胞、空気中から目に入った塵や埃などの異物が混ざり合ってできています。涙は、常に目の表面を潤し、細菌やウイルスなどの感染から目を守る役割を担っています。その過程で、涙はこれらの不要な物質を一緒に絡め取り、目頭にある涙点という小さな穴から排出します。これが眼脂の正体です。

つまり、眼脂は私たちの目が正常に機能している証拠とも言えます。眼脂が出ることで、目は常に清潔に保たれ、健康な状態を維持することができるのです。もしも、朝起きた時にいつもより多くの眼脂が出ていたり、いつもと色や粘り気が違う場合には、目の炎症などのサインである可能性がありますので、眼科医に相談するようにしましょう。

眼脂の役割 眼脂の成分 眼脂が出る仕組み 眼脂の量や状態
目を守るために重要な役割を果たしている 涙に含まれる油分、古くなった細胞、塵、埃などの異物 涙が不要な物質を絡め取り、涙点から排出
  • 正常: 目が正常に機能している証拠
  • 異常: いつもより多く出ていたり、いつもと色や粘り気が違う場合は、目の炎症などのサインの可能性

眼脂の量が増える原因

眼脂の量が増える原因

目のゴミとも呼ばれる眼脂は、涙と同じように、涙腺という場所で作られ、涙と一緒に目の表面を潤し、ゴミや雑菌を洗い流す役割があります。

通常、眼脂は睡眠中に溜まりやすく、朝起きた時に目元に少しついている程度ですが、日中にもかかわらず量が増えている場合は、何らかの原因が考えられます。

眼脂の増加の原因として、まず考えられるのは、目の疲れです。長時間のパソコン作業やスマートフォン操作などで目を酷使すると、涙の分泌量が減少し、眼脂が溜まりやすくなることがあります。また、空気の乾燥も、涙の蒸発を早め、眼脂の増加につながります。さらに、花粉やハウスダストなどのアレルギー反応によって、目のかゆみや炎症が起こり、眼脂が増えることもあります。

これらの原因に加えて、細菌やウイルスによる感染症も考えられます。結膜炎やものもらいなどの感染症にかかると、目ヤニの量が増加することが多く、場合によっては、充血やかゆみ、痛みなどの症状を伴うこともあります。

眼脂の量が増加し、特に充血やかゆみ、痛みなどの症状を伴う場合には、自己判断せずに、速やかに眼科を受診しましょう。医師による適切な診断と治療を受けることが大切です。

原因 詳細
目の疲れ 長時間のパソコン作業やスマートフォン操作などにより、涙の分泌量が減少し、眼脂が溜まりやすくなる。
空気の乾燥 涙の蒸発を早め、眼脂の増加につながる。
アレルギー反応 花粉やハウスダストなどが原因で、目のかゆみや炎症が起こり、眼脂が増える。
細菌やウイルスによる感染症 結膜炎やものもらいなど、目ヤニの量が増加し、充血やかゆみ、痛みなどの症状を伴うこともある。

眼脂が多い時の対処法

眼脂が多い時の対処法

朝起きたら目に黄色っぽいネバネバしたものがついていて、目が開けづらい、なんて経験はありませんか?これは眼脂と呼ばれるもので、涙の中に含まれる成分が固まったものです。少量であれば特に心配する必要はありませんが、量が多い、色がいつもと違う、目やに以外の症状が出る場合は注意が必要です。

眼脂が多いと感じたら、まずは清潔なタオルを温水で濡らして軽く絞り、目を温めながら優しく拭き取りましょう。ゴシゴシと強くこすってしまうと、デリケートな目の周りを傷つけてしまう可能性があるので、注意が必要です。
目の疲れや乾燥が原因で眼脂が多く出ていると考えられる場合は、十分な睡眠をとり、目を休ませるように心がけましょう。また、市販の目薬で目の乾燥を防ぐのも効果的です。
コンタクトレンズを使用している人は、レンズの汚れや使用期限が原因で眼脂が増えている可能性があります。レンズの正しいケア方法を守り、使用期限を守って使うようにしましょう。
これらの対処法を試しても症状が改善しない場合は、自己判断せずに眼科を受診し、医師の診察を受けるようにしてください。

症状 原因 対処法
朝起きた時に、目に黄色っぽいネバネバしたものがついている。目が開けづらい。 涙の中に含まれる成分が固まったもの(眼脂)。
・睡眠中に涙の水分が蒸発し、成分が濃縮されるため
・涙の分泌量が減少し、成分が固まりやすくなるため
清潔なタオルを温水で濡らして軽く絞り、目を温めながら優しく拭き取る。
眼脂が多い 目の疲れ、乾燥、コンタクトレンズの汚れや使用期限切れなど ・十分な睡眠をとり、目を休ませる。
・市販の目薬で目の乾燥を防ぐ。
・コンタクトレンズの正しいケア方法を守り、使用期限を守る。
※改善しない場合は眼科を受診する。
眼脂の色がいつもと違う、目やに以外の症状が出る 眼の病気の可能性 自己判断せずに眼科を受診する。

眼の健康のために

眼の健康のために

私たちの目は、日々多くの情報を外界から受け取っていますが、その大切さに改めて気付くことは少ないかもしれません。しかし、目のトラブルは、生活の質を大きく低下させる可能性があります。だからこそ、日頃から目の健康に気を配ることが重要です。

目の健康状態を示すサインの一つに、眼脂があります。眼脂とは、睡眠中に溜まった目やにのことですが、その量や色、粘り具合によって、様々な目のトラブルを知らせてくれます。例えば、いつもより量が多かったり、黄色っぽく粘り気が強い場合は、結膜炎などの可能性があります。また、緑色っぽい眼脂が出る場合は、ウイルス性の結膜炎が疑われます。

眼脂に異常を感じたら、自己判断せずに、早めに眼科を受診しましょう。また、普段から目を清潔に保つことも大切です。手を洗ってから目に触れるようにし、タオルは清潔なものを使用しましょう。さらに、目を酷使する作業をする場合は、1時間10分程度は目を休ませるように心がけましょう。

目の健康は、一度失うと取り戻すことが難しい場合があります。日頃から目の健康を意識し、適切なケアを心がけるようにしましょう。

眼脂の状態 考えられる目のトラブル
いつもより量が多い、黄色っぽい、粘り気が強い 結膜炎など
緑色っぽい ウイルス性結膜炎