現代人の目の悩み、ドライアイとは?

現代人の目の悩み、ドライアイとは?

眼のことを教えて

先生、「ドライアイ」ってどういう目の病気なんですか?

眼の研究家

いい質問だね! ドライアイは、簡単に言うと目が乾きやすい状態のことだよ。

眼のことを教えて

目が乾くだけなら、そんなに大変じゃないように思えるけど…

眼の研究家

そう思うよね。でも、放っておくと視力が下がったり、目が疲れやすくなったりするんだ。

ドライアイとは。

「ドライアイ」とは、目が乾く病気のことです。涙の量が減ったり、目の表面が傷ついたりすることで起こります。目が乾いたり、光がまぶしく感じたり、涙が出たり、ゴミが入ったような感じがしたり、視力が落ちたりすることがあります。

ドライアイとは

ドライアイとは

ドライアイとは、文字通り目が乾きやすい状態を示す病気です。涙は私たちの目を潤すだけでなく、外部からの細菌やゴミを洗い流す自浄作用も担っています。また、角膜に必要な栄養を届ける役割も果たしており、目の健康を守る上で非常に重要です。

ドライアイとは、この涙の量が減ったり、涙の質が変化したりすることで、目の表面に十分な潤いが得られなくなる状態を指します。原因としては、加齢、エアコンの使用、パソコンやスマートフォンの長時間使用、コンタクトレンズの装用、 بعضの薬の副作用、シェーグレン症候群などの自己免疫疾患などが挙げられます。

涙の分泌量が減ると、目が乾く、ゴロゴロする、疲れやすい、光をまぶしく感じるなどの症状が現れます。また、質が変化すると、目に必要な栄養や酸素が行き届かなくなり、視力低下や目の炎症を引き起こす可能性もあります。これらの症状は、日常生活に支障をきたすだけでなく、放置すると症状が悪化し、深刻な目の病気を引き起こす可能性もあるため、注意が必要です。

項目 内容
病気名 ドライアイ
定義 涙の量減少や質の変化で、目に十分な潤いが得られない状態
涙の役割 – 目を潤す
– 細菌やゴミを洗い流す
– 角膜に必要な栄養を届ける
原因 – 加齢
– エアコンの使用
– パソコン、スマートフォンの長時間使用
– コンタクトレンズの装用
– 薬の副作用
– シェーグレン症候群などの自己免疫疾患
症状 – 目の乾き
– ゴロゴロする感じ
– 目の疲れ
– 光のまぶしさ
– 視力低下
– 目の炎症
危険性 – 日常生活への支障
– 放置すると症状が悪化
– 重大な目の病気のリスク

症状は様々

症状は様々

目の乾きを感じやすいドライアイは、実にさまざまな症状が現れます。代表的なものとしては、目が乾いた感じや、まるでゴミが入ったかのような異物感、そして目がごろごろするような不快感などが挙げられます。また、少しの光でもまぶしく感じたり、すぐに目が疲れてしまったりするのも、ドライアイの特徴と言えるでしょう。
さらに、視界に影響が出ることもあります。視界がぼやけたり、かすんで見えたりするなど、見え方に違和感を感じる方も少なくありません。
興味深いことに、涙の量が不足しているドライアイであるにも関わらず、むしろ涙が過剰に出てしまうという、一見矛盾した症状が現れることもあります。これは、涙が足りずに目の表面が刺激され、その刺激を和らげようと、反射的に涙が過剰に分泌されるために起こると考えられています。このように、ドライアイは多岐にわたる症状を引き起こす可能性があるため、少しでも異常を感じたら、早めに眼科を受診することが大切です。

ドライアイの症状
目が乾いた感じ
異物感
目がごろごろする不快感
光に対する過敏さ(まぶしさ)
眼の疲れ
視界のぼやけ
視界のかすみ
涙の過剰分泌

原因は?

原因は?

涙の量が減ったり、涙の成分のバランスが崩れたりすることで、目の表面が乾いてしまうドライアイ。その原因は実に様々です。

まず、避けることのできない体の変化として、誰もが経験する加齢があります。年齢を重ねると、涙の分泌量が自然と減少してしまうため、ドライアイになりやすくなります。

また、現代社会においては、エアコンの普及も大きな原因の一つと言えるでしょう。空調の効いた室内では、空気中の水分が奪われがちです。すると、涙も蒸発しやすくなり、目の乾燥を招いてしまいます。

さらに、パソコンやスマートフォンの長時間使用も、ドライアイの大きな要因です。画面に集中すると、瞬きの回数が減り、涙の分泌が低下しやすくなります。また、画面から発せられる光も、目の負担となり、乾燥を悪化させる可能性があります。

その他にも、コンタクトレンズの装用や、特定の薬の服用なども、ドライアイを引き起こす可能性があります。

近年では、これらの要因が複雑に関係し合い、若い世代でもドライアイになる人が増加しています。特に、長時間のパソコン作業やスマートフォン操作は、現代人の生活に欠かせないものとなっています。そのため、ドライアイのリスクを軽減するために、意識的に休憩を取ったり、目を休ませたりするなどの対策が重要です。

ドライアイの原因 詳細
加齢 涙の分泌量が自然と減少する
エアコンの普及 空調の効いた室内では、空気中の水分が奪われ、涙が蒸発しやすくなる
パソコンやスマートフォンの長時間使用 瞬きの回数が減り、涙の分泌が低下する。画面から発せられる光も、目の負担となり、乾燥を悪化させる。
コンタクトレンズの装用
特定の薬の服用

日常生活での予防策

日常生活での予防策

現代人の多くが悩まされているドライアイ。その予防には、日々の生活習慣を見直すことが重要です。特に、パソコンやスマートフォンの長時間使用は、目の乾燥を招きやすいと言われています。集中して画面を見つめていると、まばたきの回数が減り、涙の分泌量が低下してしまうためです。そのため、1時間に1回程度は意識的に目を休ませるように心がけましょう。
また、エアコンの使用もドライアイの一因となります。エアコンの風は、空気中の水分を奪い、目を乾燥させてしまうため、風が直接目に当たらないように注意が必要です。冬場など、乾燥が気になる季節には、加湿器を使用するなどして、室内の湿度を適切に保つようにしましょう。湿度が低い環境では、涙が蒸発しやすくなり、ドライアイが悪化しやすいためです。
さらに、食生活や睡眠などの生活習慣も、ドライアイと密接に関係しています。栄養バランスの取れた食事を心がけ、十分な睡眠をとることで、体の内側から健康を維持し、ドライアイの予防に繋げましょう。
日常生活の中で、少し意識を変えるだけで、ドライアイの予防は可能です。ご自身の生活習慣を見直し、目の健康を守りましょう。

原因 対策
パソコンやスマートフォンの長時間使用
(まばたき回数の減少による涙の分泌量低下)
1時間に1回程度は意識的に目を休ませる
エアコンの使用
(空気中の水分の減少による目の乾燥)
風が直接目に当たらないようにする
加湿器を使用するなどして室内の湿度を適切に保つ
食生活の乱れ
睡眠不足
栄養バランスの取れた食事を心がける
十分な睡眠をとる

治療法

治療法

目の乾燥が気になるドライアイは、涙の分泌量が減ったり、涙の質が変化することで、目の表面に十分な潤いが保てなくなる疾患です。治療には、主に点眼薬を用いる方法が取られます。

点眼薬には、人工的に涙を補う「人工涙液」や、涙の分泌を促す「ムチン分泌促進薬」炎症を抑える「ステロイド薬」など、様々な種類があります。医師は、患者さんの症状や重症度に合わせて、最適な薬剤を選び、適切な使用方法を指導します。

点眼薬による治療に加えて、涙点プラグという小さな栓を涙の排出口に挿入し、涙が目に留まる時間を長くする治療法もあります。涙点プラグは、比較的簡単な処置で済みますが、異物感を感じたり、まれにプラグが外れてしまうこともあります。

これらの治療を行っても改善が見られない重症の場合や、角膜に傷ができてしまった場合には、手術が必要になるケースもあります。

ドライアイは、日常生活におけるセルフケアである程度症状を和らげることができますが、自己判断で市販薬を使用したり、放置したりすると症状が悪化する可能性があります。症状が改善しない場合や、気になる症状がある場合は、速やかに眼科を受診し、医師の診断を受けることが大切です。

治療法 説明 備考
点眼薬による治療 人工涙液、ムチン分泌促進薬、ステロイド薬などを用いる 医師が症状や重症度に合わせて薬剤を選び、使用方法を指導する
涙点プラグ挿入 涙の排出口に小さな栓を挿入し、涙が目に留まる時間を長くする 比較的簡単な処置だが、異物感を感じたり、プラグが外れることもある
手術 重症の場合や、角膜に傷ができた場合に検討される