知っていますか?気になる「複視」について
眼のことを教えて
先生、『複視』ってどういう意味ですか?ものがだぶって見えるって書いてあるけど、よくわかりません。
眼の研究家
そうだね。『複視』は、ものが二重に見えてしまう状態のことだよ。例えば、ペンが一本あるのに、二本に見えてしまうんだ。
眼のことを教えて
へえー。なんで、ものが二重に見えちゃうんですか?
眼の研究家
それはね、目の動きと関係があるんだ。ものが一つに見えるためには、両方の目がきちんと連携して動かないといけないんだけど、それがうまくいかないとものが二重に見えてしまうんだ。他にも、目のレンズの異常が原因で起こることもあるよ。
複視とは。
ものが二重に見えてしまう症状を「複視」といいます。両方の目で見たときにものが二重に見える場合は、眼球の動きに問題があることが多く、片方の目で見たときにものが二重に見える場合は、目の屈折に異常があることが多いです。
ものが二重に見える「複視」
視界の中に物が二つ映って見える状態を「複視」と言います。通常、私達の目は左右で少しだけ異なる位置から物を見ています。右目と左目それぞれで捉えた映像は、脳に送られ、そこで一つに統合されることで、単一のクリアな視界として認識されます。
しかし、眼球の動きが悪くなったり、レンズの役割をする水晶体に異常が生じたり、あるいは脳神経の働きに問題が起こると、この巧妙な調整機能がうまく働かなくなり、物が二つに見えてしまうことがあります。これが複視と呼ばれる状態です。
複視には、左右どちらの目で見ても物が二つに見える「両眼複視」と、片方の目だけで物が二つに見える「単眼複視」があります。両眼複視は、主に眼球の位置や動きをコントロールする筋肉や神経に異常がある場合に起こります。例えば、斜視や眼筋麻痺などが原因で、両目の視線が目標と異なる点にずれてしまうと、物が二つに見えてしまいます。
一方、単眼複視は、主に眼球内の構造に異常がある場合に起こります。例えば、白内障や角膜の乱視、網膜の病気などが原因で、光が正しく眼球内に入らなかったり、網膜に正しく像を結ばなかったりすると、物が歪んで見えたり、二重に見えたりします。
複視は、その原因や症状によって治療法が異なります。視覚に異常を感じたら、自己判断せずに、早めに眼科を受診することが大切です。
分類 | 説明 | 原因 |
---|---|---|
複視 | 物が二つに見える状態 | 眼球の動きの異常、水晶体の異常、脳神経の異常 |
両眼複視 | 左右どちらの目で見ても物が二つに見える | 眼球の位置や動きをコントロールする筋肉や神経の異常 (例:斜視、眼筋麻痺) |
単眼複視 | 片方の目だけで物が二つに見える | 眼球内の構造の異常 (例:白内障、角膜の乱視、網膜の病気) |
複視の種類と原因
私たちは、世界を二つの目で見ていますが、脳によってその二つの映像は一つに統合されて認識されています。しかし、何らかの原因でこの機能に異常が生じると、物が二つに見えてしまう「複視」という症状が現れることがあります。
複視には、大きく分けて二つの種類があります。一つは「両眼性複視」と呼ばれるもので、これは両方の目で見た時に物が二重に見え、片方の目を閉じると正常に見えるという特徴があります。これは、眼球の動きをコントロールする筋肉や神経に問題がある場合に起こりやすく、物が左右にずれて見えたり、上下にずれて見えたりするケースなど、症状は様々です。例えば、寄り目をうまくできない状態である「斜視」や、甲状腺の異常によって眼球の周りの組織が腫れてしまう「甲状腺眼症」などが、代表的な原因として挙げられます。
もう一つは、「片眼性複視」と呼ばれるもので、これは片方の目だけで見ても物が二重に見える場合を指します。これは、眼球の構造自体に問題がある場合に起こりやすく、光を屈折させる目の表面にある透明な膜である「角膜」の変形や、水晶体と呼ばれる組織が濁ってしまう「白内障」、視覚情報を脳に伝える「網膜」の異常など、様々な原因が考えられます。
複視は、原因や症状によって治療法が異なってきます。そのため、物が二重に見えると感じたら、自己判断せずに、早めに眼科を受診して診察を受けることが大切です。
複視の種類 | 特徴 | 原因 | 例 |
---|---|---|---|
両眼性複視 | 両方の目で見た時に物が二重に見える。片方の目を閉じると正常に見える。 | 眼球の動きをコントロールする筋肉や神経の問題。 | 斜視、甲状腺眼症 |
片眼性複視 | 片方の目だけで見ても物が二重に見える。 | 眼球の構造自体に問題がある。 | 角膜の変形、白内障、網膜の異常 |
日常生活への影響
目は、私たちの日常生活において非常に重要な役割を担っています。視界がクリアであれば、読書や仕事、趣味など、様々な活動を快適に行うことができます。しかし、「複視」という症状が現れると、視界が二重に見えてしまい、日常生活に大きな支障が出てしまうことがあります。
複視の主な症状として、物が二つにダブって見えることが挙げられます。これは、左右の目がそれぞれ異なる像を認識してしまうために起こります。遠くのものを見るときだけでなく、本を読んだり、スマートフォンを見たりするなど、近くのものを見るときにも、視界がぼやけたり、二重に見えたりするため、集中力を保つことが難しくなります。
また、複視は、視覚情報が正しく脳に伝わらないため、距離感がつかみにくくなることもあります。そのため、階段の上り下りや、段差のある場所での歩行など、普段何気なく行っている動作でさえ、危険を伴う可能性があります。さらに、視覚への負担が大きいため、頭痛やめまい、吐き気などの症状が現れることもあります。
このように、複視は、私たちの生活の質を著しく低下させる可能性があります。症状が長引くと、精神的なストレスを感じやすくなるだけでなく、仕事や学業にも影響が及ぶ可能性があります。もし、少しでも気になる症状があれば、早めに眼科を受診し、適切な検査や治療を受けるようにしましょう。
症状 | 影響 |
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物が二つに見える |
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距離感がつかみにくい |
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頭痛、めまい、吐き気 |
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精神的ストレス |
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複視が疑われる場合の対処法
物が二つにダブって見える、景色がいつもと違うと感じるなど、少しでも目の異常を感じたら、すぐに眼科を受診しましょう。自分だけで判断して放っておくと、症状が進行してしまったり、適切な治療の機会を逃してしまう恐れがあります。
眼科では、視力検査や眼球の動きを調べる検査、目の奥の状態を調べる検査など、様々な角度からの検査を通して、物が二重に見えてしまう原因を詳しく探っていきます。原因がはっきりと分かれば、その人に合った治療方針を立て、適切な治療を受けることができます。
複視の原因は、疲れ目やドライアイ、脳神経の病気など、実に様々です。放置すると重大な病気が隠れている場合もありますので、自己判断はせず、速やかに専門医による診察を受けましょう。
症状 | 受診の必要性 | 検査内容 | 原因 |
---|---|---|---|
物が二つに見える、景色がいつもと違う | 自己判断せず、すぐに眼科へ (症状進行や適切な治療の機会を逃す恐れあり) |
視力検査、眼球運動検査、眼底検査など | 疲れ目、ドライアイ、脳神経の病気など様々 (重大な病気が隠れている可能性あり) |
早期発見・早期治療が重要
物が二重に見えてしまう複視は、放っておかずに、早期発見と早期治療が非常に大切です。早く発見して適切な治療を受ければ、症状の改善が見込めます。
しかし、自己判断で放置したり、しばらく様子を見ようと考えているうちに症状が進行してしまうと、治療が困難になる可能性も出てきます。
少しでも気になる症状があれば、迷わず、お早めに眼科を受診し、専門医による正確な診断を受けてください。
複視は、日常生活に少し工夫を取り入れることで、症状を和らげることができる場合があります。例えば、明るい場所ではまぶしさの影響で複視が悪化しやすいため、サングラスや帽子を着用すると良いでしょう。
また、長時間のパソコン作業やスマートフォン操作は、眼に大きな負担をかけ、疲れ目や複視の悪化につながる可能性があります。こまめな休憩を挟んだり、画面の明るさを調整したりするなどして、眼への負担を軽減することが重要です。
複視(物が二重に見える) | ポイント |
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重要性 |
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症状緩和のための対策例 |
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